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公開番号2024122098
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-09
出願番号2023029442
出願日2023-02-28
発明の名称絶縁スペーサ及び絶縁スペーサの製造方法
出願人富士電機株式会社,独立行政法人国立高等専門学校機構
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01B 17/56 20060101AFI20240902BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】絶縁信頼性を良好に保つことができる絶縁スペーサを提供すること。
【解決手段】絶縁スペーサ(3)は、中心導体(11)を支持して中心導体の周囲に設けられ、中心導体と軸(A)方向が同一とされるコーン形状のスペーサ本体(12)を備えている。スペーサ本体は、軸方向に並ぶ頂部側領域(15)、中間領域(14)、底部側領域(16)により形成される。頂部側領域及び底部側領域はそれぞれ一定の比誘電率、頂部側領域は底部側領域より高い比誘電率とされる。中間領域は、頂部側領域との頂部側界面(14a)にて頂部側領域と同一の比誘電率に設定され、底部側領域との底部側界面(14b)にて底部側領域と同一の比誘電率に設定される。中間領域は、底部側界面から頂部側界面に向かって比誘電率が一定の上昇割合で高くなる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
中心導体を支持して該中心導体の周囲に設けられ、該中心導体と軸方向が同一とされるコーン形状のスペーサ本体を備えた絶縁スペーサであって、
前記スペーサ本体は、前記軸方向の中間を形成する中間領域と、
前記中間領域から前記コーン形状の頂部に亘る範囲を形成する頂部側領域と、
前記中間領域から前記コーン形状の底部に亘る範囲を形成する底部側領域と、により形成され、
前記頂部側領域及び前記底部側領域はそれぞれ一定の比誘電率とされ、
前記頂部側領域は前記底部側領域より高い比誘電率とされ、
前記中間領域は、前記頂部側領域との界面にて該頂部側領域と同一の比誘電率に設定され、前記底部側領域との界面にて該底部側領域と同一の比誘電率に設定され、前記底部側領域との界面から前記頂部側領域との界面に向かって比誘電率が一定の上昇割合で高くなることを特徴とする絶縁スペーサ。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記軸方向にて、前記スペーサ本体の全体に対し、前記中間領域が占める割合が5%以上10%以下に設定されることを特徴とする請求項1に記載の絶縁スペーサ。
【請求項3】
前記軸方向にて、前記スペーサ本体の全体に対し、前記中間領域が占める割合が5%以上10%以下、前記底部側領域が占める割合が34%以上37%以下に設定されることを特徴とする請求項1に記載の絶縁スペーサ。
【請求項4】
前記軸方向にて、前記スペーサ本体の全体に対し、前記中間領域が占める割合が22%、前記底部側領域が占める割合が33%以上44%以下に設定されることを特徴とする請求項1に記載の絶縁スペーサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁スペーサに関し、特に、ガス絶縁開閉装置に用いられる絶縁スペーサ及び絶縁スペーサの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、絶縁性ガスを封入した接地タンク内に固定される円錐形絶縁スペーサを開示している。かかる絶縁スペーサは、貫通導体と絶縁体とからなり、絶縁体は異なる誘電率を持つ複数の層からなる。異なる誘電率を持つ複数の層は、貫通導体から接地タンクに向けて誘電率の高い順に順次積層され、ガス絶縁機器のコンパクト化を図りつつ絶縁信頼性を保持しようとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-327580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1においては、円錐形絶縁スペーサの凸面から数えて第一層目の絶縁体と第二層目の絶縁体の界面が、貫通導体の軸方向に対し垂直に形成された構成となっている。かかる構成では、絶縁信頼性を良好に保持すべく、絶縁体と絶縁性ガスとの界面等における電界強度を低減する観点から改善の余地があった。
【0005】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、絶縁信頼性を良好に保つことができる絶縁スペーサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明における一態様の絶縁スペーサは、中心導体を支持して該中心導体の周囲に設けられ、該中心導体と軸方向が同一とされるコーン形状のスペーサ本体を備えた絶縁スペーサであって、前記スペーサ本体は、前記軸方向の中間を形成する中間領域と、前記中間領域から前記コーン形状の頂部に亘る範囲を形成する頂部側領域と、前記中間領域から前記コーン形状の底部に亘る範囲を形成する底部側領域と、により形成され、前記頂部側領域及び前記底部側領域はそれぞれ一定の比誘電率とされ、前記頂部側領域は前記底部側領域より高い比誘電率とされ、前記中間領域は、前記頂部側領域との界面にて該頂部側領域と同一の比誘電率に設定され、前記底部側領域との界面にて該底部側領域と同一の比誘電率に設定され、前記底部側領域との界面から前記頂部側領域との界面に向かって比誘電率が一定の上昇割合で高くなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、スペーサ本体の表面等における電界強度の低減を図ることができ、絶縁信頼性を良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施の形態に係る開閉装置の断面図である。
スペーサ本体の軸方向の位置と比誘電率との関係を示すグラフである。
実施例1の絶縁スペーサ周りを概念的なモデルとして示す図である。
実施例1の中間領域が占める範囲と電界強度との関係を示すグラフである。
実施例2における底部側領域が占める範囲と電界強度との関係を示すグラフである。
実施例3の絶縁スペーサ周りを概念的なモデルとして示す図である。
実施例3における各モード及び各比較例の比誘電率の変化を示すグラフである。
実施例3における各モード及び各比較例の電界強度の解析結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施の形態を説明する前に、本発明の実施の形態に至った経緯について説明する。
従来のガス絶縁開閉装置として、金属製の密封容器の中に高圧導体が配置された構造が知られている。このようなガス絶縁開閉装置において、高圧導体を密封容器の所定の位置に固定するための絶縁スペーサと呼ばれる固体絶縁物が用いられている。
【0010】
従来、一般的に用いられる円盤型の絶縁スペーサにおいては、中央部に高圧導体が設けられ、高圧導体を支持するように絶縁スペーサが設けられる。絶縁スペーサの周囲には金属フランジが取り付けられ、金属フランジにより、密封容器の連結フランジに挟まれて、密封容器に固定される。
(【0011】以降は省略されています)

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