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公開番号2024089632
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2023199038
出願日2023-11-24
発明の名称時計ムーブメント用クロノグラフ機構及び当該機構を備えた時計
出願人ブランパン・エス アー
代理人個人,個人,個人
主分類G04F 7/08 20060101AFI20240626BHJP(時計)
要約【課題】文字盤の所定の目盛りの正反対に位置するクロノグラフ秒針の、正確なゼロリセットを提供するゼロリセット機構を提供する。
【解決手段】クロノグラフカウンタ22をゼロにリセットするゼロリセット機構40を備え、ハンマ50は、ゼロリセット制御部60によって、ハンマ50がカムトラックと接触しない休止位置とハンマ50がカムトラックと接触してゼロリセット部材225を基準位置に保持するゼロリセット位置の間で移動でき、ハンマ50は休止位置とゼロリセット位置の間でゼロリセット部材225への駆動トルクを発生させ、ハンマ50は、休止位置とゼロリセット位置の間の第1の経路に沿ったハンマ50の往動をガイドしかつゼロリセット位置と休止位置の間の第2の経路に沿ったハンマ50の復動をガイドするように形作られたガイド部材と協働し、第1の経路と第2の経路は一致しない。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
時計ムーブメント(1)用クロノグラフ機構(10)であって、
・シャフト(223)と、前記シャフト(223)と一体となって回転する針(224)とを有するクロノグラフカウンタ(22)と、
・前記クロノグラフカウンタ(22)をゼロにリセットするためのゼロリセット機構(40)であって、前記シャフト(223)と一体のゼロリセット部材(225)と、前記ゼロリセット部材(225)と協働するようにかつ前記クロノグラフカウンタ(22)の進行方向の回転によって前記ゼロリセット部材(225)が基準位置に配置されるまでゼロリセット制御部(60)の作用下で駆動トルクを発生させるように形作られたハンマ(50)とを備えるゼロリセット機構(40)と
を備え、
前記ゼロリセット部材(225)は、前記クロノグラフカウンタ(22)の前記シャフト(223)の周りに、前記シャフト(223)に対する最小半径のゾーンを画定する近位端(227)から前記シャフト(223)に対する最大半径のゾーンを画定する遠位端(228)まで渦巻状に延びるカムトラック(226)を有する渦形カムであり、
前記ハンマ(50)は、前記ゼロリセット制御部(60)によって、前記ハンマ(120)が前記カム経路(226)と接触しない休止位置と、前記ハンマ(50)が前記カム経路(226)と接触して前記ゼロリセット部材(225)を前記基準位置に保持するゼロリセット位置との間で移動させることができ、前記ハンマ(50)は、前記休止位置と前記ゼロリセット位置との間で前記ゼロリセット部材(225)への駆動トルクを発生させ、
前記ハンマ(50)は、前記休止位置と前記ゼロリセット位置との間の第1の経路に沿った前記ハンマ(50)の往動をガイドするようにかつ前記ゼロリセット位置と前記休止位置との間の第2の経路に沿った前記ハンマの復動をガイドするように形作られたガイド部材(140)と協働し、前記ハンマ(50)の前記第1の経路と前記第2の経路は一致しないことを特徴とする、時計ムーブメント(1)用クロノグラフ機構(10)。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記ガイド部材(140)は、前記休止位置と前記ゼロリセット位置との間の第1の一方向の直線経路に沿って、及び前記ゼロリセット位置と前記休止位置との間の少なくとも2つの異なる方向を有する第2の多方向経路に沿って前記ハンマ(50)をガイドするように形作られることを特徴とする、請求項1に記載の時計ムーブメント(1)用クロノグラフ機構(10)。
【請求項3】
前記ガイド部材(140)は、前記休止位置と前記ゼロリセット位置との間の第1の曲線経路に沿って、及び前記ゼロリセット位置と前記休止位置との間の前記第1の経路とは異なる第2の経路に沿って前記ハンマ(50)をガイドするように形作られることを特徴とする、請求項1に記載の時計ムーブメント(1)用クロノグラフ機構(10)。
【請求項4】
前記ガイド部材(140)は、前記ハンマ(50)の往動中は非作動となり、前記ハンマ(50)の復動中は作動中となるように形作られた係合解除可能なガイドヨーク(142)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の時計ムーブメント(1)用クロノグラフ機構(10)。
【請求項5】
前記係合解除可能なガイドヨーク(142)は、前記ハンマ(50)と一体のガイドペグ(55)と協働するガイドカム(145)を備え、前記ガイドカム(145)は、前記ハンマ(50)の往動中に前記ガイドヨーク(142)を係合解除するように形作られた第1の部分(146)と、前記ハンマ(50)の復動中に前記ハンマ(50)をガイドするように形作られた第2の部分(147)とを備えることを特徴とする、請求項4に記載の時計ムーブメント(1)用クロノグラフ機構(10)。
【請求項6】
前記係合解除可能なガイドヨーク(142)は、前記係合解除可能なヨーク(142)をヨーク止め(144)に当接する中立平衡位置に再配置するように付勢されたガイドヨークばね(143)と協働することを特徴とする、請求項5に記載の時計ムーブメント(1)用クロノグラフ機構(10)。
【請求項7】
前記ハンマ(50)は、その自由端に、前記ゼロリセット部材(225)のカムトラック(226)と接触し、前記ゼロリセット部材(225)が前記基準位置に配置されるまで前記ゼロリセット制御部(60)の作用下で駆動トルクを発生させるように構成された傾斜面(512)を有するアーム(510)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の時計ムーブメント(1)用クロノグラフ機構(10)。
【請求項8】
前記アーム(510)は、ゼロリセット動作中に前記ゼロリセット部材(225)のための角度位置決め停止部を形成するように構成された停止面(513)を有することを特徴とする、請求項7に記載の時計ムーブメント(1)用クロノグラフ機構(10)。
【請求項9】
前記アーム(510)は、前記傾斜面(512)を延長して前記停止面(513)から突出する突出部を形成する端部嘴状部(514)を有することを特徴とする、請求項8に記載の時計ムーブメント(1)用クロノグラフ機構(10)。
【請求項10】
前記ゼロリセット部材(225)は、前記近位端(227)と前記遠位端(228)とを接続する接続部分(230)を備え、前記接続部分(230)は前記カムトラック(226)に属さず、前記接続部分(230)は、前記ハンマ(50)が前記ゼロリセット位置にあるときに前記端部嘴状部(514)を受け入れて収容するための隙間を形成する凹部(232)を備えることを特徴とする、請求項9に記載の時計ムーブメント(1)用クロノグラフ機構(10)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、時計ムーブメント用クロノグラフ機構に関する。
続きを表示(約 1,000 文字)【0002】
より詳細には、本発明は、ゼロリセット機構を含むクロノグラフ機構に関する。
【0003】
本発明はさらに、このようなクロノグラフ機構を含む時計に関する。
【背景技術】
【0004】
クロノグラフ機構は、いくつかのクロノグラフカウンタ、例えば分カウンタ及び秒カウンタによって要求に応じて時間を測定することを可能にする。
【0005】
クロノグラフ機構は一般に、クロノグラフカウンタをゼロにリセットするための、すなわちクロノグラフカウンタを基準位置に再配置するためのゼロリセット機構を含み、その結果、要求に応じて時間を再度測定することができる。
【0006】
従来、このようなゼロリセット機構は、例えば時計ムーブメントが取り付けられている中央部の外側からアクセス可能な押しボタン又は作動ピンによって、ユーザが操作できるゼロリセット制御部から成る。
【0007】
ゼロリセット制御部は、様々なクロノグラフカウンタによって運ばれるゼロリセットカムに衝突するゼロリセットハンマと直接的又は間接的に協働する。
【0008】
クロノグラフカウンタ及び関連する針は、ハンマがゼロリセットカムの表面を押し、クロノグラフカウンタがゼロリセットハンマとカムの幾何学的形状によって決定される基準位置に戻るまで該当するクロノグラフカウンタの位置を変更する駆動トルクを発生させることによってゼロにリセットされる。
【0009】
ゼロリセットカムは、単一の渦巻で形成され、リセットが常に同じ方向に行われる原因となる、偏心形状又は「カタツムリ」形状を有することが知られている。このような先行技術のゼロリセットカムの一例を図1に示す。
【0010】
これらの渦形カムは精度に欠け、カムのあらゆる角度位置でカウンタがゼロにリセットされることを保証できない。実際、渦形カムがその基準位置に非常に近い角度位置に、例えば数分の1秒の針の回転に相当する角度位置にある場合、様々な部分の間に存在する隙間は、カム上のハンマの滑りを意味することがあり、その結果、針がゼロにリセットされる方向に駆動されるのではなく、ユーザに見える針の逆方向の移動を引き起こす可能性がある。
(【0011】以降は省略されています)

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