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公開番号2024084502
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-25
出願番号2022198810
出願日2022-12-13
発明の名称工作機械の制御方法及び制御装置
出願人オークマ株式会社
代理人個人,個人
主分類G05B 19/4155 20060101AFI20240618BHJP(制御;調整)
要約【課題】省電力状態をできるだけ維持し電力消費を低減できる工作機械の制御方法及び工作機械の制御装置を提供する。
【解決手段】S1で加工計画が制御装置に入力されると、S2において、要精度加工判定部が、加工計画に所定の精度が要求精度として求められる加工が存在するか否かを判定する。所定の精度が必要な加工が存在しなければ、待機時間は電源OFFとなる。次に、S3において、電源投入期間決定部が、工作機械の電源を入れるタイミングを決定し、S4において、工作機械状態制御部が、S3で決定したタイミングに基づいて工作機械の電源状態を制御する。次に、S5において、工作機械動作制御部が、動作スケジュール通りに加工を実施する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
予め設定された加工計画に基づいて工作機械の動作を制御してワークを加工させる工作機械の制御方法であって、
前記加工計画において所定の加工精度が要求精度として求められる加工があるか否かを判定する要精度加工判定ステップと、
前記要精度加工判定ステップで前記要求精度が求められる加工があると判定した場合、当該加工において前記工作機械が前記要求精度を満たす加工が行える所定の状態となるように前記工作機械の電源を投入するタイミングを決定する電源投入期間決定ステップと、
前記電源投入期間決定ステップで決定されたタイミングに基づいて前記工作機械の電源状態を制御する工作機械状態制御ステップと、
を実行することを特徴とする工作機械の制御方法。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記電源投入期間決定ステップでは、前記要求精度と、予め記録された、前記工作機械の状態と当該状態で加工した際の加工精度との関係と、に基づいて電源を投入するタイミングを決定することを特徴とする請求項1に記載の工作機械の制御方法。
【請求項3】
前記工作機械の状態と前記加工精度との関係は、加工前の電源投入からの経過時間と、前記経過時間で加工した際の前記加工精度との関係であることを特徴とする請求項2に記載の工作機械の制御方法。
【請求項4】
予め設定された加工計画に基づいて工作機械の動作を制御してワークを加工させる工作機械の制御装置であって、
前記加工計画に基づいて前記工作機械の動作を制御する工作機械動作制御部と、
前記加工計画において所定の加工精度が要求精度として求められる加工があるか否かを判定する要精度加工判定部と、
前記要精度加工判定部で前記要求精度が求められる加工があると判定した場合、当該加工において前記工作機械が前記要求精度を満たす加工が行える所定の状態となるように前記工作機械の電源を投入するタイミングを決定する電源投入期間決定部と、
前記電源投入期間決定部で決定されたタイミングに基づいて前記工作機械の電源状態を制御する工作機械状態制御部と、
を備えることを特徴とする工作機械の制御装置。
【請求項5】
前記電源投入期間決定部は、前記要求精度と、予め記録された、前記工作機械の状態と当該状態で加工した際の加工精度との関係と、に基づいて電源を投入するタイミングを決定することを特徴とする請求項4に記載の工作機械の制御装置。
【請求項6】
前記工作機械の状態と前記加工精度との関係は、加工前の電源投入からの経過時間と、前記経過時間で加工した際の前記加工精度との関係であることを特徴とする請求項5に記載の工作機械の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電力消費を抑制するための工作機械の制御方法と、当該制御方法を実行可能な工作機械の制御装置とに関するものである。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、工作機械等の生産設備は、予め設定された生産計画を基に稼働しており、前工程終了待ちなどで生じる待機時間は、電源を切る等省電力状態にすることで電力消費を抑制している。稼働時以外はなるべく省電力状態であることが電力消費の観点からは望ましいが、精度が必要な加工が存在する場合は暖機運転等、立上げの時間が必要であり、待機時の電力消費が少なければ少ない程、立上げに時間を要する。そこで、特許文献1には、待機時間の長さに応じて省電力状態のレベルを変化させることで生産性を落とさず待機時のエネルギーロスを低減する技術が開示されている。また、特許文献2には、ワーク情報に基づいて暖機運転プログラムを選択することでダウンタイムを削減し、さらに加工後に精度を測定し、ずれ量から暖機運転時間を補正する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-222264号公報
特開2018-180725号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、工作機械での加工の場合、荒加工のように精度が不要な加工をまず行う場合は、待機時間が長くとも立上げに時間を要さない。特許文献1の方法では加工精度が必要な加工が考慮されておらず、立上げ時間が要求精度に対して過剰に設けられ、その分不要な電力が消費されてしまう場合がある。また、特許文献2においても、暖機運転プログラムの選択は加工毎に精度が必要な加工かどうかを考慮したものではなく、暖機運転の時間の補正についても、ワークの要求精度を考慮したものではないため、決定された暖機運転開始時間及び暖機運転稼働時間は、要求精度に対して過剰に設けられ、その分不要な電力が消費されてしまう場合があるという問題があった。
【0005】
そこで、本開示は、上記のような問題を解決すべく案出されたもので、加工計画及び要求精度が求められる加工のタイミングに基づいて工作機械の立上げ時間を決定することで、省電力状態をできるだけ維持し電力消費を低減できる工作機械の制御方法及び制御装置を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示の第1の構成は、予め設定された加工計画に基づいて工作機械の動作を制御してワークを加工させる工作機械の制御方法であって、
前記加工計画において所定の加工精度が要求精度として求められる加工があるか否かを判定する要精度加工判定ステップと、
前記要精度加工判定ステップで前記要求精度が求められる加工があると判定した場合、当該加工において前記工作機械が前記要求精度を満たす加工が行える所定の状態となるように前記工作機械の電源を投入するタイミングを決定する電源投入期間決定ステップと、
前記電源投入期間決定ステップで決定されたタイミングに基づいて前記工作機械の電源状態を制御する工作機械状態制御ステップと、を実行することを特徴とする。
第1の構成の別の態様は、上記構成において、前記電源投入期間決定ステップでは、前記要求精度と、予め記録された、前記工作機械の状態と当該状態で加工した際の加工精度との関係と、に基づいて電源を投入するタイミングを決定することを特徴とする。
第1の構成の別の態様は、上記構成において、前記工作機械の状態と前記加工精度との関係は、加工前の電源投入からの経過時間と、前記経過時間で加工した際の前記加工精度との関係であることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本開示の第2の構成は、予め設定された加工計画に基づいて工作機械の動作を制御してワークを加工させる工作機械の制御装置であって、
前記加工計画に基づいて前記工作機械の動作を制御する工作機械動作制御部と、
前記加工計画において所定の加工精度が要求精度として求められる加工があるか否かを判定する要精度加工判定部と、
前記要精度加工判定部で前記要求精度が求められる加工があると判定した場合、当該加工において前記工作機械が前記要求精度を満たす加工が行える所定の状態となるように前記工作機械の電源を投入するタイミングを決定する電源投入期間決定部と、
前記電源投入期間決定部で決定されたタイミングに基づいて前記工作機械の電源状態を制御する工作機械状態制御部と、を備えることを特徴とする。
第2の構成の別の態様は、上記構成において、前記電源投入期間決定部は、前記要求精度と、予め記録された、前記工作機械の状態と当該状態で加工した際の加工精度との関係と、に基づいて電源を投入するタイミングを決定することを特徴とする。
第2の構成の別の態様は、上記構成において、前記工作機械の状態と前記加工精度との関係は、加工前の電源投入からの経過時間と、前記経過時間で加工した際の前記加工精度との関係であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、加工計画及び要求精度が求められる加工のタイミングに基づいて工作機械の立上げ時間を決定することで、省電力状態をできるだけ維持し電力消費を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
工作機械の制御装置を用いた生産システムの概略図である。
工作機械の状態と加工精度との関係を表した図である。
工作機械の加工計画を示す説明図である。
工作機械の制御方法を示すフローチャートである。
工作機械の電源投入からの経過時間と加工精度との関係を表した図である。
図6Aは、工作機械の電源状態10Aを示す説明図、図6Bは、工作機械の電源状態10Bを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、第1の構成に係る工作機械の制御装置1を用いた生産システムの一例を概略で示している。制御装置1は、工作機械動作制御部2と、加工精度記録部4と、要精度加工判定部5と、電源投入期間決定部6と、工作機械状態制御部7とを有している。制御装置1は、CPU及びCPUに接続されたメモリ等を含んで構成され、これらの構成により、複数の工作機械A,B,C・・による生産システムが制御される。
工作機械動作制御部2は、入力された加工計画3に基づき各工作機械A,B,C・・の動作スケジュールを決定する。各工作機械は、決定された動作スケジュールに沿って動作を行いワークを加工していく。ワークを加工した後、計測が行われ、加工精度と加工をした際の工作機械の状態とが加工精度記録部4に保存される。
【0010】
加工計画3には、加工精度記録部4に保存された加工するワークの要求精度が記録されており、精度が必要な加工が実施されるか否かを要精度加工判定部5で判定する。要精度加工判定部5で精度が必要な加工が実施されると判定された場合、加工精度記録部4に保存された加工精度および工作機械の状態から該当する加工の情報を抽出し、加工計画3から振り分けられたスケジュールで該当する加工を実施するタイミングでの工作機械の状態から、電源投入期間決定部6で加工精度を満たす工作機械の状態に達するように工作機械の電源を投入するタイミングを決定する。なお、本形態では工作機械の電源のオンオフで電力消費を低減しているが、工作機械を省電力状態に切り替えることで電力消費を低減してもよい。
工作機械状態制御部7は、電源投入期間決定部6で決定されたタイミングを基に、工作機械の電源状態を制御する。
(【0011】以降は省略されています)

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