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公開番号2024113588
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-22
出願番号2023018682
出願日2023-02-09
発明の名称軸受装置及び水車発電機
出願人西芝電機株式会社
代理人弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
主分類F16C 33/10 20060101AFI20240815BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】スラスト室内のエアを排出可能な軸受装置を提供すること。
【解決手段】軸受装置は、第1スラストカラー及び潤滑油を汲み上げるオイルディスクである第2スラストカラーを含む回転軸を支持する。軸受装置は、油槽と、第1スラスト軸受と、第2スラスト軸受と、ジャーナル軸受と、回転軸が貫通される筒状のホルダーと、集油部と、気抜き路と、ガイドと、粘性ポンプとを有する。気抜き路は、ホルダーに設けられ、ホルダーの外側と第2スラスト軸受のスラスト室に連通し、ホルダーの主給油路を通して送られる潤滑油により第2スラスト軸受のスラスト室内のエアをホルダーの外側に排出する。ガイドは、集油部とオイルディスク給油路の上側開口との間に設けられ、集油部で集めた潤滑油をホルダーのオイルディスク給油路の上側開口に案内するとともに、気抜き路のエアの出口とを区画する。
【選択図】 図4


特許請求の範囲【請求項1】
第1スラストカラー及び潤滑油を汲み上げるオイルディスクである第2スラストカラーを含む回転軸を支持する軸受装置であって、
前記潤滑油を収容し、前記回転軸の一部が配置され、前記第1スラストカラーが一端側に設けられ、前記第2スラストカラーが他端側に設けられる油槽と、
前記油槽内に設けられ、前記第1スラストカラーに当接し、前記回転軸の軸方向の荷重を受ける第1スラスト軸受と、
前記油槽内で前記第1スラスト軸受から離間して設けられ、前記第2スラストカラーに当接し、前記回転軸から前記第1スラスト軸受に加わる荷重とは逆向きの軸方向の荷重を受ける第2スラスト軸受と、
前記第1スラスト軸受及び前記第2スラスト軸受の間に配置され、前記回転軸の径方向の荷重を受けるジャーナル軸受と、
軸方向で前記第1スラスト軸受と前記第2スラスト軸受との間に設けられる給油口、前記給油口から前記第1スラスト軸受及び前記第2スラスト軸受それぞれが設けられるスラスト室に連通するとともに前記ジャーナル軸受と前記回転軸との間の隙間に連通する主給油路、並びに、前記ジャーナル軸受よりも上側に上側開口を有し前記ジャーナル軸受に連通し前記上側開口を通した前記潤滑油を前記ジャーナル軸受に給油するオイルディスク給油路を有し、前記第1スラスト軸受、前記第2スラスト軸受、及び、前記ジャーナル軸受を保持し、前記回転軸が貫通される筒状のホルダーと、
前記ホルダーの上側に設けられ、前記オイルディスクの回転により前記油槽から汲み上げた前記潤滑油を前記オイルディスク給油路の前記上側開口に向けて集油する集油部と、
前記ホルダーに設けられ、前記ホルダーの外側と前記第2スラスト軸受の前記スラスト室に連通し、前記主給油路を通して送られる前記潤滑油により前記第2スラスト軸受の前記スラスト室内のエアを前記ホルダーの外側に排出する気抜き路と、
前記集油部と前記オイルディスク給油路の前記上側開口との間に設けられ、前記集油部で集めた前記潤滑油を前記オイルディスク給油路の前記上側開口に案内するとともに、前記気抜き路の前記エアの出口とを区画するガイドと、
前記主給油路を通して前記第1スラスト軸受、前記第2スラスト軸受、及び、前記ジャーナル軸受に前記潤滑油を送る粘性ポンプと、
を備える、軸受装置。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記ガイドは、前記集油部から前記オイルディスク給油路に向かって下がるように傾斜する傾斜面を有する板材で形成される、
請求項1に記載の軸受装置。
【請求項3】
前記ホルダーは、前記ホルダーの外周面のうち、前記第2スラストカラー側の上部の一部において、前記オイルディスクの外周面位置よりも前記回転軸の中心軸に近い位置に前記気抜き路の前記エアの前記出口を含む面を有し、
前記ガイドは、前記面の上側に設けられ、前記集油部と、前記オイルディスク給油路とを流体的に接続する、請求項1又は請求項2に記載の軸受装置。
【請求項4】
前記ガイドは、前記気抜き路の前記出口の直上に離間し、
前記ガイドは、前記気抜き路の前記出口から排出される前記エアを前記ホルダーの外側に通すための切欠部を有する、
請求項1又は請求項2に記載の軸受装置。
【請求項5】
前記気抜き路は、前記第2スラスト軸受の前記スラスト室に対して複数箇所で連通する、複数の連通路を有する、請求項1又は請求項2に記載の軸受装置。
【請求項6】
前記複数の連通路は、前記スラスト室のうち前記第2スラスト軸受の摺動面側に近い側に対して、前記摺動面側とは離れた側の方が大きい、請求項5に記載の軸受装置。
【請求項7】
前記第1スラスト軸受に連通し、前記主給油路に送られる前記潤滑油により前記第1スラスト軸受の前記スラスト室内のエアを排出する、別の気抜き路を有する、請求項1又は請求項2に記載の軸受装置。
【請求項8】
前記粘性ポンプから前記潤滑油が圧送され、前記潤滑油を冷却するオイルクーラをさらに備え、
前記オイルクーラ及び前記給油口は、流体的に接続される、
請求項1又は請求項2に記載の軸受装置。
【請求項9】
請求項1又は請求項2に記載の軸受装置と、
前記ホルダーを貫通する前記回転軸と、
前記回転軸の両端にそれぞれ設けられる2つの水車と、
前記回転軸の回転により発電する発電機と、
を備える、水車発電機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、軸受装置及び水車発電機に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
水力発電機として、回転軸が水平方向に設置されるとともに、回転軸の両端に水車が設けられた横軸両掛け水車発電機が知られている。横軸両掛け水車発電機の軸受装置として、1つの軸受台に、発電機軸に加わるラジアル荷重を受けるジャーナル軸受とともに2基のスラスト軸受を収容したものが知られている。軸受装置は、2基のスラスト軸受及びジャーナル軸受の潤滑のため、軸受台内に油槽を備え、油槽内の潤滑油を粘性ポンプで圧送して2基のスラスト軸受及びジャーナル軸受に給油する。
【0003】
軸受装置は、粘性ポンプにより2基のスラスト軸受及びジャーナル軸受に潤滑油を圧送する経路として、油槽から2基のスラスト軸受を経てオイルクーラに圧送する経路の一部が、2基のうち一方のスラスト軸受から分流し、ジャーナル軸受を経て油槽に戻る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-85090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
軸受装置の運転の停止時には、軸受装置のスラスト軸受のスラスト室には、エアが充満する。運転によりスラスト室内のエアが高温となり、スラスト室内が高温になることを防止するため、エアを排出しながら潤滑油でスラスト室を充満させる必要がある。
【0006】
本発明は、スラスト室内のエアを排出可能な軸受装置、及び、水車発電機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、軸受装置は、第1スラストカラー及び潤滑油を汲み上げるオイルディスクである第2スラストカラーを含む回転軸を支持する。軸受装置は、油槽と、第1スラスト軸受と、第2スラスト軸受と、ジャーナル軸受と、回転軸が貫通される筒状のホルダーと、集油部と、気抜き路と、ガイドと、粘性ポンプとを有する。油槽は、潤滑油を収容し、回転軸の一部が配置され、第1スラストカラーが一端側に設けられ、第2スラストカラーが他端側に設けられる。第1スラスト軸受は、油槽内に設けられ、第1スラストカラーに当接し、回転軸の軸方向の荷重を受ける。第2スラスト軸受は、油槽内で第1スラスト軸受から離間して設けられ、第2スラストカラーに当接し、回転軸から第1スラスト軸受に加わる荷重とは逆向きの軸方向の荷重を受ける。ジャーナル軸受は、第1スラスト軸受及び第2スラスト軸受の間に配置され、回転軸の径方向の荷重を受ける。ホルダーは、軸方向で第1スラスト軸受と第2スラスト軸受との間に設けられる給油口と、給油口から第1スラスト軸受及び第2スラスト軸受それぞれが設けられるスラスト室に連通するとともにジャーナル軸受と回転軸との間の隙間に連通する主給油路と、ジャーナル軸受よりも上側に上側開口を有し、ジャーナル軸受に連通し、上側開口を通した潤滑油をジャーナル軸受に給油するオイルディスク給油路とを有する。ホルダーは、第1スラスト軸受、第2スラスト軸受、及び、ジャーナル軸受を保持する。集油部は、ホルダーの上側に設けられ、オイルディスクの回転により油槽から汲み上げた潤滑油をオイルディスク給油路の上側開口に向けて集油する。気抜き路は、ホルダーに設けられ、ホルダーの外側と第2スラスト軸受のスラスト室に連通し、主給油路を通して送られる潤滑油により第2スラスト軸受のスラスト室内のエアをホルダーの外側に排出する。ガイドは、集油部とオイルディスク給油路の上側開口との間に設けられ、集油部で集めた潤滑油をオイルディスク給油路の上側開口に案内するとともに、気抜き路のエアの出口とを区画する。粘性ポンプは、主給油路を通して第1スラスト軸受、第2スラスト軸受、及び、ジャーナル軸受に潤滑油を送る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
一実施形態に係る軸受装置を備える横軸両掛け水車発電機の構成を示す正面図。
同軸受装置の構成を一部断面で示す側面図。
同軸受装置の構成を概念的に示す断面図。
同軸受装置の初期潤滑に関する要素について、図3の一部の構成を拡大して示す図。
図4中の矢印Vで示す方向から見た同軸受装置の構成を示す上面図。
同軸受装置の運転開始時の初期潤滑に関する要素の構成を示す斜視図。
同軸受装置の初期潤滑に関する要素の一部構成を示す斜視図。
同軸受装置の初期潤滑に関する要素の一部構成を示す斜視図。
同軸受装置の初期潤滑における潤滑油の流路の構成を示す説明図。
同軸受装置のオイルディスク及び潤滑油ガイド部の構成を従来技術と比較して示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、一実施形態に係る軸受装置1を、図1乃至図10を用いて説明する。
図1は、軸受装置1を備える横軸両掛け水車発電機200の構成を示す正面図である。図2は、軸受装置1の構成を一部断面で示す側面図である。図3は、軸受装置1の構成を概念的に示す図である。図4は、図3に示す軸受装置1の潤滑油ガイド部50の構成を拡大して示す図である。なお、図3及び図4において、第1スラスト軸受11、第2スラスト軸受12の断面ハッチングを省略する。図5は、軸受装置1の潤滑油ガイド部50の構成を図4中の矢印Vで示す方向から見た上面図である。図6は、軸受装置1の潤滑油ガイド部50の構成を示す概略的な斜視図である。図7は、図6中の軸受装置1のホルダー16の平面16a及びその近傍のオイルディスク給油口45及びオイルディスク給油路49の構成を示す概略的な斜視図である。図8は、図6中の軸受装置1の集油部51、支持部材53及びガイド54の構成を示す概略的な斜視図である。図9は、軸受装置1の潤滑油の流路の構成を示す説明図である。図10は、軸受装置1のオイルディスク15及び潤滑油ガイド部50の構成を従来技術である特許文献1の技術と比較して示す説明図である。
【0010】
まず、図1を用いて、軸受装置1を備える横軸両掛け水車発電機200について説明する。図1に示すように、横軸両掛け水車発電機200は、回転軸211と、軸受装置1と、ジャーナル軸受装置212と、発電機213と、回転軸211の両端にそれぞれ設けられる2つの水車214と、ブレーキ装置215と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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