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公開番号2024089604
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2023105620,2022204359
出願日2023-06-28,2022-12-21
発明の名称ガス生成装置
出願人株式会社荏原製作所
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C01B 13/11 20060101AFI20240626BHJP(無機化学)
要約【課題】 生成ガスの発生効率をさらに高くすることのできるガス生成装置を提供する。
【解決手段】 ガス生成装置1の第1電極6には、複数のトレンチ溝8が形成されており、第1電極面7と第2電極面11との間に形成される放電空間12は、材料ガス供給口4から材料ガスを導入するためのガス導入空間17に接続されている。トレンチ溝8のピッチPの第1電極7の直径Dに対する比P/Dは、0.0020~0.0150に設定されており、トレンチ溝8によって形成されるトレンチ空間の体積VTのガス導入空間17の体積VGに対する比VT/VGは、0.016~0.203に設定されている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
中央部材と、前記中央部材の上下両側に配置される一対のベース部材とを備えるガス生成装置において、
前記中央部材には、上下両側にそれぞれ第1電極面を有する第1電極が備えられ、
前記ベース部材には、前記第1電極面と対向する第2電極面を有する第2電極が備えられ、
前記第1電極面と前記第2電極面との間には、放電空間が形成され、
前記中央部材の上側における前記第1電極面と前記第2電極面との間の電極間距離と、前記中央部材の下側における前記第1電極面と前記第2電極面との間の電極間距離とが、等しくなるように構成されている、ガス生成装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記中央部材と前記ベース部材との間には、前記第1電極面と前記第2電極面との間の電極間距離が所定の基準距離となるように調整するためのシム部材が挿入されるシム部材挿入部が形成されている、請求項1に記載のガス生成装置。
【請求項3】
それぞれ異なる厚みを有する前記複数のシム部材の中から、前記シム部材挿入部のベース部材側の端面から前記第2電極面までの距離と前記基準距離との和と等しい厚みを有するシム部材が、前記シム部材挿入部に挿入されるシム部材として選択される、請求項1に記載のガス生成装置。
【請求項4】
前記第1電極には、複数のトレンチ溝が形成されており、
前記トレンチ溝のピッチは0.3mm~1.5mmに設定されている、請求項1に記載のガス生成装置。
【請求項5】
前記中央部材には、前記放電空間に材料ガスを供給するための材料ガス供給口が設けられ、
前記第1電極には、前記材料ガス供給口と連通する材料ガス出口が2つ設けられている、請求項1に記載のガス生成装置。
【請求項6】
前記中央部材には、前記第1電極面と前記第2電極面との間に電圧が印加され前記放電空間において放電が発生することにより前記材料ガスから生成される生成ガスを、装置外部へ送出するための生成ガス送出口が設けられ、
前記第1電極には、前記生成ガス送出口と連通する生成ガス入口が設けられ、
前記材料ガス供給口および前記材料ガス出口は、前記放電空間の径方向外側に配置され、
前記生成ガス入口は、前記放電空間の径方向内側に配置され、
前記生成ガス送出口は、前記放電空間の径方向外側に配置されている、請求項5に記載のガス生成装置。
【請求項7】
前記第2電極は、前記第2電極面となる表面を有する誘電板と、前記誘電板の前記第2電極面と反対側の裏面において前記第1電極に対応する位置に形成される導電膜とで構成されている、請求項1に記載のガス生成装置。
【請求項8】
前記誘電板と前記中央部材との間には、シール部材が配置され、
前記シール部材は、前記第1電極の外側に配置されている、請求項7に記載のガス生成装置。
【請求項9】
前記シム部材は、前記シール部材より外側に配置されている、請求項8に記載のガス生成装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電極間で放電を発生させることによって生成ガス(例えば、オゾンガス)を生成するガス生成装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、電極間で放電を発生させることによってオゾンガスを生成するオゾン発生装置が知られている。例えば、従来のオゾン発生装置は、互いに対向する電極面を有する対の電極、対の電極の間に高電圧を印加する高圧交流電源、対向する電極面の間に配置される誘電体、及び対向する電極面の間に原料ガスを流すためのガス流路を備え、対の電極の少なくとも一方の電極面は、互いにほぼ平行に伸長する多数の溝を備えている。そして、原料ガスが、多数の溝と誘電体の間の空間を多数の溝を横切る方向に流されることにより、オゾンガスの発生効率を高くし、高濃度のオゾンガスを発生させることを可能としている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許4095758号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、近年では、生成ガス(例えば、オゾンガス)の発生効率をさらに高くして、同じ電圧でさらに高濃度の生成ガスを生成すること、あるいは、同じ濃度の生成ガスを小さい電圧で発生させることが求められている。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、生成ガスの発生効率をさらに高くすることのできるガス生成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のガス生成装置は、第1電極面を有する第1電極と、前記第1電極の外側に配置され、前記第1電極面と対向する第2電極面を有する第2電極と、前記第1電極面と前記第2電極面との間に形成される放電空間と、前記放電空間に材料ガスを供給するための材料ガス供給口と、前記第1電極面と前記第2電極面との間に電圧が印加され前記放電空間において放電が発生することにより前記材料ガスから生成される生成ガスを、装置外部へ送出するための生成ガス送出口と、を備え、前記第1電極には、複数のトレンチ溝が形成されており、前記放電空間は、前記材料ガス供給口から前記材料ガスを導入するためのガス導入空間に接続されており、前記トレンチ溝のピッチPの前記第1電極の直径Dに対する比P/Dは、0.0020~0.0150に設定されており、前記トレンチ溝によって形成されるトレンチ空間の体積VTの前記ガス導入空間の体積VGに対する比VT/VGは、0.016~0.203に設定されている。
【0007】
この構成によれば、第1電極の直径Dに対してトレンチ溝のピッチPが小さく設定されるので、オゾンガスが発生する部分(トレンチ溝によって第1電極に形成される山の頂点部)を増やすことができる。これにより、オゾンガスの発生効率を高くすることが可能になる。すなわち、同じ電圧で高濃度のオゾンガスを発生させることができ、あるいは、同じ濃度のオゾンガスを小さい電圧で発生させることができる。
【0008】
また、ガス導入空間の体積VGに対してトレンチ空間の体積VTが小さく設定されるの
で、材料ガスがガス導入空間からトレンチ空間に流れ込むときに圧力損失が生じる。これにより、材料ガスがガス導入空間に満たされた後にトレンチ空間に流れ込むようになり、材料ガスの流れに偏り(片流れ)が発生するのを抑制することができる。したがって、材料ガスの少ない部分で局所放電が発生するのを抑えることができる。これにより、局所放電の発生に起因して生成ガスが分解するのを抑えることができ、その結果、オゾンガスの発生効率を高くすることが可能になる。すなわち、同じ電圧で高濃度のオゾンガスを発生させることができ、あるいは、同じ濃度のオゾンガスを小さい電圧で発生させることができる。また、材料ガスの流れに偏り(片流れ)が発生するのを抑制することができるので、局所放電の発生により起因して電極がダメージを受けるのを抑えることができる。
【0009】
また、本発明のガス生成装置では、前記トレンチ溝のピッチPの前記第1電極の直径Dに対する比P/Dは、0.0023~0.0055に設定されており、前記トレンチ溝によって形成されるトレンチ空間の体積VTの前記ガス導入空間の体積VGに対する比VT/VGは、0.018~0.176に設定されてもよい。
【0010】
この構成によれば、第1電極の直径Dに対してトレンチ溝のピッチPがより小さく設定されるので、オゾンガスが発生する部分(トレンチ溝によって第1電極に形成される山の頂点部)をより増やすことができる。これにより、オゾンガスの発生効率をより高くすることが可能になる。また、ガス導入空間の体積VGに対してトレンチ空間の体積VTがより小さく設定されるので、材料ガスがガス導入空間からトレンチ空間に流れ込むときにより大きな圧力損失を生じさせることができる。これにより、オゾンガスの発生効率をより高くすることが可能になる。
(【0011】以降は省略されています)

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