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公開番号2024097676
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-19
出願番号2023001309
出願日2023-01-06
発明の名称エステル化合物の製造方法
出願人国立大学法人九州大学,株式会社レゾナック
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07C 67/38 20060101AFI20240711BHJP(有機化学)
要約【課題】エチレン性二重結合を有する化合物と、1級又は2級アルコールと、一酸化炭素とを原料としてエステル化合物を製造する際に用いる高活性な触媒系を提供する。
【解決手段】特定の有機ホスフィン化合物又は有機ホスフォニウム塩、ハロゲン化含窒素有機化合物塩、酸性化合物、並びにNi、Pd、及びPtから選ばれる少なくとも1種の周期表第10族元素が酸化物担体に担持された触媒を含む触媒系。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
エチレン性二重結合を有する化合物と、
一般式(1):


OH (1)
(R

は、炭素原子数1~10の炭化水素基であり、該炭化水素基は、エチレン性二重結合を有さず、脂環又は芳香環を含んでいてもよく、脂環又は芳香環であってもよい。)
で示される1級又は2級アルコールと、
一酸化炭素とを、
一般式(2)、又は一般式(3)で示される有機ホスフィン化合物、及び一般式(4)で示される有機ホスフォニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも1つの有機リン化合物、
ハロゲン化含窒素有機化合物塩、
酸性化合物、並びに
Ni、Pd、及びPtから選ばれる少なくとも1種の周期表第10族元素が酸化物担体に担持された触媒
の存在下で反応させるエステル化合物の製造方法。
TIFF
2024097676000019.tif
49
151
(R

~R
16
は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1~4のアルキル基、又は炭素原子数1~3のアルコキシ基であり、全て同一であってもよく、異なっていてもよい。)
TIFF
2024097676000020.tif
53
151
(R
17
、及びR
18
は、それぞれ独立に、炭素原子数1~6のアルキル基、炭素原子数6~9のシクロアルキル基、又は炭素原子数6~9のアリール基であり、同一であってもよく、異なっていてもよく、R
19
~R
27
は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1~4のアルキル基、炭素原子数1~4のアルコキシ基、又は炭素原子数2~8のジアルキルアミノ基であり、全て同一であってもよく、一部又は全部が異なっていてもよい。)
TIFF
2024097676000021.tif
23
151
(R
28
~R
30
は、それぞれ独立に、炭素原子数1~6のアルキル基であり、全て同一であってもよく、異なっていてもよく、X

は、1価のフッ素原子含有アニオンを表す。)
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
窒素原子含有複素環式芳香族化合物の存在下で反応させる請求項1に記載のエステル化合物の製造方法。
【請求項3】
前記一般式(2)におけるR

~R
16
が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、又はメトキシ基である請求項1又は2に記載のエステル化合物の製造方法。
【請求項4】
前記一般式(2)で示される有機ホスフィン化合物が、トリフェニルホスフィン、トリ(o-トリル)ホスフィン、トリ(m-トリル)ホスフィン、トリ(p-トリル)ホスフィン、トリ(3,5-キシリル)ホスフィン、ジフェニル(p-トリル)ホスフィン、又はトリ(2-メトキシフェニル)ホスフィンである、請求項1又は2に記載のエステル化合物の製造方法。
【請求項5】
前記一般式(3)で示される有機ホスフィン化合物が、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニルである、請求項1又は2に記載のエステル化合物の製造方法。
【請求項6】
前記一般式(4)で示される有機ホスフォニウム塩が、テトラフルオロホウ酸トリ(t-ブチル)ホスフォニウムである、請求項1又は2に記載のエステル化合物の製造方法。
【請求項7】
前記ハロゲン化含窒素有機化合物塩が、塩化4級アンモニウム塩である、請求項1又は2に記載のエステル化合物の製造方法。
【請求項8】
前記ハロゲン化含窒素有機化合物塩が、塩化テトラ-n-ブチルアンモニウムである請求項1又は2に記載のエステル化合物の製造方法。
【請求項9】
前記酸性化合物が、アルキルスルホン酸、アルキルスルホン酸のアンモニウム塩、アルキルスルホン酸のピリジニウム塩、アリールスルホン酸、アリールスルホン酸のアンモニウム塩、及びアリールスルホン酸のピリジニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載のエステル化合物の製造方法。
【請求項10】
前記酸性化合物が、p-トルエンスルホン酸又はメタンスルホン酸である、請求項1又は2に記載のエステル化合物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エステル化合物の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
エステル化合物は、溶剤、可塑剤、香料、乳化剤、保湿剤、医薬品などの中間原料などとして広く用いられている。エステル化合物を製造する有効な方法として、エチレン性二重結合を有する化合物と、アルコール及び一酸化炭素とを、周期表第10族元素の存在下で反応させるアルコキシカルボニル化が知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、水、アルコール及び/又はカルボン酸の存在下に、パラジウム触媒と特定のトリオルガノホスフィンを、トリオルガノホスフィンとパラジウムのモル比が10:1より低い値で用いて、オレフィンを一酸化炭素でカルボニル化する方法が開示されている。
【0004】
特許文献2には、水及び分岐又は直鎖のアルカノールからなる水酸基含有化合物から選択される水酸基の供給源及びパラジウム又はその化合物と特定の二座ホスフィンとの組み合わせにより得られる触媒系の存在下で、プロペン、1-ブテン、1-ヘキセンなどのエチレン性不飽和化合物を一酸化炭素と反応させることでカルボニル化する方法が開示されている。
【0005】
これらの製造方法により、エチレン性不飽和化合物からエステル化合物を製造することができる。しかし、これらの製造方法は、高価な錯体触媒を用いているため、製造コストが高くなる課題があった。特に、錯体触媒として均一系触媒を用いる場合、錯体触媒の回収には、反応後に蒸留し、エステル化合物、未反応のエチレン性不飽和化合物、及びアルコールを蒸発させ、残渣として錯体触媒を回収するなどの操作が必要である。したがって、プロセスが複雑になることに加え、蒸留での加熱及び濃縮により錯体触媒が失活し、回収しても繰り返し反応を行えないことが課題となっていた。
【0006】
反応後に錯体触媒を容易に回収する方法として、錯体触媒を担体に担持させることが知られており、例えば特許文献3には、ヒドロキシル基の供給源及び(a)第VIIIB族の金属もしくはその化合物、及び(b)特定の二座ホスフィンを組み合わせた触媒系の存在下で、酢酸ビニルを一酸化炭素と反応させる酢酸ビニルのカルボニル化の方法が開示されている。特許文献3には、不溶性担体の表面に存在するか、前もって担体に挿入された相補的反応性基を使用して二座ホスフィンを固定し、触媒系を担持することも開示されている。
【0007】
非特許文献1には、担体としてスルホン酸基を導入したイオン交換樹脂に、錯体触媒を担持させ、酢酸ビニルのカルボニル化を行う方法が開示されている。
【0008】
非特許文献2には、Montmorilloniteの表面にパラジウムを担持させて、安息香酸ビニルのカルボニル化を行う方法が開示されている。
【0009】
特許文献4には、担体に担持された周期表第VIII族金属、配位子及び酸で構成されたカルボニル化触媒系が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開昭57-134437号公報
特表第2005-535695号公報
特表2006-508162号公報
特開平8-299803号公報
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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