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公開番号2024086034
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022200891
出願日2022-12-16
発明の名称熱変形解析方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人
主分類B23K 31/00 20060101AFI20240620BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】作業時間を短縮し、熱変形量を抑制する溶接順序を決定可能な熱変形解析方法を提供すること。
【解決手段】本開示に係る熱変形解析方法は、互いに溶接された複数の部材からなるアルミ船体の溶接による熱変形量を計算する熱変形解析方法であって、アルミ船体の溶接順序を決定する工程と、予め取得したアルミ船体の設計データと当該設計データに基づき製造された実物のアルミ船体の三次元スキャンデータの誤差が所定の基準値を下回る領域を解析対象領域として特定する工程と、解析対象領域における溶接による温度分布を計算し、温度分布に基づき解析対象領域の熱変形量を計算する熱変形解析を行う工程と、を備え、解析対象領域の熱変形量が所定の基準値より大きい場合は、解析対象領域の溶接順序を変更する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
互いに溶接された複数の部材からなるアルミ船体の溶接による熱変形量を計算する熱変形解析方法であって、
前記アルミ船体の溶接順序を決定する工程と、
予め取得した前記アルミ船体の設計データと当該設計データに基づき製造された実物のアルミ船体の三次元スキャンデータの誤差が所定の基準値を下回る領域を解析対象領域として特定する工程と、
前記解析対象領域における溶接による温度分布を計算し、前記温度分布に基づき前記解析対象領域の熱変形量を計算する熱変形解析を行う工程と、を備え、
前記解析対象領域の前記熱変形量が所定の基準値より大きい場合は、前記解析対象領域の前記溶接順序を変更する、
熱変形解析方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は熱変形解析方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
アルミハル(船体)は、互いに溶接された複数の部材からなることが知られている。特許文献1には、アルミ船体構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平10-203469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
溶接を行う際に、溶接部とそのごく近傍は急速に温度が上昇するため塑性歪が生じ、室温まで冷却される温度変化の過程で残留応力が発生し、熱変形が残る。アルミニウムは鉄鋼材料等に比べて熱伝導率や熱膨張係数が高いため、溶接後の熱変形量が大きくなる。発明者らは、アルミ船体の溶接順序によって、熱変形量が所定の基準値より大きくなる場合があるという問題を見出した。
【0005】
本開示は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、作業時間を短縮し、熱変形量を抑制する溶接順序を決定可能な熱変形解析方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る熱変形解析方法は、互いに溶接された複数の部材からなるアルミ船体の溶接による熱変形量を計算する熱変形解析方法であって、前記アルミ船体の溶接順序を決定する工程と、予め取得した実物のアルミ船体の曲げ応力のデータに基づき、前記曲げ応力が所定の基準値を下回る領域を解析対象領域として特定する工程と、前記解析対象領域における溶接による温度分布を計算し、前記温度分布に基づき前記解析対象領域の熱変形量を計算する熱変形解析を行う工程と、を備え、前記解析対象領域の前記熱変形量が所定の基準値より大きい場合は、前記解析対象領域の前記溶接順序を変更する。
【0007】
本開示に係る熱変形解析方法では、解析対象領域を特定し、当該解析対象領域の熱変形量が所定の基準値より大きい場合は、解析対象領域の溶接順序を変更する。解析対象領域を特定することにより、溶接順序の決定をアルミ船体全体ではなく、一部領域においてのみ行うことができる。また、解析対象領域において溶接順序を変更することにより、熱変形量を所望の値以下とすることができる。よって、作業時間を短縮し、熱変形量を抑制する溶接順序を決定可能な熱変形解析方法を提供できる。
【発明の効果】
【0008】
本開示により、作業時間を短縮し、熱変形量を抑制する溶接順序を決定可能な熱変形解析方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施の形態に係る熱変形解析の一連の流れを示すフローチャートである。
実施の形態に係るアルミ船体の設計データと当該設計データに基づき製造された実物のアルミ船体の三次元スキャンデータの誤差を示すカラーマップである。
実施例に係る解析対象領域における熱変形解析の結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<実施の形態>
以下、本開示の具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施の形態に係る熱変形解析方法では、コンピュータシミュレーションを用いた解析を行う。特に、CAE(Computer Aided Engineering)を用いて、互いに溶接された複数の部材からなるアルミ船体の溶接による熱変形量を計算する熱変形解析を行う。熱変形解析には、例えば、有限要素法、有限差分法、有限体積法、粒子法など様々な方法を用いることができる。これらの複数種類の数値解析手法を、必要に応じて組み合わせて用いてもよい。一例として有限要素法を用いて解析を行う場合、解析対象となる範囲を複数の微少体積のセル(メッシュ要素)に分割し、各セルについて計算を行う。微少体積のセルの形状は任意であり、例えば立方体、三角錐、三角柱、四角柱など様々な形状に分割することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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