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公開番号
2024090096
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-07-04
出願番号
2022205760
出願日
2022-12-22
発明の名称
シリコンウェーハの製造方法
出願人
グローバルウェーハズ・ジャパン株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C30B
29/06 20060101AFI20240627BHJP(結晶成長)
要約
【課題】シリコンインゴットのブロック間で生じるDZ幅のばらつきを低減すること。
【解決手段】シリコンウェーハの製造方法は、チョクラルスキー法で育成した単結晶シリコンインゴットからスライスして得たシリコンウェーハに、1300℃以上、1350℃以下で、1s以上、60s以下保持し、50℃/s以上、150℃/s以下の速度で冷却する急速昇降温熱処理(RTP)を施すシリコンウェーハの製造方法において、前記単結晶シリコンインゴットをブロックカットした際の端から得られる評価ウェーハを用いて、酸素濃度と窒素濃度の評価と、1000℃,16hの析出熱処理を施した際の深さ方向の酸素析出物の密度とサイズを予め評価しておき、製造されるシリコンウェーハの狙いの無欠陥層(DZ)幅に対して、結晶ブロック毎に適用すべきRTPの酸素分圧を前記評価から決定する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
チョクラルスキー法で育成した単結晶シリコンインゴットからスライスして得たシリコンウェーハに、1300℃以上、1350℃以下で、1s以上、60s以下保持し、50℃/s以上、150℃/s以下の速度で冷却する急速昇降温熱処理(RTP)を施すシリコンウェーハの製造方法において、
前記単結晶シリコンインゴットをブロックカットした際の端から得られる評価ウェーハを用いて、酸素濃度と窒素濃度の評価と、1000℃,16hの析出熱処理を施した際の深さ方向の酸素析出物の密度とサイズを予め評価しておき、
製造されるシリコンウェーハの狙いの無欠陥層(DZ)幅に対して、結晶ブロック毎に適用すべきRTPの酸素分圧を前記評価から決定することを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
前記評価ウェーハの酸素濃度と窒素濃度の値を用いて、狙いのDZ幅に対する酸素分圧の適正値を点欠陥シミュレーションにて予測して前記RTPの酸素分圧前記RTPの酸素分圧を仮決定することを特徴とする請求項1に記載のシリコンウェーハの製造方法。
【請求項3】
前記評価ウェーハに、前記析出熱処理を施した際の酸素析出物の深さ方向の密度とサイズを赤外線トモグラフィーで評価し、結晶中のミクロンオーダーの間隔で変化する酸素濃度ムラに起因する酸素析出物密度の低下を調査し、低下していた場合は、低下位置の酸素析出物密度から、結晶の実効酸素濃度を推定し、再度の点欠陥シミュレーションを行って酸素分圧を本決定することを特徴とする請求項2に記載のシリコンウェーハの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコンウェーハの製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体デバイス用の基板として用いられるシリコンウェーハは、デバイス品質の向上を目的に、表層の無欠陥化のみならず、近年では、ウェーハの機械的強度や金属不純物を捕獲するゲッタリング能が必要とされている。このような要求に対しては、BMD(Bulk Micro Defects)と呼ばれる酸素析出物をウェーハ内部に作り込むなどの工夫がなされている。例えば、特許文献1では、シリコンウェーハに1300℃以上の急速昇降温熱処理(以下RTP)を施すことで、点欠陥である空孔をシリコンウェーハバルクに残存させることで、その後の熱処理で、空孔に起因したBMDをウェーハ中に形成させる方法が提案されている。その際、ウェーハ深さ方向のBMD密度プロファイルは、深さ方向の残留空孔濃度プロファイルに依存する。すなわち、残留空孔濃度プロファイルをコントロールすることによって、DZ(Denuded Zone)と呼ばれる表面近傍の無欠陥領域の幅も変化させることが可能である。このDZ幅は、デバイス設計において極めて重要となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-204326号公報
特開2017-216381号公報
【非特許文献】
【0004】
G. Kissinger and J. Dabrowski, Oxide Precipitation Via Coherent Seed-Oxide Phases, The Electrochemical Society 155(6) H448-H454 (2008)
Haruo Sudo, Kozo Nakamura, Susumu Maeda, Hideyuki Okamura, Koji Izunome, and Koji Sueoka, Point Defect Reactionin Silicon Wafers by Rapid Thermal Processing at More Than 1300℃ Using an Oxidation Ambient, ECS Journal of Solid State Science and Technology, 8 (1) P35-P40 (2019)
Haruo Sudo, Kozo Nakamura, Hideyuki Okamura, et al., Formationbehavior of oxygen precipitates in silicon wafers subjected to ultra-high-temperature rapid thermal process, Journal. Applied. Physics. 131, 055704 (2022)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
なお、上記先行技術文献の各開示を、本書に引用をもって組み込むものとする。以下の分析は、本発明者らによってなされたものである。
【0006】
ところで、ところで、RTP処理されたウェーハの残留空孔濃度は、結晶中の酸素濃度と窒素濃度の影響と、RTPの最高温度、保持時間、雰囲気、冷却速度の影響を受けることが知られている。一方、その後の析出熱処理において、空孔が凝集して核発生してBMD成長するが、BMD成長には結晶中の酸素濃度の影響を大きく受ける。一方、チョクラルスキー法で育成される単結晶シリコンインゴットは、結晶軸方向の酸素濃度、窒素濃度が変動しているのみならず、ミクロンオーダーの間隔で生じるストリエーション状に僅かな酸素濃度ムラがBMD成長に影響を与える。このことから、単結晶シリコンインゴットのHeadからTail部まで、作成されるウェーハで同じDZ幅とはならず、デバイスを形成した際、デバイスの特性にばらつきが発生する要因となっている。
【0007】
本発明の目的は、上述した課題を鑑み、シリコンインゴットのブロック間で生じるDZ幅のばらつきを低減することに寄与するシリコンウェーハの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るシリコンウェーハの製造方法は、チョクラルスキー法で育成した単結晶シリコンインゴットからスライスして得たシリコンウェーハに、1300℃以上、1350℃以下で、1s以上、60s以下保持し、50℃/s以上、150℃/s以下の速度で冷却する急速昇降温熱処理(RTP)を施すシリコンウェーハの製造方法において、前記単結晶シリコンインゴットをブロックカットした際の端から得られる評価ウェーハを用いて、酸素濃度と窒素濃度の評価と、1000℃,16hの析出熱処理を施した際の深さ方向の酸素析出物の密度とサイズを予め評価しておき、製造されるシリコンウェーハの狙いの無欠陥層(DZ)幅に対して、結晶ブロック毎に適用すべきRTPの酸素分圧を前記評価から決定する。
【0009】
上記RTP処理は、育成したシリコンウェーハ中に含まれるGrown-in欠陥を消滅させ、かつ、ウェーハ中に空孔を残留させるために必要な処理である。冷却速度を50℃/s以上、150℃/s以下とする理由は、熱処理でウェーハ中に発生させた空孔を高濃度に残留させるためであり、150℃/sを超えるとスリップ制御が難しくなるため好ましくない。また、単結晶シリコンインゴットをブロックカットした際の端から得られる評価ウェーハを用いて、酸素濃度と窒素濃度の評価と、1000℃,16hの析出熱処理を施した際の深さ方向の酸素析出物の密度とサイズを予め評価しておき、製造されるシリコンウェーハの狙いの無欠陥層(DZ)幅に対して、結晶ブロック毎に適用すべきRTPの酸素分圧を前記評価から決定することで、結晶部位の特性に依存したウェーハのDZ幅のばらつきを小さくすることができる。
【0010】
また、上記シリコンウェーハの製造方法において、前記評価ウェーハの酸素濃度と窒素濃度の値を用いて、狙いのDZ幅に対する酸素分圧の適正値を点欠陥シミュレーションにて予測して前記RTPの酸素分圧前記RTPの酸素分圧を仮決定することが好ましい。DZ幅の結晶部位依存を極力小さくするためである。
(【0011】以降は省略されています)
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