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公開番号2024101348
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-29
出願番号2023005291
出願日2023-01-17
発明の名称ダイカスト法
出願人リョービ株式会社
代理人弁理士法人海田国際特許事務所
主分類B22D 17/32 20060101AFI20240722BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】ダイカスト法の最適条件を決定することができる手法を提供する。
【解決手段】このダイカスト法は、固定型10と可動型20とによってキャビティ1aが画成されるダイカスト用金型1を備えるダイカスト装置を用いて、キャビティ1aに金属溶湯2を充填することでダイカスト品を得るダイカスト法であって、キャビティ1aに対する金属溶湯2の充填完了時における当該金属溶湯2全体の固相率の分布を予測し、金属溶湯2全体において固相率ごとに占める面積と、固相率ごとの圧力伝播比率とに基づいて、固相率ごとの型開き力を算出し、算出された固相率ごとの型開き力の合計値からダイカスト用金型1の型開き力を予測することで、ダイカスト装置の鋳造圧力を決定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
固定型と可動型とによってキャビティが画成されるダイカスト用金型を備えるダイカスト装置を用いて、前記キャビティに金属溶湯を充填することでダイカスト品を得るダイカスト法であって、
前記キャビティに対する前記金属溶湯の充填完了時における当該金属溶湯全体の固相率の分布を予測し、
前記金属溶湯全体において固相率ごとに占める面積と、固相率ごとの圧力伝播比率とに基づいて、固相率ごとの型開き力を算出し、
算出された固相率ごとの型開き力の合計値から前記ダイカスト用金型の型開き力を予測することで、前記ダイカスト装置の鋳造圧力を決定することを特徴とするダイカスト法。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
請求項1に記載のダイカスト法であって、
固相率ごとの前記圧力伝播比率は、前記キャビティに対する前記金属溶湯の充填完了時において、当該金属溶湯全体に予め設定した複数の測定ポイントでの固相率の予測値およびキャビティ内圧力の実測値と、前記ダイカスト装置で予め設定された鋳造圧力の設定値とに基づき算出されたものであることを特徴とするダイカスト法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイカスト法に関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、固定型と可動型とによってキャビティが画成されるダイカスト用金型を備えるダイカスト装置を用いて、キャビティに金属溶湯を充填することでダイカスト品を得るダイカスト法が公知である。この種のダイカスト法を実行して安定した品質のダイカスト品を得るには、ダイカスト装置での最適な鋳造圧力の選定が必要である。なぜなら、鋳造圧力が不足した場合にはダイカスト品に鋳巣などの内部欠陥が発生する可能性が有り、逆に鋳造圧力が高すぎた場合にはダイカスト用金型が型開きを起こすなどしてダイカスト品にバリなどの形状不良が発生する可能性が有るためである。そのため、下記特許文献1,2に代表されるダイカスト法に関する従来技術では、ダイカストシミュレーション方法や離型抵抗の予測方法などといったダイカスト法の品質向上のための様々な手法が提案されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-26723号公報
特開2017-100157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上掲した特許文献1,2に代表される従来技術では、ダイカスト装置における鋳造圧力の選定やダイカスト用金型における型開き力の選定は、キャビティ内に充填される金属溶湯が液相の状態であることを前提に試算されるのが一般的であった。ただし、キャビティに対して充填が完了した時点の金属溶湯は、固相と液相が混合した状態である。したがって、金属溶湯が液相のみであることを前提とした従来の試算方法は、正しい条件に基づくものとは言えなかった。特に、金属溶湯が液相のみであることを前提とした試算の場合、鋳造圧力や型開き力は大きい値となってしまう傾向にあるため、必要以上の鋳造圧力を想定したダイカスト装置を選定してしまうことにもつながる。そのため、設備の大型化を招いてしまう等、従来技術には改善の余地が残されていた。
【0005】
本発明は、上述した従来技術に存在する課題に鑑みて成されたものであって、ダイカスト法の最適条件を決定することができる手法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0007】
本発明に係るダイカスト法は、固定型(10)と可動型(20)とによってキャビティ(1a)が画成されるダイカスト用金型(1)を備えるダイカスト装置を用いて、前記キャビティ(1a)に金属溶湯(2)を充填することでダイカスト品を得るダイカスト法であって、前記キャビティ(1a)に対する前記金属溶湯(2)の充填完了時における当該金属溶湯(2)全体の固相率の分布を予測し、前記金属溶湯(2)全体において固相率ごとに占める面積と、固相率ごとの圧力伝播比率とに基づいて、固相率ごとの型開き力を算出し、算出された固相率ごとの型開き力の合計値から前記ダイカスト用金型(1)の型開き力を予測することで、前記ダイカスト装置の鋳造圧力を決定することを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明に係るダイカスト法において、固相率ごとの前記圧力伝播比率は、前記キャビティ(1a)に対する前記金属溶湯(2)の充填完了時において、当該金属溶湯(2)全体に予め設定した複数の測定ポイント((a)~(f))での固相率の予測値およびキャビティ内圧力の実測値と、前記ダイカスト装置で予め設定された鋳造圧力の設定値とに基づき算出することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ダイカスト法の最適条件を決定することができる手法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
一般的なダイカスト用金型を備えたダイカスト装置の全体構成例を示す断面図であり、特に、金属溶湯の充填前の状態を示している。
一般的なダイカスト用金型を備えたダイカスト装置の全体構成例を示す断面図であり、特に、金属溶湯の充填後の状態を示している。
キャビティに対する金属溶湯の充填完了時における当該金属溶湯全体の固相率の分布を予測したシミュレーション結果を示す図である。
図3で示した複数の測定ポイントでの固相率の予測値およびキャビティ内圧力の実測値と、ダイカスト装置で予め設定された鋳造圧力の設定値とを纏めて示した図である。
図4で示した値をグラフ化した図である。
図5で示したグラフにおいて、固相率が0に近い実測値を削除し、固相率が0である場合のキャビティ内圧力をダイカスト装置で予め設定された鋳造圧力の設定値に置き換えた場合のグラフ図である。
図6で示したグラフ上のプロットに近似曲線を描いた状態のグラフ図である。
図7で示したグラフ図の縦軸であるキャビティ内圧力を、実測圧力/設定圧力(=キャビティ内圧力/鋳造圧力の設定値=圧力伝播比率)とした場合のグラフ図である。
金属溶湯全体において固相率ごとに占める面積と、固相率ごとの圧力伝播比率(図8で算出した値)とに基づいて、固相率ごとの型開き力を算出し、算出された固相率ごとの型開き力の合計値からダイカスト用金型の型開き力を予測した結果を示す図である。
図9で行ったダイカスト用金型の型開き力を予測した結果を、別の鋳造圧力の設定値に適用した場合の結果例を示す図である。
図10で示したダイカスト法の効果例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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