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公開番号2024119653
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-03
出願番号2023026708
出願日2023-02-22
発明の名称成分測定装置及び成分測定装置セット
出願人テルモ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G01N 21/77 20060101AFI20240827BHJP(測定;試験)
要約【課題】測定チップの挿入位置のずれが生じ、測定チップの測定スポットにおける、測定用光源及びノイズ推定用光源の照度分布差が変動しても、被測定成分の測定精度の低下を抑制可能な、成分測定装置及び成分測定装置セット、を提供する。
【解決手段】本開示に係る成分測定装置は、試薬を保持する測定チップを挿入可能な挿入空間を区画しており、測定可能状態で、前記測定チップが保持する混合物に測定用波長の照射光を照射可能な測定用光源と、前記測定可能状態で、前記測定チップが保持する前記混合物に、被測定成分以外の成分に基づくノイズ量の推定に利用されるノイズ推定用波長の照射光を照射可能な複数のノイズ推定用光源と、を備え、前記複数のノイズ推定用光源は、前記測定チップの前記挿入空間への挿入方向と直交する装置幅方向において、前記測定用光源の両側に配置されている。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
血液検体と試薬との呈色反応により生成された生成物を含む混合物の光学的特性に基づいて前記血液検体における被測定成分を測定する成分測定装置であって、
前記試薬を保持する測定チップを挿入可能な挿入空間を区画しており、
前記測定チップが、前記挿入空間に挿入されており、かつ、前記混合物を保持している、測定可能状態で、前記測定チップが保持する前記混合物に測定用波長の照射光を照射可能な測定用光源と、
前記測定可能状態で、前記測定チップが保持する前記混合物に、前記測定用光源の照射光によって測定される前記混合物の吸光度の実測値に含まれる前記被測定成分以外の成分に基づくノイズ量の推定に利用される、前記測定用波長とは異なるノイズ推定用波長の照射光を照射可能な、複数のノイズ推定用光源と、を備え、
前記複数のノイズ推定用光源は、前記測定チップの前記挿入空間への挿入方向と直交する装置幅方向において、前記測定用光源の両側に配置されている、成分測定装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記複数のノイズ推定用光源は、前記測定チップの前記挿入空間への挿入抜去方向において、前記測定用光源の両側に配置されている、請求項1の成分測定装置。
【請求項3】
前記挿入方向及び前記装置幅方向と直交する装置高さ方向に沿って成分測定装置を見た平面視で、前記複数のノイズ推定用光源は、前記測定用光源を対称中心とした点対称となる位置に配置されている、請求項1又は2に記載の成分測定装置。
【請求項4】
前記複数のノイズ推定用光源は、前記平面視で、前記測定用光源を中心とした周方向の異なる位置に3つ以上設けられている、請求項3に記載の成分測定装置。
【請求項5】
前記ノイズ推定用光源を第1ノイズ推定用光源とし、前記ノイズ推定用波長を第1ノイズ推定用波長とした場合に、
前記測定可能状態で、前記測定チップが保持する前記混合物に、前記ノイズ量の推定に利用される、第2ノイズ推定用波長の照射光を照射可能な、複数の第2ノイズ推定用光源を備え、
前記複数の第2ノイズ推定用光源は、前記装置幅方向において、前記測定用光源の両側に配置されており、
前記測定用波長は、600nm~700nmmであり、
前記第1ノイズ推定用波長、及び、前記第2ノイズ推定用波長は、前記測定用波長より長波長側にある、請求項1又は2に記載の成分測定装置。
【請求項6】
前記測定可能状態で、前記測定チップが保持する前記混合物に、前記ノイズ量の推定に利用される、第3ノイズ推定用波長の照射光を照射可能な、複数の第3ノイズ推定用光源を備え、
前記複数の第3ノイズ推定用光源は、前記装置幅方向において、前記測定用光源の両側に配置されており、
前記第3ノイズ推定用波長は、前記測定用波長より短波長側にある、請求項5に記載の成分測定装置。
【請求項7】
前記測定可能状態で、前記測定チップが保持する前記混合物に、前記ノイズ量の推定に利用される、第4ノイズ推定用波長の照射光を照射可能な、複数の第4ノイズ推定用光源を備え、
前記複数の第4ノイズ推定用光源は、前記装置幅方向において、前記測定用光源の両側に配置されており、
前記第4ノイズ推定用波長は、前記測定用波長より短波長側にある、請求項6に記載の成分測定装置。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の成分測定装置と、
前記測定チップと、を備える、成分測定装置セット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、成分測定装置及び成分測定装置セットに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、生化学分野や医療分野において、血液検体としての全血検体中に含まれる被測定成分を測定する手法として、全血を、被測定成分が含まれる部分と、被測定成分が含まれない部分とに分離し、被測定成分の量や濃度を測定する方法が知られている。この種の方法としては、例えば、血漿中のグルコース濃度(mg/dL、mmol/L)を測定するため、フィルタ等を用いて、血液検体から血漿成分を分離する工程を行い、血漿中のグルコース濃度を測定する方法がある。
【0003】
しかしながら、短時間で血液検体中の血漿成分を完全に分離することは難しく、更には分離するために用いられるフィルタ等の性能のばらつきもあるため、分離した血漿成分中に血球成分が一部含まれてしまう可能性があり、精度良くグルコース濃度を測定することが難しい。
【0004】
これに対して、血液検体から被測定成分を分離することなく、血液検体中の被測定成分を測定する一手法として、吸光光度法を用いた全血測定が知られている。この手法によれば、上述した被測定成分の分離工程を行う手法と比較して、被測定成分の測定に要する時間を短縮することができる。但し、被測定成分と異なる別の成分が血液検体中に多く含まれる場合、別の成分が光吸収・光散乱等の光学的現象を引き起こし、その結果、測定上の外乱因子(ノイズ)として作用することがある。そこで、被測定成分の測定精度を維持すべく、この外乱因子の影響を除去することが必要であり、外乱因子の影響を除去する手法が種々提案されている。
【0005】
特許文献1には、ピーク波長の異なる複数の光源を用いることで、外乱因子の影響を除去する成分測定装置が開示されている。特許文献1には、ピーク波長の異なる複数の光源として、測定用光源としての第1光源と、ノイズ推定用光源としての第2~第5光源と、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2018/173609号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の成分測定装置のように、ピーク波長の異なる複数の光源を用いる場合、各光源は物理的に異なる位置に配置される。そのため、これら複数の光源の位置に対する測定対象の測定位置(以下、「測定スポット」と記載する。)が常に一定であったとしても、各光源による測定スポットでの照度分布を完全に一致させることは困難である。
【0008】
これに対して、特許文献1では、測定用光源及びノイズ推定用光源の位置関係を工夫することで、測定用光源による測定スポットでの照度分布と、ノイズ推定用光源による測定スポットでの照度分布と、の差を小さくしている。これにより、特許文献1の成分測定装置では、測定精度の低下を抑制できる。
【0009】
しかしながら、測定チップを挿入可能に構成されている成分測定装置において、挿入された状態の測定チップが保持する測定スポットに対して、複数の光源から光を照射する場合に、これら複数の光源の位置に対する測定スポットの位置は、測定チップの挿入位置の“ずれ”により変動する。複数の光源の位置に対する測定スポットの位置の変動は、測定用光源による測定スポットでの照度分布と、ノイズ推定用光源による測定スポットでの照度分布と、の差を変動させる。この照度分布の差が大きくなると、ノイズ推定用光源による補正精度は低下する。つまり、測定チップの挿入位置のずれは、成分測定装置の測定精度に影響する。
【0010】
本開示は、測定チップの挿入位置のずれが生じ、測定チップの測定スポットにおける、測定用光源及びノイズ推定用光源の照度分布差が変動しても、被測定成分の測定精度の低下を抑制可能な、成分測定装置及び成分測定装置セット、を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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