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公開番号2024090388
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022206272
出願日2022-12-23
発明の名称電池用電極材
出願人国立大学法人富山大学,埼玉県,中越合金鋳工株式会社,公立大学法人 富山県立大学
代理人個人,個人
主分類H01M 4/46 20060101AFI20240627BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電気化学活性に優れるとともに、繰り返し充放電特性に優れる電池用電極材の提供を目的とする。
【解決手段】Mg-Al-Ca系合金であって、結晶粒子内部に、前記結晶粒子径より小さい粒径の微小セルが形成された微細セル構造を有していることを特徴とする。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
Mg-Al-Ca系合金であって、
結晶粒子内部に、前記結晶粒子径より小さい粒径の微小セルが形成された微細セル構造を有していることを特徴とする電池用電極材。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
Mg-Al-Ca系合金であって、
前記結晶粒子は平均結晶粒径が2μm~30μmであり、
前記微小セルは平均粒径が50nm~2000nmであることを特徴とする請求項1記載の電池用電極材。
【請求項3】
請求項1又は2記載の電池用電極材の製造方法であって、
Mg-Al-Ca系合金の溶湯を急冷凝固法により急冷し製造することを特徴とする電池用電極材の製造方法。
【請求項4】
前記Mg-Al-Ca系合金は、
質量%でAl:6%を超え14%以下、Ca:2~5%であることを特徴とする請求項3記載の電池用電極材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、一次又は二次電池の負極材に用いられるマグネシウム合金からなる電池用電極材に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
マグネシウムは体積当たりの理論電気容量が大きく材料枯渇の心配がないことから、リチウムイオン電池を凌駕する次世代電池として注目されている。
しかし、マグネシウムを一次又は二次の電池の負極材に用いた場合に、充分な電気化学活性が得られていない技術的課題がある。
【0003】
特許文献1には、結晶方位をランダム配向することにより、Mg合金の電気化学活性が向上することが開示されている。
特許文献2には、Cuを添加し、Mg合金中にMg

Cuが粒子状に点在することにより、Mg合金の電気化学活性が向上することが開示されている。
【0004】
非特許文献1には、Strukturbericht C36型化合物が形成されるMg-6%Al-3%Ca合金が従来のMg-Al-Zn系合金に比べて電気化学活性が著しく向上したことが報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
WO2020/013327号公報
WO2020/013328号公報
【非特許文献】
【0006】
Tadayoshi Tsukeda et.al 「Materials Transactions」 Vol. 63, NO.4 (2022) pp.408-414.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
非特許文献1に開示するC36型非化学量論組成により、Mg合金の電気化学活性が向上したものの、リチウムイオン電池における高容量合金系電極と同様に高速高容量の充放電を行うと、電極材に微粉化による崩壊が進行し、サイクル特性が低下することが判明した。
そこで本発明は、電気化学活性に優れるとともに、繰り返し充放電特性に優れる電池用電極材の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
Mg-Al-Ca系合金であって、結晶粒子内部に、前記結晶粒子径より小さい粒径の微小セルが形成された微細セル構造を有していることを特徴とする。
ここで、Mg-Al-Ca系合金であって、前記結晶粒子は平均結晶粒径が2μm~30μmであり、前記微小セルは平均粒径が50nm~2000nmであるのが好ましい。
微細セル構造を有することより、優れた電気化学活性を示すとともに、高速高容量の充放電サイクルにおいて電極材の微粉化を抑えることができる。
このような微細セル構造は、Mg-Al-Ca系合金の溶湯を急冷凝固法により急冷し製造することで得られる。
【0009】
微細セル構造が形成される金属組織は準安定な中間相であることから、Mg-Al-Ca系合金の溶湯を非平衡状態で凝固させる必要がある。
そこで本発明は、所定の組成のMg-Al-Ca系合金の溶湯を用いて急冷凝固法により、電極材を製造する。
溶湯からの凝固速度が速い製造方法としては急冷高圧鋳造や単ロール式等のロール式急冷凝固法が例として挙げられる。
【0010】
Mg-Al-Ca系合金の組成としては、質量%でAl:6%を超え14%以下、Ca:2~5%であるのが好ましい。
このような組成は、非特許文献1に記載の組成よりもさらにAlが過剰になっている。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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