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公開番号2024110746
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-16
出願番号2023015517
出願日2023-02-03
発明の名称丁番保持具およびそれを用いた開き戸構造
出願人大建工業株式会社
代理人個人,弁理士法人M&Partners
主分類E05D 5/04 20060101AFI20240808BHJP(錠;鍵;窓または戸の付属品;金庫)
要約【課題】長期間の使用に伴う乾燥によって戸枠が収縮して痩せた場合であっても、丁番と戸枠との間に隙間を生じさせることなく丁番を強固に保持することが可能な丁番保持具を提供する。
【解決手段】壁に設けられた開口部の戸枠12aに開き戸取付用の丁番14を取着する際、戸枠12aの裏面側に配設され、丁番14とでその戸枠12aを表裏両面から挟み込むようにして用いられる丁番保持具であって、丁番14を戸枠12aに取着する際に使用するビス16の先端部と螺合する雌ネジ18aが設けられた板状のベース部18と、の戸枠12aの裏面に当接する板状の枠材当接部20と、ベース部18と枠材当接部20を連結すると共に、枠材当接部20を戸枠12aの裏面に向けて押圧付勢するバネ部22を具備する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
壁(W)に設けられた開口部(12)の戸枠(12a)に開き戸取付用の丁番(14)を取着する際、上記の戸枠(12a)の裏面側に配設され、上記の丁番(14)とでその戸枠(12a)を表裏両面から挟み込むようにして用いられる丁番保持具であって、
上記の丁番(14)を上記の戸枠(12a)に取着する際に使用するビス(16)の先端部と螺合する雌ネジ(18a)が設けられた板状のベース部(18)と、
上記の戸枠(12a)の裏面に当接する板状の枠材当接部(20)と、
上記ベース部(18)と上記の枠材当接部(20)とを連結すると共に、上記の枠材当接部(20)を上記の戸枠(12a)の裏面に向けて押圧付勢するバネ部(22)とを具備する、ことを特徴とする丁番保持具。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
請求項1の丁番保持具において、
前記の雌ネジ(18a)が複数設けられる、ことを特徴とする丁番保持具。
【請求項3】
請求項2の丁番保持具において、
前記の雌ネジ(18a)が、前記の戸枠(12a)裏面への取付状態における正面視で千鳥状に配設される、ことを特徴とする丁番保持具。
【請求項4】
壁(W)の開口部(12)の戸枠(12a)に取着された丁番(14)を介して開き戸(D)が開閉自在に取り付けられる開き戸構造において、
上記の戸枠(12a)に上記の丁番(14)を取着する際、その戸枠(12a)の裏面側に配設される丁番保持具(10)であって、上記の丁番(14)を上記の戸枠(12a)に取着する際に使用するビス(16)の先端部と螺合する雌ネジ(18a)が設けられた板状のベース部(18)と、上記の戸枠(12a)の裏面に当接する板状の枠材当接部(20)と、上記ベース部(18)と上記の枠材当接部(20)とを連結すると共に、上記の枠材当接部(20)を上記の戸枠(12a)の裏面に向けて押圧付勢するバネ部(22)とを具備する丁番保持具(10)が用いられる、ことを特徴とする開き戸構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の開口部に開き戸取付用の丁番を取着する際に使用する丁番保持具と、それを用いた開き戸構造とに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
建物の開口部に開き戸が取り付けられる開き戸構造では、開口部の内面を形成する木製の戸枠に、開き戸(ドア)を取り付けるための丁番が取着される。従来、この丁番は、木ねじ(ビス)などを用いて戸枠に直接固定されていたが、開き戸の開閉操作を繰り返すうちに丁番が緩んでしまうと言う問題が生じていた。
そこで、係る問題を解決すべく、下記の特許文献1(日本国・特開2009-155995号公報)には、戸枠にビス用の貫通穴を開けると共に、戸枠裏側のその貫通穴の奥端にビス(ネジ)受けとして鬼目ナットを埋め込み、この鬼目ナット(=丁番保持具)とビスを用いて丁番を戸枠ごと表裏から挟み込む形で固定する技術が開示されている。
【0003】
この従来技術によれば、例えば戸枠がMDF(medium-density fiberboard;中密度繊維板)などのようにビス保持力の比較的弱い木質材料からなる場合であっても、丁番が緩むようなことのない開き戸構造を構築することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-155995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の従来技術には次の課題が顕在化してきた。すなわち、屋内で使用される戸枠は、木材や木質材料からなるものが多いが、これらの材料のうち、特にMDFなどの木質材料で戸枠を形成した場合、経年の使用により戸枠が乾燥して収縮する(痩せる)ようになる。そうすると、丁番と戸枠との間に例えば1mm~1.5mm程度の隙間が生じ、戸枠に取り付けている丁番がぐらつく或いはガタつくようになる。そして、そのような状態で開き戸の開閉が繰り返され振動が加わり続けると、最悪の場合、丁番を固定しているビスが抜ける可能性が考えられる。
それゆえに、本発明の主たる課題は、長期間の使用に伴う乾燥によって戸枠が収縮して痩せた場合であっても、丁番と戸枠との間に隙間を生じさせることなく丁番を強固に保持することが可能な丁番保持具を提供することである。また、本発明の更なる課題は、そのような丁番保持具を使用した長期間安定して開き戸を保持することが可能な開き戸構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を達成するため、本発明は、例えば、図1~7に示すように、丁番保持具10を次のように構成した。
すなわち、壁Wに設けられた開口部12の戸枠12aに開き戸取付用の丁番14を取着する際、上記の戸枠12aの裏面側に配設され、上記の丁番14とでその戸枠12aを表裏両面から挟み込むようにして用いられる丁番保持具10であって、上記の丁番14を上記の戸枠12aに取着する際に使用するビス16の先端部と螺合する雌ネジ18aが設けられた板状のベース部18と、上記の戸枠12aの裏面に当接する板状の枠材当接部20と、上記ベース部18と上記の枠材当接部20とを連結すると共に、上記の枠材当接部20を上記の戸枠12aの裏面に向けて押圧付勢するバネ部22とを具備することを特徴とする。
【0007】
本発明では、バネ部22が枠材当接部20を戸枠12aの裏面に向けて押圧付勢するのと同時に、ベース部18が雌ネジ18aに螺合したビス16を介して丁番14を戸枠の裏側へ向けて常時引っ張るようになる。このため、経年変化により戸枠12aが収縮した(痩せた)としても、丁番14と戸枠12aとの間に隙間が生じるのを防止することができる。
【0008】
本発明においては、前記の雌ネジ18aが複数設けられるのが好ましく、更には、その雌ネジ18aが、前記の戸枠12a裏面への丁番保持具10取付状態における正面視で千鳥状に配設されるのがより好ましい。
【0009】
また、本発明における第2の発明に係る開き戸構造は、上述した丁番保持具10を用いるものであって、例えば、次のように構成したものである(図1参照)。
すなわち、壁Wの開口部12の戸枠12aに取着された丁番14を介して開き戸Dが開閉自在に取り付けられる開き戸構造Sにおいて、上記の戸枠12aに上記の丁番14を取着する際、その戸枠12aの裏面側に配設される丁番保持具10であって、上記の丁番14を上記の戸枠12aに取着する際に使用するビス16の先端部と螺合する雌ネジ18aが設けられた板状のベース部18と、上記の戸枠12aの裏面に当接する板状の枠材当接部20と、上記ベース部18と上記の枠材当接部20とを連結すると共に、上記の枠材当接部20を上記の戸枠12aの裏面に向けて押圧付勢するバネ部(22)とを具備する丁番保持具(10)が用いられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、長期間の使用に伴う乾燥によって戸枠が収縮して痩せた場合であっても、丁番と戸枠との間に隙間を生じさせることなく丁番を強固に保持することが可能な丁番保持具を提供することができる。加えて、そのような丁番保持具を使用した長期間安定して開き戸を保持することが可能な開き戸構造も提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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