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公開番号
2024113707
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-23
出願番号
2023018811
出願日
2023-02-10
発明の名称
研削装置
出願人
株式会社ジェイテクト
代理人
弁理士法人明成国際特許事務所
主分類
B24B
41/06 20120101AFI20240816BHJP(研削;研磨)
要約
【課題】工作物がセンタによって支持されることに起因して工作物の加工精度が低下することを抑制する。
【解決手段】円筒状の工作物を軸線回りに回転させながら、砥石で工作物の外周面を研削する研削装置は、工作物の軸線方向における基準位置において外周面に接触し、工作物を軸線回りに回転可能に支持する振れ止め装置と、工作物に回転力を付与する主軸装置と、軸線方向に工作物を挟み、工作物を軸線回りに回転可能に支持する一対のセンタとを備える。センタは、軸線方向において工作物の外側から工作物に接触する第1部材と、工作物の反対側から第1部材に接触する接触面を有し、第1部材を工作物に対して軸線方向に押し当てる第2部材とを有する。第2部材は、第1部材の軸線周りの回転と、軸線に垂直な方向における位置の変化とを許容し、かつ、第1部材の軸線方向における移動を規制するように構成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
円筒状の工作物を前記工作物の軸線回りに回転させながら、回転する砥石を前記軸線と交差する切込方向に接近させることで、前記砥石で前記工作物の外周面を研削する研削装置であって、
前記工作物の軸線方向における予め定められた基準位置において前記外周面に接触し、前記工作物を前記軸線回りに回転可能に支持する振れ止め装置と、
前記工作物に回転力を付与する主軸装置と、
前記軸線方向に前記工作物を挟み、前記工作物を前記軸線回りに回転可能に支持する一対のセンタと、を備え、
前記センタは、
前記軸線方向において前記工作物の外側から前記工作物に接触する第1部材と、
前記軸線方向において前記工作物の反対側から前記第1部材に接触する接触面を有し、前記第1部材を前記工作物に対して前記軸線方向に沿って押し当てる第2部材と、を有し、
前記第2部材は、前記第1部材の前記軸線回りの回転と、前記第1部材の前記軸線に垂直な方向における位置の変化とを許容し、かつ、前記第1部材の前記軸線方向における移動を規制するように構成されている、研削装置。
続きを表示(約 930 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の研削装置であって、
前記第1部材は、前記工作物に向かって凸の球面状である第1球面部を有し、前記第1球面部において前記工作物に接触し、
前記第1球面部の外面は、前記工作物の端の前記軸線上の位置に形成されたセンタ穴の壁面に接している、研削装置。
【請求項3】
請求項2に記載の研削装置であって、
前記第1部材は、前記第2部材に向かって凸の球面状である第2球面部を有し、
前記接触面は、前記第2球面部と接触し、前記軸線方向に垂直な面として構成されている、研削装置。
【請求項4】
請求項3に記載の研削装置であって、
前記第1部材は、球状の部材である、研削装置。
【請求項5】
請求項2または3に記載の研削装置であって、
前記第1部材は、前記工作物の径方向において前記第1球面部よりも外側に突出した第1係合部を有し、
前記第2部材は、
前記工作物に向かって開口し、前記第1係合部を収容し、底面が前記接触面を構成する凹部と、
前記凹部の一部を前記工作物側から覆い、前記第1係合部に対して前記工作物側から係合可能に構成された第2係合部と、を有し、
前記第1部材は、前記第1係合部を前記凹部内に収容させるとともに、前記第1部材の前記工作物側の端部を前記凹部外へ突出させるように配置されることで、前記第2部材に取り付けられ、
前記第2部材は、前記凹部内に収容された前記第1係合部の前記軸線に垂直な方向における位置の変化を許容するように構成されている、研削装置。
【請求項6】
請求項5に記載の研削装置であって、
前記第2部材は、前記凹部が形成された本体部を有し、
前記第2係合部は、環状であり、前記本体部に対して脱着可能に構成され、
前記第2係合部の開口径は、前記第1球面部の径よりも大きい、研削装置。
【請求項7】
請求項1に記載の研削装置であって、
前記基準位置における前記外周面の真円度および円周振れは、予め調整されている、研削装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、研削装置に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、レスト装置を有する研削装置が開示されている。この研削装置では、センタとレスト装置とによって回転可能に支持された長尺のワークを回転させながら、ワークの外周を研削する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-78505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のように、ワークをレスト装置によって支持することで、研削加工中のワークの撓みを抑制でき、撓みに起因するワークの加工精度の低下(例えば、真円度や円周振れの増加)を抑制できる。しかしながら、特許文献1では、例えば、ワークに形成されたセンタ穴の真円度や円周振れが比較的大きい場合、ワークがセンタによって支持されることに起因して、ワークの加工精度が低下する虞があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
(1)本開示の一形態によれば、円筒状の工作物を前記工作物の軸線回りに回転させながら、回転する砥石を前記軸線と交差する切込方向に接近させることで、前記砥石で前記工作物の外周面を研削する研削装置が提供される。この研削装置は、前記工作物の軸線方向における予め定められた基準位置において前記外周面に接触し、前記工作物を前記軸線回りに回転可能に支持する振れ止め装置と、前記工作物に回転力を付与する主軸装置と、前記軸線方向に前記工作物を挟み、前記工作物を前記軸線回りに回転可能に支持する一対のセンタと、を備える。前記センタは、前記軸線方向において前記工作物の外側から前記工作物に接触する第1部材と、前記軸線方向において前記工作物の反対側から前記第1部材に接触する接触面を有し、前記第1部材を前記工作物に対して前記軸線方向に沿って押し当てる第2部材と、を有する。前記第2部材は、前記第1部材の前記軸線回りの回転と、前記第1部材の前記軸線に垂直な方向における位置の変化とを許容し、かつ、前記第1部材の前記軸線方向における移動を規制するように構成されている。
このような形態によれば、第1部材と第2部材とによって工作物が軸線方向に拘束されつつ、工作物が第2部材に対して軸線に垂直な方向に移動することが許容される。そのため、センタによって工作物の軸線方向における移動を規制しつつ、振れ止め装置によって支持される基準位置の外周面を基準として、工作物を軸線回りに回転させることができる。従って、工作物がセンタによって支持されることに起因して工作物の加工精度が低下することを抑制できる。
(2)上記形態において、前記第1部材は、前記工作物に向かって凸の球面状である第1球面部を有し、前記第1球面部において前記工作物に接触し、前記第1球面部の外面は、前記工作物の端の前記軸線上の位置に形成されたセンタ穴の壁面に接する。このような形態によれば、工作物を軸線方向に拘束することと、工作物の軸線回りの回転を許容することとを容易に実現でき、第1部材に対する工作物の傾きを容易に許容できる。
(3)上記形態において、前記第1部材は、前記第2部材に向かって凸の球面状である第2球面部を有し、前記接触面は、前記第2球面部と接触し、前記軸線方向に垂直な面として構成されていてもよい。このような形態によれば、第2部材によって、第1部材の軸線回りの回転と、第1部材の軸線に垂直な方向における位置の変化とを容易に許容できる。
(4)上記形態において、前記第1部材は、球状の部材であってもよい。このような形態によれば、第1部材を容易に製造できる。
(5)上記形態において、前記第1部材は、前記工作物の径方向において前記第1球面部よりも外側に突出した第1係合部を有し、前記第2部材は、前記工作物に向かって開口し、前記第1係合部を収容し、底面が前記接触面を構成する凹部と、前記凹部の一部を前記工作物側から覆い、前記第1係合部に対して前記工作物側から係合可能に構成された第2係合部と、を有し、前記第1部材は、前記第1係合部を前記凹部内に収容させるとともに、前記第1部材の前記工作物側の端部を前記凹部外へ突出させるように配置されることで、前記第2部材に取り付けられ、前記第2部材は、前記凹部内に収容された前記第1係合部の前記軸線に垂直な方向における位置の変化を許容するように構成されていてもよい。そのため、第1部材が第2部材から脱落することを、第1係合部と第2係合部との係合によって抑制できる。
(6)上記形態において、前記第2部材は、前記凹部が形成された本体部を有し、前記第2係合部は、環状であり、前記本体部に対して脱着可能に構成され、前記第2係合部の開口径は、前記第1球面部の径よりも大きい。このような形態によれば、環状の第2係合部が本体部に対して脱着可能なので、第1部材を第2部材に容易に取り付けることができ、かつ、第2部材に取り付けられた第1部材の脱落を抑制できる。
(7)上記形態において、前記基準位置における前記外周面の真円度および円周振れは、予め調整されていてもよい。このような形態によれば、工作物の加工精度をより向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
研削装置の概略構成を示す説明図である。
レスト台を示す側面図である。
第1実施形態におけるセンタを説明する模式図である。
第1部材とセンタ穴との関係を説明する断面図である。
センタ保持部材に他のセンタが装着された様子を示す模式図である。
第2実施形態におけるセンタを説明する断面図である。
第3実施形態におけるセンタを説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.第1実施形態:
図1は、研削装置100の概略構成を示す説明図である。図1には、互いに直交する3つの座標軸であるX,Y,Z軸を表す矢印が示されている。Z軸およびX軸は、水平面に平行な座標軸である。Y軸は、鉛直方向に平行な座標軸である。図1におけるX,Y,Z軸を表す矢印と、他の図におけるX,Y,Z軸を表す矢印とは、同じ方向を指し示している。向きを特定する場合には、矢印の指し示す方向である正の方向を「+」、矢印の指し示す方向とは反対の方向である負の方向を「-」として、方向表記に正負の符号を併用する。以下では、+Y方向のことを「上」、-Y方向のことを「下」ともいう。また、水平面に沿った方向のことを水平方向とも呼ぶ。また、X軸およびY軸に沿った平面のことをXY平面とも呼び、Y軸およびZ軸に沿った平面のことをYZ平面とも呼ぶ。
【0009】
研削装置100は、円筒状の工作物Wを工作物Wの軸線RX回りに回転させながら、回転する砥石31を軸線RXと交差する切込方向に接近させることで、砥石31で工作物Wの外周面を研削する円筒研削盤として構成されている。より詳細には、研削装置100は、砥石31を工作物Wに対して接触させると共に、工作物Wと砥石31とを相対的に移動させることで工作物Wの外周面を研削する。本実施形態では、切込方向は、-X方向である。また、軸線RXは、Z軸に沿っている。軸線RXに沿った方向のことを軸線方向とも呼ぶ。軸線方向は、軸線RXに沿う一方側の方向とその反対方向とを両方含む。以下では、工作物Wの軸線RX回りの回転のことを、単に「工作物Wの回転」とも言う。
【0010】
工作物Wは、例えば、金属やセラミックによって形成される。本実施形態における工作物Wは、シート状の部材を搬送するための搬送ロールであり、軸線方向に沿ってその外径が段階的に変化する形状を有している。より詳細には、工作物Wは、その軸線方向における中央部を構成する第1部分Waと、第1部分Waの-Z方向側に位置する第2部分Wbと、第1部分Waの+Z方向側に位置する第3部分と、第2部分Wbの-Z方向側に位置する第4部分Wdと、第3部分Wcの+Z方向側に位置する第5部分Weとを有する。第2部分Wbおよび第3部分Wcの径は、第1部分Waの径より小さい。第4部分Wdおよび第5部分Weの径は、第2部分Wbおよび第3部分Wcの径よりも小さい。また、第4部分Wdおよび第5部分Weは、それぞれ、軸線RXに対する真円度および円周振れが予め所定の水準に調整された基準部分である。基準部分における真円度および円周振れは、例えば、予め研削加工されることで調整される。本実施形態では、工作物Wの研削加工において、第4部分Wdおよび第5部分Weは研削されず、第4部分Wdおよび第5部分Weを真円度および円周振れの基準として、第1部分Waから第3部分Wcが研削される。なお、他の実施形態では、工作物Wは、円筒状を有する任意の工作物であってよく、例えば、本実施形態とは異なる形状の搬送ロールであってもよいし、搬送ロールとは異なる工作物であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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