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公開番号2024085996
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022200833
出願日2022-12-16
発明の名称水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C09D 11/30 20140101AFI20240620BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】耐薬剤性に優れた画像を記録することが可能な、保存安定性に優れたインクジェット用の水性インクを提供する。
【解決手段】樹脂粒子を含有するインクジェット用の水性インクである。樹脂粒子が、カルボン酸基を有する結晶性ポリエステル樹脂で形成されており、結晶性ポリエステル樹脂の酸価が、25mgKOH/g以上50mgKOH/g以下であり、樹脂粒子の体積基準の累積50%粒子径が、60nm以上250nm以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂粒子を含有するインクジェット用の水性インクであって、
前記樹脂粒子が、カルボン酸基を有する結晶性ポリエステル樹脂で形成されており、
前記結晶性ポリエステル樹脂の酸価が、25mgKOH/g以上50mgKOH/g以下であり、
前記樹脂粒子の体積基準の累積50%粒子径が、60nm以上250nm以下であることを特徴とする水性インク。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記結晶性ポリエステル樹脂の融点が、50℃以上140℃以下である請求項1に記載の水性インク。
【請求項3】
前記結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量が、10,000以上25,000以下である請求項1に記載の水性インク。
【請求項4】
前記樹脂粒子の体積基準の累積50%粒子径が、前記樹脂粒子の体積基準の累積90%粒子径に対する比率で、0.6倍以上である請求項1に記載の水性インク。
【請求項5】
前記樹脂粒子の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、0.1質量%以上4.0質量%以下である請求項1に記載の水性インク。
【請求項6】
インクと、前記インクを収容するインク収容部とを備えたインクカートリッジであって、
前記インクが、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の水性インクであることを特徴とするインクカートリッジ。
【請求項7】
インクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
前記インクが、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の水性インクであることを特徴とするインクジェット記録方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
インクジェット記録装置は、従来、家庭用の小型プリンタとして広く利用されている。そして、近年はオフィスでの使用や商業印刷などにも展開されるようになっている。オフィスや商業印刷などの分野では、家庭用の小型プリンタなどに比して、耐擦過性により優れた画像を記録可能であることが要求される。
【0003】
記録媒体への色材の定着性を向上させうるインクとして、例えば、結晶性のポリエステル樹脂を含有するインクジェット用の水性インクが提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-147647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、特許文献1で提案された水性インクの特性、及びこの水性インクで記録した画像の特性について検討した。その結果、耐アルコール擦過性などに代表される画像の耐薬剤性と、インクの保存安定性とが、近年要求されるレベルで必ずしも両立しておらず、さらなる改良の余地があることが判明した。
【0006】
したがって、本発明の目的は、耐薬剤性に優れた画像を記録することが可能な、保存安定性に優れたインクジェット用の水性インクを提供することにある。また、本発明の別の目的は、この水性インクを用いたインクカートリッジ、及びインクジェット記録方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明によれば、樹脂粒子を含有するインクジェット用の水性インクであって、前記樹脂粒子が、カルボン酸基を有する結晶性ポリエステル樹脂で形成されており、前記結晶性ポリエステル樹脂の酸価が、25mgKOH/g以上50mgKOH/g以下であり、前記樹脂粒子の体積基準の累積50%粒子径が、60nm以上250nm以下であることを特徴とする水性インクが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、耐薬剤性に優れた画像を記録することが可能な、保存安定性に優れたインクジェット用の水性インクを提供することができる。また、本発明によれば、この水性インクを用いたインクカートリッジ、及びインクジェット記録方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明のインクカートリッジの一実施形態を模式的に示す断面図である。
本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置の一例を模式的に示す図であり、(a)はインクジェット記録装置の主要部の斜視図、(b)はヘッドカートリッジの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、さらに本発明を詳細に説明する。本発明においては、化合物が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、便宜上、「塩を含有する」と表現する。また、インクジェット用の水性インクのことを、単に「インク」と記載することがある。物性値は、特に断りのない限り、常温(25℃)、常圧(1気圧=101,325Pa)、及び常湿(相対湿度50%)における値である。また、「ユニット」とは、特に断りのない限り、1の単量体に対応する構成単位を意味する。「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」と記載した場合は、それぞれ「アクリル酸、メタクリル酸」、「アクリレート、メタクリレート」を示す。
(【0011】以降は省略されています)

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