TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024090412
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022206313
出願日2022-12-23
発明の名称矢板の打設方法
出願人東亜建設工業株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類E02D 5/08 20060101AFI20240627BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】矢板の打設作業の施工精度をより向上させることができる矢板の打設方法を提供する。
【解決手段】打設対象の矢板20の他方側の継手部22bに嵌合可能なガイド継手部3aを備えた打設ガイド治具1を、打設対象の矢板20の打設目標位置の他方側に配置して、打設ガイド治具1を水平方向に延設されている導材6に対して着脱可能に固定した状態にする。そして、導材6に沿わせて打設対象の矢板20を配置し、打設対象の矢板20の打設目標位置の一方側に既に打設されている既設の矢板20の継手部22bに打設対象の矢板20の一方側の継手部22aを嵌合させ、打設ガイド治具1のガイド継手部3aに打設対象の矢板20の他方側の継手部22bを嵌合させた状態で、打設対象の矢板20を地盤Gに打設する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
既に打設されている既設の矢板の継手部に、打設対象の矢板の一方側の継手部を嵌合させた状態で、水平方向に延設されている導材に沿わせて前記打設対象の矢板を地盤に打設する矢板の打設方法において、
前記打設対象の矢板の打設目標位置の他方側に、前記打設対象の矢板の他方側の継手部に嵌合可能なガイド継手部を備えた打設ガイド治具を前記導材に対して着脱可能に固定して、前記ガイド継手部に前記打設対象の矢板の前記他方側の継手部を嵌合させた状態で、前記打設対象の矢板を地盤に打設することを特徴とする矢板の打設方法。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
水平方向に延設された導材に沿わせて打設対象の矢板を地盤に打設する矢板の打設方法において、
前記打設対象の矢板の打設目標位置の一方側に、前記打設対象の矢板の一方側の継手部に嵌合可能なガイド継手部を備えた第一の打設ガイド治具を前記導材に対して着脱可能に固定し、前記打設目標位置の他方側に、前記打設対象の矢板の他方側の継手部に嵌合可能なガイド継手部を備えた第二の打設ガイド治具を前記導材に対して着脱可能に固定して、
前記打設目標位置の一方側に配設した前記第一の打設ガイド治具の前記ガイド継手部に、前記打設対象の矢板の前記一方側の継手部を嵌合させ、前記打設目標位置の他方側に配設した前記第二の打設ガイド治具の前記ガイド継手部に、前記打設対象の矢板の前記他方側の継手部を嵌合させた状態で、前記打設対象の矢板を地盤に打設することを特徴とする矢板の打設方法。
【請求項3】
前記打設ガイド治具が、前記打設対象の矢板と横断面形状が同じであり、前記打設対象の矢板よりも長手方向の長さが短い模擬矢板を有して構成されている請求項1または2に記載の矢板の打設方法。
【請求項4】
前記導材の延在方向に所定の間隔をあけて複数の位置決め部を配設しておき、前記打設ガイド治具が有する固定部を前記位置決め部に係合することで、前記打設ガイド治具を前記導材に着脱可能に固定する請求項1または2に記載の矢板の打設方法。
【請求項5】
前記打設ガイド治具を前記導材に着脱可能に固定する際に、前記打設ガイド治具が有していて、前記導材の延在方向と水平方向において交差する方向に延在する架設部を、前記導材で支持した状態にする請求項1または2に記載の矢板の打設方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、矢板の打設方法に関し、さらに詳しくは、矢板の打設作業の施工精度をより向上させることができる矢板の打設方法に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、複数の矢板を地盤に順次打設して隣接した矢板どうしが連結された矢板壁を構築する工事が行われている。この工事では、予め計画した打設目標位置に対して打設した矢板の位置や向きがずれると矢板の継手部の位置や向きがずれるため、その影響を受けて次に打設する矢板の位置や向きも予め計画した打設目標位置からずれてしまう。そのため、矢板壁を計画通りに精度よく構築するには、それぞれの矢板を予め計画した打設目標位置に正確な向きで打設することが重要となる。
【0003】
従来では、矢板壁を構築する延在方向に沿って導材を水平方向に延設している。そして、導材に沿わせて矢板を配置し、既に打設されている既設の矢板の継手部に打設対象の矢板の一方側の継手部を嵌合させた状態で、打設対象の矢板を地盤に打設している(例えば、特許文献1参照)。矢板の継手部どうしの連結部分にはある程度の遊びがあるため、打設対象の矢板の一方側の継手部を既設の矢板の継手部に嵌合させるだけでは、打設目標位置に対して打設対象の矢板の位置や向きがずれることがあった。矢板の打設作業では、クレーンに吊り下げられた打設機により矢板の上端部を把持した状態で、打設機による打撃や振動により矢板を地盤に打設していく。そのため、打設機による打撃や振動により、矢板の打設中に打設目標位置に対して矢板の位置や向きがずれることもあった。それ故、矢板の打設作業の施工精度を向上させるには改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-169469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、矢板の打設作業の施工精度をより向上させることができる矢板の打設方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の矢板の打設方法は、既に打設されている既設の矢板の継手部に、打設対象の矢板の一方側の継手部を嵌合させた状態で、水平方向に延設されている導材に沿わせて前記打設対象の矢板を地盤に打設する矢板の打設方法において、前記打設対象の矢板の打設目標位置の他方側に、前記打設対象の矢板の他方側の継手部に嵌合可能なガイド継手部を備えた打設ガイド治具を前記導材に対して着脱可能に固定して、前記ガイド継手部に前記打設対象の矢板の前記他方側の継手部を嵌合させた状態で、前記打設対象の矢板を地盤に打設することを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の別の矢板の打設方法は、水平方向に延設された導材に沿わせて打設対象の矢板を地盤に打設する矢板の打設方法において、前記打設対象の矢板の打設目標位置の一方側に、前記打設対象の矢板の一方側の継手部に嵌合可能なガイド継手部を備えた第一の打設ガイド治具を前記導材に対して着脱可能に固定し、前記打設目標位置の他方側に、前記打設対象の矢板の他方側の継手部に嵌合可能なガイド継手部を備えた第二の打設ガイド治具を前記導材に対して着脱可能に固定して、前記打設目標位置の一方側に配設した前記第一の打設ガイド治具の前記ガイド継手部に、前記打設対象の矢板の前記一方側の継手部を嵌合させ、前記打設目標位置の他方側に配設した前記第二の打設ガイド治具の前記ガイド継手部に、前記打設対象の矢板の前記他方側の継手部を嵌合させた状態で、前記打設対象の矢板を地盤に打設することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の前者の矢板の打設方法によれば、打設目標位置の一方側に既に打設されている既設の矢板の継手部に打設対象の矢板の一方側の継手部を嵌合させ、打設目標位置の他方側に固定した打設ガイド治具のガイド継手部に打設対象の矢板の他方側の継手部を嵌合させた状態で、打設対象の矢板を地盤に打設する。本発明の後者の矢板の打設方法によれば、打設目標位置の一方側に固定した第一の打設ガイド治具のガイド継手部に打設対象の矢板の一方側の継手部を嵌合させ、打設目標位置の他方側に固定した第二の打設ガイド治具のガイド継手部に打設対象の矢板の他方側の継手部を嵌合させた状態で、打設対象の矢板を地盤に打設する。これにより、本発明の両者の矢板の打設方法では、打設ガイド治具を用いることで、打設対象の矢板の両側の継手部の位置を予め計画された打設目標位置に正確に位置決めできる。さらには、打設対象の矢板の両側の継手部を拘束した状態にすることで、打設中の矢板の移動や回転を抑制できる。それ故、矢板を予め計画された打設目標位置に正確な向きで精度よく打設するには有利になり、矢板の打設作業の施工精度をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の矢板の打設方法により、既設の矢板に隣接させて打設対象の矢板を打設する前の状況を側面視で例示する説明図である。
図1のA矢視図である。
図2の打設ガイド治具を拡大して例示する説明図である。
打設機により打設対象の矢板を地盤に打設している状況を側面視で例示する説明図である。
図4のB矢視図である。
打設対象の矢板を地盤に打設し終えた状況を側面視で例示する説明図である。
図6のC矢視図である。
本発明の矢板の打設方法により、基準となる1本目の矢板を地盤に打設している状況を側面視で例示する説明図である。
図8のD矢視図である。
本発明に係る別の実施形態の打設ガイド治具を平面視で例示する説明図である。
本発明に係るさらに別の実施形態の打設ガイド治具を平面視で例示する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の矢板の打設方法を図に示した実施形態に基づいて説明する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許