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公開番号
2024105594
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-06
出願番号
2024080040,2022129818
出願日
2024-05-16,2018-08-03
発明の名称
増殖性疾患及び感染症の処置のためのサイトカイン抱合体
出願人
シンソークス, インコーポレイテッド
代理人
個人
,
個人
主分類
C07K
14/55 20060101AFI20240730BHJP(有機化学)
要約
【課題】1つ以上の徴候の処置におけるインターロイキン(IL)抱合体(例えば、IL-2抱合体)およびその使用を提供する。さらに、インターロイキン抱合体(例えば、IL-2抱合体)の1つ以上を含む医薬組成物とキットを提供する。
【解決手段】単離および修飾されたインターロイキン2(IL-2)ポリペプチドであって、修飾されたIL-2ポリペプチドとインターロイキン2受容体α(IL-2Rα)との間の結合を減少させるが、IL-2/IL-2Rβγ複合体を形成するためにインターロイキン2βγ受容体(IL-2Rβγ)シグナル伝達複合体との有意な結合を維持する、ポリペプチド上のある位置の少なくとも1つの非天然アミノ酸を含み、ここで、IL-2Rαへの結合の減少は、野生型のIL-2ポリペプチドとIL-2Rαとの間の結合と比較される、前記単離および修飾されたインターロイキン2(IL-2)ポリペプチドである。
【選択図】図4A
特許請求の範囲
【請求項1】
単離および修飾されたインターロイキン2(IL-2)ポリペプチドであって、修飾されたIL-2ポリペプチドとインターロイキン2受容体α(IL-2Rα)との間の結合を減少させるが、IL-2/IL-2Rβγ複合体を形成するためにインターロイキン2βγ受容体(IL-2Rβγ)シグナル伝達複合体との有意な結合を維持する、ポリペプチド上のある位置の少なくとも1つの非天然アミノ酸を含み、ここで、IL-2Rαへの結合の減少は、野生型のIL-2ポリペプチドとIL-2Rαとの間の結合と比較される、単離および修飾されたインターロイキン2(IL-2)ポリペプチド。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
少なくとも1つの非天然アミノ酸を含む、単離および修飾されたインターロイキン2(IL-2)ポリペプチドであって、ここで、単離および修飾されたIL-2ポリペプチドは、IL-2βγシグナル伝達複合体に対する第1の受容体シグナル伝達能力と、IL-2αβγシグナル伝達複合体に対する第2の受容体シグナル伝達能力を示し、第1の受容体シグナル伝達能力と第2の受容体シグナル伝達能力との間の差は、10倍未満である、単離および修飾されたインターロイキン2(IL-2)ポリペプチド。
【請求項3】
受容体シグナル伝達能力の差は、5倍未満、4倍未満、3倍未満、2倍未満、あるいは1倍未満である、請求項2に記載の単離および修飾されたIL-2ポリペプチド。
【請求項4】
少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、K35、T37、R38、T41、F42、K43、F44、Y45、E60、E61、E62、K64、P65、E68、V69、N71、L72、M104、C105、およびY107から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置35、37、38、41、42、43、44、45、61、62、64、65、68、69、71、72、104、105、および107に対応する、請求項1または2に記載の単離および修飾されたIL-2ポリペプチド。
【請求項5】
少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、T37、R38、T41、F42、K43、F44、Y45、E61、E62、P65、E68、およびL72から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置37、38、41、42、43、44、45、61、62、65、68、および72に対応する、請求項1または2に記載の単離および修飾されたIL-2ポリペプチド。
【請求項6】
少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、K35、K64、V69、N71、M104、C105、およびY107から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置35、64、69、71、104、105、および107に対応する、請求項1または2に記載の単離および修飾されたIL-2ポリペプチド。
【請求項7】
少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、T37、R38、T41、Y45、E61、E68、およびL72から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置37、38、41、45、61、68、および72に対応する、請求項1または2に記載の単離および修飾されたIL-2ポリペプチド。
【請求項8】
少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、F42、K43、F44、E62、およびP65から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置42、43、44、62、および65に対応する、請求項1または2に記載の単離および修飾されたIL-2ポリペプチド。
【請求項9】
少なくとも1つの非天然アミノ酸は:
リジンアナログであり;
芳香族側鎖を含み;
アジド基を含み;
アルキン基を含み;あるいは、
アルデヒド基またはケトン基を含む、請求項1または2に記載の単離および修飾されたIL-2ポリペプチド。
【請求項10】
少なくとも1つの非天然アミノ酸は芳香族側鎖を含まない、請求項1または2に記載の単離および修飾されたIL-2ポリペプチド。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2017年8月3日に出願された米国仮特許出願第62/540,781号の利益を主張し、その全体は引用によって本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 31,000 文字)
【0002】
配列表
本出願は配列表を包含しており、これは、ASCIIフォーマットで電子的に提出され、その全体を引用することで本明細書に組み込まれる。2018年7月27日に作成された上記ASCIIのコピーは、46085-710_601_SL.txtのファイル名であり、3,703バイトのサイズである。
【背景技術】
【0003】
T細胞の特徴的な集団は、免疫の恒常性と耐性を維持するために免疫系を調節する。例えば、制御性T(Treg)細胞は、病的な自己反応性を予防することによって免疫系による不適切な反応を防ぎ、その一方で、細胞傷害性T細胞は感染細胞及び/又は癌細胞を標的とする。幾つかの例では、T細胞の異なる集団の調節は、疾患又は徴候の処置に関するオプションを提供する。
【発明の概要】
【0004】
ある実施形態では、サイトカイン抱合体及び1つ以上の兆候の処置におけるその使用が本明細書に開示される。幾つかの実施形態において、インターロイキン2(IL-2)抱合体と1つ以上の兆候の処置におけるその使用も本明細書に記載される。幾つかの例では、1つ以上の兆候は癌又は病原性感染症を含む。場合によっては、特定のT細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、及び/又はナチュラルキラーT(NKT)細胞集団を刺激するか拡大するために、IL-2とIL-2受容体との間の相互作用を調節する方法が本明細書に記載される。さらなる場合において、本明細書に記載される1つ以上のインターロイキン抱合体(例えば、IL-2抱合体)を含む医薬組成物及びキットも本明細書に記載される。
【0005】
ある実施形態では、インターロイキン2(IL-2)抱合体が本明細書で開示され、上記インターロイキン2(IL-2)抱合体は:単離及び精製されたIL-2ポリペプチド;及び、K35、T37、R38、T41、F42、K43、F44、Y45、E61、E62、E68、K64、P65、V69、L72、及びY107から選択されたアミノ酸位置で単離及び精製されたIL-2ポリペプチドに結合する抱合部分を含み、アミノ酸残基の番号はSEQ ID NO:1に対応する。幾つかの実施形態において、アミノ酸位置は、T37、R38、T41、F42、F44、Y45、E61、E62、E68、K64、P65、V69、L72、及びY107から選択される。幾つかの実施形態において、アミノ酸位置は、T37、R38、T41、F42、F44、Y45、E61、E62、E68、P65、V69、L72、及びY107から選択される。幾つかの実施形態において、アミノ酸位置は、T37、T41、F42、F44、Y45、P65、V69、L72、及びY107から選択される。幾つかの実施形態において、アミノ酸位置はR38とK64から選択される。幾つかの実施形態において、アミノ酸位置はE61、E62、及びE68から選択される。幾つかの実施形態において、アミノ酸位置はE62である。幾つかの実施形態において、K35、T37、R38、T41、F42、K43、F44、Y45、E61、E62、E68、K64、P65、V69、L72、及びY107から選択されたアミノ酸残基はさらに、リジン、システイン、又はヒスチジンに変異する。幾つかの実施形態において、アミノ酸残基はシステインに変異する。幾つかの実施
形態において、アミノ酸残基はリジンに変異する。幾つかの実施形態において、K35、T37、R38、T41、F42、K43、F44、Y45、E61、E62、E68、K64、P65、V69、L72、及びY107から選択されたアミノ酸残基はさらに、非天然アミノ酸に変異する。幾つかの実施形態において、非天然アミノ酸は、N6-アジドエトキシ-L-リジン(AzK)、N6-プロパルギルエトキシ-L-リジン(PraK)、BCN-L-リジン、ノルボルネンリジン、TCOリジン、メチルテトラジンリジン、アリルオキシカルボニルリジン、2-アミノ-8-オキソノナン酸、2-アミノ-8-オキソオクタン酸、p-アセチル-L-フェニルアラニン、p-アジドメチル-L-フェニルアラニン(pAMF)、p-ヨード-L-フェニルアラニン、m-アセチルフェニルアラニン、2-アミノ-8-オキソノナン酸、p-プロパギルオキシフェニルアラニン、p-プロパルギル-フェニルアラニン、3-メチル-フェニルアラニン、L-ドパ、フッ素処理したフェニルアラニン、イソプロピル-L-フェニルアラニン、p-アジド-L-フェニルアラニン、p-アシル-L-フェニルアラニン、p-ベンゾイル-L-フェニルアラニン、p-ブロモフェニルアラニン、p-アミノ-L-フェニルアラニン、イソプロピル-L-フェニルアラニン、O-アリルチロシン、O-メチル-L-チロシン、O-4-アリル-L-チロシン、4-プロピル-L-チロシン、ホスホノチロシン、トリ-O-アセチル-GlcNAcp-セリン、L-ホスホセリン、ホスホノセリン、L-3-(2-ナフチル)アラニン、2-アミノ-3-((2-((3-(ベンジルオキシ)-3-オキソプロピル)アミノ)エチル)セラニル)プロパン酸、2-アミノ-3-(フェニルセラニル)プロパン、又は、セレノシステインを含む。幾つかの実施形態において、IL-2抱合体は、野生型IL-2ポリペプチドと比較して、IL-2受容体α(IL-2Rα)サブユニットに対する減少した親和性を有する。幾つかの実施形態において、減少した親和性は、野生型IL-2ポリペプチドと比較して、IL-2Rαに対する結合親和性の約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、あるいは99%よりも大きな減少である。幾つかの実施形態において、減少した親和性は、野生型のIL-2ポリペプチドと比較して、約1倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、30倍、50倍、100倍、200倍、300倍、500倍、あるいは1000倍、又はそれ以上である。幾つかの実施形態において、抱合部分は、IL-2のIL-2Rαとの結合を損なうか、妨害する。幾つかの実施形態において、抱合部分は水溶性ポリマーを含む。幾つかの実施形態において、追加の抱合部分は水溶性ポリマーを含む。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーの各々は独立して、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(プロピレングリコール)(PPG)、エチレングリコールとプロピレングリコールのコポリマー、ポリ(オキシエチル化ポリオール)、ポリ(オレフィンアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリルアミド)、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリラート)、ポリ(サッカライド)、ポリ(α-ヒドロキシ酸)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリホスファゼン、ポリオキサゾリン(POZ)、ポリ(N-アクリロイルモルホリン)、あるいはこれらの組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーの各々は独立してPEGを含む。幾つかの実施形態において、PEGは線形PEGあるいは分岐PEGである。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーの各々は独立して多糖類を含む。幾つかの実施形態において、多糖類はデキストラン、ポリシアル酸(PSA)、ヒアルロン酸(HA)、アミロース、ヘパリン、ヘパラン硫酸(HS)、デキストリン、あるいはヒドロキシエチルデンプン(HES)を含む。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーの各々は独立してグリカンを含む。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーの各々は独立してポリアミンを含む。幾つかの実施形態において、抱合部分はタンパク質を含む。幾つかの実施形態において、追加の抱合部分は、タンパク質を含む。幾つかの実施形態において、タンパク質の各々は独立して、アルブミン、トランスフェリン、あるいはトランスサイレチンを含む。幾つかの実施形態において、タンパク質の各々は独立して、Fc部分を含む。幾つかの実施形態において、タンパク質の各々は独立して、IgGのFc部分を含む。幾つかの実施形態において、抱合部分は、ポリペプチドを含む。幾つかの実施形態において
、追加の抱合部分はポリペプチドを含む。幾つかの実施形態において、ポリペプチドの各々は独立して、XTENペプチド、グリシンに富んだホモアミノ酸ポリマー(HAP)、PASポリペプチド、エラスチン様ポリペプチド(ELP)、CTPペプチド、あるいはゼラチン様タンパク質(GLK)ポリマーを含む。幾つかの実施形態において、単離及び精製されたIL-2ポリペプチドは、グルタルミル化によって修飾される。幾つかの実施形態において、抱合部分は、単離及び精製されたIL-2ポリペプチドに直接結合する。幾つかの実施形態において、抱合部分は、リンカーによって単離及び精製されたIL-2ポリペプチドに間接的に結合する。幾つかの実施形態では、リンカーはホモ二機能性リンカーを含む。幾つかの実施形態では、ホモ二機能性リンカーは、Lomantの試薬ジチオビス(スクシンイミジルプロピオネート)DSP、3’3’-ジチオビス(スルホスクシンイミジルプロプリオネート)(DTSSP)、ジスクシンイミジルスベリン酸塩(DSS)、ビス(スルホスクシンイミジル)スベリン酸塩(BS)、ジスクシンイミジル酒石酸塩(DST)、ジスルホスクシンイミジル酒石酸塩(スルホDST)、エチレングリコビス(スクシンイミジルスクシネート)(EGS)、ジスクシンイミジルグルタル酸塩(DSG)、N、N’-ジスクシンイミジル炭酸塩(DSC)、アジプイミド酸ジメチル(DMA)、ジメチルピメリミデートピメリミデート(DMP)、ジメチルスベリミデート(DMS)、ジメチル-3,3’-ジチオビスプロピオンイミデート(DTBP)、1,4-ジ-(3’-(2’-ピリジルジチオ)プロピオンアミド)ブタン(DPDPB)、ビスマレイミドヘキサン(BMH)、例えば、1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼン、1,3-ジフルオロ-4,6-ジニトロベンゼンなどのハロゲン化アリール含有化合物(DFDNB)、4,4’-ジフルオロ-3,3’-ジニトロフェニルスルホン(DFDNPS)、ビス-[β-(4-アジドサリチルアミド)エチル]ジスルフィド(BASED)、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、アジピン酸ジヒドラジド、カルボヒドラジド、o-トルイジン、3,3’-ジメチルベンジジン、ベンジジン、α,α’-p-ジアミノジフェニル、ジヨード-p-キシレンスルホン酸、N,N’-エチレン-ビス(ヨードアセトアミド)、あるいは、N,N’-ヘキサメチレン-ビス(ヨードアセトアミド)を含む。幾つかの実施形態では、リンカーはヘテロ二機能性リンカーを含む。幾つかの実施形態において、ヘテロ二機能性リンカーは、N-スクシンイミジル3-(2-ピリジルジチオ)プロピオン酸塩(sPDP)、長鎖N-スクシンイミジル3-(2-ピリジルジチオ)プロピオン酸塩(LC-sPDP)、水溶性の長鎖N-スクシンイミジル3-(2-ピリジルジチオ)プロピオン酸塩(スルホ-LC-sPDP)、スクシンイミジルオキシカルボニル-α-メチル-α-(2-ピリジルジチオ)トルエン(sMPT)、スルホスクシンイミジル-6-[α-メチル-α-(2-ピリジルジチオ)トルアミド]ヘキサン酸塩(スルホ-LC-sMPT)、スクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボン酸塩(sMCC)、スルホスクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボン酸塩(スルホ-sMCC)、m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(MBs)、m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスルホスクシンイミドエステル(スルホ-MB)、N-スクシンイミジル(4-ヨードアセチル)アミノ安息香酸塩(sIAB)、スルホスクシンイミジル(4-ヨードアセチル)アミノ安息香酸塩(スルホ-sIAB)、スクシンイミジル-4-(p-マレイミドフェニル)酪酸塩(sMPB)、スルホスクシンイミジル-4-(p-マレイミドフェニル)酪酸塩(スルホ-sMPB)、N-(γ-マレイミドブチルオキシ)スクシンイミドエステル(GMBs)、N-(γ-マレイミドブチルオキシ)スルホスクシンイミドエステル(スルホ-GMBs)、スクシンイミジル6-((ヨードアセチル)アミノ)ヘキサン酸塩(sIAX)、スクシンイミジル6-[6-((ヨードアセチル)アミノ)ヘキサノイル)アミノ]ヘキサン酸塩(sIAXX)、スクシンイミジル-4-((ヨードアセチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン-1-カルボン酸塩(sIAC)、スクシンイミジル6-(((((4-ヨードアセチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン-1-カルボニル)アミノ)ヘキサン酸塩(sIACX)、p-ニトロフェニルヨード酢酸(NPIA)
、カルボニル反応性及びスルフヒドリル反応性の架橋剤、例えば、4-(4-N-マレイミドフェニル)酪酸ヒドラジド(MPBH)、4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシル-ヒドラジド-8(M2C2H)、3-(2-ピリジルジチオ)プロピオニルヒドラジド(PDPH)、N-ヒドロキシスクシンイミジル-4-アジドサリチル酸(NH-AsA)、N-ヒドロキシスルホスクシンイミジル-4-アジドサリチル酸(スルホ-NH-AsA)、スルホスクシンイミジル-(4-アジドサリチルアミド)ヘキサン酸塩(スルホ-NH-LC-AsA)、スルホスクシンイミジル-2-(ρ-アジドサリチルアミド)エチル-1,3’-ジチオプロピオン酸塩(sAsD)、N-ヒドロキシスクシンイミジル-4-アジド安息香酸塩(HsAB)、N-ヒドロキシスルホスクシンイミジル-4-アジド安息香酸塩(スルホ-HsAB)、N-スクシンイミジル-
6-(4’-アジド-2’-ニトロフェニルアミノ)ヘキサン酸塩(sANPAH)、スルホスクシンイミジル-6-(4’-アジド-2’-ニトロフェニルアミノ)ヘキサン酸塩(スルホ-sANPAH)、N-5-アジド-2-ニトロベンゾイルオキシスクシンイミド(ANB-NOs)、スルホスクシンイミジル-2-(m-アジド-o-ニトロベンズアミド)-エチル-1,3’-ジチオプロピオン酸塩(sAND)、N-スクシンイミジル-4(4-アジドフェニル)1,3’-ジチオプロピオン酸塩(sADP)、N-スルホスクシンイミジル(4-アジドフェニル)-1,3’-ジチオプロピオン酸塩(スルホ-sADP)、スルホスクシンイミジル 4-(ρ-アジドフェニル)酪酸塩(スルホ-sAPB)、スルホスクシンイミジル 2-(7-アジド-4-メチルクマリン-3-アセトアミド)エチル-1,3’-ジチオプロピオン酸塩(sAED)、スルホスクシンイミジル 7-アジド-4-メチルクマリン-3-酢酸塩(スルホ-sAMCA)、ρ-ニトロフェニルジアゾピルバート(ρNPDP)、ρ-ニトロフェニル-2-ジアゾ-3,3,3-トリフルオロプロピオン酸塩(PNP-DTP)、1-(ρ-アジドサリチルアミド)-4-(ヨードアセトアミド)ブタン(AsIB)、N-[4-(ρ-アジドサリチルアミド)ブチル]-3’-(2’-ピリジルジチオ)プロピオンアミド(APDP)、ベンゾフェノン-4-ヨードアセトアミド、ρ-アジドベンゾイルヒドラジド(ABH)、4-(ρ-アジドサリチルアミド)ブチルアミン(AsBA)、あるいはρ-アジドフェニルグリオキサール(APG)を含む。幾つかの実施形態において、リンカーは、ジペプチドリンカーを随意に含む切断リンカーを含む。幾つかの実施形態において、ジペプチドリンカーは、Val-Cit、Phe-Lys、Val-Ala、あるいはVal-Lysを含む。幾つかの実施形態において、リンカーは非切断可能なリンカーを含む。幾つかの実施形態において、リンカーは、マレイミドカプロイル(mc)、スクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシラート(sMCC)、あるいはスルホスクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシラート(スルホ-sMCC)を随意に含む、マレイミドメチル基を含む。幾つかの実施形態において、リンカーはさらにスペーサーを含む。幾つかの実施形態において、スペーサーは、p-アミノベンジルアルコール(PAB)、p-アミノベンジルオキシカルボニル(PABC)、誘導体、又はそれらのアナログを含む。幾つかの実施形態において、抱合部分は、IL-2抱合体の血清半減期を拡張することができる。幾つかの実施形態において、追加の抱合部分は、IL-2抱合体の血清半減期を拡張することができる。
【0006】
ある実施形態では、インターロイキン2(IL-2)抱合体が本明細書で開示され、上記インターロイキン2(IL-2)抱合体は:単離及び精製されたIL-2ポリペプチド;及び、抱合部分を含み;IL-2抱合体は、野生型IL-2ポリペプチドと比較して、IL-2受容体α(IL-2Rα)サブユニットに対する減少した親和性を有する。幾つかの実施形態において、抱合部分は、IL-2Rαと相互作用するアミノ酸残基に結合する。幾つかの実施形態において、抱合部分は、K35、T37、R38、T41、F42、F43、F44、Y45、E61、E62、E68、K64、P65、V69、L72
、及びY107から選択されたアミノ酸残基に結合し、アミノ酸残基の番号はSEQ ID NO:1に対応する。幾つかの実施形態において、抱合部分は水溶性ポリマーを含む。幾つかの実施形態において、追加の抱合部分は水溶性ポリマーを含む。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーの各々は独立して、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(プロピレングリコール)(PPG)、エチレングリコールとプロピレングリコールのコポリマー、ポリ(オキシエチル化ポリオール)、ポリ(オレフィンアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリルアミド)、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリラート)、ポリ(サッカライド)、ポリ(α-ヒドロキシ酸)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリホスファゼン、ポリオキサゾリン(POZ)、ポリ(N-アクリロイルモルホリン)、あるいはこれらの組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーの各々は独立してPEGを含む。幾つかの実施形態において、PEGは線形PEGあるいは分岐PEGである。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーの各々は独立して多糖類を含む。幾つかの実施形態において、多糖類はデキストラン、ポリシアル酸(PSA)、ヒアルロン酸(HA)、アミロース、ヘパリン、ヘパラン硫酸(HS)、デキストリン、あるいはヒドロキシエチルデンプン(HES)を含む。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーの各々は独立してグリカンを含む。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーの各々は独立してポリアミンを含む。幾つかの実施形態において、抱合部分はタンパク質を含む。幾つかの実施形態において、追加の抱合部分は、タンパク質を含む。幾つかの実施形態において、タンパク質の各々は独立して、アルブミン、トランスフェリン、あるいはトランスサイレチンを含む。幾つかの実施形態において、タンパク質の各々は独立して、Fc部分を含む。幾つかの実施形態において、タンパク質の各々は独立して、IgGのFc部分を含む。幾つかの実施形態において、抱合部分は、ポリペプチドを含む。幾つかの実施形態において、追加の抱合部分はポリペプチドを含む。幾つかの実施形態において、ポリペプチドの各々は独立して、XTENペプチド、グリシンに富んだホモアミノ酸ポリマー(HAP)、PASポリペプチド、エラスチン様ポリペプチド(ELP)、CTPペプチド、あるいはゼラチン様タンパク質(GLK)ポリマーを含む。幾つかの実施形態において、単離及び精製されたIL-2ポリペプチドは、グルタルミル化によって修飾される。幾つかの実施形態において、抱合部分は、単離及び精製されたIL-2ポリペプチドに直接結合する。幾つかの実施形態において、抱合部分は、リンカーによって単離及び精製されたIL-2ポリペプチドに間接的に結合する。幾つかの実施形態では、リンカーはホモ二機能性リンカーを含む。幾つかの実施形態では、ホモ二機能性リンカーは、Lomantの試薬ジチオビス(スクシンイミジルプロピオネート)DSP、3’3’-ジチオビス(スルホスクシンイミジルプロプリオネート)(DTSSP)、ジスクシンイミジルスベリン酸塩(DSS)、ビス(スルホスクシンイミジル)スベリン酸塩(BS)、ジスクシンイミジル酒石酸塩(DST)、ジスルホスクシンイミジル酒石酸塩(スルホDST)、エチレングリコビス(スクシンイミジルスクシネート)(EGS)、ジスクシンイミジルグルタル酸塩(DSG)、N、N’-ジスクシンイミジル炭酸塩(DSC)、アジプイミド酸ジメチル(DMA)、ジメチルピメリミデートピメリミデート(DMP)、ジメチルスベリミデート(DMS)、ジメチル-3,3’-ジチオビスプロピオンイミデート(DTBP)、1,4-ジ-(3’-(2’-ピリジルジチオ)プロピオンアミド)ブタン(DPDPB)、ビスマレイミドヘキサン(BMH)、例えば、1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼン、1,3-ジフルオロ-4,6-ジニトロベンゼンなどのハロゲン化アリール含有化合物(DFDNB)、4,4’-ジフルオロ-3,3’-ジニトロフェニルスルホン(DFDNPS)、ビス-[β-(4-アジドサリチルアミド)エチル]ジスルフィド(BASED)、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、アジピン酸ジヒドラジド、カルボヒドラジド、o-トルイジン、3,3’-ジメチルベンジジン、ベンジジン、α,α’-p-ジアミノジフェニル、ジヨード-p-キシレンスルホン酸、N,N’-エチレン-ビス(ヨードアセトアミド)、あるいは、N,N’-ヘキサメチレン-ビス(ヨードアセトアミド)を含む。幾つかの実施形態では、リンカーはヘテロ二機能性リンカーを含
む。幾つかの実施形態において、ヘテロ二機能性リンカーは、N-スクシンイミジル3-(2-ピリジルジチオ)プロピオン酸塩(sPDP)、長鎖N-スクシンイミジル3-(2-ピリジルジチオ)プロピオン酸塩(LC-sPDP)、水溶性の長鎖N-スクシンイミジル3-(2-ピリジルジチオ)プロピオン酸塩(スルホ-LC-sPDP)、スクシンイミジルオキシカルボニル-α-メチル-α-(2-ピリジルジチオ)トルエン(sMPT)、スルホスクシンイミジル-6-[α-メチル-α-(2-ピリジルジチオ)トルアミド]ヘキサン酸塩(スルホ-LC-sMPT)、スクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボン酸塩(sMCC)、スルホスクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボン酸塩(スルホ-sMCC)、m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(MBs)、m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスルホスクシンイミドエステル(スルホ-MB)、N-スクシンイミジル(4-ヨードアセチル)アミノ安息香酸塩(sIAB)、スルホスクシンイミジル(4-ヨードアセチル)アミノ安息香酸塩(スルホ-sIAB)、スクシンイミジル-4-(p-マレイミドフェニル)酪酸塩(sMPB)、スルホスクシンイミジル-4-(p-マレイミドフェニル)酪酸塩(スルホ-sMPB)、N-(γ-マレイミドブチルオキシ)スクシンイミドエステル(GMBs)、N-(γ-マレイミドブチルオキシ)スルホスクシンイミドエステル(スルホ-GMBs)、スクシンイミジル6-((ヨードアセチル)アミノ)ヘキサン酸塩(sIAX)、スクシンイミジル6-[6-((ヨードアセチル)アミノ)ヘキサノイル)アミノ]ヘキサン酸塩(sIAXX)、スクシンイミジル-4-((ヨードアセチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン-1-カルボン酸塩(sIAC)、スクシンイミジル6-(((((4-ヨードアセチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン-1-カルボニル)アミノ)ヘキサン酸塩(sIACX)、p-ニトロフェニルヨード酢酸(NPIA)、カルボニル反応性及びスルフヒドリル反応性の架橋剤、例えば、4-(4-N-マレイミドフェニル)酪酸ヒドラジド(MPBH)、4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシル-ヒドラジド-8(M2C2H)、3-(2-ピリジルジチオ)プロピオニルヒドラジド(PDPH)、N-ヒドロキシスクシンイミジル-4-アジドサリチル酸(NH-AsA)、N-ヒドロキシスルホスクシンイミジル-4-アジドサリチル酸(スルホ-NH-AsA)、スルホスクシンイミジル-(4-アジドサリチルアミド)ヘキサン酸塩(スルホ-NH-LC-AsA)、スルホスクシンイミジル-2-(ρ-アジドサリチルアミド)エチル-1,3’-ジチオプロピオン酸塩(sAsD)、N-ヒドロキシスクシンイミジル-4-アジド安息香酸塩(HsAB)、N-ヒドロキシスルホスクシンイミジル-4-アジド安息香酸塩(スルホ-HsAB)、N-スクシンイミジル-6-(4’-アジド-2’-ニトロフェニルアミノ)ヘキサン酸塩(sANPAH)、スルホスクシンイミジル-6-(4’-アジド-2’-ニトロフェニルアミノ)ヘキサン酸塩(スルホ-sANPAH)、N-5-アジド-2-ニトロベンゾイルオキシスクシンイミド(ANB-NOs)、スルホスクシンイミジル-2-(m-アジド-o-ニトロベンズアミド)-エチル-1,3’-ジチオプロピオン酸塩(sAND)、N-スクシンイミジル-4(4-アジドフェニル)1,3’-ジチオプロピオン酸塩(sADP)、N-スルホスクシンイミジル(4-アジドフェニル)-1,3’-ジチオプロピオン酸塩(スルホ-sADP)、スルホスクシンイミジル
4-(ρ-アジドフェニル)酪酸塩(スルホ-sAPB)、スルホスクシンイミジル 2-(7-アジド-4-メチルクマリン-3-アセトアミド)エチル-1,3’-ジチオプロピオン酸塩(sAED)、スルホスクシンイミジル 7-アジド-4-メチルクマリン-3-酢酸塩(スルホ-sAMCA)、ρ-ニトロフェニルジアゾピルバート(ρNPDP)、ρ-ニトロフェニル-2-ジアゾ-3,3,3-トリフルオロプロピオン酸塩(PNP-DTP)、1-(ρ-アジドサリチルアミド)-4-(ヨードアセトアミド)ブタン(AsIB)、N-[4-(ρ-アジドサリチルアミド)ブチル]-3’-(2’-ピリジルジチオ)プロピオンアミド(APDP)、ベンゾフェノン-4-ヨードアセトアミド、ρ-アジドベンゾイルヒドラジド(ABH)、4-(ρ-アジドサリチルアミド)ブチルアミン(AsBA)、あるいはρ-アジドフェニルグリオキサール(APG)を含
む。幾つかの実施形態において、リンカーは、ジペプチドリンカーを随意に含む切断リンカーを含む。幾つかの実施形態において、ジペプチドリンカーは、Val-Cit、Phe-Lys、Val-Ala、あるいはVal-Lysを含む。幾つかの実施形態において、リンカーは非切断可能なリンカーを含む。幾つかの実施形態において、リンカーは、マレイミドカプロイル(mc)、スクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシラート(sMCC)、あるいはスルホスクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシラート(スルホ-sMCC)を随意に含む、マレイミドメチル基を含む。幾つかの実施形態において、リンカーはさらにスペーサーを含む。幾つかの実施形態において、スペーサーは、p-アミノベンジルアルコール(PAB)、p-アミノベンジルオキシカルボニル(PABC)、誘導体、又はそれらのアナログを含む。幾つかの実施形態において、抱合部分は、IL-2抱合体の血清半減期を延長させることができる。幾つかの実施形態において、追加の抱合部分は、IL-2抱合体の血清半減期を延長させることができる。
【0007】
幾つかの実施形態では、単離及び修飾されたインターロイキン2(IL-2)ポリペプチドが本明細書に開示され、これは、修飾されたIL-2ポリペプチドとインターロイキン2受容体α(IL-2Rα)との間の結合を減少させるが、IL-2/IL-2Rβγ複合体を形成するためにインターロイキン2βγ受容体(IL-2Rβγ)シグナル伝達複合体との結合を著しく損なわない、ポリペプチド上のある位置の少なくとも1つの非天然アミノ酸を含み、ここで、IL-2Rαへの結合の減少は、野生型のIL-2ポリペプチドとIL-2Rαとの間の結合と比較される。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、K35、T37、R38、T41、F42、K43、F44、Y45、E60、E61、E62、K64、P65、E68、V69、N71、L72、M104、C105、及びY107から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置35、37、38、41、42、43、44、45、61、62、64、65、68、69、71、72、104、105、及び107に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、T37、R38、T41、F42、K43、F44、Y45、E61、E62、P65、E68、及びL72から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置37、38、41、42、43、44、45、61、62、65、68、及び72に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、K35、K64、V69、N71、M104、C105、及びY107から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置35、64、69、71、104、105、及び107に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、T37、R38、T41、Y45、E61、E68、及びL72から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置37、38、41、45、61、68、及び72に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、F42、K43、F44、E62、及びP65から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置42、43、44、62、及び65に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸は:リジンアナログであり;芳香族側鎖を含み;アジド基を含み;あるいは、アルデヒド又はケトン基を含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸は芳香族側鎖を含まない。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸は、N6-アジドエトキシ-L-リジン(AzK)、N6-プロパルギルエトキシ-L-リジン(PraK)、BCN-L-リジン、ノルボルネンリジン、TCOリジン、メチルテトラジンリジン、アリルオキシカルボニルリジン、2-アミノ-8-オキソノナン酸、2-アミノ-8-オキソオクタン酸、p-アセチル-L-フェニルアラニン、p-アジドメチル-L-フェニルアラニン(pAMF)、p-ヨード-L-フェニルアラニン、m-アセチルフェニルアラニン、2-アミノ-8-オキソノナン酸、p-プロパギルオキシフェニルアラニン、p-プロパルギル-フェニルアラニン、3-メチル-フェニルアラニン、
L-ドパ、フッ素処理したフェニルアラニン、イソプロピル-L-フェニルアラニン、p-アジド-L-フェニルアラニン、p-アシル-L-フェニルアラニン、p-ベンゾイル-L-フェニルアラニン、p-ブロモフェニルアラニン、p-アミノ-L-フェニルアラニン、イソプロピル-L-フェニルアラニン、O-アリルチロシン、O-メチル-L-チロシン、O-4-アリル-L-チロシン、4-プロピル-L-チロシン、ホスホノチロシン、トリ-O-アセチル-GlcNAcp-セリン、L-ホスホセリン、ホスホノセリン、L-3-(2-ナフチル)アラニン、2-アミノ-3-((2-((3-(ベンジルオキシ)-3-オキソプロピル)アミノ)エチル)セラニル)プロパン酸、2-アミノ-3-(フェニルセラニル)プロパン、又は、セレノシステインを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸は、直交tRNA合成酵素/tRNA対によって、修飾されたIL-2ポリペプチドに組み込まれる。幾つかの実施形態において、直交合成酵素/tRNA対の直交のtRNAは、少なくとも1つの非天然核酸塩基を含む。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドは、少なくとも1つの非天然アミノ酸を介して抱合部分に共有結合される。幾つかの実施形態において、抱合部分は水溶性ポリマー、脂質、タンパク質、あるいはペプチドを含む。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーは、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(プロピレングリコール)(PPG)、エチレングリコールとプロピレングリコールのコポリマー、ポリ(オキシエチル化ポリオール)、ポリ(オレフィンアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリルアミド)、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリラート)、ポリ(サッカライド)、ポリ(α-ヒドロキシ酸)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリホスファゼン、ポリオキサゾリン(POZ)、ポリ(N-アクリロイルモルホリン)、あるいはこれらの組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーはPEG分子を含む。幾つかの実施形態では、PEG分子は線形PEGである。幾つかの実施形態では、PEG分子は分岐PEGである。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーは多糖類を含む。幾つかの実施形態において、多糖類はデキストラン、ポリシアル酸(PSA)、ヒアルロン酸(HA)、アミロース、ヘパリン、ヘパラン硫酸(HS)、デキストリン、あるいはヒドロキシエチルデンプン(HES)を含む。幾つかの実施形態では、脂質は脂肪酸を含む。幾つかの実施形態において、脂肪酸は、約6から約26の炭素原子、約6から約24の炭素原子、約6から約22の炭素原子、約6から約20の炭素原子、約6から約18の炭素原子、約20から約26の炭素原子、約12から約26の炭素原子、約12から約24の炭素原子、約12から約22の炭素原子、約12から約20の炭素原子、あるいは、約12から約18の炭素原子を含む。幾つかの実施形態では、脂肪酸は飽和脂肪酸である。幾つかの実施形態において、タンパク質は、アルブミン、トランスフェリン、あるいはトランスサイレチンを含む。幾つかの実施形態では、タンパク質はTLRアゴニストを含む。幾つかの実施形態では、タンパク質は、抗体又はその結合フラグメントを含む。幾つかの実施形態において、抗体あるいはその結合フラグメントは、抗体のFc部分を含む。幾つかの実施形態において、ペプチドは、XTENペプチド、グリシンに富んだホモアミノ酸ポリマー(HAP)、PASポリペプチド、エラスチン様ポリペプチド(ELP)、CTPペプチド、あるいはゼラチン様タンパク質(GLK)ポリマーを含む。幾つかの実施形態において、抱合部分は、リンカーを介して修飾されたIL-2の少なくとも1つの非天然アミノ酸に間接的に結合する。幾つかの実施形態において、リンカーは、ホモ二機能性リンカー、ヘテロ二機能性リンカー、ゼロ長リンカー、切断あるいは非切断ジペプチドリンカー、マレイミド基、スペーサー、あるいはこれらの組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、結合親和性の減少は、野生型IL-2ポリペプチドと比較して、IL-2Rαに対する結合親和性の約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、あるいは99%の減少である。幾つかの実施形態において、結合親和性の減少は、野生型のIL-2ポリペプチドと比較して、IL-2Rαに対して、約1倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、あるいはそれ以上である。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドは:完全長のIL-2ポリペプチドの機能的に活性なフラグメント;組み換えIL-
2ポリペプチド;あるいは、組み換えヒトIL-2ポリペプチドである。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドは、N末端基欠失、C末端欠失、あるいはこれらの組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、N末端基欠失は、N末端から最初の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、あるいは30の残基の欠失を含み、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1の位置を基準にしている。幾つかの実施形態において、C末端欠失は、C末端から最後の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、あるいはそれ以上の残基の欠失を含み、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1の位置を基準にしている。幾つかの実施形態において、機能的に活性なフラグメントは、IL-2領域10-133、20-133、30-133、10-130、20-130、30-130、10-125、20-125、30-125、1-130、あるいは1-125を含み、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1の位置を基準にしている。幾つかの実施形態では、修飾されたIL-2ポリペプチドは、SEQ ID NO:1に対して少なくとも約80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、あるいは99%の配列同一性を含む。幾つかの実施形態において、IL-2Rαに対する結合親和性が減少した修飾IL-2ポリペプチドは、CD4+ヘルパー細胞、CD8+エフェクターナイーブ及び記憶細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、ナチュラルキラーT(NKT)細胞集団、あるいはこれらの組み合わせを拡張することができる。幾つかの実施形態において、抱合部分は、IL-2のIL-2Rαとの結合を損なうか、妨害する。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドによる、IL-2Rβγ複合体を介する、CD4+ヘルパー細胞、CD8+エフェクターナイーブ及び記憶細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、あるいは、ナチュラルキラーT(NKT)細胞集団の活性化は、野生型のIL-2ポリペプチドによる上記細胞集団の活性化と著しく異なるわけではなく、修飾されたIL-2ポリペプチドの効能は、野生型のIL-2ポリペプチドの効能より少なくとも1倍高い。幾つかの実施形態において、上記アクチベーターが上記細胞集団に接している場合、修飾IL-2ポリペプチドは、20%、15%、10%、5%、1%、あるいは0.1%未満、CD4+T制御性(Treg)細胞を拡張する。幾つかの実施形態において、修飾IL-2ポリペプチドは、上記細胞集団中のTreg細胞を拡張しない。
【0008】
幾つかの実施形態では、単離及び修飾されたインターロイキン2(IL-2)ポリペプチドが本明細書に開示され、これは、修飾されたIL-2ポリペプチドとインターロイキン2受容体α(IL-2Rα)との間の結合を減少させるが、IL-2/IL-2Rβγ複合体を形成するためにインターロイキン2βγ受容体(IL-2Rβγ)シグナル伝達複合体との有意な結合を維持する、ポリペプチド上のある位置の少なくとも1つの非天然アミノ酸を含み、ここで、IL-2Rαへの結合の減少は、野生型のIL-2ポリペプチドとIL-2Rαとの間の結合と比較される。幾つかの実施形態において、受容体シグナル伝達能力の差は、5倍未満、4倍未満、3倍未満、2倍未満、あるいは1倍未満である。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、K35、T37、R38、T41、F42、K43、F44、Y45、E60、E61、E62、K64、P65、E68、V69、N71、L72、M104、C105、及びY107から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置35、37、38、41、42、43、44、45、61、62、64、65、68、69、71、72、104、105、及び107に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、T37、R38、T41、F42、K43、F44、Y45、E61、E62、P65、E68、及びL72から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置37、38、41、42、43、44、45、61、62、65、68、及び72に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、K35、K64、V69、N71、M104、C105、及びY107から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載され
る位置35、64、69、71、104、105、及び107に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、T37、R38、T41、Y45、E61、E68、及びL72から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置37、38、41、45、61、68、及び72に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、F42、K43、F44、E62、及びP65から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置42、43、44、62、及び65に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸は:リジンアナログであり;芳香族側鎖を含み;アジド基を含み;アルキン基を含み;あるいは、アルデヒド又はケトン基を含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸は芳香族側鎖を含まない。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸は、N6-アジドエトキシ-L-リジン(AzK)、N6-プロパルギルエトキシ-L-リジン(PraK)、BCN-L-リジン、ノルボルネンリジン、TCOリジン、メチルテトラジンリジン、アリルオキシカルボニルリジン、2-アミノ-8-オキソノナン酸、2-アミノ-8-オキソオクタン酸、p-アセチル-L-フェニルアラニン、p-アジドメチル-L-フェニルアラニン(pAMF)、p-ヨード-L-フェニルアラニン、m-アセチルフェニルアラニン、2-アミノ-8-オキソノナン酸、p-プロパギルオキシフェニルアラニン、p-プロパルギル-フェニルアラニン、3-メチル-フェニルアラニン、L-ドパ、フッ素処理したフェニルアラニン、イソプロピル-L-フェニルアラニン、p-アジド-L-フェニルアラニン、p-アシル-L-フェニルアラニン、p-ベンゾイル-L-フェニルアラニン、p-ブロモフェニルアラニン、p-アミノ-L-フェニルアラニン、イソプロピル-L-フェニルアラニン、O-アリルチロシン、O-メチル-L-チロシン、O-4-アリル-L-チロシン、4-プロピル-L-チロシン、ホスホノチロシン、トリ-O-アセチル-GlcNAcp-セリン、L-ホスホセリン、ホスホノセリン、L-3-(2-ナフチル)アラニン、2-アミノ-3-((2-((3-(ベンジルオキシ)-3-オキソプロピル)アミノ)エチル)セラニル)プロパン酸、2-アミノ-3-(フェニルセラニル)プロパン、又は、セレノシステインを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸は、直交tRNA合成酵素/tRNA対によって、修飾されたIL-2ポリペプチドに組み込まれる。幾つかの実施形態において、直交合成酵素/tRNA対の直交のtRNAは、少なくとも1つの非天然核酸塩基を含む。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドは、少なくとも1つの非天然アミノ酸を介して抱合部分に共有結合される。幾つかの実施形態において、抱合部分は水溶性ポリマー、脂質、タンパク質、あるいはペプチドを含む。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーは、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(プロピレングリコール)(PPG)、エチレングリコールとプロピレングリコールのコポリマー、ポリ(オキシエチル化ポリオール)、ポリ(オレフィンアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリルアミド)、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリラート)、ポリ(サッカライド)、ポリ(α-ヒドロキシ酸)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリホスファゼン、ポリオキサゾリン(POZ)、ポリ(N-アクリロイルモルホリン)、あるいはこれらの組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーはPEG分子を含む。幾つかの実施形態では、PEG分子は線形PEGである。幾つかの実施形態では、PEG分子は分岐PEGである。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーは多糖類を含む。幾つかの実施形態において、多糖類はデキストラン、ポリシアル酸(PSA)、ヒアルロン酸(HA)、アミロース、ヘパリン、ヘパラン硫酸(HS)、デキストリン、あるいはヒドロキシエチルデンプン(HES)を含む。幾つかの実施形態では、脂質は脂肪酸を含む。幾つかの実施形態において、脂肪酸は、約6から約26の炭素原子、約6から約24の炭素原子、約6から約22の炭素原子、約6から約20の炭素原子、約6から約18の炭素原子、約20から約26の炭素原子、約12から約26の炭素原子、約12から約24の炭素原子、約12から約22の炭素原子、約12から約20の炭素原子、あるいは、約12から約18の炭素原子を含む。幾つかの実施形態では、脂肪酸は飽和脂肪酸である。幾つかの
実施形態において、タンパク質は、アルブミン、トランスフェリン、あるいはトランスサイレチンを含む。幾つかの実施形態では、抱合部分はTLRアゴニストを含む。幾つかの実施形態では、タンパク質は、抗体又はその結合フラグメントを含む。幾つかの実施形態において、抗体あるいはその結合フラグメントは、抗体のFc部分を含む。幾つかの実施形態において、ペプチドは、XTENペプチド、グリシンに富んだホモアミノ酸ポリマー(HAP)、PASポリペプチド、エラスチン様ポリペプチド(ELP)、CTPペプチド、あるいはゼラチン様タンパク質(GLK)ポリマーを含む。幾つかの実施形態において、抱合部分は、リンカーを介して修飾されたIL-2の少なくとも1つの非天然アミノ酸に間接的に結合する。幾つかの実施形態において、リンカーは、ホモ二機能性リンカー、ヘテロ二機能性リンカー、ゼロ長リンカー、切断あるいは非切断ジペプチドリンカー、マレイミド基、スペーサー、あるいはこれらの組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、結合親和性の減少は、野生型IL-2ポリペプチドと比較して、IL-2Rαに対する結合親和性の約30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、あるいは100%の減少である。幾つかの実施形態において、結合親和性の減少は、野生型のIL-2ポリペプチドと比較して、IL-2Rαに対して、約3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8、9倍、10倍、あるいはそれ以上である。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドは:完全長のIL-2ポリペプチドの機能的に活性なフラグメント;組み換えIL-2ポリペプチド;あるいは、組み換えヒトIL-2ポリペプチドである。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドは、N末端基欠失、C末端欠失、あるいはこれらの組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、N末端基欠失は、N末端から最初の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、あるいは30の残基の欠失を含み、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1の位置を基準にしている。幾つかの実施形態において、C末端欠失は、C末端から最後の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、あるいはそれ以上の残基の欠失を含み、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1の位置を基準にしている。幾つかの実施形態において、機能的に活性なフラグメントは、IL-2領域10-133、20-133、30-133、10-130、20-130、30-130、10-125、20-125、30-125、1-130、あるいは1-125を含み、ここで、残基位置は、SEQ ID
NO:1の位置を基準にしている。幾つかの実施形態では、修飾されたIL-2ポリペプチドは、SEQ ID NO:1に対して少なくとも約80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、あるいは99%の配列同一性を含む。幾つかの実施形態において、IL-2Rαに対する結合親和性が減少した修飾IL-2ポリペプチドは、CD4+ヘルパー細胞、CD8+エフェクターナイーブ及び記憶細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、ナチュラルキラーT(NKT)細胞集団、あるいはこれらの組み合わせを拡張することができる。幾つかの実施形態において、抱合部分あるいは非天然アミノ酸は、IL-2のIL-2Rαとの結合を損なうか、妨害する。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドによる、IL-2Rβγ複合体を介する、CD4+ヘルパー細胞、CD8+エフェクターナイーブ及び記憶細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、あるいは、ナチュラルキラーT(NKT)細胞集団の活性化は、野生型のIL-2ポリペプチドと比較して、上記細胞集団の活性化の有意な効力を維持する。幾つかの実施形態において、IL-2Rβγ複合体に対する修飾されたIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力は、IL-2Rβγ複合体に対する野生型のIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力よりも高い。幾つかの実施形態において、IL-2Rβγ複合体に対する修飾されたIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力は、IL-2Rβγ複合体に対する野生型のIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力よりも低い。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドは、IL-2Rβγに対する第1の受容体シグナル伝達能力と、IL-2Rαβγに対する第2の受容体シグナル伝達能力を示し、ここで、第1の受容体シグナル伝達能力は、第2の受容体シグナル伝達能力よりも、少なくとも1倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、20倍、3
0倍、50倍、100倍、500倍、あるいはそれ以上高い。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドの第1の受容体シグナル伝達能力は、IL-2Rβγに対する野生型のIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力よりも高く、修飾されたIL-2ポリペプチドの第2の受容体シグナル伝達能力は、IL-2Rβγに対する野生型のIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力よりも低い。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドの第1の受容体シグナル伝達能力は、野生型のIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力よりも少なくとも1倍低い。
【0009】
ある実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸を含む、単離及び修飾されたインターロイキン2(IL-2)ポリペプチドが本明細書で開示され、単離及び修飾されたIL-2ポリペプチドは、IL-2βγシグナル伝達複合体に対する第1の受容体シグナル伝達能力と、IL-2αβγシグナル伝達複合体に対する第2の受容体シグナル伝達能力を示し、第1の受容体シグナル伝達能力と第2の受容体シグナル伝達能力との間の差は、10倍未満である。幾つかの実施形態において、受容体シグナル伝達能力の差は、5倍未満、4倍未満、3倍未満、2倍未満、あるいは1倍未満である。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、K35、T37、R38、T41、F42、K43、F44、Y45、E60、E61、E62、K64、P65、E68、V69、N71、L72、M104、C105、及びY107から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置35、37、38、41、42、43、44、45、61、62、64、65、68、69、71、72、104、105、及び107に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、T37、R38、T41、F42、K43、F44、Y45、E61、E62、P65、E68、及びL72から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置37、38、41、42、43、44、45、61、62、65、68、及び72に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、K35、K64、V69、N71、M104、C105、及びY107から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置35、64、69、71、104、105、及び107に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、T37、R38、T41、Y45、E61、E68、及びL72から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置37、38、41、45、61、68、及び72に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、F42、K43、F44、E62、及びP65から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置42、43、44、62、及び65に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸は:リジンアナログであり;芳香族側鎖を含み;アジド基を含み;アルキン基を含み;あるいは、アルデヒド又はケトン基を含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸は芳香族側鎖を含まない。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸は、N6-アジドエトキシ-L-リジン(AzK)、N6-プロパルギルエトキシ-L-リジン(PraK)、BCN-L-リジン、ノルボルネンリジン、TCOリジン、メチルテトラジンリジン、アリルオキシカルボニルリジン、2-アミノ-8-オキソノナン酸、2-アミノ-8-オキソオクタン酸、p-アセチル-L-フェニルアラニン、p-アジドメチル-L-フェニルアラニン(pAMF)、p-ヨード-L-フェニルアラニン、m-アセチルフェニルアラニン、2-アミノ-8-オキソノナン酸、p-プロパギルオキシフェニルアラニン、p-プロパルギル-フェニルアラニン、3-メチル-フェニルアラニン、L-ドパ、フッ素処理したフェニルアラニン、イソプロピル-L-フェニルアラニン、p-アジド-L-フェニルアラニン、p-アシル-L-フェニルアラニン、p-ベンゾイル-L-フェニルアラニン、p-ブロモフェニルアラニン、p-アミノ-L-フェニルアラニン、イソプロピル-L-フェニルアラニン、O-アリルチロシン、O-メチル-L-チロシン、O-4-アリル-L-チロシン、4-プロピル-L-チロシン、ホスホノチロシン、トリ-O-アセチル-GlcNAcp-セリ
ン、L-ホスホセリン、ホスホノセリン、L-3-(2-ナフチル)アラニン、2-アミノ-3-((2-((3-(ベンジルオキシ)-3-オキソプロピル)アミノ)エチル)セラニル)プロパン酸、2-アミノ-3-(フェニルセラニル)プロパン、又は、セレノシステインを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸は、直交tRNA合成酵素/tRNA対によって、修飾されたIL-2ポリペプチドに組み込まれる。幾つかの実施形態において、直交合成酵素/tRNA対の直交のtRNAは、少なくとも1つの非天然核酸塩基を含む。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドは、少なくとも1つの非天然アミノ酸を介して抱合部分に共有結合される。幾つかの実施形態において、抱合部分は水溶性ポリマー、脂質、タンパク質、あるいはペプチドを含む。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーは、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(プロピレングリコール)(PPG)、エチレングリコールとプロピレングリコールのコポリマー、ポリ(オキシエチル化ポリオール)、ポリ(オレフィンアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリルアミド)、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリラート)、ポリ(サッカライド)、ポリ(α-ヒドロキシ酸)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリホスファゼン、ポリオキサゾリン(POZ)、ポリ(N-アクリロイルモルホリン)、あるいはこれらの組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーはPEG分子を含む。幾つかの実施形態では、PEG分子は線形PEGである。幾つかの実施形態では、PEG分子は分岐PEGである。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーは多糖類を含む。幾つかの実施形態において、多糖類はデキストラン、ポリシアル酸(PSA)、ヒアルロン酸(HA)、アミロース、ヘパリン、ヘパラン硫酸(HS)、デキストリン、あるいはヒドロキシエチルデンプン(HES)を含む。幾つかの実施形態では、脂質は脂肪酸を含む。幾つかの実施形態において、脂肪酸は、約6から約26の炭素原子、約6から約24の炭素原子、約6から約22の炭素原子、約6から約20の炭素原子、約6から約18の炭素原子、約20から約26の炭素原子、約12から約26の炭素原子、約12から約24の炭素原子、約12から約22の炭素原子、約12から約20の炭素原子、あるいは、約12から約18の炭素原子を含む。幾つかの実施形態では、脂肪酸は飽和脂肪酸である。幾つかの実施形態において、タンパク質は、アルブミン、トランスフェリン、あるいはトランスサイレチンを含む。幾つかの実施形態では、抱合部分はTLRアゴニストを含む。幾つかの実施形態では、タンパク質は、抗体又はその結合フラグメントを含む。幾つかの実施形態において、抗体あるいはその結合フラグメントは、抗体のFc部分を含む。幾つかの実施形態において、ペプチドは、XTENペプチド、グリシンに富んだホモアミノ酸ポリマー(HAP)、PASポリペプチド、エラスチン様ポリペプチド(ELP)、CTPペプチド、あるいはゼラチン様タンパク質(GLK)ポリマーを含む。幾つかの実施形態において、抱合部分は、リンカーを介して修飾されたIL-2の少なくとも1つの非天然アミノ酸に間接的に結合する。幾つかの実施形態において、リンカーは、ホモ二機能性リンカー、ヘテロ二機能性リンカー、ゼロ長リンカー、切断あるいは非切断ジペプチドリンカー、マレイミド基、スペーサー、あるいはこれらの組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、結合親和性の減少は、野生型IL-2ポリペプチドと比較して、IL-2Rαに対する結合親和性の約30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、あるいは100%の減少である。幾つかの実施形態において、結合親和性の減少は、野生型のIL-2ポリペプチドと比較して、IL-2Rαに対して、約3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8、9倍、10倍、あるいはそれ以上である。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドは:完全長のIL-2ポリペプチドの機能的に活性なフラグメント;組み換えIL-2ポリペプチド;あるいは、組み換えヒトIL-2ポリペプチドである。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドは、N末端基欠失、C末端欠失、あるいはこれらの組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、N末端基欠失は、N末端から最初の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、あるいは30の残基の欠失を含み、ここで、残基位置は、SEQ
ID NO:1の位置を基準にしている。幾つかの実施形態において、C末端欠失は、
C末端から最後の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、あるいはそれ以上の残基の欠失を含み、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1の位置を基準にしている。幾つかの実施形態において、機能的に活性なフラグメントは、IL-2領域10-133、20-133、30-133、10-130、20-130、30-130、10-125、20-125、30-125、1-130、あるいは1-125を含み、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1の位置を基準にしている。幾つかの実施形態では、修飾されたIL-2ポリペプチドは、SEQ ID NO:1に対して少なくとも約80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、あるいは99%の配列同一性を含む。幾つかの実施形態において、IL-2Rαに対する結合親和性が減少した修飾IL-2ポリペプチドは、CD4+ヘルパー細胞、CD8+エフェクターナイーブ及び記憶細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、ナチュラルキラーT(NKT)細胞集団、あるいはこれらの組み合わせを拡張することができる。幾つかの実施形態において、抱合部分あるいは非天然アミノ酸は、IL-2のIL-2Rαとの結合を損なうか、妨害する。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドによる、IL-2Rβγ複合体を介する、CD4+ヘルパー細胞、CD8+エフェクターナイーブ及び記憶細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、あるいは、ナチュラルキラーT(NKT)細胞集団の活性化は、野生型のIL-2ポリペプチドと比較して、上記細胞集団の活性化の有意な効力を維持する。幾つかの実施形態において、IL-2Rβγ複合体に対する修飾されたIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力は、IL-2Rβγ複合体に対する野生型のIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力よりも高い。幾つかの実施形態において、IL-2Rβγ複合体に対する修飾されたIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力は、IL-2Rβγ複合体に対する野生型のIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力よりも低い。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドは、IL-2Rβγに対する第1の受容体シグナル伝達能力と、IL-2Rαβγに対する第2の受容体シグナル伝達能力を示し、ここで、第1の受容体シグナル伝達能力は、第2の受容体シグナル伝達能力よりも、少なくとも1倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、20倍、30倍、50倍、100倍、500倍、あるいはそれ以上高い。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドの第1の受容体シグナル伝達能力は、IL-2Rβγに対する野生型のIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力よりも高く、修飾されたIL-2ポリペプチドの第2の受容体シグナル伝達能力は、IL-2Rβγに対する野生型のIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力よりも低い。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドの第1の受容体シグナル伝達能力は、野生型のIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力よりも少なくとも1倍低い。
【0010】
ある実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸を含む、単離及び修飾されたインターロイキン2(IL-2)ポリペプチドが本明細書で開示され、単離及び修飾されたIL-2ポリペプチドは、IL-2βγシグナル伝達複合体の活性化に対する第1のEC50値と、IL-2αβγシグナル伝達複合体の活性化に対する第2のEC50値を提供し、第1のEC50値と第2のEC50値との間の差は、10倍未満である。幾つかの実施形態において、シグナル伝達能力の差は、5倍未満、4倍未満、3倍未満、2倍未満、あるいは1倍未満である。幾つかの実施形態において、受容体シグナル伝達能力の差は、5倍未満、4倍未満、3倍未満、2倍未満、あるいは1倍未満である。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、K35、T37、R38、T41、F42、K43、F44、Y45、E60、E61、E62、K64、P65、E68、V69、N71、L72、M104、C105、及びY107から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置35、37、38、41、42、43、44、45、61、62、64、65、68、69、71、72、104、105、及び107に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、T37、R38、T41、F42、K43、F44、Y45、E61、E6
2、P65、E68、及びL72から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置37、38、41、42、43、44、45、61、62、65、68、及び72に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、K35、K64、V69、N71、M104、C105、及びY107から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置35、64、69、71、104、105、及び107に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、T37、R38、T41、Y45、E61、E68、及びL72から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置37、38、41、45、61、68、及び72に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸の位置は、F42、K43、F44、E62、及びP65から選択され、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1に記載される位置42、43、44、62、及び65に対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸は:リジンアナログであり;芳香族側鎖を含み;アジド基を含み;アルキン基を含み;あるいは、アルデヒド又はケトン基を含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸は芳香族側鎖を含まない。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸は、N6-アジドエトキシ-L-リジン(AzK)、N6-プロパルギルエトキシ-L-リジン(PraK)、BCN-L-リジン、ノルボルネンリジン、TCOリジン、メチルテトラジンリジン、アリルオキシカルボニルリジン、2-アミノ-8-オキソノナン酸、2-アミノ-8-オキソオクタン酸、p-アセチル-L-フェニルアラニン、p-アジドメチル-L-フェニルアラニン(pAMF)、p-ヨード-L-フェニルアラニン、m-アセチルフェニルアラニン、2-アミノ-8-オキソノナン酸、p-プロパギルオキシフェニルアラニン、p-プロパルギル-フェニルアラニン、3-メチル-フェニルアラニン、L-ドパ、フッ素処理したフェニルアラニン、イソプロピル-L-フェニルアラニン、p-アジド-L-フェニルアラニン、p-アシル-L-フェニルアラニン、p-ベンゾイル-L-フェニルアラニン、p-ブロモフェニルアラニン、p-アミノ-L-フェニルアラニン、イソプロピル-L-フェニルアラニン、O-アリルチロシン、O-メチル-L-チロシン、O-4-アリル-L-チロシン、4-プロピル-L-チロシン、ホスホノチロシン、トリ-O-アセチル-GlcNAcp-セリン、L-ホスホセリン、ホスホノセリン、L-3-(2-ナフチル)アラニン、2-アミノ-3-((2-((3-(ベンジルオキシ)-3-オキソプロピル)アミノ)エチル)セラニル)プロパン酸、2-アミノ-3-(フェニルセラニル)プロパン、又は、セレノシステインを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの非天然アミノ酸は、直交tRNA合成酵素/tRNA対によって、修飾されたIL-2ポリペプチドに組み込まれる。幾つかの実施形態において、直交合成酵素/tRNA対の直交のtRNAは、少なくとも1つの非天然核酸塩基を含む。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドは、少なくとも1つの非天然アミノ酸を介して抱合部分に共有結合される。幾つかの実施形態において、抱合部分は水溶性ポリマー、脂質、タンパク質、あるいはペプチドを含む。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーは、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(プロピレングリコール)(PPG)、エチレングリコールとプロピレングリコールのコポリマー、ポリ(オキシエチル化ポリオール)、ポリ(オレフィンアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリルアミド)、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリラート)、ポリ(サッカライド)、ポリ(α-ヒドロキシ酸)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリホスファゼン、ポリオキサゾリン(POZ)、ポリ(N-アクリロイルモルホリン)、あるいはこれらの組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーはPEG分子を含む。幾つかの実施形態では、PEG分子は線形PEGである。幾つかの実施形態では、PEG分子は分岐PEGである。幾つかの実施形態において、水溶性ポリマーは多糖類を含む。幾つかの実施形態において、多糖類はデキストラン、ポリシアル酸(PSA)、ヒアルロン酸(HA)、アミロース、ヘパリン、ヘパラン硫酸(HS)、デキストリン、あるいはヒドロキシエチルデンプン(HES)を含む。幾つかの実施形態では、脂質は脂肪酸を含む。幾つかの実施形態におい
て、脂肪酸は、約6から約26の炭素原子、約6から約24の炭素原子、約6から約22の炭素原子、約6から約20の炭素原子、約6から約18の炭素原子、約20から約26の炭素原子、約12から約26の炭素原子、約12から約24の炭素原子、約12から約22の炭素原子、約12から約20の炭素原子、あるいは、約12から約18の炭素原子を含む。幾つかの実施形態では、脂肪酸は飽和脂肪酸である。幾つかの実施形態において、タンパク質は、アルブミン、トランスフェリン、あるいはトランスサイレチンを含む。幾つかの実施形態では、抱合部分はTLRアゴニストを含む。幾つかの実施形態では、タンパク質は、抗体又はその結合フラグメントを含む。幾つかの実施形態において、抗体あるいはその結合フラグメントは、抗体のFc部分を含む。幾つかの実施形態において、ペプチドは、XTENペプチド、グリシンに富んだホモアミノ酸ポリマー(HAP)、PASポリペプチド、エラスチン様ポリペプチド(ELP)、CTPペプチド、あるいはゼラチン様タンパク質(GLK)ポリマーを含む。幾つかの実施形態において、抱合部分は、リンカーを介して修飾されたIL-2の少なくとも1つの非天然アミノ酸に間接的に結合する。幾つかの実施形態において、リンカーは、ホモ二機能性リンカー、ヘテロ二機能性リンカー、ゼロ長リンカー、切断あるいは非切断ジペプチドリンカー、マレイミド基、スペーサー、あるいはこれらの組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、結合親和性の減少は、野生型IL-2ポリペプチドと比較して、IL-2Rαに対する結合親和性の約30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、あるいは100%の減少である。幾つかの実施形態において、結合親和性の減少は、野生型のIL-2ポリペプチドと比較して、IL-2Rαに対して、約3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8、9倍、10倍、あるいはそれ以上である。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドは:完全長のIL-2ポリペプチドの機能的に活性なフラグメント;組み換えIL-2ポリペプチド;あるいは、組み換えヒトIL-2ポリペプチドである。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドは、N末端基欠失、C末端欠失、あるいはこれらの組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、N末端基欠失は、N末端から最初の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、あるいは30の残基の欠失を含み、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1の位置を基準にしている。幾つかの実施形態において、C末端欠失は、C末端から最後の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、あるいはそれ以上の残基の欠失を含み、ここで、残基位置は、SEQ
ID NO:1の位置を基準にしている。幾つかの実施形態において、機能的に活性なフラグメントは、IL-2領域10-133、20-133、30-133、10-130、20-130、30-130、10-125、20-125、30-125、1-130、あるいは1-125を含み、ここで、残基位置は、SEQ ID NO:1の位置を基準にしている。幾つかの実施形態では、修飾されたIL-2ポリペプチドは、SEQ
ID NO:1に対して少なくとも約80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、あるいは99%の配列同一性を含む。幾つかの実施形態において、IL-2Rαに対する結合親和性が減少した修飾IL-2ポリペプチドは、CD4+ヘルパー細胞、CD8+エフェクターナイーブ及び記憶細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、ナチュラルキラーT(NKT)細胞集団、あるいはこれらの組み合わせを拡張することができる。幾つかの実施形態において、抱合部分あるいは非天然アミノ酸は、IL-2のIL-2Rαとの結合を損なうか、妨害する。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドによる、IL-2Rβγ複合体を介する、CD4+ヘルパー細胞、CD8+エフェクターナイーブ及び記憶細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、あるいは、ナチュラルキラーT(NKT)細胞集団の活性化は、野生型のIL-2ポリペプチドと比較して、上記細胞集団の活性化の有意な効力を維持する。幾つかの実施形態において、IL-2Rβγ複合体に対する修飾されたIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力は、IL-2Rβγ複合体に対する野生型のIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力よりも高い。幾つかの実施形態において、IL-2Rβγ複合体に対する修飾されたIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力は、IL-2Rβγ複合体に対する野生型のIL
-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力よりも低い。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドは、IL-2Rβγに対する第1の受容体シグナル伝達能力と、IL-2Rαβγに対する第2の受容体シグナル伝達能力を示し、ここで、第1の受容体シグナル伝達能力は、第2の受容体シグナル伝達能力よりも、少なくとも1倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、20倍、30倍、50倍、100倍、500倍、あるいはそれ以上高い。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドの第1の受容体シグナル伝達能力は、IL-2Rβγに対する野生型のIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力よりも高く、修飾されたIL-2ポリペプチドの第2の受容体シグナル伝達能力は、IL-2Rβγに対する野生型のIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力よりも低い。幾つかの実施形態において、修飾されたIL-2ポリペプチドの第1の受容体シグナル伝達能力は、野生型のIL-2ポリペプチドの受容体シグナル伝達能力よりも少なくとも1倍低い。
(【0011】以降は省略されています)
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