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公開番号2024090710
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022206782
出願日2022-12-23
発明の名称浴室システム
出願人株式会社ノーリツ
代理人個人
主分類A47K 3/00 20060101AFI20240627BHJP(家具;家庭用品または家庭用設備;コーヒーひき;香辛料ひき;真空掃除機一般)
要約【課題】所定の浴槽洗浄運転、殺菌水吐水運転、および配管洗浄運転を、効率良く適切に行なうことが可能な浴室システムを提供する。
【解決手段】浴室システムSYは、浴槽10に洗浄水を噴射する浴槽洗浄運転が可能な浴槽洗浄装置Aと、浴槽10への湯張り動作および配管部5の管内洗浄を目的として配管部5に湯水を流す配管洗浄運転が可能な給湯装置WHと、殺菌水吐水運転を可能とする殺菌水生成装置4と、を備えており、前記浴槽洗浄運転が開始される場合には、これに先立ち、前記配管洗浄運転が行なわれ、かつこの配管洗浄運転を終了した後に前記浴槽洗浄運転が開始されるとともに、この浴槽洗浄運転の終了時から第1の所定時間以上が経過した時点で、前記殺菌水吐水運転が行なわれる特定動作制御が実行可能である。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
浴室に設置された浴槽に洗浄水を噴射する浴槽洗浄運転が可能な浴槽洗浄装置と、
前記浴槽に配管部を介して接続され、かつ前記浴槽への湯張り動作、および前記配管部の管内洗浄を目的として前記配管部に湯水を流す配管洗浄運転が可能な給湯装置と、
殺菌水を前記給湯装置から前記配管部を介して前記浴槽に供給して吐水させる殺菌水吐水運転を可能とする殺菌水生成装置と、
を備えており、
前記浴槽洗浄運転が開始される場合には、これに先立ち、前記配管洗浄運転が行なわれ、かつこの配管洗浄運転を終了した後に前記浴槽洗浄運転が開始されるとともに、この浴槽洗浄運転の終了時から第1の所定時間以上が経過した時点で、前記殺菌水吐水運転が行なわれる特定動作制御が実行可能な構成とされていることを特徴とする、浴室システム。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
請求項1に記載の浴室システムであって、
この浴室システムの設定モードとして、
前記浴槽洗浄運転が行なわれる場合に、前記特定動作制御が無条件で実行される第1のモードと、
この第1のモードとは異なり、所定の条件が満たされた場合に限り前記特定動作制御が実行される第2のモードと、
前記特定動作制御は実行されることなく前記浴槽洗浄運転が行なわれる第3のモードと、
の計3種類のモードのうち、少なくとも2種類のモードのいずれかを任意に選択設定可能とされている、浴室システム。
【請求項3】
請求項1に記載の浴室システムであって、
前記浴槽洗浄運転、前記配管洗浄運転、および前記殺菌水吐水運転が行なわれるときには開状態とされ、かつ前記浴槽への湯張り時には閉状態とされる前記浴槽の排水栓と、
この排水栓の開状態が第2の所定時間以上継続した場合にその旨を判断可能な制御部と、
をさらに備えており、
前記特定動作制御は、前記浴槽洗浄運転が開始される場合に、前記排水栓の開状態が前記第2の所定時間以上継続していると前記制御部において判断されることを条件として、実行されるように構成されている、浴室システム。
【請求項4】
請求項1に記載の浴室システムであって、
前記特定動作制御は、前記浴槽洗浄運転の終了後の第3の所定時間内に前記給湯装置による前記浴槽への湯張り動作が予定されていることを条件として、実行されるように構成されている、浴室システム。
【請求項5】
請求項1に記載の浴室システムであって、
前記特定動作制御が実行されている際に、前記浴槽洗浄運転が途中終了となった場合には、前記浴槽洗浄運転に引き続いて前記殺菌水吐水運転がその後に行なわれることは回避されるように構成されている、浴室システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、浴室システムに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
浴室システムの具体例として、特許文献1~3に記載のものがある。
特許文献1,2に記載の浴室システムにおいては、浴室に設置された浴槽に洗浄水を噴射する浴槽洗浄運転が可能な浴槽洗浄装置と、給湯装置から浴槽にオゾン水などの殺菌水を吐水させる殺菌水吐水運転を可能とする殺菌水生成装置と、が具備されている。このような構成によれば、浴槽の洗浄、および殺菌水による殺菌作用により、ヌメリ防止効果などが得られ、衛生的な浴室システムを構築する上で好ましい。
特許文献3に記載の浴室システムにおいては、給湯装置として、この給湯装置と浴槽とを接続する配管部の管内洗浄を目的とし、前記配管部に湯水を流す配管洗浄運転が可能な給湯装置が具備されている。このような構成によれば、配管部の管内を衛生的な状態にすることが可能である。
【0003】
浴室システムをより衛生的なものとする上では、たとえば前記した浴槽洗浄装置、殺菌水生成装置、および配管洗浄運転が可能な給湯装置の三者を全て具備したシステム構成とすることが考えられる。
しかしながら、前記三者を具備していたとしても、それらによる浴槽洗浄運転、殺菌水吐水運転、および配管洗浄運転が非効率的な状態で行なわれる場合がある。たとえば、浴槽の湯水を排水させた後に、配管洗浄運転が行なわれてから、その終了後に殺菌水吐水運転が開始された場合において、この殺菌水吐水運転中に浴槽洗浄運転が開始されてしまうと、殺菌水が、浴槽洗浄用の洗浄水と混ざって希釈され、殺菌効果が低くなる。また、浴槽に吐水される殺菌水が、浴槽洗浄ノズルから浴槽に向けて洗浄水が噴射されることを妨げるなどの不具合が発生する虞もある。
このようなことは、適切に解消されることが要請される。ところが、従来においては、そのような要請に的確に対応し得る手段は提案されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4822127号公報
特開2009-172079号公報
特開2022-81810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、所定の浴槽洗浄運転、殺菌水吐水運転、および配管洗浄運転を、効率良く適切に行なうことが可能な浴室システムを提供することを、その課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0007】
本発明により提供される浴室システムは、浴室に設置された浴槽に洗浄水を噴射する浴槽洗浄運転が可能な浴槽洗浄装置と、前記浴槽に配管部を介して接続され、かつ前記浴槽への湯張り動作、および前記配管部の管内洗浄を目的として前記配管部に湯水を流す配管洗浄運転が可能な給湯装置と、殺菌水を前記給湯装置から前記配管部を介して前記浴槽に
供給して吐水させる殺菌水吐水運転を可能とする殺菌水生成装置と、を備えており、前記浴槽洗浄運転が開始される場合には、これに先立ち、前記配管洗浄運転が行なわれ、かつこの配管洗浄運転を終了した後に前記浴槽洗浄運転が開始されるとともに、この浴槽洗浄運転の終了時から第1の所定時間以上が経過した時点で、前記殺菌水吐水運転が行なわれる特定動作制御が実行可能な構成とされていることを特徴としている。
【0008】
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、浴槽洗浄運転が開始される場合には、これに先立ち、配管洗浄運転が行なわれるため、配管部内を衛生的な状態にできることは勿論のこと、浴槽洗浄後に配管部内の汚れが浴槽に流れ込むことはなく、浴槽洗浄運転の終了後において、浴槽内を衛生的な状態に維持することができる。浴槽洗浄運転中に、殺菌水吐水運転が開始されることはないため、浴槽への洗浄水の噴射が、浴槽への殺菌水の吐水によって妨げられるといった不具合もない。
さらに、浴槽洗浄運転の終了後には、殺菌水吐水運転が行なわれるため、殺菌水の作用により、配管部内、浴槽の底部などが適切に殺菌され、さらには浴槽の排水口に配管接続されている排水トラップなどにも殺菌水が流れ込み、この部分の殺菌も行なわれる。本発明とは異なり、殺菌水吐水運転が浴槽洗浄運転の前に行なわれたのでは、浴槽に吐水された殺菌水がその後洗浄水によって希釈され、殺菌作用が低くなる虞があるが、本発明によれば、そのような虞はない。また、排水トラップには、殺菌水が希釈されていない状態で溜められることとなる。したがって、排水トラップに対するヌメリ防止効果などを高め、排水トラップから異臭が発生するといったことも適切に防止することが可能である。さらに、殺菌水吐水運転は、浴槽洗浄運転の終了後に即座には実行されず、第1の所定時間以上が経過した時点で開始されるため、この第1の所定時間内において浴槽に残存している洗浄水を浴槽外に排水させた状態で殺菌水吐水運転を開始させることができ、殺菌水が洗浄水によって希釈されることは、より徹底して防止される。
このように、本発明によれば、浴槽洗浄運転が行なわれる場合に、これに付随して配管洗浄運転や殺菌水吐水運転が所定の順序で効率良く合理的に行なわれており、浴室システムを衛生的なものとする上で好ましい。
【0009】
本発明において、好ましくは、この浴室システムの設定モードとして、前記浴槽洗浄運転が行なわれる場合に、前記特定動作制御が無条件で実行される第1のモードと、この第1のモードとは異なり、所定の条件が満たされた場合に限り前記特定動作制御が実行される第2のモードと、前記特定動作制御は実行されることなく前記浴槽洗浄運転が行なわれる第3のモードと、の計3種類のモードのうち、少なくとも2種類のモードのいずれかを任意に選択設定可能とされている。
【0010】
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、浴槽洗浄運転が開始される場合に、たとえばユーザが前記特定動作制御が無条件で実行されることを望まず、浴槽洗浄運転のみを単独で行なわせたい場合がある。このような場合には、第1のモードに代えて、第2または第3のモードのいずれかを予め選択設定しておくことにより、所定の条件が満たされた場合のみ前記特定動作制御が実行され、あるいは特定動作制御が実行されることなく浴槽洗浄運転が行なわれるといった実施態様が可能となる。前記構成によれば、ユーザの要望に応じて前記特定動作制御が実行される場合と、そうでない場合とに切り替えることが可能であるため、より合理的であり、ユーザにとって便利である。
(【0011】以降は省略されています)

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