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公開番号2024095263
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-10
出願番号2022212423
出願日2022-12-28
発明の名称画像表示装置
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人籾井特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20240703BHJP(光学)
要約【課題】狭額縁化した場合であっても斜め方向から色抜けが視認されることを抑制し得る画像表示装置を提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態の画像表示装置は、前面板と;第1の粘着剤層と;少なくとも1つの保護層、および、偏光子を含む偏光板と;第2の粘着剤層と;画像表示パネルと;を視認側からこの順に備える。この画像表示装置は、該前面板が、第1の粘着剤層と接する面に印刷層を有し、該偏光板の端部から該印刷層の面内方向端部までの幅WP(μm)と、湿熱試験による偏光子の脱色部の長さLD(μm)と、湿熱試験による想定寸法変化値Dc7(μm)と、該前面板から該偏光子までの距離DFP(μm)と、が、以下の関係を満たし、該第1の粘着剤層の印刷層段差吸収性が7%以上であり、該偏光子の湿熱試験による透過率変化ΔTsが7以下である:
WP-LD-Dc7>DFP/tan45°
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
前面板と;第1の粘着剤層と;少なくとも1つの保護層、および、偏光子を含む偏光板と;第2の粘着剤層と;画像表示パネルと;を視認側からこの順に備える画像表示装置であって、
該前面板が、第1の粘着剤層と接する面に印刷層を有し、
該偏光板の端部から該印刷層の面内方向端部までの幅W

(μm)と、湿熱試験による偏光子の脱色部の長さL

(μm)と、湿熱試験による想定寸法変化値D
c7
(μm)と、該前面板から該偏光子までの距離D
FP
(μm)と、が、以下の関係を満たし、
該第1の粘着剤層の印刷層段差吸収性が7%以上であり、
該偏光子の湿熱試験による透過率変化ΔTsが7以下である、画像表示装置:


-L

-D
c7
>D
FP
/tan45°
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記前面板から前記偏光子までの距離D
FP
が50μm~300μmである、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記偏光板の湿熱試験による寸法変化が-0.5%~-0.1%である、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記偏光子の湿熱試験による偏光度変化ΔPが-20以上である、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記偏光板の端部から前記印刷層の面内方向端部までの幅W

と、前記湿熱試験による偏光子の脱色部の長さL

と、前記前面板から前記偏光子までの距離D
FP
と、が、以下の関係を満たす、請求項1に記載の画像表示装置:


-L

-D
c7
>D
FP
/tan30°
【請求項6】
前記第1の粘着剤層と、前記偏光子との間に保護層を備え、かつ、屈曲部を有し、該屈曲部の湿熱試験による偏光子の脱色部の長さと、該屈曲部の偏光子の湿熱試験により寸法収縮した長さとの和L
D2
(μm)と、空白角θ

(°)と、該屈曲部の屈曲中心Cから前記偏光子の視認側の面までの屈曲半径r’と、該屈曲中心Cから前記前面板の第1の粘着剤層と接する面までの屈曲半径rと、が、以下の関係を満たす、請求項1に記載の画像表示装置:

D2
<X

-Y



:r’×cos(θ




:r×cos(90°×{(空白部の弧の長さ+偏光板の端部から印刷層の面内方向端部までの幅Wp)/(1/2×π×r)})
【請求項7】
液晶表示装置、または、エレクトロルミネセンス表示装置である、請求項1から6のいずれかに記載の画像表示装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、液晶表示装置およびエレクトロルミネセンス(EL)表示装置(例えば、有機EL表示装置、無機EL表示装置)に代表される画像表示装置が急速に普及している。画像表示装置には、代表的には偏光板および位相差板が用いられている。実用的には、偏光板と位相差板とを一体化した位相差層付偏光板が広く用いられている(例えば、特許文献1)。近年、デザイン性の向上に伴い、ベゼル部分のより狭いベゼルレスの画像表示装置が提案されている。ベゼルレスの画像表示装置においては、偏光子の端部から色抜けが発生した場合、脱色部が視認領域に達するおそれがある。また、斜め方向から画像表示装置を視認した場合、正面方向からは視認できなかった脱色部が視認されるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第3325560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、狭額縁化した場合であっても斜め方向から色抜けが視認されることを抑制し得る画像表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1.本発明の実施形態の画像表示装置は、前面板と;第1の粘着剤層と;少なくとも1つの保護層、および、偏光子を含む偏光板と;第2の粘着剤層と;画像表示パネルと;を視認側からこの順に備える。前面板は、第1の粘着剤層と接する面に印刷層を有し、偏光板の端部から印刷層の面内方向端部までの幅W

(μm)と、湿熱試験による偏光子の脱色部の長さL

(μm)と、湿熱試験による想定寸法変化値D
c7
(μm)と、前面板から偏光子までの距離D
FP
(μm)と、は、以下の関係を満たし、第1の粘着剤層の印刷層段差吸収性が7%以上であり、偏光子の湿熱試験による透過率変化ΔTsが7以下である:


-L

-D
c7
>D
FP
/tan45°。
2.上記1に記載の画像表示装置は、上記前面板から上記偏光子までの距離D
FP
が50μm~300μmであってもよい。
3.上記1または2に記載の画像表示装置において、上記偏光板の湿熱試験による寸法変化は-0.5%~-0.1%であってもよい。
4.上記1から3のいずれかに記載の画像表示装置において、上記偏光子の湿熱試験による偏光度変化ΔPは-20以上であってもよい。
5.上記1から4のいずれかに記載の画像表示装置において、上記偏光板の端部から上記印刷層の面内方向端部までの幅W

と、上記湿熱試験による偏光子の脱色部の長さL

と、上記前面板から上記偏光子までの距離D
FP
と、は、以下の関係を満たしてもよい。


-L

-D
c7
>D
FP
/tan30°
6.上記1から5のいずれかに記載の画像表示装置は、上記第1の粘着剤層と、上記偏光子との間に保護層を備え、かつ、屈曲部を有し、該屈曲部の湿熱試験による偏光子の脱色部の長さと、該屈曲部の偏光子の湿熱試験により寸法収縮した長さとの和L
D2
(μm)と、空白角θ

(°)と、該屈曲部の屈曲中心Cから上記偏光子の視認側の面までの屈曲半径r’と、該屈曲中心Cから上記前面板の第1の粘着剤層と接する面までの屈曲半径rと、が、以下の関係を満たしてもよい:

D2
<X

-Y



:r’×cos(θ

)(°)


:r×cos(90°×{(空白部の弧の長さ+偏光板の端部から印刷層の面内方向端部までの幅Wp)/(1/2×π×r)})
7.上記1から6のいずれかに記載の画像表示装置は、液晶表示装置、または、エレクトロルミネセンス表示装置であってもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、狭額縁化した場合であっても斜め方向から色抜けが視認されることを抑制し得る画像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の1つの実施形態による画像表示装置の概略断面図である。
本発明の1つの実施形態による画像表示装置の屈曲部の部分概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【0009】
A.画像表示装置の全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態による画像表示装置の概略断面図である。図示例の画像表示装置100は、前面板30と;第1の粘着剤層20と;偏光子11および保護層12,13を備える偏光板10と;第2の粘着剤層40と;画像表示パネル50と、を視認側からこの順に備える。前面板30は、第1の粘着剤層20と接する側の面に印刷層60を有する。印刷層60は、前面板30の端部から画像表示装置面内の画像表示領域P

までの範囲に形成され得る。印刷層60は、例えば、ベゼルに対応する位置に形成され得る。図示例において、保護層13は省略されていてもよい。例えば、任意の適切な他の層(例えば、位相差層)が保護層としても機能し得る場合、保護層13は省略されていてもよい。画像表示装置を構成する各部材は、任意の適切な接着層(図示せず)を介して積層され得る。接着層の具体例としては、接着剤層、粘着剤層が挙げられる。本発明の実施形態による画像表示装置は、偏光板の端部から印刷層の面内方向端部までの幅W

(μm)と、湿熱試験による偏光子の脱色部の長さL

(μm)と、湿熱試験による想定寸法変化値D
c7
(μm)と、前面板から偏光子までの距離D
FP
(μm)と、が、以下の関係を満たす。このような関係を満たす画像表示装置であれば、狭額縁化した場合であっても斜め方向から色抜けが視認されることを抑制し得る。また、第1の粘着剤層の印刷層段差吸収性は7%以上であり、偏光子の湿熱試験による透過率変化ΔTsは7以下である。印刷層段差吸収性が7%以上であれば、斜め方向から色抜けが視認されることを抑制するだけではなく、ディレイバブルの発生も抑制し得る。さらに、ΔTsが7以下であれば、光学耐久性が向上し得る。本明細書において、偏光板の端部から印刷層の面内方向端部までの幅W

は、印刷層60の幅のうち、偏光板10の端部から画像表示装置100の面内方向内方に位置する画像表示領域P

まで(すなわち、面内方向端部)の幅をいう。


-L

-D
c7
>D
FP
/tan45°
【0010】
本明細書において、画像表示装置の視認側表面となす角度(以下、視認角度ともいう)がθである方向から画像表示装置を視認する場合の視認領域の長さは、D
FP
/tanθにより算出される値をいう。例えば、視認角度45°における視認領域の長さが湿熱試験後も脱色されなかった部分の長さよりも短い場合、狭額縁化した場合であっても斜め方向から色抜けが視認されることを抑制し得る。本明細書において、前面板から偏光子までの距離D
FP
は、前面板と偏光子との間に含まれる構成部材の合計厚みをいう。例えば、図示例の画像表示装置100において、D
FP
は第1の粘着剤層20と、保護層12と、の合計厚みをいう。
(【0011】以降は省略されています)

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