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公開番号2024108010
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-09
出願番号2023012245
出願日2023-01-30
発明の名称吸着固定具
出願人株式会社マーナ
代理人個人,個人
主分類F16B 47/00 20060101AFI20240802BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】 平面上に対象物を固定する吸着固定具の密着状態を解除する際に、対象物から突出することがなく、どの方向から触れても密着状態を解除できる吸着固定具を提供すること。
【解決手段】 対象物Aは、軸線方向に延設される胴部1と、胴部1の下端部から外径が胴部1よりも縮径される縮径胴部3と、縮径胴部3の内周側に形成され、吸着固定具Bに装着される被装着部7と、を備え、吸着固定具Bは、上部に対象物Aの被装着部7と嵌合する装着部11を有し、下面に吸盤面12を有する吸盤保持部10と、吸盤保持部10の周縁から径方向下方に向けて延設される弾性変形可能なシール部13と、シール部13の外縁から軸線方向に立設されるシール解放部14と、を備え、シール解放部14は、縮径胴部3との間に間隙αが設けられ、対象物Aは、平面D上に密着した状態で、シール解放部14を間隙αに向けて弾性変形することで密着状態が解除されることを特徴とする。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
対象物を平面上で固定する吸着固定具であって、
対象物は、軸線方向に延設される胴部と、胴部の下端部から外径が胴部よりも縮径される縮径胴部と、縮径胴部の内周側に形成され、吸着固定具に装着される被装着部と、を備え、
吸着固定具は、上部に対象物の被装着部と嵌合する装着部を有し、下面に吸盤面を有する吸盤保持部と、吸盤保持部の周縁から径方向下方に向けて延設される弾性変形可能なシール部と、シール部の外縁から軸線方向に立設されるシール解放部と、を備え、
シール解放部は、縮径胴部との間に間隙が設けられ、
対象物は、平面上に密着した状態で、シール解放部を間隙に向けて弾性変形することで密着状態が解除されることを特徴とする吸着固定具。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
シール解放部の外周は、対象物の最大外周寸法を超えないことを特徴とする請求項1に記載の吸着固定具。
【請求項3】
シール部の軸線方向の厚みは、シール解放部の径方向の厚みよりも薄く設定され、
シール部の径方向の長さは、シール解放部の軸線方向の長さよりも短く設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の吸着固定具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、吸着作用により物品を固定する吸着固定具に関し、とくに、密着状態の解除が容易な吸着固定具に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、容器などの対象物を平面上に固定するために、吸着作用を利用した固定具が使用されている。
この種の固定具では、対象物の固定時に、吸着面を平面に押し付け、吸着面と平面との間の空気を外部に押し出し、減圧状態とすることにより簡単に吸着することができるが、固定具の吸着状態を解除する際には、固定時よりも手間を要するという問題があった。
【0003】
このような問題に対して、容器を所望の設置部に固定設置する構造として、固定具本体が、容器に外嵌された状態において、容器を平滑な設置部に設置した場合には、吸盤作用により容器を固定する一方、固定具本体の外周部の一部を設置部から剥がすことにより、吸盤作用を解除するように構成されている容器の固定設置構造が知られている(特許文献1を参照)。
【0004】
また、容易に吸着状態を解除することができる着脱自在のペンケースとして、ペンケース本体と、ペンケース本体を被吸着面に吸着させる吸着体と、を備え、吸着体は、下方側を被吸着面に対して吸着する吸着面と、吸着面の周縁部をめくり上げて吸着状態を解除するための押圧部と、を有するものも知られている(特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-131915号公報
実用新案登録第3227250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1記載の容器の固定設置構造では、固定具本体の容器への装着が容器への外嵌に限られるとともに、固定具の設置面積が容器の底部面積に比べて広くなるという問題があった。
また、上記特許文献2記載のペンケースでは、吸着面の周縁部をめくり上げて吸着状態を解除するための押圧部は、周縁部の特定部分から水平方向に延出した延出部と、延出部の端から垂直上方に突出して形成された略半円形状の押圧面を有するものであるため、押圧部が対象物から突出して邪魔になるとともに、吸着状態を解除する際に、押圧する場所が限られるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記問題を解決することを課題とし、平面上に対象物を固定する吸着固定具の密着状態を解除する際に、対象物から突出することがなく、どの方向から触れても密着状態を解除できる吸着固定具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するため、吸着固定具として、対象物を平面上で固定する吸着固定具であって、対象物は、軸線方向に延設される胴部と、胴部の下端部から外径が胴部よりも縮径される縮径胴部と、縮径胴部の内周側に形成され、吸着固定具に装着される被装着部と、を備え、吸着固定具は、上部に対象物の被装着部と嵌合する装着部を有し、下面に吸盤面を有する吸盤保持部と、吸盤保持部の周縁から径方向下方に向けて延設される弾性変形可能なシール部と、シール部の外縁から軸線方向に立設されるシール解放部と、を備え、シール解放部は、縮径胴部との間に間隙が設けられ、対象物は、平面上に密着した状態で、シール解放部を間隙に向けて弾性変形することで密着状態が解除されることを特徴とする構成を採用する。
【0009】
さらに、吸着固定具の実施形態として、シール解放部の外周は、対象物の最大外周寸法を超えないことを特徴とする構成、また、シール部の軸線方向の厚みは、シール解放部の径方向の厚みよりも薄く設定され、シール部の径方向の長さは、シール解放部の軸線方向の長さよりも短く設定されることを特徴とする構成を採用する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の吸着固定具は、上記構成を採用することにより、シール解放部に触れるだけで、シール解放部に連結されているシール部の外縁側が持ち上がり、シール部の下に空気が戻り、吸着固定具の密着状態を解除することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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