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公開番号2024091445
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2023189384
出願日2023-11-06
発明の名称加熱装置
出願人TMTマシナリー株式会社
代理人弁理士法人ATEN
主分類D02J 1/22 20060101AFI20240627BHJP(糸;糸またはロープの機械的な仕上げ;整経またはビーム巻き取り)
要約【課題】新たに製造される加熱装置及び既存の加熱装置のいずれにおいても、接糸部材の形状のバラツキを抑制する。
【解決手段】第1加熱装置13は、接糸面57を有する接糸部材43と、加熱部41(取付部)と、接糸部材保持部60とを備える。接糸部材保持部60は、撓ませ部61(他方側規制部)と、形状補正部材64とを有する。形状補正部材64は、撓ませ部61を構成する部材とは別の部材で形成され、第1方向において少なくとも撓ませ部61との間に接糸部材43を挟むように配置され、且つ接糸部材43に対して第1方向の成分を有する補正力を加えるように構成されている。形状補正部材64は、少なくとも延在方向に延び接糸部材43に接触することにより補正力を接糸部材43に加えるための押圧面67を有する。押圧面67の第2方向と直交する断面曲線67cが、所定の曲率を有する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
走行中の糸を加熱する加熱装置であって、
少なくとも所定の延在方向に延びており前記糸が接触するように構成された接糸面、を有する接糸部材と、
前記延在方向に延び、前記接糸部材を加熱可能に構成された加熱部と、
前記加熱部を含み、前記接糸部材が取り付けられる取付部と、
前記接糸部材を前記取付部に取り付けた状態で保持する接糸部材保持部と、を備え、
前記接糸面は、少なくとも前記延在方向に延び、且つ、少なくとも、前記延在方向と直交する所定の第1方向における一方側を向いており、
前記接糸部材保持部は、
前記接糸部材の前記第1方向における他方側への移動を規制するように構成された他方側規制部と、
前記他方側規制部を構成する部材とは別の部材で形成され、前記第1方向において少なくとも前記他方側規制部との間に前記接糸部材を挟むように配置され、前記第1方向の成分を有する補正力を前記接糸部材に加えるように構成された形状補正部材と、を有し、
前記形状補正部材は、少なくとも前記延在方向に延びた、前記接糸部材に前記補正力を加えるための押圧面を有し、
前記押圧面の、前記延在方向及び前記第1方向の両方に直交する第2方向と直交する断面曲線が、所定の曲率を有することを特徴とする加熱装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記接糸部材保持部は、前記接糸部材を前記取付部に脱着可能に保持することを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
【請求項3】
前記取付部は、
前記他方側規制部よりも前記第1方向における一方側に配置され、前記接糸部材の脱着の際に前記接糸部材が前記第1方向に通過することが可能な脱着通路、を有し、
前記形状補正部材を前記接糸部材に対して移動可能に保持する補正部材保持部を備え、
前記形状補正部材は、
前記押圧面が前記脱着通路の中に配置され且つ前記接糸部材に接触している押圧位置と、前記押圧面が前記脱着通路の外に配置され且つ前記接糸部材に接触していない非押圧位置と、の間で移動させられることが可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の加熱装置。
【請求項4】
前記補正部材保持部は、前記形状補正部材を前記取付部に脱着可能に保持するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の加熱装置。
【請求項5】
前記補正部材保持部は、
前記取付部の前記延在方向における一方の端部に設けられ且つ前記第2方向に延びた揺動軸、を軸中心として前記形状補正部材を揺動可能に支持する揺動支持部と、
前記取付部の前記延在方向における他方の端部に設けられ、前記形状補正部材の揺動を許可する許可状態と、前記押圧位置に位置している前記形状補正部材の揺動を禁止する禁止状態との間で状態を切換可能に構成された切換部と、を有することを特徴とする請求項3又は4に記載の加熱装置。
【請求項6】
前記切換部は、
前記取付部及び前記形状補正部材の一方に取り付けられた第1係合部材と、
前記取付部及び前記形状補正部材の他方に取り付けられ、前記第1係合部材に係合することにより前記切換部の状態を前記禁止状態にする係合位置と、前記第1係合部材への係合が解除されることにより前記切換部の状態を前記許可状態にする解除位置との間で位置が切り換えられることが可能に構成された第2係合部材と、
操作されることによって前記第2係合部材を前記係合位置と前記解除位置との間で移動させることが可能に構成された操作部材と、を備えることを特徴とする請求項5に記載の加熱装置。
【請求項7】
前記第2係合部材は、前記取付部及び前記形状補正部材の前記他方に回転可能に取り付けられ、且つ、回転させられることにより前記係合位置と前記解除位置との間で移動可能に構成されていることを特徴とする請求項6に記載の加熱装置。
【請求項8】
前記操作部材は、
前記第2係合部材と一体的に回転可能に構成されたツマミ部を有することを特徴とする請求項7に記載の加熱装置。
【請求項9】
前記ツマミ部は、前記第2係合部材が前記係合位置に位置していることを示す第1状態と、前記第2係合部材が前記解除位置に位置していることを示す、前記第1状態とは異なる第2状態との間で状態を変更可能に構成されていることを特徴とする請求項8に記載の加熱装置。
【請求項10】
前記係合位置は、所定の回転方向において前記解除位置と所定角度異なる第1係合位置と、前記所定の回転方向と逆方向において前記解除位置と前記所定角度異なる第2係合位置と、を含み、
前記解除位置は、前記所定の回転方向において前記係合位置と前記所定角度異なる第1解除位置と、前記逆方向において前記係合位置と前記所定角度異なる第2解除位置と、を含むことを特徴とする請求項8又は9に記載の加熱装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、糸を加熱する加熱装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、走行している糸を仮撚加工する仮撚加工機(繊維機械)に設けられた加熱装置が開示されている。より詳細には、加熱装置は、シーズヒータ(熱源)と、所定の延在方向に延びた加熱体(加熱部)と、加熱部に取り付けられており熱源によって加熱されるように構成された接触プレート(接糸部材)とを有する。接糸部材は、糸が確実に接触させられるように湾曲した接糸面を有する。これにより、接糸面に接触しつつ走行している糸が熱伝導により加熱される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-194631公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には記載されていないが、接糸面の摩耗抑制等のために、接糸部材の表面に対して熱処理(窒化処理等)が施される場合がある。すると、熱処理によって接糸部材が意図せず変形し、接糸面の曲率が、意図された曲率と大きく異なりうることが分かった。また、熱処理による変形後の接糸部材の形状が、複数の接糸部材間で大きくばらつきうる。このため、接糸面に接触することによって加熱される糸の品質が、複数の接糸部材間でばらつくおそれがあることも分かった。この問題は、新たに製造される加熱装置及び既存の加熱装置のいずれにおいても生じうる。
【0005】
本発明の目的は、新たに製造される加熱装置及び既存の加熱装置のいずれにおいても、接糸部材の形状のバラツキを抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明の加熱装置は、走行中の糸を加熱する加熱装置であって、少なくとも所定の延在方向に延びており前記糸が接触するように構成された接糸面、を有する接糸部材と、前記延在方向に延び、前記接糸部材を加熱可能に構成された加熱部と、前記加熱部を含み、前記接糸部材が取り付けられる取付部と、前記接糸部材を前記取付部に取り付けた状態で保持する接糸部材保持部と、を備え、前記接糸面は、少なくとも前記延在方向に延び、且つ、少なくとも、前記延在方向と直交する所定の第1方向における一方側を向いており、前記接糸部材保持部は、前記接糸部材の前記第1方向における他方側への移動を規制するように構成された他方側規制部と、前記他方側規制部を構成する部材とは別の部材で形成され、前記第1方向において少なくとも前記他方側規制部との間に前記接糸部材を挟むように配置され、前記第1方向の成分を有する補正力を前記接糸部材に加えるように構成された形状補正部材と、を有し、前記形状補正部材は、少なくとも前記延在方向に延びた、前記接糸部材に前記補正力を加えるための押圧面を有し、前記押圧面の、前記延在方向及び前記第1方向の両方に直交する第2方向と直交する断面曲線が、所定の曲率を有することを特徴とする。
【0007】
本発明では、他方側規制部によって接糸部材の第1方向における大まかな位置を規定できる。その上で、本発明では、形状補正部材によって補正力を接糸部材に加えることにより、接糸部材の形状を補正できる。より具体的には、押圧面によって押圧力を接糸部材に加えることにより、接糸部材のうち押圧面と接触している部分の断面曲線の曲率を、押圧面の断面曲線の曲率と略等しくすることができる。さらに、本発明では、形状補正部材が、他方側規制部を構成する部材とは別の部材で構成されている。このため、既存の加熱装置に形状補正部材を追加で設けることができる。これによって、当該加熱装置に取り付けられた接糸部材の形状を補正できる。したがって、新たに製造される加熱装置及び既存の加熱装置のいずれにおいても、接糸部材の形状のバラツキを抑制できる。
【0008】
第2の発明の加熱装置は、前記第1の発明において、前記接糸部材保持部は、前記接糸部材を前記取付部に脱着可能に保持することを特徴とする。
【0009】
一般的に、走行する糸が接触する部材は、定期的又は不定期に清掃される必要がある。また、加熱装置は、清掃を行う作業者の身長よりも高い位置に設置される場合がある。本発明では、接糸部材が、清掃される際に取付部から取り外されることが可能である。したがって、接糸部材の清掃作業の効率を向上させることができる。
【0010】
第3の発明の加熱装置は、前記第2の発明において、前記取付部は、前記他方側規制部よりも前記第1方向における一方側に配置され、前記接糸部材の脱着の際に前記接糸部材が前記第1方向に通過することが可能な脱着通路、を有し、前記形状補正部材を前記接糸部材に対して移動可能に保持する補正部材保持部を備え、前記形状補正部材は、前記押圧面が前記脱着通路の中に配置され且つ前記接糸部材に接触している押圧位置と、前記押圧面が前記脱着通路の外に配置され且つ前記接糸部材に接触していない非押圧位置と、の間で移動させられることが可能に構成されていることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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