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公開番号2024086517
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2023020649
出願日2023-02-14
発明の名称ビークルデータ処理装置、ビークルデータ処理方法およびビークルデータ処理プログラム
出願人国立大学法人静岡大学,ヤマハ発動機株式会社
代理人弁理士法人ATEN
主分類B60W 40/10 20120101AFI20240620BHJP(車両一般)
要約【課題】ビークルデータ処理装置のハードウェアリソースの設計自由度を向上する。
【解決手段】走行軌跡データDAと走行中のビークルに関する物理量に関する走行データDBとが関連付けられた、または、走行軌跡データDAを少なくとも含む走行データDCを取得および処理して生成された出力データDOを出力するビークルデータ処理装置1のプロセッサ2は、走行軌跡データDAに含まれる位置情報IA、または、物理量に関する走行データDBを取得するデータ取得処理S1と、位置情報IAまたは物理量に関する走行データDBと、走行軌跡Tを横断する複数の線分Sを含むように構成される指標とを関連付ける指標関連付け処理S2と、指標が関連付けられた位置情報IAまたは物理量に関する走行データDBに基づいて生成された出力データDOを出力する出力処理とを実行する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ビークルの走行軌跡に関する走行軌跡データと、走行中の前記ビークルに関する走行軌跡以外の物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、前記走行軌跡データを少なくとも含む走行データを取得および処理して生成された出力データを出力する、ビークルデータ処理装置であって、
前記走行軌跡データに含まれる位置情報、または、前記物理量に関する走行データを取得するデータ取得処理と、
取得された前記位置情報または、取得された前記物理量に関する走行データと、前記走行軌跡の時系列方向における前記走行軌跡の右領域に一端が存在し、前記走行軌跡の左領域に他端が存在し、前記走行軌跡を一度だけ横断する線分を複数含むように構成され、かつ、前記走行軌跡が複数存在する場合に前記複数の線分が複数の走行軌跡の間の領域において互いに交差しないように構成される指標とを関連付ける指標関連付け処理と、
前記指標関連付け処理によって前記指標が関連付けられた前記位置情報または前記物理量に関する走行データに基づいて生成された前記出力データを出力する出力処理と、
を少なくとも実行するプロセッサを有することを特徴とする、ビークルデータ処理装置。
続きを表示(約 2,700 文字)【請求項2】
前記ビークルデータ処理装置は、前記走行軌跡データと前記物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、前記走行軌跡データを少なくとも含む前記走行データを複数取得し、
前記プロセッサは、
前記データ取得処理において、複数の前記走行軌跡データに含まれる前記位置情報、または、前記物理量に関する複数の走行データを取得し、
前記指標関連付け処理において、取得された複数の前記走行軌跡データに含まれる前記位置情報、または、取得された前記物理量に関する複数の走行データが、同じ前記指標に関連付けられ、
前記出力処理において、前記走行軌跡データと前記物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、前記走行軌跡データを少なくとも含む前記複数の走行データを、前記位置情報または前記物理量に関する走行データに関連付けられた前記指標に基づいて比較して、前記出力データを生成することを特徴とする、請求項1に記載のビークルデータ処理装置。
【請求項3】
前記ビークルデータ処理装置は、前記走行軌跡データと複数種類の前記物理量に関する走行データとが関連付けられた前記走行データを取得し、
前記プロセッサは、前記データ取得処理において、複数種類の前記物理量に関する走行データを取得し、
前記指標関連付け処理において、取得された複数種類の前記物理量に関する走行データが前記指標に関連付けられることを特徴とする、請求項1または2に記載のビークルデータ処理装置。
【請求項4】
前記指標関連付け処理において前記位置情報または前記物理量に関する走行データに関連付けられた前記指標に含まれる前記複数の線分は、1つの基準点を通る複数の直線とそれぞれ重なる複数の直線状の線分であるか、または、前記ビークルが走行するコースの少なくとも一部を均等に分割し、前記コースの縁または中心軸線に直交する複数の直線とそれぞれ重なる複数の直線状の線分であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載のビークルデータ処理装置。
【請求項5】
前記1つの基準点を通る複数の直線とそれぞれ重なる前記複数の直線状の線分を含むように構成された前記指標が、前記複数の直線状の線分の基準方向に対する角度を有することを特徴とする、請求項4に記載のビークルデータ処理装置。
【請求項6】
前記出力データは、
前記走行軌跡データと前記物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、前記走行軌跡データを少なくとも含む前記走行データを、前記指標を用いて表示させるためのデータ、
前記走行軌跡データと前記物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、前記走行軌跡データを少なくとも含む前記走行データに対する、前記指標を用いた評価を示すデータ、および、
前記走行軌跡データと前記物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、前記走行軌跡データを少なくとも含む複数の走行データを、前記位置情報または前記物理量に関する走行データに関連付けられた前記指標に基づいて比較した結果から生成された、前記指標を用いたデータの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項2に記載のビークルデータ処理装置。
【請求項7】
前記出力データは、
前記走行軌跡データと前記物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、前記走行軌跡データを少なくとも含む前記走行データを、前記指標を用いて表示させるためのデータ、および、
前記走行軌跡データと前記物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、前記走行軌跡データを少なくとも含む前記走行データに対する、前記指標を用いた評価を示すデータ
の少なくとも一方を含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載のビークルデータ処理装置。
【請求項8】
ビークルの走行軌跡に関する走行軌跡データと、走行中の前記ビークルに関する走行軌跡以外の物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、前記走行軌跡データを少なくとも含む走行データを取得および処理して生成された出力データを出力する、ビークルデータ処理装置におけるビークルデータ処理方法であって、
前記走行軌跡データに含まれる位置情報、または、前記物理量に関する走行データを取得するデータ取得処理と、
取得された前記位置情報または、取得された前記物理量に関する走行データと、前記走行軌跡の時系列方向における前記走行軌跡の右領域に一端が存在し、前記走行軌跡の左領域に他端が存在し、前記走行軌跡を一度だけ横断する線分を複数含むように構成され、かつ、前記走行軌跡が複数存在する場合に前記複数の線分が複数の走行軌跡の間の領域において互いに交差しないように構成される指標とを関連付ける指標関連付け処理と、
前記指標関連付け処理によって前記指標が関連付けられた前記位置情報または前記物理量に関する走行データに基づいて生成された前記出力データを出力する出力処理と、
を少なくとも有することを特徴とする、ビークルデータ処理方法。
【請求項9】
ビークルの走行軌跡に関する走行軌跡データと、走行中の前記ビークルに関する走行軌跡以外の物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、前記走行軌跡データを少なくとも含む走行データを取得および処理して生成された出力データを出力する、ビークルデータ処理装置におけるビークルデータ処理プログラムであって、
前記走行軌跡データに含まれる位置情報、または、前記物理量に関する走行データを取得するデータ取得処理と、
取得された前記位置情報または、取得された前記物理量に関する走行データと、前記走行軌跡の時系列方向における前記走行軌跡の右領域に一端が存在し、前記走行軌跡の左領域に他端が存在し、前記走行軌跡を一度だけ横断する線分を複数含むように構成され、かつ、前記走行軌跡が複数存在する場合に前記複数の線分が複数の走行軌跡の間の領域において互いに交差しないように構成される指標とを関連付ける指標関連付け処理と、
前記指標関連付け処理によって前記指標が関連付けられた前記位置情報または前記物理量に関する走行データに基づいて生成された前記出力データを出力する出力処理と、
を少なくとも含む処理を、前記ビークルデータ処理装置が有するプロセッサに実行させることを特徴とする、ビークルデータ処理プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、走行中のビークルに関するデータを処理するビークルデータ処理装置、ビークルデータ処理方法およびビークルデータ処理プログラムに関する。
続きを表示(約 4,200 文字)【0002】
従来、走行中のビークルに関するデータを処理するビークルデータ処理装置速装置がある。例えば、特許文献1には、GNSS(Global Navigation Satellite System:全球測位衛星システム)を利用して取得された走行軌跡に関する走行軌跡データと、ビークルの加速度に関する加速度データとが関連付けられた走行データを取得して処理するビークルデータ処理装置が開示されている。このビークルデータ処理装置は、走行軌跡データと加速度に関する走行データとが関連付けられた複数の走行データを比較する処理を行い、比較結果のデータを出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許6620268号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ビークルデータ処理装置は、ハードウェアリソースの設計自由度が高いことが望まれる。
【0005】
本発明は、ビークルの走行軌跡に関する走行軌跡データと走行中のビークルに関する走行軌跡以外の物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、走行軌跡データを少なくとも含む走行データを処理するビークルデータ処理装置のハードウェアリソースの設計自由度を向上できる、ビークルデータ処理装置、ビークルデータ処理方法およびビークルデータ処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の一実施形態のビークルデータ処理装置は、以下の構成を有する。
ビークルの走行軌跡に関する走行軌跡データと、走行中の前記ビークルに関する走行軌跡以外の物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、前記走行軌跡データを少なくとも含む走行データを取得および処理して生成された出力データを出力する、ビークルデータ処理装置であって、前記走行軌跡データに含まれる位置情報、または、前記物理量に関する走行データを取得するデータ取得処理と、取得された前記位置情報または、取得された前記物理量に関する走行データと、前記走行軌跡の時系列方向における前記走行軌跡の右領域に一端が存在し、前記走行軌跡の左領域に他端が存在し、前記走行軌跡を一度だけ横断する線分を複数含むように構成され、かつ、前記走行軌跡が複数存在する場合に前記複数の線分が複数の走行軌跡の間の領域において互いに交差しないように構成される指標とを関連付ける指標関連付け処理と、前記指標関連付け処理によって前記指標が関連付けられた前記位置情報または前記物理量に関する走行データに基づいて生成された前記出力データを出力する出力処理と、を少なくとも実行するプロセッサを有する。
【0007】
上記の構成によると、指標関連付け処理において走行軌跡データに含まれる位置情報または物理量に関する走行データと、走行軌跡を横断する複数の線分を含むように構成される指標とが関連付けられることで、指標関連付け処理の後に、走行軌跡データと物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、走行軌跡データを少なくとも含む走行データの処理がより容易となる。具体的には例えば、指標に基づいて物理量に関する走行データを表示させることができるため、走行軌跡データと物理量に関する走行データとが関連付けられた走行データを表示させるための処理が行いやすい。また、例えば、指標に基づいて物理量を評価することができるため、走行軌跡データと物理量に関する走行データとが関連付けられた走行データを評価する処理が行いやすい。また、例えば、走行軌跡データと物理量に関する走行データとが関連付けられた複数の走行データを取得した場合に、指標が関連付けられた物理量に関する複数の走行データを、指標に基づいて比較することができる。そのため、走行軌跡データと物理量に関する走行データとが関連付けられた複数の走行データを比較する処理を行いやすい。また、例えば、走行軌跡データを少なくとも含む複数の走行データを取得した場合に、指標が関連付けられた位置情報を有する複数の走行軌跡データを、指標に基づいて比較することができる。そのため、走行軌跡データを少なくとも含む複数の走行データを比較する処理を行いやすい。
また、同じコースを走行しても、例えば個人差によって、走行軌跡は異なる場合がある。そのため、複数の走行軌跡データの比較、または、物理量に関する走行データの比較を適切に行うことが難しい場合がある。一方、車速や経過時間から算出された走行距離または経過時間を用いて、複数の走行軌跡データの比較、または、物理量に関する複数の走行データの比較を行った場合、精度良く比較しようとすると複雑な処理が必要となる場合がある。しかし、走行軌跡データに含まれる位置情報または物理量に関する走行データが、走行軌跡を横断する複数の線分を含むように構成される指標に関連付けられることで、同じ指標に基づいて、複数の走行軌跡データの比較、または、物理量に関する複数の走行データの比較を行うことができる。そのため、走行軌跡データと物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、走行軌跡データを少なくとも含む複数の走行データを比較する処理を容易に行うことができる。
例えばGNSSを利用して取得された位置情報は、GNSS衛星からの電波を受信した時間の違いなどによって誤差が生じる場合がある。そのため、指標関連付け処理を行わない場合、誤差を補正するための複雑な処理が必要になる場合がある。しかし、走行軌跡データに含まれる位置情報または物理量に関する走行データが、走行軌跡を横断する複数の線分を含むように構成される指標に関連付けられることで、同じ指標に基づいて、複数の走行軌跡データの比較、または、物理量に関する複数の走行データの比較を行うことが可能となるため、誤差を修正する処理を軽減できる。そのため、指標関連付け処理の後、走行軌跡データと物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、走行軌跡データを少なくとも含む複数の走行データを比較する処理を容易に行うことができる。
また、コースの形状が異なる場合、走行軌跡の形状と位置情報が異なる。そのため、指標関連付け処理を行わない場合、コースごとに異なる複雑な処理を必要とする場合がある。しかし、走行軌跡データに含まれる位置情報が、走行軌跡を横断する複数の線分を含むように構成される指標に関連付けられることで、コースごとに必要な処理を軽減できる。そのため、指標関連付け処理の後、走行軌跡データと物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、走行軌跡データを少なくとも含む走行データの処理を容易に行うことができる。
また、走行軌跡データに含まれる位置情報が、走行軌跡を横断する複数の線分を含むように構成される指標に関連付けられるため、指標を設定するために、走行軌跡データと物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、走行軌跡データを少なくとも含む走行データを解析して走行軌跡の領域ごとに走行シーン(例えば旋回、直進など)を読み取るという複雑な処理を行う必要がない。そのため、指標関連付け処理は行いやすい。
このように、例えば、コースの形状が変更されたり、走行軌跡に個人差が生じたり、GNSSを利用して取得された位置情報に誤差が生じたりしても、走行軌跡データに含まれる位置情報または物理量に関する走行データが、走行軌跡を横断する複数の線分を含むように構成される指標に関連付けられることで、指標が関連付けられた位置情報または物理量に関する走行データに基づいて出力データを生成する処理を容易に行うことができる。そのため、例えば、ビークルデータ処理装置のプロセッサに求められる必要な処理能力およびビークルデータ処理装置のメモリに求められる必要な容量の少なくとも一方を低減することができる。それにより、ビークルデータ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0008】
(2)本発明の一実施形態のビークルデータ処理装置は、上記(1)の構成に加えて、以下の構成を有してもよい。
前記ビークルデータ処理装置は、前記走行軌跡データと前記物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、前記走行軌跡データを少なくとも含む前記走行データを複数取得し、前記プロセッサは、前記データ取得処理において、複数の前記走行軌跡データに含まれる前記位置情報、または、前記物理量に関する複数の走行データを取得し、前記指標関連付け処理において、取得された複数の前記走行軌跡データに含まれる前記位置情報、または、取得された前記物理量に関する複数の走行データが、同じ前記指標に関連付けられ、前記出力処理において、前記走行軌跡データと前記物理量に関する走行データとが関連付けられた、または、前記走行軌跡データを少なくとも含む前記複数の走行データを、前記位置情報または前記物理量に関する走行データに関連付けられた前記指標に基づいて比較して、前記出力データを生成する。
【0009】
この構成によると、走行軌跡データに含まれる位置情報または物理量に関する走行データが、走行軌跡を横断する複数の線分を含むように構成された指標に関連付けられているため、複数の走行データを比較する処理を容易に行うことができる。そのため、ビークルデータ処理装置のハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0010】
(3)本発明の一実施形態のビークルデータ処理装置は、上記(1)または(2)の構成に加えて、以下の構成を有してもよい。
前記ビークルデータ処理装置は、前記走行軌跡データと複数種類の前記物理量に関する走行データとが関連付けられた前記走行データを取得し、前記プロセッサは、前記データ取得処理において、複数種類の前記物理量に関する走行データを取得し、前記指標関連付け処理において、取得された複数種類の前記物理量に関する走行データが前記指標に関連付けられる。
(【0011】以降は省略されています)

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