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公開番号2024120425
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-05
出願番号2023027217
出願日2023-02-24
発明の名称動静脈圧測定装置
出願人LaView株式会社,学校法人東邦大学
代理人個人,個人,個人
主分類A61B 5/022 20060101AFI20240829BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】より簡便な方法で血圧を測定することが可能な動静脈圧測定装置を提供する。
【解決手段】動静脈圧測定装置10は、圧力センサ34と、積算器42と、演算部441とを備える。圧力センサ34は、圧迫帯20の内部の圧力を検出する。積算器42は、圧迫帯20の内部に存在する空気の容量VAを検出する。演算部441は、圧迫帯20の内部から空気を排出させている際に圧力センサ34により検出される圧迫帯20の内部圧力Pと、積算器42により検出される圧迫帯20の空気容量VAとに基づいて被験者の血圧を検出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
被験者に装着された圧迫帯の内部に流体を流入することにより前記圧迫帯の内部の圧力を上昇させる流体流入部と、
前記圧迫帯の内部から前記流体を排出することにより前記圧迫帯の内部の圧力を低下させる流体排出部と、
前記圧迫帯の内部圧力を検出する圧力検出部と、
前記圧迫帯の内部に存在する前記流体の容量を検出する容量検出部と、
前記圧迫帯の内部から前記流体を排出させている際に前記圧力検出部により検出される前記圧迫帯の内部圧力と、前記容量検出部により検出される前記圧迫帯の流体容量とに基づいて前記被験者の血圧を演算する演算部と、を備える
動静脈圧測定装置。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記演算部は、前記被験者の血圧として、前記被験者の静脈圧を演算する
請求項1に記載の動静脈圧測定装置。
【請求項3】
前記演算部は、前記被験者の血圧として、前記被験者の動脈圧を演算する
請求項1に記載の動静脈圧測定装置。
【請求項4】
前記演算部は、前記圧迫帯の内部圧力に対して前記圧迫帯の流体容量を一階微分した値である一次微分値を演算し、
前記一次微分値と前記圧迫帯の内部圧力とに基づいて前記被験者の血圧を演算する
請求項1に記載の動静脈圧測定装置。
【請求項5】
前記演算部は、前記一次微分値が極大値を示したときの前記圧迫帯の内部圧力に基づいて前記被験者の血圧を演算する
請求項4に記載の動静脈圧測定装置。
【請求項6】
前記一次微分値の推移を表示する表示部を更に備える
請求項4に記載の動静脈圧測定装置。
【請求項7】
前記演算部は、
前記圧迫帯の内部圧力に対して前記圧迫帯の流体容量を二階微分した値である二次微分値を演算し、
前記二次微分値と前記圧迫帯の内部圧力とに基づいて前記被験者の血圧を演算する
請求項1に記載の動静脈圧測定装置。
【請求項8】
前記演算部は、前記二次微分値がゼロクロスしたときの前記圧迫帯の内部圧力に基づいて前記被験者の血圧を演算する
請求項7に記載の動静脈圧測定装置。
【請求項9】
前記演算部は、前記二次微分値が極小値を示したときの前記圧迫帯の内部圧力に基づいて前記被験者の血圧を演算する
請求項7に記載の動静脈圧測定装置。
【請求項10】
前記二次微分値の推移を表示する表示部を更に備える
請求項7に記載の動静脈圧測定装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、動静脈圧測定装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
循環血液量の過不足や、心機能の低下、ショック、脱水等の状況を把握するために、動脈及び静脈の穿刺やカテーテル等を用いて動脈圧や静脈圧が測定されることがある。下記の特許文献1に記載の測定装置では、被験者の血管内にカテーテルを挿入することにより被験者の中心静脈圧を測定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-173952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
動脈及び静脈の圧情報を同時に収集するためには、特許文献1に記載の測定装置のように被験者の血管内にカテーテルを挿入するような侵襲的な測定方法が必要となるが、その測定のために専用の装置等が必要になるため、小規模の医院で採用することが困難であるという実情がある。また、観血的な測定となるため、血管損傷や塞栓症、また感染等の重篤な合併症の懸念も残り、患者の負担も大きい。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、より簡便で安全な方法で血圧を測定することが可能な動静脈圧測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する動静脈圧測定装置は、流体流入部と、流体排出部と、圧力検出部と、容量検出部と、演算部と、を備える。流体流入部は、被験者に装着された圧迫帯の内部に流体を流入することにより圧迫帯の内部の圧力を上昇させる。流体排出部は、圧迫帯の内部から流体を排出することにより圧迫帯の内部の圧力を低下させる。圧力検出部は、圧迫帯の内部圧力を検出する。容量検出部は、圧迫帯の内部に存在する流体の容量を検出する。演算部は、圧迫帯の内部から流体を排出させている際に圧力検出部により検出される圧迫帯の内部圧力と、容量検出部により検出される圧迫帯の流体容量とに基づいて被験者の血圧を演算する。
【0006】
この構成によれば、被験者にカテーテル等を挿入することなく、すなわち非侵襲的に被験者の血圧を検出することができるため、より簡便で安全な方法で血圧を計測することが可能である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の動静脈圧測定装置によれば、より簡便で安全な方法で血圧を測定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
第1実施形態の動静脈圧測定装置の概略構成を示すブロック図。
圧迫帯から空気が排出されている際の圧迫帯の内部圧力に対する内部空気容量の推移を示すグラフ。
圧迫帯から空気が排出されている際の圧迫帯の内部圧力に対する内部空気容量の推移を示すグラフ。
圧迫帯から空気が排出されている際の圧迫帯の内部圧力に対する一次微分値の推移を示すグラフ。
第1実施形態の制御装置により実行される処理の手順を示すフローチャート。
第1実施形態の動静脈圧測定装置により計測された血圧の測定値と参考例の血圧の測定値とを比較して示すグラフ。
圧迫帯から空気が排出されている際の圧迫帯の内部圧力と二次微分値との関係を示すグラフ。
第2実施形態の制御装置により実行される処理の手順を示すフローチャート。
圧迫帯から空気が排出されている際の圧迫帯の内部圧力に対する内部空気容量の推移を示すグラフ。
圧迫帯から空気が排出されている際の経過時間に対する圧迫帯の内部圧力及び二次微分値のそれぞれの推移を比較して示すグラフ。
圧迫帯から空気が排出されている際の経過時間に対する一次微分値及び二次微分値のそれぞれの推移を比較して示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、動静脈圧測定装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
<第1実施形態>
(動静脈圧測定装置の構成)
はじめに、動静脈圧測定装置の第1実施形態について説明する。図1に示される動静脈圧測定装置10は、被験者の末梢静脈圧を非侵襲的に測定することが可能な装置である。図1に示されるように、動静脈圧測定装置10は、圧迫帯20と、空気ポンプ30と、切替弁31と、流量センサ32と、比例弁33と、圧力センサ34とを備えている。
【0010】
圧迫帯20は、生体である人体の一部、具体的には上腕50に巻き付けられる袋状の部材である。圧迫帯20は「カフ」とも称される。圧迫帯20の内部には空気を供給することが可能である。圧迫帯20の内部に空気が供給されて圧迫帯の内部の圧力が高くなると、圧迫帯20が上腕50を圧迫する。圧迫帯20の内部から空気が排出されると、圧迫帯20による上腕50の圧迫が開放される。
(【0011】以降は省略されています)

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