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公開番号2024122335
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-09
出願番号2023029820
出願日2023-02-28
発明の名称保護グルコノラクトンを使用したC-アリールヒドロキシグリコサイドの製造方法
出願人株式会社トクヤマ,国立大学法人大阪大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C07H 7/04 20060101AFI20240902BHJP(有機化学)
要約【課題】本発明は、保護グルコノラクトンを使用したC-アリールヒドロキシグリコサイドの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、下記式(I):
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024122335000026.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">34</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">155</com:WidthMeasure> </com:Image>
[式中、Rは、下記式(i):
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024122335000027.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">12</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">154</com:WidthMeasure> </com:Image>
[式中、L1、L2及びL3は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。]で表される基を表す。]で表される保護グルコノラクトンを使用したC-アリールヒドロキシグリコサイドの製造方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(II):
JPEG
2024122335000020.jpg
40
160
[式中、
Xは、以下の(α-1)~(α-16):
(α-1)ハロゲン原子
(α-2)ニトリル基
(α-3)ニトロ基
(α-4)アミノ基
(α-5)アルキル基
(α-6)ハロアルキル基
(α-7)モノアルキルアミノ基
(α-8)ジアルキルアミノ基
(α-9)脂環式アミノ基
(α-10)アルキルオキシカルボニル基
(α-11)アミノカルボニル基
(α-12)モノアルキルアミノカルボニル基
(α-13)ジアルキルアミノカルボニル基
(α-14)脂環式アミノカルボニル基
(α-15)保護基で保護されていてもよいヒドロキシ基
(α-16)保護基で保護されていてもよいチオール基
からなる置換基群αから選択される置換基を表し、
Arは、下記式(ii):
JPEG
2024122335000021.jpg
11
158
[式中、

10
は、アルキレン基、ハロアルキレン基、アリーレン基、ハロアリーレン基、ヘテロアリーレン基、ハロヘテロアリーレン基、エステル結合、エーテル結合又はカルボニル基を表し、
cは、0又は1を表し、

10
は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表す。]
で表される基を表す。]
で表されるC-アリールヒドロキシグリコサイド(II)を製造する方法であって、
塩基の存在下、
下記式(I):
JPEG
2024122335000022.jpg
34
158
[式中、Rは、下記式(i):
JPEG
2024122335000023.jpg
10
156
[式中、L

、L

及びL

は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。]
で表される基を表す。]
で表される保護グルコノラクトン(I)と、
下記式(III):
JPEG
2024122335000024.jpg
34
157
[式中、X及びArは、前記と同義であり、Yは、臭素原子又はヨウ素原子を表す。]
で表されるアリールハライド(III)と、
を接触させた後、酸で処理し、前記C-アリールヒドロキシグリコサイド(II)を形成する工程
を含む、前記方法。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
Arが、下記式(Ar-1)、(Ar-2)又は(Ar-3):
JPEG
2024122335000025.jpg
88
160
[式中、


は、それぞれ独立して、前記置換基群αから選択される置換基、前記置換基群αから選択される置換基を有していてもよいアリール基、又は、前記置換基群αから選択される置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表し、
pは、0~3の整数を表す。]
で表される基である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記塩基が、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、イソプロピルマグネシウムクロリド・リチウムクロリド、イソプロピルマグネシウムブロミド・リチウムクロリド、tert-ブチルマグネシウムクロリド・リチウムクロリド及びtert-ブチルマグネシウムブロミド・リチウムクロリドから選択される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記酸が、クエン酸、パラトルエンスルホン酸ピリジン塩、パラトルエンンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、塩化アンモニウム、塩酸、硫酸、リン酸、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸一水素カリウム及びリン酸二水素カリウムから選択される、請求項1又は2に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、保護グルコノラクトンを使用したC-アリールヒドロキシグリコサイドの製造方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
SGLT2阻害薬は、抗糖尿病薬として有用である。なお、「SGLT2」は、ナトリウム-グルコース共輸送担体-2を意味する。SGLT2阻害薬としては、例えば、カナグリフロジン(1-(β-D-グリコピラノシル)-4-メチル-3-[5-(4-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル]ベンゼン)、エンパグリフロジン((1S)-1,5-アンヒドロ-1-C-{4-クロロ-3-[(4-{[(3S)-オキソラン-3-イル]オキシ}フェニル)メチル]フェニル}-D-グルシトール)、イプラグリフロジン((1S)-1,5-アンヒドロ-1-C-{3-[(1-ベンゾチオフェン-2-イル)メチル]-4-フルオロフェニル}-D-グルシトール-(2S)-ピロリジン-2-カルボン酸)、ダパグリフロジン((2S,3R,4R,5S,6R)-2-[4-クロロ-3-(4-エチルオキシベンジル)フェニル]-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-チオール)等が知られている。
【0003】
SGLT2阻害薬の一般的な製造方法として、D-グルコノラクトンのヒドロキシ基をトリメチルシリル基(TMS基)で保護したものを出発原料として使用する方法が知られている(非特許文献1)。しかしながら、D-グルコノラクトンをTMS化する際、高価な試薬(TMSCl,N-メチルモルホリン)が必要であることに加えて、生成物であるTMS保護D-グルコノラクトンがオイル状の化合物で不安定で保存が効かず、精製が困難であった。また、精製が困難であるオイル状のTMS保護D-グルコノラクトンを用いてSGLT2阻害薬を製造する従来法では、安定的な化合物であるエトキシ体を経由する必要があったため、SGLT2阻害薬を工業的に安価で効率的に製造することが困難であった(非特許文献1及び2)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Org.Process Res.Dev.2018,22,pp.467-488
Org.Process Res.Dev.2019,23,pp.1458-1461
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、保護グルコノラクトン及び該保護グルコノラクトンを使用したC-アリールヒドロキシグリコサイドの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、D-グルコノラクトンのTSM保護体を使用したSGLT2阻害薬の製造方法について検討した結果、塩基の存在下、TMS保護D-グルコノラクトンとアリールハライドとを接触させた後、酸で処理することにより、従来のようなエトキシ体を経由することなく、SGLT2阻害薬の合成中間体であるC-ヒドロキシアリールグリコキシドを安定的な結晶として得ることに成功した。なお、C-ヒドロキシアリールグリコキシドは公知の化合物であり、C-ヒドロキシアリールグリコキシドからSGLT2阻害薬(例えば、ダパグリフロジン)への誘導は公知である(非特許文献2)。
【0007】
本発明は、以下の発明を提供する。
[1]下記式(II):
JPEG
2024122335000001.jpg
45
162
[式中、
Xは、以下の(α-1)~(α-16):
(α-1)ハロゲン原子
(α-2)ニトリル基
(α-3)ニトロ基
(α-4)アミノ基
(α-5)アルキル基
(α-6)ハロアルキル基
(α-7)モノアルキルアミノ基
(α-8)ジアルキルアミノ基
(α-9)脂環式アミノ基
(α-10)アルキルオキシカルボニル基
(α-11)アミノカルボニル基
(α-12)モノアルキルアミノカルボニル基
(α-13)ジアルキルアミノカルボニル基
(α-14)脂環式アミノカルボニル基
(α-15)保護基で保護されていてもよいヒドロキシ基
(α-16)保護基で保護されていてもよいチオール基
からなる置換基群αから選択される置換基を表し、
Arは、下記式(ii):
JPEG
2024122335000002.jpg
11
161
[式中、

10
は、アルキレン基、ハロアルキレン基、アリーレン基、ハロアリーレン基、ヘテロアリーレン基、ハロヘテロアリーレン基、エステル結合、エーテル結合又はカルボニル基を表し、
cは、0又は1を表し、

10
は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表す。]
で表される基を表す。]
で表されるC-アリールヒドロキシグリコサイド(II)を製造する方法であって、
塩基の存在下、
下記式(I):
JPEG
2024122335000003.jpg
34
160
[式中、Rは、下記式(i):
JPEG
2024122335000004.jpg
9
160
[式中、L

、L

及びL

は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。]
で表される基を表す。]
で表される保護グルコノラクトン(I)と、
下記式(III):
JPEG
2024122335000005.jpg
33
158
[式中、X及びArは、前記と同義であり、Yは、臭素原子又はヨウ素原子を表す。]
で表されるアリールハライド(III)と、
を接触させた後、酸で処理し、前記C-アリールヒドロキシグリコサイド(II)を形成する工程
を含む、前記方法。
[2]Arが、下記式(Ar-1)、(Ar-2)又は(Ar-3):
JPEG
2024122335000006.jpg
88
162
[式中、


【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、保護グルコノラクトン及び該保護グルコノラクトンを使用したC-アリールヒドロキシグリコサイドの製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施例1で得られた化合物4の

H NMRデータを示す図である。
図2は、実施例2で得られた化合物3の

H NMRデータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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