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公開番号2024085653
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022200292
出願日2022-12-15
発明の名称洗掘防止マット敷設装置および洗掘防止マットの敷設方法
出願人鹿島建設株式会社
代理人個人
主分類E02B 1/00 20060101AFI20240620BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】洗掘防止マットの健全性を確保しつつ容易に位置決めして水底に敷設できる洗掘防止マット敷設装置および洗掘防止マットの敷設方法を提供する。
【解決手段】洗掘防止マット7が載置される本体部8と、本体部8の上部において、洗掘防止マット7を送り出し方向に対して移動させるためのマット移動補助構造と、本体部8を吊り上げるための吊り部10と、を具備し、本体部8に洗掘防止マット7を乗せて水底15に吊り下ろした状態で、本体部8を送り出し方向に向けて傾け、マット移動補助構造によって洗掘防止マット7を本体部8から水底15に移動させることで洗掘防止マット7を水底15に敷設可能な洗掘防止マット敷設装置1を用いる。敷設時には、本体部8に洗掘防止マット7を載置し、本体部8を水底15に吊り下ろし、本体部8を傾け、本体部8を後方に移動させつつ洗掘防止マット7を本体部8の前方に移動させる。
【選択図】図3

特許請求の範囲【請求項1】
水底への洗掘防止マットの敷設装置であって、
洗掘防止マットが載置される本体部と、
前記本体部の上部において、洗掘防止マットを送り出し方向に対して移動させるためのマット移動補助構造と、
前記本体部を吊り上げるための吊り部と、
を具備し
前記本体部に洗掘防止マットを乗せて水底に吊り下ろした状態で、前記本体部を送り出し方向に向けて傾け、前記マット移動補助構造によって洗掘防止マットを前記本体部から水底に移動させることで洗掘防止マットを水底に敷設可能であることを特徴とする洗掘防止マット敷設装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記本体部において、洗掘防止マットが載置される部位の少なくとも一部には、前記マット移動補助構造として複数のローラが配置され、少なくとも一部の前記ローラが、駆動ローラであり、前記駆動ローラによって洗掘防止マットを移動させることが可能であることを特徴とする請求項1記載の洗掘防止マット敷設装置。
【請求項3】
前記本体部において、洗掘防止マットが載置される部位の少なくとも一部には、前記マット移動補助構造として摩擦を低減するための摺動板が配置されることを特徴とする請求項1記載の洗掘防止マット敷設装置。
【請求項4】
前記本体部において、洗掘防止マットが載置される部位の少なくとも一部には、前記マット移動補助構造として上方および送り出し方向へ向けた複数のノズルが配置され、前記複数のノズルから海水または空気を含む海水を噴出することにより前記本体部と洗掘防止マットとの摩擦が低減されることを特徴とする請求項1記載の洗掘防止マット敷設装置。
【請求項5】
前記本体部において、洗掘防止マットが載置される部位には、前記マット移動補助構造として複数のローラが配置され、前記ローラ同士の間には、上下に貫通し、水や砂が通過可能な隙間が形成されることを特徴とする請求項1記載の洗掘防止マット敷設装置。
【請求項6】
前記本体部において、洗掘防止マットが載置される部位の略中央には、上下に貫通し、水が通過可能な孔が形成されることを特徴とする請求項1記載の洗掘防止マット敷設装置。
【請求項7】
前記本体部は、洗掘防止マットの送り出し方向に対して前後に設けられるストッパと、洗掘防止マットの送り出し方向の両側に配置されるガイド部材を有し、
洗掘防止マットの送り出し方向の前方に設けられたストッパが可動式であって、着底後にストッパを解除可能であることを特徴とする請求項1記載の洗掘防止マット敷設装置。
【請求項8】
前記吊り部は、滑車であり、洗掘防止マットの送り出し方向に対して前記本体部の前後にそれぞれ配置され、前後の前記滑車の間には、ワイヤの移動及び固定を行うワイヤ位置調整機構を有し、
前記ワイヤ位置調整機構及び前後の前記滑車を介して配策されたワイヤを上方で吊り上げることが可能であり、ワイヤを緩めた状態で、前記ワイヤ位置調整機構によって、前後の前記滑車間においてワイヤを移動させることで前後方向の吊りバランスを変更可能であることを特徴とする請求項1記載の洗掘防止マット敷設装置。
【請求項9】
前記本体部は、洗掘防止マットの送り出し方向の端部付近に、上面に先端に向けて下面に近づくような勾配が形成された先端部を有することを特徴とする請求項1記載の洗掘防止マット敷設装置。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれかに記載の洗掘防止マット敷設装置を用いた洗掘防止マットの敷設方法であって、
前記本体部に洗掘防止マットを載置する工程aと、
前記本体部を水底に吊り下ろす工程bと、
前記本体部を傾けて、前記本体部を後方に移動させつつ前記洗掘防止マットを前記本体部の前方に移動させながら水底に敷設する工程cと、
を具備することを特徴とする洗掘防止マットの敷設方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、洗掘防止マット敷設装置および洗掘防止マットの敷設方法に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、洋上風力発電施設の基礎、堤防、橋脚等の水中構造体では、周辺の砂泥分が水の流れで吸い出されたり掘り込まれたりする洗掘現象が問題となっている。この現象は、構造物による局所的な水流の乱れに伴う加速、渦の発生によるものである。洗掘を防止するための洗掘防止工の施工方法として、不透水性のシートやマット等の被覆体を展開した状態で足場からワイヤで吊り下げ、水中構造物の周囲の水底に沈降敷設する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特公平6-15764号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の洗掘防止工の施工方法では、被覆体をワイヤで吊り下げた時に水平方向に揺れやすく、姿勢が安定せず水底へ設置するための位置決めが困難となる。また、大型の水中構造体の周囲に洗掘防止工を施工する場合、被覆体を分割すると工期が長くなり、大きな面積の被覆体を用いると吊下げ時の撓み等で被覆体が損傷する可能性がある。
【0005】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、洗掘防止マットの健全性を確保しつつ容易に位置決めして水底に敷設できる洗掘防止マット敷設装置および洗掘防止マットの敷設方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するために第1の発明は、水底への洗掘防止マットの敷設装置であって、洗掘防止マットが載置される本体部と、前記本体部の上部において、洗掘防止マットを送り出し方向に対して移動させるためのマット移動補助構造と、前記本体部を吊り上げるための吊り部と、を具備し前記本体部に洗掘防止マットを乗せて水底に吊り下ろした状態で、前記本体部を送り出し方向に向けて傾け、前記マット移動補助構造によって洗掘防止マットを前記本体部から水底に移動させることで洗掘防止マットを水底に敷設可能であることを特徴とする洗掘防止マット敷設装置である。
【0007】
第1の発明では、洗掘防止マットを、洗掘防止マット敷設装置の本体部に載置して水底に吊り下ろすので、吊下げ時に洗掘防止マットに撓み等が生じないことや、マットに一部埋め込まれた吊り金具付近での応力集中による破損の懸念も無く、健全性を確保できる。また、水底に吊り下ろした本体部を傾けて洗掘防止マットを本体部から水底に移動させるので、洗掘防止マットを単独で吊り下ろす場合と比較して敷設のための位置決めが容易である。
【0008】
前記本体部において、洗掘防止マットが載置される部位の少なくとも一部には、前記マット移動補助構造として複数のローラが配置され、少なくとも一部の前記ローラが、駆動ローラであり、前記駆動ローラによって洗掘防止マットを移動させることが可能であることが望ましい。
これにより、本体部を送り出し方向に向けて傾けた時に、本体部に載置した洗掘防止マットを、駆動ローラで曳き動かしつつ残りのローラで送り出すことができる。
【0009】
前記本体部において、洗掘防止マットが載置される部位の少なくとも一部には、前記マット移動補助構造として摩擦を低減するための摺動板が配置されてもよい。また、前記本体部において、洗掘防止マットが載置される部位の少なくとも一部には、前記マット移動補助構造として上方および送り出し方向へ向けた複数のノズルが配置され、前記複数のノズルから海水または空気を含む海水を噴出することにより前記本体部と洗掘防止マットとの摩擦が低減されてもよい。
摺動板や複数のノズルを配置して本体部と洗掘防止マットとの摩擦を低減すれば、本体部を送り出し方向に向けて傾けた時に、洗掘防止マットが送り出し方向に移動しやすい。
【0010】
前記本体部において、洗掘防止マットが載置される部位には、前記マット移動補助構造として複数のローラが配置され、前記ローラ同士の間には、上下に貫通し、水や砂が通過可能な隙間が形成されることが望ましい。
これにより、本体部を水中で吊り下ろす際に、水がローラ同士の隙間を通過して本体部の下面側の水抵抗が小さくなるので、本体部の動揺が低減されて位置決めが容易になる。また、ローラ同士やローラと本体間の隙間を砂が通過することで目詰まりによるローラの動作不良を防止できる。
(【0011】以降は省略されています)

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