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公開番号2024102402
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-31
出願番号2023006233
出願日2023-01-19
発明の名称車高調整機能付き緩衝器
出願人カヤバ株式会社
代理人個人
主分類F16F 9/34 20060101AFI20240724BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】ポンプの逆転時に十分な液体をポンプに供給してオペレートチェックバルブを開弁動作に必要な液体を確保できる車高調整機能付き緩衝器を提供する。
【解決手段】
本発明における車高調整機能付き緩衝器SAは、緩衝器本体Dと、リザーバRと、液体を貯留するタンクTと、リザーバRとタンクTとを連通する排出通路P3と、供給通路SPの途中に設けられて双方向へ液体の吐出が可能なポンプ1と、供給通路SPに設けられた第1チェックバルブ22および第2チェックバルブ21と、排出通路P3に設けられたオペレートチェックバルブ23と、逆転用吸込通路P5と、逆転用吸込通路P5に設けられた第3チェックバルブ25と、ポンプ1の逆転時にパイロット圧をオペレートチェックバルブ23に作用させるパイロット通路8d1とを備える。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
シリンダと、前記シリンダ内に軸方向へ移動可能に挿入されて前記シリンダ内を伸側室と圧側室とに区画するピストンと、前記伸側室内に挿入されて前記シリンダに対して軸方向へ移動可能であって前記ピストンに連結されるピストンロッドとを有する緩衝器本体と、
前記圧側室に連通されて前記シリンダ内に前記ピストンロッドが出入りする体積を補償するリザーバと、
液体を貯留するタンクと、
前記タンクと前記シリンダ内或いは前記リザーバとを連通する供給通路と、
前記リザーバ或いは前記シリンダ内と前記タンクとを連通する排出通路と、
前記供給通路の途中に設けられて双方向へ液体の吐出が可能なポンプと、
前記供給通路に対して前記ポンプを挟んで設置されて、前記ポンプの正転時に前記タンクから前記シリンダ或いは前記リザーバへ向かう液体の流れのみを許容する第1チェックバルブおよび第2チェックバルブと、
前記排出通路に設けられてパイロット圧が入力されると開弁して前記リザーバ或いは前記シリンダ内から前記タンクへ向かう液体の流れのみを許容するオペレートチェックバルブと、
前記供給通路の途中であって前記ポンプよりも前記シリンダ側或いは前記リザーバ側に配置された前記第1チェックバルブと前記ポンプとの間を前記タンクに連通する逆転用吸込通路と、
前記逆転用吸込通路に設けられて前記タンクから前記ポンプへ向かう液体の流れのみを許容する第3チェックバルブと、
前記ポンプの逆転時に前記ポンプから吐出される圧力を前記オペレートチェックバルブへ前記パイロット圧として作用させるパイロット通路とを備えた
ことを特徴とする車高調整機能付き緩衝器。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記緩衝器本体は、前記シリンダを覆う外筒を有し、
前記シリンダと前記外筒との間の環状隙間を前記タンクと前記リザーバとに仕切る仕切部材を備え、
前記仕切部材に前記ポンプが設置される
ことを特徴とする請求項1に記載の車高調整機能付き緩衝器。
【請求項3】
前記仕切部材は、前記緩衝器本体の軸方向に互いに重ねられて、前記ポンプのロータを収容する上方ケースと下方ケースとを有し、
前記逆転用吸込通路は、前記上方ケースに設けられた上方ケース側孔と、前記下方ケースに設けられて前記上方ケース側孔に対向する下方ケース側孔とによって少なくとも一部が形成されており、
前記第3チェックバルブは、前記上方ケース側孔内に収容されて前記下方ケースによって上方ケース側孔からの脱落が防止されるか、或いは、前記下方ケース側孔内に収容されて前記上方ケースによって前記下方ケース側孔からの脱落が防止される
ことを特徴とする請求項2に記載の車高調整機能付き緩衝器。
【請求項4】
前記供給通路の前記第1チェックバルブが設けられる部分と前記逆転用吸込通路は、前記仕切部材に対して前記タンクから前記リザーバへ向けて直線状に設けられている
ことを特徴とする請求項2に記載の車高調整機能付き緩衝器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車高調整機能付き緩衝器に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、車高調整機能付き緩衝器は、たとえば、シリンダと、シリンダ内に移動自在に挿入されてシリンダ内を伸側室と圧側室とに区画するピストンと、ピストンに連結されるピストンロッドとを備えた緩衝器本体と、シリンダ内に作動油を供給するポンプと、作動油を貯留するタンクとを備えて構成されている。
【0003】
このように構成された車高調整機能付き緩衝器では、途中にポンプが設けられてタンクとシリンダとを連通する油路に車高調整弁が設けられるほか、前記油路から分岐する排出通路に排出弁が設けられており、車高調整弁を開弁させてポンプを駆動してシリンダ内に供給することによって緩衝器本体を伸長せしめて車高を上昇させ得るとともに、ポンプを停止して車高調整弁を開弁させつつ排出弁を開弁させて作動油をシリンダからタンクへ排出させることにより緩衝器本体を収縮せしめて車高を降下させ得る(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平4-296230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のように構成された車高調整機能付き緩衝器では、ポンプに加えて車高調整弁と排出弁との2つの電磁開閉弁が必要であるので高コストとなってしまう。そこで、出願人は、特願2022-055899にて、タンクとシリンダとを連通するとともにポンプが設けられる供給通路と、この供給通路に並列されてタンクとシリンダとを連通するとともに途中にオペレートチェックバルブが設けられる排出通路とを備え、ポンプを双方向吐出型のポンプとした車高調整機能付き緩衝器を提案している。
【0006】
出願人が提案する改良された車高調整機能付き緩衝器では、ポンプを正転させるとタンクから作動油をシリンダ内に供給して緩衝器本体を伸長させることができるとともに、ポンプを逆転させてオペレートチェックバルブに圧力を作用させてオペレートチェックバルブを開弁させるとシリンダ内からタンクへ作動油を排出できる。このように改良された車高調整機能付き緩衝器では、電磁開閉弁を備えることなく、ポンプの吐出方向の切り換えによって車高の上昇と下降とを選択できる。
【0007】
ところが、改良された車高調整機能付き緩衝器では、逆転時にはタンクから作動油を吸い込むことができず供給通路内の作動油を利用してオペレートチェックバルブに開弁方向へ圧力を作用させているので、オペレートチェックバルブの開弁に際して作動油が不足すると指摘される可能性があった。
【0008】
そこで、本発明は、ポンプの逆転時に十分な液体をポンプに供給してオペレートチェックバルブを開弁動作に必要な液体を確保できる車高調整機能付き緩衝器の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記した目的を解決するために、本発明における課題解決手段における車高調整機能付き緩衝器は、シリンダと、シリンダ内に軸方向へ移動可能に挿入されてシリンダ内を伸側室と圧側室とに区画するピストンと、伸側室内に挿入されてシリンダに対して軸方向へ移動可能であってピストンに連結されるピストンロッドとを有する緩衝器本体と、圧側室に連通されてシリンダ内にピストンロッドが出入りする体積を補償するリザーバと、液体を貯留するタンクと、タンクとシリンダ内或いはリザーバとを連通する供給通路と、リザーバ或いはシリンダ内とタンクとを連通する排出通路と、供給通路の途中に設けられて双方向へ液体の吐出が可能なポンプと、供給通路に対してポンプを挟んで設置されてポンプの正転時にタンクからシリンダ或いはリザーバへ向かう液体の流れのみを許容する第1チェックバルブおよび第2チェックバルブと、排出通路に設けられてパイロット圧が入力されると開弁してリザーバ或いはシリンダからタンクへ向かう液体の流れのみを許容するオペレートチェックバルブと、供給通路の途中であってポンプよりもリザーバ側或いはシリンダ側に配置された第1チェックバルブとポンプとの間をタンクに連通する逆転用吸込通路と、逆転用吸込通路に設けられてタンクからポンプへ向かう液体の流れのみを許容する第3チェックバルブと、ポンプの逆転時にポンプから吐出される圧力をオペレートチェックバルブへパイロット圧として作用させるパイロット通路とを備えている。
【0010】
このように構成された車高調整機能付き緩衝器によれば、ポンプの逆転時に第3チェックバルブが開弁するので、ポンプは逆転用吸込通路を介してタンクから十分な量の液体を吸い込んでパイロット通路を通じてオペレートチェックバルブへ向けて吐出できる。
(【0011】以降は省略されています)

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