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公開番号2024086261
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022201297
出願日2022-12-16
発明の名称バランスウエイト
出願人セメダイン株式会社
代理人個人,個人
主分類C09J 201/00 20060101AFI20240620BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】(1)常温で固体の湿気硬化型接着剤を使用したバランスウェイト用組成物及びそれから得られるバランスウェイトを提供すること、及び/又は、
(2)バランスウェイト用組成物の調製や塗布・配設に際して自動化が容易であり、固化速度が速く、速硬化性・速接着性に優れており、バランスウェイト用組成物の塗布・配設後直ぐにバランスの釣り合いを測定しても、液だれやズレの発生が抑制でき、次工程への展開が可能で作業性に優れたバランスウェイト用組成物及びそれから得られるバランスウェイトを提供すること。
【解決手段】常温で固体の湿気硬化型接着剤(A)、タングステン系粉末(B)、を含み、常温で固体であり、比重が8.5未満である、バランスウェイト用組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
常温で固体の湿気硬化型接着剤(A)、
タングステン系粉末(B)、
を含み、
常温で固体であり、比重が8.5以下である、
バランスウェイト用組成物。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記常温で固体の湿気硬化型接着剤(A)は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー又は架橋性ケイ素基含有ポリマーを主成分とする、
請求項1に記載のバランスウェイト用組成物。
【請求項3】
前記常温で固体の湿気硬化型接着剤(A)は、120℃における粘度が50Pa・s以下であり、
前記タングステン系粉末(B)は、粒度が0.1~200μmの範囲にある、
請求項1に記載のバランスウェイト用組成物。
【請求項4】
請求項1又は3に記載のバランスウェイト用組成物を回転体のバランスを調整するために回転体の必要部位に適用した、
バランスウェイト。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バランスウェイト用組成物及びバランスウェイトに関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、回転体のダイナミックバランスによる釣合い調整を行う場合、二通りの方法がある。第一の方法は、局所的に重い部分を削って、全体の釣合い調整を取る方法である。第二の方法は、局所的に軽い部分にバランスウエイトを適用して、全体の釣合い調整を図る手法である。第一の方法に比べて第二の方法の方が簡便でコスト的にも有利である。
不均一な慣性モーメントに起因するアンバランス回転を修正する為に、回転体の周部にバランスウエイトを塗布し、アンバランス量を修正する方法が広く採用されている。
【0003】
バランスウエイト用組成物としては、例えば、エポキシ樹脂からなる接着剤を含むバランスウェイト用組成物が用いられている。このようなバランスウェイト用組成物としては、例えば、東亜電測社製のバランス調整用エポキシ系樹脂組成物「ドリームウエイト」が広く知られている。
従来は、回転体に対しておもり(バランスウェイト)を付着させる位置をあらかじめ計測し、バランスウエイト用エポキシ系樹脂組成物をその部分に付着させ、常温硬化及び/又は加熱硬化することで、回転体のバランスを調整していた。
【0004】
特許文献1~3には、回転体のアンバランス回転を修正するために用いるバランスウエイトが開示されている。これらのバランスウェイト用組成物は、主剤と硬化剤を混合し反応硬化させる二液混合タイプが主流であり、主剤と硬化剤の二液を混合してから使用するまでの時間(可使時間)が制約され、可使時間内に対象物にバランスウェイト用組成物を塗布しなければならなかった。また、バランスウェイト用組成物の調製に際しては、パテ状の高粘度であるため、二液の混合及び塗布を手作業で行わざるを得ず、自動化が困難で作業性に劣るものであった。
特許文献4、5には、タングステンを主成分とする金属粉と、常温で粘度が1Pa・s~50Pa・sでチクソ性を有する一液硬化型接着剤を含むバランスウェイト用組成物が開示されている。このバランスウェイト用組成物は、管理や取扱いが容易で作業性に優れ、更には塗布の自動化が容易であるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-298929号公報
特開2001-298925号公報
特開平3-107646号公報
特開2004-366575号公報
特開2005-121166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のバランスウェイト用組成物は、バランスウェイト用組成物の調製や塗布・配設に際して自動化が困難であり、作業性に劣るものであった。また、常温で液体の接着剤を使用した場合には、塗布・配設の直後にバランスの釣り合いを測定すると、バランスウェイト用組成物が固化していないため、液だれや塗布・配設位置からのズレが生じるおそれがあり、次工程への展開は固化した後でなければならず、作業性に劣るものであった。
本発明が解決しようとする課題は、
(1)常温で固体の湿気硬化型接着剤を使用したバランスウェイト用組成物及びそれから得られるバランスウェイトを提供すること、及び/又は、
(2)バランスウェイト用組成物の調製や塗布・配設に際して自動化が容易であり、固化速度が速く、速硬化性・速接着性に優れており、バランスウェイト用組成物の塗布・配設後直ぐにバランスの釣り合いを測定しても、液だれやズレの発生が抑制でき、次工程への展開が可能で作業性に優れたバランスウェイト用組成物及びそれから得られるバランスウェイトを提供すること、
である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定の構成を有するバランスウエイトにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には以下の通りである。
項1:常温で固体の湿気硬化型接着剤(A)、
タングステン系粉末(B)、
を含み、常温で固体であり、比重が8.5以下である、
バランスウェイト用組成物。
項2:前記常温で固体の湿気硬化型接着剤(A)は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー又は架橋性ケイ素基含有ポリマーを主成分とする、
項1に記載のバランスウェイト用組成物。
項3:前記常温で固体の湿気硬化型接着剤(A)は、120℃における粘度が50Pa・s以下であり、
前記タングステン系粉末(B)は、粒度が0.1~200μmの範囲にある、
項1又は2に記載のバランスウェイト用組成物。
項4:項1~3のいずれか1項に記載のバランスウェイト用組成物を回転体のバランスを調整するために回転体の必要部位に適用した、バランスウェイト。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、常温で固体の湿気硬化型接着剤を使用したバランスウェイト用組成物及びそれから得られるバランスウェイトが提供される。
また、本発明により、バランスウェイト用組成物の調製や塗布・配設に際して自動化が容易であり、固化速度が速く、速硬化性・速接着性に優れており、バランスウェイト用組成物の塗布・配設後直ぐにバランスの釣り合いを測定しても、液だれやズレの発生が抑制でき、次工程への展開が可能で作業性に優れたバランスウェイト用組成物及びそれから得られるバランスウェイトが提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のバランスウェイト用組成物は、常温で固体の湿気硬化型接着剤(A)及びタングステン系粉末(B)を含み、常温で固体であり、比重が8.5以下である。
本発明のバランスウェイトは、前記バランスウェイト用組成物を回転体のバランスを調整するために回転体の必要部位に適用したものである。
本発明者らは、常温で固体の湿気硬化型接着剤(A)と、タングステン系粉末(B)と、を含む常温で固体の湿気硬化型接着剤をバランスウェイトが、
(i)使用時に加熱溶融すればバランスウェイトを回転体に容易に塗布することができること、
(ii)塗布後速やかに湿気硬化型接着剤が固化するため、速やかに回転体全体のバランス(釣合い)を確認することができること、
(iii)空気中の湿気(水分)により湿気硬化型接着剤の架橋反応が進行し、回転体との密着性を十分に向上できること、
を見出した。以下、詳細に説明する。
【0010】
[用語の定義・意義]
本明細書において用いられる用語の定義・意義は、以下のとおりである。
「常温」若しくは「室温」は、23℃の温度である。
「常温で固体状の湿気硬化型接着剤」は、湿気硬化型接着剤が結晶性、部分的に結晶性又はガラス状非晶質であって、環球法による軟化点又は融点が23℃を超える湿気硬化型接着剤であることを意味する。
「融点」は、例えば、動的示差熱量測定(示差走査型熱量測定:DSC)によって、加熱操作中に測定した曲線の最大値であって、固体状態から液体状態に転移する温度を意味する。
「湿気硬化型接着剤」は、水又は水蒸気と化学反応することで硬化する接着剤を意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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