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公開番号2024109230
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-14
出願番号2023013926
出願日2023-02-01
発明の名称複数のドローンを備えた散布装置及び散布方法
出願人福井県
代理人
主分類B64U 50/34 20230101AFI20240806BHJP(航空機;飛行;宇宙工学)
要約【課題】 広範囲にわたって大量の液体、粉体、又は粒体を効率よく散布する為にドローンを備えた散布装置の提供。
【解決手段】 噴射ノズル(007)を備えた先頭ドローン(003)と複数の後続ドローン(008)を有し、先頭ドローンには電気を供給するケーブル(002)と液体、粉体、又は粒体を供給するホース(006)が接続され、上記後続ドローンは把持装置(009)を備えて上記ケーブル及びホースを把持し、後続ドローンが飛行することが困難になった場合、また上記ケーブルやホースに無理な力が作用した際には、把持装置が開いてケーブル及びホースを解放することが出来るようにしている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
広範囲にわたって大量の液体、粉体、又は粒体を効率よく散布する為にドローンを備えた散布装置において、噴射ノズルを備えた先頭ドローンと複数の後続ドローンを有し、先頭ドローンには電気を供給するケーブルと上記噴射ノズルから噴射する液体、粉体、又は粒体を供給するホースが接続され、上記後続ドローンはモータ又はエンジンにて飛行すると共に、上記ケーブル及びホースを把持する把持装置を有し、該把持装置はケーブル及びホースを把持・解放出来るように開閉機構を備えたことを特徴とするドローンを備えた散布装置。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
先頭ドローンにエンジンを搭載し、電気を供給するケーブルに代わってガソリンを供給する為のホースを用いた請求項1記載のドローンを備えた散布装置。
【請求項3】
先頭ドローンの飛行に合わせ、ホース及びケーブルが長く延びるように、上記ホース及びケーブルを巻き取るリールを用いた請求項1、又は請求項2記載のドローンを備えた散布装置。
【請求項4】
上記ケーブル及びホースを把持する複数の後続ドローンは、互いに接触することなく所定の間隔でケーブル及びホースに沿って配列できるように間隔センサーを備えた請求項1、請求項2、又は請求項3記載のドローンを備えた散布装置。
【請求項5】
広範囲にわたって大量の液体、粉体、又は粒体を効率よく散布する為にドローンを用いた散布方法において、噴射ノズルを設けて地上から延びるホース及びケーブルの先端に先頭ドローンを接続し、上記ホース及びケーブルは複数の後続ドローンに備えた把持装置によって把持し、上記後続ドローンが飛行するに必要な燃料又は蓄電量が不足した場合、又はホースやケーブルに無理な張力が作用した際には、上記把持装置を開いてホース及びケーブルを解放して単独で飛び立つことが出来、そして飛び立ったドローンの代わりに別の後続ドローンがケーブル及びホースを把持するようにしたことを特徴とするドローンを用いた散布方法。
【請求項6】
上記ケーブル及びホースを解放して飛び立つことで形成される空間には、後方に位置するドローンが移動して該空間を埋めるようにした請求項5記載のドローンを用いた散布方法。
【請求項7】
先頭ドローンにエンジンを搭載し、電気を供給するケーブルに代わってガソリンを供給する為のホースを用いた請求項5、又は請求項6記載のドローンを用いた散布方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、複数のドローンを用いて液体、粉体、又は微粒子を散布する散布装置、及び散布方法に関するものである。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
土木・建設業や農業や消火現場では、大量水や薬剤を人がホースで散布している。この場合、急な斜面での転落、重機との接触、有害薬剤の飛散、火災によるやけどなど人的被害のリスクが高い。
【0003】
ドローンと呼ばれる無人航空機は、事前に設定した位置に自動で移動するか、無線を用いたコントローラーで操縦者によって操縦されるか、コンピュータからの無線信号で自動もしくは手動で移動する。
【0004】
近年、ドローンによる農地への薬剤散布での利用が進んでおり、ドローンによって大量の薬剤を広範囲に持続して散布できれば、農業従事者を重労働から解放することが期待されている。また、土木・建設業においても、高所作業など危険な場所でも安全な作業か可能となる。
【0005】
しかしながら、一般的にドローンは、バッテリーの容量の制限で飛行時間が限られている。さらに、搭載可能な薬剤タンクの容量は可搬重量により制限され、ゆえに一度に散布可能な薬剤の量は限られている。
【0006】
したがって、例えば農業でのドローンによる薬剤散布においては、高濃度の薬剤を少量散布することに限られている。そのため、適用できる作物、農薬の種類も限られ、ドローンの利用による省力化が進まない要因となっている。
【0007】
一方、建設・土木においても、大量の薬液散布ができないことにより、高所の洗浄作業などには適用できない。
【0008】
特願2017-554177号に係る「無人飛行体による薬剤散布装置」は、ドローン(無人飛行体)を活用した長時間稼働可能な薬剤散布装置である。
すなわち、相互位置を協調制御された複数のドローンにより給電ケーブル、薬剤パイプ、制御ケーブル等を支持した上で、別の薬剤散布専用ドローンによる薬剤散布を行なうことで、ケーブル等の取り回しの問題を解決し、ドローン上のバッテリー容量や薬剤タンクの容量に制約されず、効率的で長時間の安定した薬剤散布を可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特願2017-554177
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記特許文献1に記載された散布装置は、すべてのドローンが有線給電を前提としているため、広範囲に散布しようとすればドローンの機体数が増加して、給電ケーブルに流れる電流も増加するため、この電流を許容するためケーブルも太くなり、ドローンの支持するケーブル重量が大きくなる。ところが、有線給電を使わずに機体搭載のバッテリーでは、飛行時間が限定され長時間稼働できない。
(【0011】以降は省略されています)

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