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公開番号2024123674
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023031284
出願日2023-03-01
発明の名称シリアライズ装置、シリアライズ方法及びプログラム
出願人日本電信電話株式会社
代理人弁理士法人ITOH,個人,個人,個人
主分類H03M 13/47 20060101AFI20240905BHJP(基本電子回路)
要約【課題】二次元的な量子ビットのシリアライズを最適化する技術を提供すること。
【解決手段】本開示の一態様によるシリアライズ装置は、二次元的に配置されている論理量子ビットの配置数nを入力する入力部と、前記論理量子ビットを一次元的に並べるときの並べ方siを基準として、前記並べ方siに微小な変化を加えたm個の並べ方候補ti,jのリスト(ti,1,・・・,ti,m)を作成する候補リスト作成部と、前記並べ方siに対して確率的にバーストエラーを発生させたときに誤り訂正に成功する平均確率f(si)と、前記並べ方候補ti,jの各々に対して確率的にバーストエラーを発生させたときに誤り訂正に成功する平均確率f(ti,j)とをそれぞれ計算する確率計算部と、f(ti,j)>f(si)となる並べ方候補ti,jが存在する場合、並べ方siを並べ方候補ti,jに更新する更新部と、前記並べ方siにより前記論理量子ビットの配置を一次元的に並べ替える並べ替え部と、を有する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
二次元的に配置されている論理量子ビットの配置数nを入力する入力部と、
前記論理量子ビットを一次元的に並べるときの並べ方s

を基準として、前記並べ方s

に微小な変化を加えたm個の並べ方候補t
i,j
のリスト(t
i,1
,・・・,t
i,m
)を作成する候補リスト作成部と、
前記並べ方s

に対して確率的にバーストエラーを発生させたときに誤り訂正に成功する平均確率f(s

)と、前記並べ方候補t
i,j
の各々に対して確率的にバーストエラーを発生させたときに誤り訂正に成功する平均確率f(t
i,j
)とをそれぞれ計算する確率計算部と、
f(t
i,j
)>f(s

)となる並べ方候補t
i,j
が存在する場合、並べ方s

を並べ方候補t
i,j
に更新する更新部と、
前記並べ方s

により前記論理量子ビットの配置を一次元的に並べ替える並べ替え部と、
を有するシリアライズ装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
f(t
i,j
)>f(s

)となる並べ方候補t
i,j
が存在しなくなるまで、初期値として0を取るiに対して1ずつ加算させながら、前記候補リスト作成部による前記リスト(t
i,1
,・・・,t
i,m
)の作成と、前記確率計算部による前記平均確率f(s

)及び前記f(t
i,j
)の計算と、前記更新部による前記並べ方s

の更新とを繰り返す、請求項1に記載のシリアライズ装置。
【請求項3】
前記並べ方s

をランダムな並べ方に初期化する初期化部を更に有する請求項2に記載のシリアライズ装置。
【請求項4】
前記候補リスト作成部は、
2-opt法により、前記並べ方s

からm=n(n-1)/2個の並べ方候補t
i,j
のリスト(t
i,1
,・・・,t
i,m
)を作成する、請求項1乃至3の何れか一項に記載のシリアライズ装置。
【請求項5】
二次元的に配置されている論理量子ビットの配置数nを入力する入力手順と、
前記論理量子ビットを一次元的に並べるときの並べ方s

を基準として、前記並べ方s

に微小な変化を加えたm個の並べ方候補t
i,j
のリスト(t
i,1
,・・・,t
i,m
)を作成する候補リスト作成手順と、
前記並べ方s

に対して確率的にバーストエラーを発生させたときに誤り訂正に成功する平均確率f(s

)と、前記並べ方候補t
i,j
の各々に対して確率的にバーストエラーを発生させたときに誤り訂正に成功する平均確率f(t
i,j
)とをそれぞれ計算する確率計算手順と、
f(t
i,j
)>f(s

)となる並べ方候補t
i,j
が存在する場合、並べ方s

を並べ方候補t
i,j
に更新する更新手順と、
前記並べ方s

により前記論理量子ビットの配置を一次元的に並べ替える並べ替え手順と、
をコンピュータが実行するシリアライズ方法。
【請求項6】
二次元的に配置されている論理量子ビットの配置数nを入力する入力手順と、
前記論理量子ビットを一次元的に並べるときの並べ方s

を基準として、前記並べ方s

に微小な変化を加えたm個の並べ方候補t
i,j
のリスト(t
i,1
,・・・,t
i,m
)を作成する候補リスト作成手順と、
前記並べ方s

に対して確率的にバーストエラーを発生させたときに誤り訂正に成功する平均確率f(s

)と、前記並べ方候補t
i,j
の各々に対して確率的にバーストエラーを発生させたときに誤り訂正に成功する平均確率f(t
i,j
)とをそれぞれ計算する確率計算手順と、
f(t
i,j
)>f(s

)となる並べ方候補t
i,j
が存在する場合、並べ方s

を並べ方候補t
i,j
に更新する更新手順と、
前記並べ方s

により前記論理量子ビットの配置を一次元的に並べ替える並べ替え手順と、
をコンピュータに実行させるプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、シリアライズ装置、シリアライズ方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
量子コンピュータは量子ビットと呼ばれる素子で構成されるが、量子ビットにはエラーが生じやすいため、量子コンピュータの計算を進めていくためにはそのエラーを訂正する必要がある。一方で、量子ビットはその性質により、直接観測してエラーの有無を調べることはできない。このため、異なる役割を持つ複数の物理量子ビットを符号化して1つの論理量子ビットを構成する量子誤り訂正符号という仕組みが提案されている。代表的な量子誤り訂正符号の1つとして、二次元のグリッド状に並んだデータ量子ビットと観測用の補助量子ビットとで構成される表面符号が知られている(非特許文献1)。
【0003】
一方で、今後、量子計算機が拡大していくにつれ、計算機の計算は複数のノードが相互に通信して計算を行う形態に移行していくものと予想される。このとき、各ノードは量子ビットを表面符号で符号化された形で保持するため、表面符号で符号された論理量子ビットを或るノードから別のノードに転送する必要がある。このため、表面符号に含まれている情報を光等の通信可能な媒体の量子ビットに変換し、一次元的な列に並べて送信する必要がある。以下、二次元の配列を一次元的に並べ直す手続きのことを「シリアライズ」と呼ぶ。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Fowler, Austin G., et al. "Surface codes: Towards practical large-scale quantum computation.", Physical Review A 86.3 (2012): 032324.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、二次元的な量子ビットをどのようにシリアライズするかによって誤り訂正の性能に影響を生じる場合がある。例えば、一次元的に並べ直した量子ビットに対して時間的に連続したエラー(以下、バーストエラーともいう。)が発生した場合には、どのようにシリアライズされたかによって誤り訂正の性能に影響が生じる。
【0006】
本開示は、上記の点に鑑みてなされたもので、二次元的な量子ビットのシリアライズを最適化する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様によるシリアライズ装置は、二次元的に配置されている論理量子ビットの配置数nを入力する入力部と、前記論理量子ビットを一次元的に並べるときの並べ方s

を基準として、前記並べ方s

に微小な変化を加えたm個の並べ方候補t
i,j
のリスト(t
i,1
,・・・,t
i,m
)を作成する候補リスト作成部と、前記並べ方s

に対して確率的にバーストエラーを発生させたときに誤り訂正に成功する平均確率f(s

)と、前記並べ方候補t
i,j
の各々に対して確率的にバーストエラーを発生させたときに誤り訂正に成功する平均確率f(t
i,j
)とをそれぞれ計算する確率計算部と、f(t
i,j
)>f(s

)となる並べ方候補t
i,j
が存在する場合、並べ方s

を並べ方候補t
i,j
に更新する更新部と、前記並べ方s

により前記論理量子ビットの配置を一次元的に並べ替える並べ替え部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
二次元的な量子ビットのシリアライズを最適化する技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本実施形態に係る誤り耐性量子計算システムの全体構成例を示す図である。
本実施形態に係る誤り耐性量子計算ノードの構成例を示す図である。
本実施形態に係る制御装置のハードウェア構成例を示す図である。
本実施形態に係る制御装置の制御構成例を示す図である。
本実施形態に係るシリアライズ方法決定処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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