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公開番号2024104919
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-06
出願番号2023009360
出願日2023-01-25
発明の名称シリコン構造体の製造方法
出願人タカノ株式会社,長野県
代理人めぶき弁理士法人,個人
主分類B81C 1/00 20060101AFI20240730BHJP(マイクロ構造技術)
要約【課題】機械的特性が向上したシリコン構造体におけるシリコンの表面処理方法、シリコン構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】シリコン構造体10におけるシリコンの表面処理方法は、シリコンの表面100aをシリサイド化してシリサイド層122を形成するシリサイド層形成工程S102と、前記シリサイド層122の上にめっき層126を形成するめっき層形成工程S104と、を含む。シリコン構造体20の製造方法は、シリコンの表面210aをシリサイド化してシリサイド層222を形成するシリサイド層形成工程S202と、前記シリサイド層222の上にめっき層226を形成するめっき層形成工程S204と、を含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
シリコンの表面をシリサイド化して、シリサイド層を形成するシリサイド層形成工程と、
前記シリサイド層の上にめっき層を形成するめっき層形成工程と、を含むことを特徴とするシリコン構造体におけるシリコンの表面処理方法。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
請求項1に記載のシリコンの表面処理方法であって、
前記めっき層形成工程は、前記シリサイド層の上に自己整合的にめっき層を形成すること、を特徴とするシリコンの表面処理方法。
【請求項3】
請求項1に記載のシリコンの表面処理方法であって、
前記めっき層形成工程は、無電解めっき又は電解めっきによりめっき層を形成すること、を特徴とするシリコンの表面処理方法。
【請求項4】
請求項1に記載のシリコンの表面処理方法であって、
前記めっき層形成工程は、ニッケル、銅、金、銀、亜鉛、錫、及び、クロムから選択される一又は二以上の金属を含むめっき層を形成すること、を特徴とするシリコンの表面処理方法。
【請求項5】
請求項1に記載のシリコンの表面処理方法であって、
前記シリサイド層形成工程は、前記シリコンの表面であって前記シリサイド層を形成させない領域を設けるために、前記シリサイド層の形成を妨げるシリコン酸化物及び無機化合物から選択される一又は二以上の材料を含む薄膜を形成する工程と、前記シリコンの表面であって前記薄膜が形成されていない領域に金属層を形成する工程と、を含むことを特徴とするシリコンの表面処理方法。
【請求項6】
請求項1に記載のシリコンの表面処理方法であって、
前記シリコンは、支持基板の上方に形成されたシリコン薄膜であること、を特徴とするシリコンの表面処理方法。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか一項に記載のシリコンの表面処理方法であって、
前記シリコンは、単結晶シリコン、又は、多結晶シリコンであること、を特徴とするシリコンの表面処理方法。
【請求項8】
シリコンの表面をシリサイド化して、シリサイド層を形成するシリサイド層形成工程と、
前記シリサイド層の上にめっき層を形成するめっき層形成工程と、を含むことを特徴とするシリコン構造体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコン構造体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
機械要素製品、センサ、アクチュエータ、電子回路等を、一枚のシリコン基板、ガラス基板などの上に微細加工技術によって集積化した、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の開発が進められている。MEMSの一例として、高真空下における微小空間である電子顕微鏡の中で動作する、機械的振動子を挙げることができる(特許文献1)。
【0003】
特許文献1には、図9に示すように、SOI基板の支持基板により形成される基部901と、SOI基板のシリコン薄膜により形成され、基部901から水平に突出したカンチレバーとなる構造体902とを備える機械的振動子900の発明が記載されている。機械的振動子900においては、基部901とカンチレバーとなる構造体902の間にある埋め込み酸化膜903の一部が除去されている。さらに、埋め込み酸化膜903が除去された基部901の先端905にカンチレバーとなる構造体902が直接接合されており、基部901の先端905を起点とするカンチレバー904を備える機械的振動子900が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開WO2006/062048
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されているシリコン構造体(機械的振動子900)のように、SOI基板のシリコン薄膜が可動部分を形成する場合、シリコン構造体の破壊耐性が十分でないことがある、という問題があった。具体的には、シリコン構造体を製造するプロセスにおいて、特定の形状を有する構造体をエッチングプロセスにより形成するが、エッチングプロセスにおいて、シリコン構造体を構成するシリコンの結晶構造がダメージを受けることがある。このため、シリコン構造体の屈曲やねじりに対する破壊耐性が低下することがある。
【0006】
なお、シリコン構造体の破壊耐性が十分でないという問題は、製造プロセスにおける問題であることから、シリコン構造体がSOI基板から製造したものでない場合であっても、同様の問題は生じうる。シリコン構造体の破壊耐性が十分でない結果、製品であるシリコン構造体に大きな力が加わったとき、又は、所定期間を超えて使用した場合に、シリコン構造体が破壊してしまうことがある、という課題があった。
【0007】
本発明はかかる課題を解決することを目的とするもので、シリコンの機械的特性、特に破壊耐性が向上したシリコン構造体におけるシリコンの表面処理方法を提供することを目的とする。また、本発明は、シリコンの機械的特性、特に破壊耐性が向上したシリコン構造体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[1]本発明のシリコンの表面処理方法は、シリコン構造体におけるシリコンの表面処理方法であって、シリコンの表面をシリサイド化して、シリサイド層を形成するシリサイド層形成工程と、前記シリサイド層の上にめっき層を形成するめっき層形成工程と、を含む。
【0009】
[2]本発明のシリコンの表面処理方法においては、前記めっき層形成工程は、前記シリサイド層の上に自己整合的にめっき層を形成すること、が好ましい。
【0010】
[3]本発明のシリコンの表面処理方法においては、前記めっき層形成工程は、無電解めっき又は電解めっきによりめっき層を形成すること、が好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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