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公開番号2024123556
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023031076
出願日2023-03-01
発明の名称ペースト用シリンジ
出願人株式会社トクヤマデンタル
代理人弁理士法人愛宕綜合特許事務所
主分類A61C 13/38 20060101AFI20240905BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】 シリンジの製作コストを徒に増大せしめることなく、シリンジ外筒のノズル部から排出される粉液混合型義歯床用裏装材の如きペーストの断面積を必要に応じて拡大することができるシリンジを提供する。
【解決手段】 ペースト用シリンジは、筒形状である主部及びこの主部の先端から延出するノズル部を含むシリンジ外筒と、シリンジ外筒内に収容されるペーストに作用してノズル部を通してペーストを排出するための押し部を含む押し子と、シリンジ外筒のノズル部に着脱自在に装着されてノズル部を封鎖する封鎖具とを含む。封鎖具は、シリンジ外筒のノズル部の先端からノズル部内に挿入されてノズル部を封鎖する封鎖部に加えて、シリンジ外筒のノズル部の先端からノズル部内に挿入されてノズル部の少なくとも先端部を塑性変形して内径を拡張するための拡張部を含む。
【選択図】 図6
特許請求の範囲【請求項1】
筒形状である主部及び該主部の先端から延出するノズル部を含むシリンジ外筒と、該シリンジ外筒内に収容されるペーストに作用して該ノズル部を通してペーストを排出するための押し部を含む押し子と、該シリンジ外筒の該ノズル部に着脱自在に装着されて該ノズル部を封鎖する封鎖具とを含むペースト用シリンジにおいて、
該封鎖具は、該シリンジ外筒の該ノズル部の先端から該ノズル部内に挿入されて該ノズル部を封鎖する封鎖部に加えて、該シリンジ外筒の該ノズル部の先端から該ノズル部内に挿入されて該ノズル部の少なくとも先端部を塑性変形して内径を拡張するための拡張部を含む、
ことを特徴とするペースト用シリンジ。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
該シリンジ外筒の該ノズル部は円筒形状の内周面を有し、該封鎖具の該封鎖部は該ノズル部の内周面の内径に対応した外径を有する円柱形状であり、該封鎖具の該拡張部は該封鎖部と同心状に該封鎖部の片端に付設され且つ該封鎖部の片端から離隔する方向に向って該封鎖部の外径よりも大きい外径から該封鎖部の外径と同一の外径まで外径が漸次低減する円錐台柱形状である、請求項1記載のペースト用シリンジ。
【請求項3】
該封鎖具には該拡張部の該封鎖部に接続された基端の外縁部から該封鎖部に沿って延出する円筒形状の囲繞壁も付設されており、該封鎖部の外周面と該囲繞壁の内周面との間には該シリンジ外筒の該ノズル部を収容するための円環状の収容空間が規定されている、請求項1又は2記載のペースト用シリンジ。
【請求項4】
該封鎖具には該拡張部の先端から延出する付加封鎖部も付設されており、該付加封鎖部は該拡張部と同心状で且つ該封鎖部の外径と同一の外径を有する円柱形状である、請求項2記載のペースト用シリンジ。
【請求項5】
該シリンジ外筒は合成樹脂から一体に形成されており、該封鎖具の少なくとも該拡張部は該シリンジ外筒よりも硬度が高い材料から形成されている、請求項1又は2記載のペースト用シリンジ。
【請求項6】
筒形状である主部及び該主部の先端から延出するノズル部を含むシリンジ外筒と、該シリンジ外筒内に収容されるペーストに作用して該ノズル部を通してペーストを排出するための押し部を含む押し子と、該シリンジ外筒の該ノズル部に着脱自在に装着されて該ノズルを封鎖する封鎖具とを備えたペースト用シリンジにおいて、
更に、該シリンジ外筒の該ノズル部の先端から該ノズル部内に挿入されて該ノズル部の少なくとも先端部を塑性変形して内径を拡張するための拡張具を含む、
ことを特徴とするペースト用シリンジ。
【請求項7】
該シリンジ外筒の該ノズル部は円筒形状の内周面を有し、該拡張具は該ノズル部の内径よりも大きい外径から該ノズル部の内径に対応した外径まで外径が漸次低減する円錐台柱形状である拡張部を含む、請求項6記載のペースト用シリンジ。
【請求項8】
該拡張具には該拡張部の最小外径を有する片端から同心状に延出し且つ該拡張部の最小外径と同一の外径を有する付加封鎖部が付設されている、請求項7記載のペースト用シリンジ。
【請求項9】
該拡張具には該拡張部の最大外径を有する他端から延出する把持部が付設されている、請求項7又は8記載のペースト用シリンジ。
【請求項10】
該シリンジ外筒は合成樹脂から一体に形成されており、該拡張具の少なくとも拡張部は該シリンジ外筒よりも硬度が高い材料から一体に形成されている、請求項6記載のペースト用シリンジ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シリンジ外筒、押し子及び封鎖具を備えたシリンジ、更に詳しくは非架橋樹脂を主成分とする粉材とラジカル重合性単量体を主成分とする液材が混合された粉液混合型義歯床用裏装材の如きペーストのためのペースト用シリンジに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、基準義歯から義歯を形成する際に、ポリエチルメタクリレートの如き非架橋樹脂を主成分とする粉材とメタクリレート系モノマーの如きラジカル重合性単量体を主成分とする液材とを混合して、粉液混合型義歯床用裏装材として使用されるペーストを生成し、基準義歯に適用することが開示されている。また、下記特許文献2及び3には、非架橋樹脂を主成分とする粉材とラジカル重合性単量体を主成分とする液材の好適例が詳述されている。
【0003】
本発明者等は、粉材と液材とを混合してペーストを生成し便宜に使用するために、シリンジを利用することを検討した。詳述すると、シリンジ外筒から押し子を離脱し且つシリンジ外筒のノズル部に封鎖具を装着してノズル部を封鎖した状態で粉材と液材とをシリンジ外筒内に投入し、混合ヘラの如き適宜の混合具をシリンジ外筒内に挿入して粉材と液材とを混合してペーストを生成する。しかる後に、封鎖具をシリンジ外筒のノズル部から離脱してシリンジ外筒のノズル部の封鎖を解除すると共にシリンジ外筒に押し子を組み合わせ、押し子を操作してノズル部の先端からペーストを排出して基準義歯の所要部位に適用することを検討した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021―187780号公報
再公表特許WO2018/016602号公報
特開2020―45459号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
而して、粉液混合型義歯床用裏装材として使用されるペーストは、通常、常温(即ち15乃至25℃)で貯蔵弾性率が500乃至1500Pa程度の粘度で基準義歯の所要部位に適用することが望まれる。他方、一般的なシリンジにおいては、押し子の押し部の外周面にはゴムリングの如きシール部材が配設されており、シリンジ外筒の主部の内周面と押し子の押し部の外周面とは緊密に密接されている。本発明者等の実験によれば、かような一般的なシリンジの場合には、押し子に相当な力を加えても貯蔵弾性率が500乃至1500Pa程度の粘度のペーストを排出することが不可能であった。また、シリンジ外筒の主部の内径MDとノズル部の内径NDとの比(ND/MD)が過少な場合にも、押し子に過大な力を加えなければ貯蔵弾性率が500乃至1500Pa程度の粘度のペーストを排出することが不可能であった。
【0006】
本発明者等は、鋭意検討及び実験を重ね、シリンジ外筒の主部の内径MDと押し子の押し部の外径PDとの差(MD-PD)を適切な値に設定すると共に、シリンジ外筒の主部の内径MDとノズル部の内径NDとの比(ND/MD)を適切な値に設定することによって、貯蔵弾性率が500乃至1500Pa程度のペーストである場合でも押し子に適宜の力を加えることによってシリンジ外筒のノズル部を通して排出することができると共に、シリンジ外筒の主部の内周面と押し子の押し部の外周面との間隙を通ってペーストが逆流して損失されてしまうことを可及的に回避することができるペースト用シリンジを提供することができることを見出した。そして、本出願人の出願に係る特願2022―19008号(出願日:令和4年2月9日)において、
筒形状である主部と該主部の先端から延出するノズル部とを含むシリンジ外筒と、該シリンジ外筒内に収容されるペーストに作用して該ノズル部を通してペーストを排出するための押し部を含む押し子とを備えたペースト用シリンジにして、
該シリンジ外筒の該主部の内径MDと該押し子の該押し部の外径PDとの差(MD-PD)は0.03乃至0.40mmであり、
該シリンジ外筒の該主部の内径MDと該ノズル部の内径NDとの比(ND/MD)は0.15乃至0.70である、
ことを特徴とするペースト用シリンジを提案した。
【0007】
本発明者等が提案した上記ペースト用シリンジは、貯蔵弾性率が500乃至1500Pa程度のペーストである場合でも押し子に適宜の力を加えることによってシリンジ外筒のノズル部を通して排出することができると共に、シリンジ外筒の主部の内周面と押し子の押し部の外周面との間隙を通ってペーストが逆流して損失されてしまうことを可及的に回避することができる有用なものであるが、歯科医療現場においては、患者の症例に応じて、シリンジのノズル部から排出されるペースト即ち粉液混合型義歯床用裏装材の断面積を拡大することが望まれることがあり、かかる要望に応じることができない。
【0008】
本発明は上記事実になされたものであり、その主たる技術的課題は、シリンジの製作コストを徒に増大せしめることなく、シリンジ外筒のノズル部から排出される粉液混合型義歯床用裏装材の如きペーストの断面積を必要に応じて拡大することができる、新規且つ改良されたシリンジを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者等は、鋭意検討及び実験を継続した結果、封鎖具にシリンジ外筒のノズル部の先端からノズル部内に挿入されてノズル部の少なくとも先端部を強制的に塑性変形して拡張する拡張部を付設する、或いは封鎖具とは別個に、シリンジ外筒のノズル部の先端からノズル部内に挿入されてノズル部の少なくとも先端部を強制的に塑性変形して拡張する拡張具を配設することによって、上記主たる技術的課題を達成することができることを見出した。
【0010】
本発明の一局面によれば、上記主たる技術的課題を達成するシリンジとして、
筒形状である主部及び該主部の先端から延出するノズル部を含むシリンジ外筒と、該シリンジ外筒内に収容されるペーストに作用して該ノズル部を通してペーストを排出するための押し部を含む押し子と、該シリンジ外筒の該ノズル部に着脱自在に装着されて該ノズル部を封鎖する封鎖具とを含むペースト用シリンジにおいて、
該封鎖具は、該シリンジ外筒の該ノズル部の先端から該ノズル部内に挿入されて該ノズル部を封鎖する封鎖部に加えて、該シリンジ外筒の該ノズル部の先端から該ノズル部内に挿入されて該ノズル部の少なくとも先端部を塑性変形して内径を拡張するための拡張部を含む。
ことを特徴とするペースト用シリンジが提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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