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公開番号
2024123424
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-12
出願番号
2023030825
出願日
2023-03-01
発明の名称
接合構造
出願人
株式会社竹中工務店
代理人
個人
主分類
E04B
1/24 20060101AFI20240905BHJP(建築物)
要約
【課題】鉄骨鉄筋コンクリート造のSRC梁の側部に鉄骨造の鉄骨梁の端部を接合する接合構造において、鉄骨梁に接合されるガセットプレートを有する接合部材をSRC梁の埋設鉄骨部に対して溶接により強固に接合するにあたり、施工性向上を実現する。
【解決手段】接合部材50が、ガセットプレート52のSRC梁接合部分52Bの上端52Baに接合された水平姿勢の上端側接合フランジ54を有して構成されており、ガセットプレート52のSRC梁接合部分52Bの先端52Bbが、SRC梁10の埋設鉄骨部14のウェブ14Aに溶接接合されており、埋設鉄骨部14の上フランジ14Bの下面14Baに対して上端側接合フランジ54を無溶接で当接させた状態で、当該上端側接合フランジ54の上面54aが、SRC梁10の埋設鉄骨部14の上フランジ14Bの縁部14Bbに溶接接合されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
コンクリート部に埋設された埋設鉄骨部を有する鉄骨鉄筋コンクリート造のSRC梁の側部に鉄骨造の鉄骨梁の端部を接合する接合部材を備え、当該接合部材が、前記鉄骨梁に接合される基端側の鉄骨梁接合部分から前記SRC梁のコンクリート部に埋設される先端側のSRC梁接合部分に亘って延びる垂直姿勢のガセットプレートを有して構成されている接合構造であって、
前記接合部材が、前記ガセットプレートのSRC梁接合部分の上端に接合された水平姿勢の上端側接合フランジを有して構成されており、
前記ガセットプレートのSRC梁接合部分の先端が、前記SRC梁の埋設鉄骨部のウェブに溶接接合されており、
前記埋設鉄骨部の上フランジの下面に対して前記上端側接合フランジを無溶接で当接させた状態で、当該上端側接合フランジの上面が、前記SRC梁の埋設鉄骨部の上フランジの縁部に溶接接合されている接合構造。
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【請求項2】
前記ガセットプレートのSRC梁接合部分の下端が、前記SRC梁の埋設鉄骨部の下フランジの上面に溶接接合されている請求項1に記載の接合構造。
【請求項3】
前記接合部材が、前記ガセットプレートのSRC梁接合部分の下端に接合された水平姿勢の下端側接合フランジを有すると共に、当該下端側接合フランジが、前記埋設鉄骨部の下フランジに対して上方に離間して配置されており、
前記下端側接合フランジの先端が、前記埋設鉄骨部のウェブに溶接接合されている請求項1に記載の接合構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート部に埋設された埋設鉄骨部を有する鉄骨鉄筋コンクリート造のSRC梁の側部に鉄骨造の鉄骨梁の端部を接合する接合部材を備え、当該接合部材が、前記鉄骨梁に接合される基端側の鉄骨梁接合部分から前記SRC梁のコンクリート部に埋設される先端側のSRC梁接合部分に亘って延びる垂直姿勢のガセットプレートを有して構成されている接合構造に関する。
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【背景技術】
【0002】
鉄骨鉄筋コンクリート造のSRC梁の側部に鉄骨造の鉄骨梁の端部を接合する接合構造では、鉄骨梁に接合される鉄骨梁接合部分とSRC梁のコンクリート部に埋設されるSRC梁接合部分とに亘って延びる垂直姿勢のガセットプレートが用いられる。このような接合構造を採用して、鉄骨梁に接合されるガセットプレートを有する接合部材をSRC梁に対して強固に接合するために、例えば、当該ガセットプレートのSRC梁接合部分に複数のスタッドボルトを突設させて、SRC梁のコンクリート部への定着性を高める場合がある(例えば特許文献1を参照)。しかしながら、このようにガセットプレートのSRC梁接合部分に複数のスタッドボルトを突設させる場合には、当該スタッドボルトとSRC梁の埋設鉄骨部の周囲に配筋される鉄筋との干渉や部材数の増加が問題となって、施工性の悪化や高コスト化が問題となる。更に、ガセットプレートをSRC梁のコンクリート部に定着させることで、鉄骨梁から伝達される曲げ応力とせん断力がガセットプレートを介してコンクリート部に伝わり、当該コンクリート部の崩壊が懸念される。
【0003】
一方、特許文献1には、鉄骨梁の接合対象となる梁が鉄骨鉄筋コンクリート造ではなく鉄骨造ではあるが、梁に対して鉄骨造の鉄骨梁を接合するための接合構造が開示されている。かかる特許文献1記載の接合構造では、鉄骨梁に接合される鉄骨梁接合部分から鉄骨梁に接合されるSRC梁接合部分に亘って延びる垂直姿勢のガセットプレートが用いられており、このガセットプレートのSRC梁接合部分が鉄骨梁の上下フランジやウェブに溶接接合される(例えば特許文献2を参照)。
そして、鉄骨鉄筋コンクリート造のSRC梁の側部に鉄骨造の鉄骨梁の端部を接合する接合構造においても、上記特許文献1記載のように、鉄骨梁に接合されるガセットプレートのSRC梁接合部分をSRC梁の埋設鉄骨部に溶接接合すれば、鉄筋との干渉や部材数の増加の問題を解決しながら、コンクリート部の崩壊を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6909561号公報
特許第6769549号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、鉄骨鉄筋コンクリート造のSRC梁の側部に鉄骨造の鉄骨梁の端部を接合する接合構造において、ガセットプレートのSRC梁接合部分をSRC梁の埋設鉄骨部に溶接接合する場合には、特にガセットプレートのSRC梁接合部分の上端を鉄骨梁の上フランジの下面に溶接接合する略上向きの溶接作業が発生することで、現場工事での施工性の向上が妨げられる。更に、SRC梁の埋設鉄骨部に対するガセットプレートのSRC梁接合部分の溶接作業は、SRC梁の埋設鉄骨部の周囲に配筋される鉄筋が邪魔になることから、できるだけ簡素化することが望まれる。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、鉄骨鉄筋コンクリート造のSRC梁の側部に鉄骨造の鉄骨梁の端部を接合する接合構造において、鉄骨梁に接合されるガセットプレートを有する接合部材をSRC梁の埋設鉄骨部に対して溶接により強固に接合するにあたり、施工性向上を実現するための技術を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1特徴構成は、コンクリート部に埋設された埋設鉄骨部を有する鉄骨鉄筋コンクリート造のSRC梁の側部に鉄骨造の鉄骨梁の端部を接合する接合部材を備え、当該接合部材が、前記鉄骨梁に接合される基端側の鉄骨梁接合部分から前記SRC梁のコンクリート部に埋設される先端側のSRC梁接合部分に亘って延びる垂直姿勢のガセットプレートを有して構成されている接合構造であって、
前記接合部材が、前記ガセットプレートのSRC梁接合部分の上端に接合された水平姿勢の上端側接合フランジを有して構成されており、
前記ガセットプレートのSRC梁接合部分の先端が、前記SRC梁の埋設鉄骨部のウェブに溶接接合されており、
前記埋設鉄骨部の上フランジの下面に対して前記上端側接合フランジを無溶接で当接させた状態で、当該上端側接合フランジの上面が、前記SRC梁の埋設鉄骨部の上フランジの縁部に溶接接合されている点にある。
【0007】
本構成によれば、鉄骨鉄筋コンクリート造のSRC梁の側部に鉄骨造の鉄骨梁の端部を接合する接合構造において、鉄骨梁のウェブ等にボルト等で接合される垂直姿勢のガセットプレートのSRC梁接合部分がSRC梁のコンクリート部のあばら筋間に埋設される。そして、このガセットプレートのSRC梁接合部分の先端が、SRC梁の埋設鉄骨部のウェブに溶接接合されているので、この溶接作業は比較的施工性が良い略横向きの作業となる。
ガセットプレートのSRC梁接合部分の上端には水平姿勢の上端側接合フランジが接合されており、垂直姿勢のSRC梁接合部分と水平姿勢の上端側接合フランジとでT型断面部分が構成されている。そして、その上端側接合フランジの上面が、SRC梁の埋設鉄骨部の上フランジの縁部に溶接接合されているので、この溶接作業は比較的施工性が良い略下向きの作業となる。更に、SRC梁の埋設鉄骨部の上フランジの下面に対して上端側接合フランジが無溶接で当接されているので、当該埋設鉄骨部の上フランジの下面に対する施工性が悪い略上向きの溶接作業を省略することができる。
従って、本発明により、鉄骨鉄筋コンクリート造のSRC梁の側部に鉄骨造の鉄骨梁の端部を接合する接合構造において、鉄骨梁に接合されるガセットプレートを有する接合部材をSRC梁の埋設鉄骨部に対して溶接により強固に接合するにあたり、施工性向上を実現するための技術を提供することができる。
【0008】
本発明の第2特徴構成は、前記ガセットプレートのSRC梁接合部分の下端が、前記SRC梁の埋設鉄骨部の下フランジの上面に溶接接合されている点にある。
【0009】
本構成によれば、鉄骨梁に接合されるガセットプレートを有する接合部材をSRC梁の埋設鉄骨部に対して溶接接合するにあたり、ガセットプレートのSRC梁接合部分の先端が埋設鉄骨部のウェブに溶接接合され、当該SRC梁接合部分の上端に接合された水平姿勢の上端側接合フランジの上面が埋設鉄骨部の上フランジの縁部に溶接接合されることに加えて、ガセットプレートのSRC梁接合部分の下端が埋設鉄骨部の下フランジの上面に溶接接合されている。このことで、鉄骨梁に接合された接合部材は、SRC梁の埋設鉄骨部の上下フランジ及びウェブに適切に溶接接合されることになるので、鉄骨梁から伝達される曲げ応力とせん断力を、当該接合部材を介して適切に、SRC梁の埋設鉄骨部の上下フランジ及びウェブに伝達させることができる。
【0010】
本発明の第3特徴構成は、前記接合部材が、前記ガセットプレートのSRC梁接合部分の下端に接合された水平姿勢の下端側接合フランジを有すると共に、当該下端側接合フランジが、前記埋設鉄骨部の下フランジに対して上方に離間して配置されており、
前記下端側接合フランジの先端が、前記埋設鉄骨部のウェブに溶接接合されている点にある。
(【0011】以降は省略されています)
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