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公開番号2024089646
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2023212233
出願日2023-12-15
発明の名称トナー
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G03G 9/097 20060101AFI20240626BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】結晶樹脂を多量に含むトナー粒子において顔料が分散したトナー、すなわち低温定着性と着色力の優れたトナーを提供する。
【解決手段】結着樹脂、顔料及び顔料分散剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、該結着樹脂は、結晶性樹脂を20.0質量%以上100.0質量%以下含有し、該顔料分散剤は、顔料と相互作用する特定の構造と、結晶性樹脂と相互作用する特定の単量体単位を含有する重合体であり、該顔料分散剤における顔料と相互作用する特定の構造の含有量が1.0質量%以上15.0質量%以下であり、該顔料分散剤における結晶性樹脂と相互作用する特定の単量体単位の含有量が45.0質量%以上80.0質量%以下であり、該顔料分散剤の重量平均分子量(Mw)が10000以上50000以下であることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
結着樹脂、顔料及び顔料分散剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、結晶性樹脂を20.0質量%以上100.0質量%以下含有し、
該顔料分散剤は、下記式(1)で表される構造と、下記式(2)で表される単量体単位を含有する重合体であり、
該顔料分散剤における該下記式(1)で表される構造の含有量が1.0質量%以上15.0質量%以下であり、
該顔料分散剤における該下記式(2)で表される単量体単位の含有量が45.0質量%以上80.0質量%以下であり、
該顔料分散剤の重量平均分子量(Mw)が10000以上50000以下であることを特徴とするトナー。
JPEG
2024089646000021.jpg
83
101
(式(1)中、X、Y、Zはそれぞれ独立に-O-、メチレン基、-NR
5
-のいずれかである。R
5
は水素原子、又は炭素数1以上4以下の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、

1
はエステル結合又はアミド結合を表し、

1
は水素原子又はメチル基を表し、

2
は炭素数2以上4以下のアルキレン基を示し、

4
は置換又は無置換のフェニル基、多環芳香族基、若しくは複素環基を示し、

3
は水素原子、置換又は無置換のフェニル基、アラルキル基、炭素数1以上18以下の直鎖、分岐又は環状のアルキル基、若しくは、炭素数2以上18以下のアルキル基の少なくともいずれかのメチレン基がエーテル結合、エステル結合、又はアミド結合に置き換えて導かれる1価の基を示す。)
JPEG
2024089646000022.jpg
43
68
(式(2)中、

6
は、水素原子又はメチル基を表し、

1
は、エステル結合又はアミド結合を表し、
mは、20以上30以下の整数を表す。)
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記式(1)で表される構造が、下記式(3)で表される構造である請求項1に記載のトナー。
JPEG
2024089646000023.jpg
75
100
(式(3)中、

1
はエステル結合又はアミド結合を表し、

1
は水素原子又はメチル基を表し、

8
は炭素数2以上4以下のアルキレン基を示し、

7
は水素原子、置換又は無置換のフェニル基、アラルキル基、炭素数1以上18以下の直鎖、分岐又は環状のアルキル基、若しくは、炭素数2以上18以下のアルキル基の少なくともいずれかのメチレン基がエーテル結合、エステル結合、又はアミド結合に置き換えて導かれる1価の基を示す。)
【請求項3】
前記顔料分散剤は、DSC測定において50℃以上70℃以下に、前記単量体単位を含むポリマー部位に由来する融点ピークを有する請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項4】
前記結着樹脂が、非晶性樹脂を含有し、
走査透過電子顕微鏡により前記トナー粒子の断面を観察したとき、該断面にマトリクスドメイン構造が観察され、マトリクス中に主成分として前記結晶性樹脂が含まれ、ドメイン中に前記非晶性樹脂が主成分として含まれる請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項5】
前記結晶性樹脂が、下記式(4)で示す構造を含有する請求項1に記載のトナー。
JPEG
2024089646000024.jpg
45
67
(式(4)中、

21
は、水素原子又はメチル基を表し、

2
は、単結合、エステル結合、又はアミド結合を表し、
nは、15以上30以下の整数を表す。)
【請求項6】
前記顔料分散剤の極性パラメータP1、及び前記結晶性樹脂の極性パラメータP2が、下記式を満たす請求項1又は2に記載のトナー。
│P1-P2│≦0.10
(P1は、該顔料分散剤0.05質量部、及びクロロホルム1.48質量部からなる溶液にアセトニトリル0.10質量部を添加して求められる該顔料分散剤の析出点におけるアセトニトリルの体積分率を示す。
P2は、該結晶性樹脂0.05質量部、及びクロロホルム1.48質量部からなる溶液にアセトニトリル0.10質量部を添加した際の該結晶性樹脂の析出点におけるアセトニトルの体積分率を示す。)
【請求項7】
前記トナー粒子がワックスを含有し、該ワックスの数平均分子量(Mn)が300以上3000以下である請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項8】
前記ワックスは、エステルワックスである請求項7に記載のトナー。
【請求項9】
前記ワックスは、4価以上8価以下のアルコールと脂肪族モノカルボン酸のエステル、或いは、4価以上8価以下のカルボン酸と脂肪族モノアルコールのエステルである請求項8に記載のトナー。
【請求項10】
前記顔料が、
カーボンブラック、C.I.Pigment Yellow74、C.I.Pigment Yellow93、C.I.Pigment Yellow139、C.I.Pigment Yellow155、C.I.Pigment Yellow180、C.I.Pigment Yellow185、C.I.Pigment Red31、C.I.Pigment Red122、C.I.Pigment Red150、C.I.Pigment Red170、C.I.Pigment Red258、C.I.Pigment Red269、C.I.Pigment Blue15:3、及びC.I.Pigment Blue15:4からなる群より選ばれるいずれかを含む請求項1又は2に記載のトナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真法、静電記録法、トナージェット方式記録法のような方法によって形成される静電潜像を現像してトナー画像を形成するために用いられるトナーに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電子写真装置においても省エネルギー化が大きな技術的課題として考えられ、定着装置にかかる熱量の大幅な削減が検討されている。特に、トナーにおいては、より低エネルギーでの定着が可能な、いわゆる「低温定着性」のニーズが高まっている。
低温での定着を可能にするための手法として、結着樹脂として結晶性樹脂を使用する方法が検討されている。結晶性樹脂は、分子鎖が規則的に配列することにより、融点よりも低温においてはほとんど軟化しないといった性質を有する。また、結晶性樹脂は、融点を超えると結晶が急激に融解し、それに伴った急激な粘度の低下が起こる。このため、結晶性樹脂はシャープメルト性に優れ、低温定着性を示す材料として注目されている。
特許文献1では、トナー粒子の断面観察において、結晶性樹脂を主成分とする海部と非晶性樹脂を主成分とする島部とで構成される海島構造が見られることを特徴とするトナーが提案されている。特許文献1に記載のトナーは低エネルギーでの定着を可能にすることができる。しかしながら、島部が顔料等の着色剤の分散に悪影響を及ぼし着色力が低下しやすくなる課題を有している。
一方、特許文献2では、結着樹脂と顔料分散剤と定着助剤とを含むトナー粒子において、顔料分散剤の吸着部位の構造並びに、顔料分散剤と定着助剤の疎水性パラメータの関係を規定したトナーが提案されている。特許文献2に記載のトナーにより低温定着性と着色力の両立が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-142632号公報
特開2017-049581号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、さらなる省エネルギー化のために、結着樹脂中に結晶性樹脂を多量に導入すると、特許文献2で開示されている顔料分散剤を用いても効果は限定的である。結着樹脂中に結晶性樹脂を多量に導入すると、特許文献2で開示されている顔料分散液を用いても、着色力を向上させることは出来ない。したがって、依然としてトナーの低温定着性と着色力の改善が必要とされている。
本発明は、結晶性樹脂を多量に含むトナー粒子において顔料が分散したトナー、すなわち低温定着性と着色力の優れたトナーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、結着樹脂、顔料及び顔料分散剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、結晶性樹脂を20.0質量%以上100.0質量%以下含有し、
該顔料分散剤は、下記式(1)で表される構造と、下記式(2)で表される単量体単位を含有する重合体であり、
該顔料分散剤における該下記式(1)で表される構造の含有量が1.0質量%以上15.0質量%以下であり、
該顔料分散剤における該下記式(2)で表される単量体単位の含有量が45.0質量%以上80.0質量%以下であり、
該顔料分散剤の重量平均分子量(Mw)が10000以上50000以下であることを特徴とするトナーに関する。
【0006】
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2024089646000001.jpg
83
101
(式(1)中、X、Y、Zはそれぞれ独立に-O-、メチレン基、-NR
5
-のいずれかである。R
5
は水素原子又は、炭素数1以上4以下の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、

1
はエステル結合又はアミド結合を表し、

1
は水素原子又はメチル基を表し、

2
は炭素数2以上4以下のアルキレン基を示し、

4
は置換又は無置換のフェニル基、多環芳香族基、若しくは複素環基を示し、

3
は水素原子、置換又は無置換のフェニル基、アラルキル基、炭素数1以上18以下の直鎖、分岐又は環状のアルキル基、若しくは、炭素数2以上18以下のアルキル基の少なくともいずれかのメチレン基がエーテル結合、エステル結合、又はアミド結合に置き換えて導かれる1価の基を示す。)
【0007】
JPEG
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43
68
(式(2)中、

6
は、水素原子又はメチル基を表し、

1
は、エステル結合又はアミド結合を表し、
mは、20以上30以下の整数を表す。)
【発明の効果】
【0008】
本発明により、低温定着性と着色力の優れたトナーを得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
数値範囲を表す「XX以上YY以下」や「XX~YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
【0010】
〔本発明の特徴〕
本発明は、結着樹脂、顔料及び顔料分散剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
(i)該結着樹脂は、結晶性樹脂を20.0質量%以上100.0質量%以下の範囲で含有すること、
(ii)該顔料分散剤は、下記式(1)で表される構造と、下記式(2)で表される単量体単位を含有する重合体であり、該顔料分散剤における該下記式(1)で表される構造の含有量が1.0質量%以上15.0質量%以下であり、該下記式(2)で表される単量体単位の含有量が45.0質量%以上80.0質量%以下であること、
(【0011】以降は省略されています)

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