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公開番号2024083696
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-24
出願番号2022197641
出願日2022-12-12
発明の名称座屈拘束筋交い部材、架構構造
出願人JFEスチール株式会社
代理人個人
主分類E04B 1/58 20060101AFI20240617BHJP(建築物)
要約【課題】ブレースの外径を過大にせずに木材を座屈拘束材としてあらわしで使用し、意匠性と機能性を両立した座屈拘束筋交い部材、該座屈拘束筋交い部材を配設した架構構造を提供する。
【解決手段】本発明に係る座屈拘束筋交い部材1は、軸力を負担し塑性変形し得る鋼管による芯材3と、芯材3が圧縮軸力を受けたときに座屈を補剛するべく芯材3の内部に挿入された内補剛材5と、芯材3が圧縮軸力を受けた時に座屈を補剛するべく芯材3の外周部を覆うように設置された外補剛材7により構成された座屈拘束部9と、芯材3の端部に設けられ、建築物の柱及び/又は梁と接合される接合部11と、を備え、内補剛材5が鋼管もしくは棒鋼であり、外補剛材7が木質材により形成された中空部材である。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
軸力を負担し塑性変形し得る鋼管による芯材と、該芯材が圧縮軸力を受けたときに座屈を補剛するべく芯材の内部に挿入された内補剛材と、前記芯材が圧縮軸力を受けた時に座屈を補剛するべく芯材の外周部を覆うように設置された外補剛材により構成された座屈拘束部と、前記芯材の端部に設けられ、建築物の柱及び/又は梁と接合される接合部と、を備え、
前記内補剛材が鋼管もしくは棒鋼であり、外補剛材が木質材により形成された中空部材であることを特徴とする座屈拘束筋交い部材。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記外補剛材が材軸と直交する断面方向に2分割された2部材からなり、該2部材がボルトもしくは接着剤で結合されて管状を形成していることを特徴とする請求項1に記載の座屈拘束筋交い部材。
【請求項3】
前記内補剛材の曲げ剛性が、前記外補剛材の曲げ剛性よりも大きいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の座屈拘束筋交い部材。
【請求項4】
前記芯材と前記内補剛材の材軸方向と直交する断面における隙間の最小値と、前記芯材と前記外補剛材の材軸方向と直交する断面における隙間の最小値との差が2mm以内であることを特徴とする請求項1又は2に記載の座屈拘束筋交い部材。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の座屈拘束筋交い部材を、柱と梁からなる架構部に配設したことを特徴とする架構構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼構造建築物に設置される筋交い部材(以下、「ブレース」という場合あり)、該筋交い部材を配設した架構構造に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
圧縮軸力作用時に座屈することを防止し、引張軸力作用時と同等の耐力および変形性能を付与した座屈拘束ブレースは、種々の形式のものが開発・実用化されており、耐震又は制振ブレースとして広く適用されている。
ブレースは、例えば特許文献1に開示された座屈拘束ブレースの一例である二重管型ブレース材のように、曲げモーメントを負担する管状の座屈拘束材と、座屈拘束材の内部に設けられ軸力を負担する芯材とを有し、芯材の外側から座屈拘束する構成が主流である。
【0003】
座屈拘束ブレースの意匠性を考えると、なるべく芯材と座屈拘束材から成る座屈拘束部の外径を小さく抑えることが望ましい。これを解決する観点で、特許文献2などで提案されているように、芯材を中空の鋼管とし、その内部に座屈拘束材を挿入する方法が一案として考えられる。
【0004】
座屈拘束ブレースは、設計軸力に対し、座屈拘束材に作用する設計曲げモーメントが座屈拘束材の降伏曲げモーメントを下回るという全体座屈防止条件を満足させる必要がある。この降伏曲げモーメントと、作用する設計曲げモーメントは、座屈拘束材の外径による影響が大きく、外径が小さいほど降伏曲げモーメントは小さく、作用曲げモーメントは大きくなる傾向がある。
従って、特許文献2のように芯材内部の鋼管によって座屈拘束する形式では、芯材の外側から座屈拘束する形式に比べて、全体座屈防止条件を満足するのは非合理的になる。すなわち、座屈拘束材の板厚を大きくするなど鋼材重量がかさみ、ブレースの製作コストが上昇すると考えらえる。
【0005】
我が国では、木材の有する温かみや木目の意匠性が好まれる傾向にあり、例えば特許文献3のように、座屈拘束ブレースにおいても従来の鋼製の座屈拘束材の代わりに木材による座屈拘束材を用いるブレースが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2008-223415号公報
特開2020-193431号公報
特開2020-183701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、座屈拘束ブレースの設計では、上述のように座屈拘束材の曲げ剛性と曲げ耐力が重要となるが、木材のヤング率と引張耐力は鋼材のおおよそ1/10以下にとどまり、このため木材を座屈拘束材として使用して全体座屈防止条件を満足させるのには問題がある。つまり、木材を座屈拘束材として芯材の外周部に設けて木材があらわしとなるようにした場合、木材のヤング率と引張耐力が小さいので、全体座屈防止条件を満足させるには座屈拘束材の外径が非常に大きくなり意匠性を損ねるほか、梁幅よりもブレース外径が大きくなり、室内空間を狭めるといったデメリットが生じやすいと考えられる。
一方で、木材はカーボンニュートラルな素材であるため、鋼材使用量を低減して木材を活用する需要も拡大していくことが見込まれる。
【0008】
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、ブレースの外径を過大にせずに木材を座屈拘束材としてあらわしで使用し、意匠性と機能性を両立した座屈拘束筋交い部材、該座屈拘束筋交い部材を配設した架構構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明に係る座屈拘束筋交い部材は、軸力を負担し塑性変形し得る鋼管による芯材と、該芯材が圧縮軸力を受けたときに座屈を補剛するべく芯材の内部に挿入された内補剛材と、前記芯材が圧縮軸力を受けた時に座屈を補剛するべく芯材の外周部を覆うように設置された外補剛材により構成された座屈拘束部と、前記芯材の端部に設けられ、建築物の柱及び/又は梁と接合される接合部と、を備え、
前記内補剛材が鋼管もしくは棒鋼であり、外補剛材が木質材により形成された中空部材であることを特徴とするものである。
【0010】
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記外補剛材が材軸と直交する断面方向に2分割された2部材からなり、該2部材がボルトもしくは接着剤で結合されて管状を形成していることを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)

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