TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024083764
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-24
出願番号2022197765
出願日2022-12-12
発明の名称外壁パネル
出願人株式会社淀川製鋼所
代理人個人,個人
主分類E04F 13/08 20060101AFI20240617BHJP(建築物)
要約【課題】連結に関わる部分の構造が簡素化された外壁パネルを提供する。
【解決手段】外壁パネル30は一端連結部56と他端連結部58とを備える。一端連結部56が係合溝70を有する。他端連結部58が突出部130と片持梁部132とを有する。片持梁部132は突出部130の先端に連なる。片持梁部132の先端が次に述べられる方向を向いている。その方向は、一端連結部56の係合溝70に他端連結部58の片持梁部132が嵌め込まれ一端連結部56と他端連結部58とが突き当てられていると仮定した場合に一端連結部56の係合溝70の受力側面112の付け根が位置する方向である。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
一端に配置される一端連結部と他端に配置される他端連結部とを備え、
前記一端連結部が係合溝を有し、
前記係合溝が底面および側面の対を有する外壁パネルであって、
前記他端連結部が、
前記係合溝の位置から見て前記一端連結部から前記他端連結部へ向かう方向にて前記係合溝に対向するように配置され、かつ、前記一端連結部から前記他端連結部へ向かう方向に沿って突出する突出部と、
前記係合溝の位置から見て前記一端連結部から前記他端連結部へ向かう方向にて前記係合溝に対向するように配置され、前記突出部の先端に連なる片持梁部とを有し、
前記片持梁部の先端が、前記一端連結部の前記係合溝に前記他端連結部の前記片持梁部が嵌め込まれ前記一端連結部と前記他端連結部とが接触していると仮定した場合には、前記一端連結部の前記係合溝の前記側面の対の一方である受力側面の付け根が位置する方向を向いていることを特徴とする外壁パネル。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記突出部と前記片持梁部とが前記係合溝に沿って延びており、
前記突出部と前記片持梁部との間に、前記突出部と前記片持梁部との間から見て前記突出部の反対側が開いた開放空間が形成されており、
前記係合溝の前記受力側面が、前記一端連結部の前記係合溝に前記他端連結部の前記片持梁部が嵌め込まれ前記一端連結部と前記他端連結部とが接触していると仮定した場合に前記開放空間に対向することを特徴とする請求項1に記載の外壁パネル。
【請求項3】
前記係合溝が、
前記底面と前記側面の対とを形成する溝本体部と、
前記溝本体部の前記底面の位置から見た場合の前記受力側面の裏側に配置され前記受力側面を補強する側面補強部とを有していることを特徴とする請求項2に記載の外壁パネル。
【請求項4】
前記一端連結部が、前記係合溝の前記底面の位置から見て前記受力側面の裏側に前記係合溝と並んで配置される嵌合溝を前記係合溝に加えて有し、
前記他端連結部が、前記嵌合溝の位置から見て前記一端連結部から前記他端連結部へ向かう方向にて前記嵌合溝に対向するように配置され、かつ、前記一端連結部から前記他端連結部へ向かう方向に沿って突出する耐火体をさらに有しており、
前記一端連結部から前記他端連結部へ向かう方向に直交する方向についての前記耐火体の幅が、前記一端連結部から前記他端連結部へ向かう方向に直交する方向についての前記嵌合溝の幅未満であることを特徴とする請求項1に記載の外壁パネル。
【請求項5】
前記係合溝が、
前記底面と前記側面の対とを形成する溝本体部と、
前記溝本体部の前記底面の位置から見た場合の前記受力側面の裏側へ向かって前記受力側面から突出する嵌合溝側突出部とを有しており、
前記受力側面が前記底面から片持梁状に突出していることを特徴とする請求項4に記載の外壁パネル。
【請求項6】
前記受力側面が前記底面から片持梁状に突出しており、
前記受力側面のうち前記嵌合溝側に、前記受力側面の縁側が高く付け根側が低い段差が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の外壁パネル。
【請求項7】
前記他端連結部が、前記耐火体の両脇を塞ぐよう配置される複数の耐火目地材をさらに有していることを特徴とする請求項4に記載の外壁パネル。
【請求項8】
前記対火目地材の圧縮強度が、前記外壁パネルの前記一端連結部と前記他端連結部とに挟まれる区間の前記圧縮強度より大きいことを特徴とする請求項7に記載の外壁パネル。
【請求項9】
前記他端連結部が、前記耐火体のうち前記突出部の位置から見た場合の裏側にて前記耐火体に接する金属製の耐火体支持部をさらに有していることを特徴とする請求項4に記載の外壁パネル。
【請求項10】
前記突出部が金属製であり、
前記片持梁部が金属製であることを特徴とする請求項1に記載の外壁パネル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、外壁パネルに関する。
続きを表示(約 4,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は外壁パネルの接続構造を開示する。その外壁パネルは、二枚の金属外皮の間に芯材を設けたものである。この外壁パネルの一方の端部には複数の嵌合凸部がパネル厚み方向に所定の間隔をおいて設けられる。他方の端部には複数の嵌合凹部がパネル厚み方向に所定の間隔をおいて設けられる。上述された外壁パネルの接続構造は、隣接する2枚のサンドイッチパネルを嵌合凸部と嵌合凹部との嵌合により接続したものである。少なくとも1つの嵌合凹部の屋内側の側壁の屋外側面に係止用凸部が設けられる。この嵌合凹部に嵌合する嵌合凸部の屋内側面に、被係止用凹部が設けられる。その被係止用凹部には、上述された嵌合凹部が嵌合位置から屋外側にずれた際に係止用凸部が係止される。特許文献1に開示されている外壁パネルの接続構造は、風荷重によって負圧がかかった場合でも凹凸嵌合による接続が外れにくい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-189789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された外壁パネルの接続構造には、その接続を外れにくくできる一方、嵌合凹部と嵌合凸部との簡素化が困難という問題点がある。すなわち、特許文献1に開示された外壁パネルの接続構造においては、被係止用凹部へ係止用凸部が係止されることで凹凸嵌合による接続が外れにくくなっている。それを可能とするため、被係止用凹部と係止用凸部とは十分な強度を有するものとなる。そのことが、嵌合凹部と嵌合凸部との簡素化を困難にしている。
【0005】
本発明は、このような問題を解消するものである。その目的は、連結に関わる部分の構造が簡素化された外壁パネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の外壁パネルが説明される。なお、この欄で図中の符号を使用したのは、発明の内容の理解を助けるためであって、内容を図示した範囲に限定する意図ではない。
【0007】
上述された課題を解決するために、本発明のある局面に従うと、外壁パネル30,32,34,36は、一端に配置される一端連結部56,256,356,456と他端に配置される他端連結部58,258,358,458とを備える。一端連結部56,256,356,456が、係合溝70,270,370,470を有する。係合溝70,270,370,470は底面110,310,410,510および側面112,114,312,314,412,414,512,514の対を有する。他端連結部58,258,358,458が、突出部130,320,420,520と、片持梁部132,322,422,522とを有する。突出部130,320,420,520は、係合溝70,270,370,470の位置から見て一端連結部56,256,356,456から他端連結部58,258,358,458へ向かう方向にて係合溝70,270,370,470に対向するように配置される。突出部130,320,420,520は、一端連結部56,256,356,456から他端連結部58,258,358,458へ向かう方向に沿って突出する。片持梁部132,322,422,522は、係合溝70,270,370,470の位置から見て一端連結部56,256,356,456から他端連結部58,258,358,458へ向かう方向にて係合溝70,270,370,470に対向するように配置される。片持梁部132,322,422,522は、突出部130,320,420,520の先端に連なる。次に述べられる2種類の仮定が成り立つ場合には、片持梁部132,322,422,522の先端が、受力側面112,312,412,512の付け根が位置する方向を向いている。それら2種類の仮定の一方は、一端連結部56,256,356,456の係合溝70,270,370,470に他端連結部58,258,358,458の片持梁部132,322,422,522が嵌め込まれるというものである。それら2種類の仮定の他方は、一端連結部56,256,356,456と他端連結部58,258,358,458とが接触しているというものである。受力側面112,312,412,512は、一端連結部56,256,356,456の係合溝70,270,370,470の側面112,114,312,314,412,414,512,514の対の一方である。
【0008】
本発明にかかる外壁パネル30,32,34,36の対が建築物20などに固定されているとする。その際、それらの外壁パネル30,32,34,36の受力側面112,312,412,512が建築物20の屋内側に配置されるとする。さらに、それらの外壁パネル30,32,34,36の対の一方の一端連結部56,256,356,456と他方の他端連結部58,258,358,458との接続が前者にかかる負圧により外れそうになるとする。その場合、前者の係合溝70,270,370,470の受力側面112,312,412,512は、後者の片持梁部132,322,422,522に近づく。その際、後者の片持梁部132,322,422,522の先端が、前者の係合溝70,270,370,470の受力側面112,312,412,512の付け根方向を向いていることとなる。この状態となっているので、後者の片持梁部132,322,422,522の先端がその付け根に嵌り込む。この状態で前者の外壁パネル30,32,34,36へ引き続き負圧がかかっていると、前者の係合溝70,270,370,470は後者の片持梁部132,322,422,522をめくり上げようとする。後者の片持梁部132,322,422,522は、そのようにめくり上げられようとすることに伴って前者の係合溝70,270,370,470へ反力を与える。反力が与えられるので、前者の係合溝70,270,370,470は後者の片持梁部132,322,422,522に押しとどめられる。前者の係合溝70,270,370,470が押しとどめられるので、前者が上述された負圧によってめくりあがることは抑制される。片持梁部132,322,422,522によって外壁パネル30,32,34,36のめくり上げが押しとどめられることとなっているので、外壁パネル30,32,34,36のめくり上げを抑制するための構造は簡素化されたものとなっている。その結果、連結に関わる部分の構造が簡素化された外壁パネル30,32,34,36が提供される。
【0009】
もしくは、上述された突出部130,320,520と片持梁部132,322,522とが係合溝70,270,470に沿って延びていることが望ましい。この場合、突出部130,320,520と片持梁部132,322,522との間に開放空間160,360,560が形成されていることが望ましい。開放空間160,360,560は、突出部130,320,520と片持梁部132,322,522との間から見て突出部130,320,520の反対側が開いたものである。この場合、次に述べられる2種類の仮定が成り立つと、係合溝70,270,470の受力側面112,312,512が開放空間160,360,560に対向することが望ましい。それら2種類の仮定の一方は、一端連結部56,256,456の係合溝70,270,470に他端連結部58,258,458の片持梁部132,322,522が嵌め込まれるというものである。それら2種類の仮定の他方は、一端連結部56,256,456と他端連結部58,258,458とが接触しているというものである。
【0010】
本発明にかかる外壁パネル30,32,36の対の一方の一端連結部56,256,456と他方の他端連結部58,258,458とが接続されるとする。この場合、前者の係合溝70,270,470に後者の他端連結部58,258,458の片持梁部132,322,522が嵌め込まれる。また、前者の一端連結部56,256,456と後者の他端連結部58,258,458とが接触する。これらにより、前者の係合溝70,270,470の受力側面112,312,512が後者において形成される開放空間160,360,560に対向する。一端連結部56,256,456から他端連結部58,258,458へ向かう方向に沿って後者の突出部130,320,520が突出する。後者の突出部130,320,520と後者の片持梁部132,322,522とは、前者の係合溝70,270,470に沿って延びることとなる。これらにより、上述された開放空間160,360,560が前者の係合溝70,270,470の受力側面112,312,512と後者の突出部130,320,520および片持梁部132,322,522とに挟まれることとなる。開放空間160,360,560が挟まれると、前者が上述された負圧によってめくりあがろうとする際、前者の受力側面112,312,512が後者の開放空間160,360,560に進入することとなる。そのような進入が生じた結果、前者が上述された負圧によってめくりあがろうとする際、前者の受力側面112,312,512が後者の突出部130,320,520に接触すると、次に述べられる可能性が向上する。その可能性は、前者の受力側面112,312,512が後者の突出部130,320,520と片持梁部132,322,422,522とに接触して押しとどめられる可能性である。その結果、連結に関わる部分の構造が共通する物同士が接続された状態でそれらの一方が負圧によりめくり上がることが一層抑制される。前者が上述された負圧によってめくりあがろうとする場合だけでなく、例えば火事による熱変形といった原因により前者の受力側面112,312,512が後者の開放空間160,360,560に進入することがある。そのような進入が生じた結果、前者の受力側面112,312,512が後者の突出部130,320,520に接触することもある。その接触があった場合、開放空間160,360,560が塞がれる。開放空間160,360,560が塞がれるので、外壁パネル30,32,34,36の耐火性能が向上する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許