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公開番号2024086022
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022200871
出願日2022-12-16
発明の名称電子鍵盤楽器、電子楽器システム、プログラム及び発音制御方法
出願人カシオ計算機株式会社
代理人弁理士法人光陽国際特許事務所
主分類G10H 1/053 20060101AFI20240620BHJP(楽器;音響)
要約【課題】電子鍵盤楽器において、素早く半音ずつ音を変化させる演奏を可能とすることである。
【解決手段】電子鍵盤楽器の制御部は、半音ずつ異なる音高が割り当てられた複数の鍵が配列された鍵盤における複数の鍵の上に指をスライドさせるスライド操作を検出した場合、スライド操作によって押鍵された複数の鍵及び押鍵された複数の鍵の間の未押鍵の鍵に対応する楽音を発音部16に発音させるように制御する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
複数の鍵が配列された鍵盤と、
前記鍵盤における複数の鍵上をスライドさせるスライド操作を検出した場合、前記スライド操作によって押鍵された複数の第1鍵及び前記複数の第1鍵の間に配置されている未押鍵の第2鍵に対応する楽音を発音部に発音させるように制御する制御部と、
を備える電子鍵盤楽器。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記制御部は、
前記複数の第1鍵に含まれる鍵に対応する第1ベロシティ値に少なくとも基づいて、前記第2鍵に対応する第2ベロシティ値を決定し、
決定された前記第2ベロシティ値に基づいて、前記第2鍵に対応する楽音を前記発音部に発音させる、
請求項1に記載の電子鍵盤楽器。
【請求項3】
前記制御部は、
前記スライド操作中に連続して押鍵された2つの第1鍵の押鍵の時間差と、前記2つの第1鍵の間に配置される前記未押鍵の第2鍵の数とに基づいて、前記第2鍵を発音する長さを決定し、
決定した長さで前記第2鍵に対応する楽音を前記発音部に発音させる、
請求項1に記載の電子鍵盤楽器。
【請求項4】
前記鍵盤は、複数の白鍵及び複数の黒鍵が配列されており、
前記制御部は、
前記複数の白鍵上をスライドさせる白鍵スライド操作を検出した場合、前記白鍵スライド操作によって押鍵された複数の第1白鍵及び前記複数の第1白鍵間の未押鍵の黒鍵に対応する楽音を発音部に発音させるように制御する、
請求項1に記載の電子鍵盤楽器。
【請求項5】
前記鍵盤は、複数の白鍵及び複数の黒鍵が配列されており、
前記制御部は、
前記鍵盤の複数の黒鍵上をスライドさせる黒鍵スライド操作を検出した場合、前記黒鍵スライド操作によって押鍵された複数の第1黒鍵及び前記複数の第1黒鍵間の未押鍵の白鍵に対応する楽音を前記発音部に発音させるように制御する、
請求項1に記載の電子鍵盤楽器。
【請求項6】
前記制御部は、
前記スライド操作中に連続して押鍵された2つの鍵の位置関係に基づいて、次に押鍵される鍵を予測し、
次に押鍵された鍵が前記予測された鍵であった場合に、前記スライド操作を検出したと判断する、
請求項1に記載の電子鍵盤楽器。
【請求項7】
鍵盤と、制御部と、を備える電子鍵盤楽器と、
発音部を備える電子機器と、
を備え、
前記制御部は、
前記鍵盤における複数の鍵の上をスライドさせるスライド操作を検出した場合、前記スライド操作によって押鍵された複数の第1鍵及び前記複数の第1鍵の間の未押鍵の第2鍵に対応する楽音を発音部に発音させるように制御する、
電子楽器システム。
【請求項8】
コンピュータが、
鍵盤における複数の鍵の上をスライドさせるスライド操作を検出した場合に、前記スライド操作によって押鍵された複数の第1鍵及び前記複数の第1鍵の間の未押鍵の第2鍵に対応する楽音を発音部に発音させるように制御する、
処理を実行するプログラム。
【請求項9】
コンピュータが、
鍵盤における複数の鍵の上をスライドさせるスライド操作を検出した場合に、前記スライド操作によって押鍵された複数の第1鍵及び前記複数の第1鍵の間の未押鍵の第2鍵に対応する楽音を発音部に発音させるように制御する、
発音制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子鍵盤楽器、電子楽器システム、プログラム及び発音制御方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電子ピアノやキーボード等の電子鍵盤楽器では、複数の白鍵上に指をスライドさせるスライド操作(白鍵グリッサンド)又は複数の黒鍵上に指をスライドさせるスライド操作(黒鍵グリッサンド)を行うと、隣の鍵に指が移るにつれて全音ずつ音が変化する。例えば、図8に矢印で示すように、Fの鍵からBの鍵まで指をスライドさせると、F→G→A→Bと全音ずつ上昇する。
【0003】
一方、ギターでは、押弦しながら指を滑らせるスライド奏法を行うと、隣のフレットに指が移るにつれて半音ずつ音が変化する。例えば、図8に矢印で示すように、1弦の1フレットから7フレットまで押弦しながら指をスライドさせると、F→F♯→G→G♯→A→A♯→Bのように半音ずつ上昇する。
【0004】
電子鍵盤楽器においてギターのように半音ごとの変化を可能とする技術として、例えば、特許文献1には、押鍵された鍵が発音されている間にピッチベンダーを操作すると、半音ごとの変化を可能とする技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平9-44151号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電子鍵盤楽器において、ピッチベンダーを用いずに、鍵盤の演奏により半音ずつ音を変化させるには、並んでいる白鍵と黒鍵を順次押鍵する必要があるが、白鍵及び黒鍵の両方を素早く押鍵するグリッサンド奏法を行うことは難しい。そのため、従来の電子鍵盤楽器において、ギターのスライド奏法のように素早く半音ずつ音を変化させる演奏をすることは困難である。
【0007】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、電子鍵盤楽器において、素早く半音ずつ音を変化させる演奏を可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の一態様の電子鍵盤楽器は、
複数の鍵が配列された鍵盤と、
前記鍵盤における複数の鍵上をスライドさせるスライド操作を検出した場合、前記スライド操作によって押鍵された複数の第1鍵及び前記複数の第1鍵の間に配置されている未押鍵の第2鍵に対応する楽音を発音部に発音させるように制御する制御部と、
を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電子鍵盤楽器において、素早く半音ずつ音を変化させる演奏が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
電子鍵盤楽器の機能的構成を示すブロック図である。
図1の制御部により実行される発音制御処理の流れを示すフローチャートである。
図2のステップS3において実行される押鍵イベント処理の流れを示すフローチャートである。
スライド演奏データテーブルのデータ格納例を示す図である。
図1の制御部により実行されるスライド演奏処理の流れを示すフローチャートである。
図2の発音制御処理の効果を示す図である。
電子楽器システムの構成例を示す図である。
従来の電子鍵盤楽器による白鍵グリッサンドで発音される音とギターのスライド奏法で発音される音との違いを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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