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公開番号2024083253
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-20
出願番号2023196646
出願日2023-11-20
発明の名称溶融ガラスの撹拌装置、ガラス物品の製造装置、ガラス物品の製造方法及びスターラー
出願人日本電気硝子株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C03B 5/187 20060101AFI20240613BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】スターラーを改良して溶融ガラスの撹拌性能の向上し、溶融ガラスの均質化を図る。
【解決手段】撹拌槽12と、スターラー15とを備える溶融ガラスGmの撹拌装置3であって、スターラー15は、上下方向に延びるシャフト16と、シャフト16に配置された撹拌翼17とを備える。撹拌翼17は、板状の上羽根19と、板状の下羽根20と、上羽根19と下羽根20との間に位置して溶融ガラスGmが通過可能な隙間部S1とを備える。上羽根19と下羽根20との上下方向の間隔は、シャフト16の半径方向内側に向かうに連れて大きくなる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
撹拌槽と、スターラーとを備える溶融ガラスの撹拌装置であって、
前記スターラーは、上下方向に延びるシャフトと、前記シャフトに配置された撹拌翼とを備え、
前記撹拌翼は、板状の上羽根と、板状の下羽根と、前記上羽根と前記下羽根との間に位置し、前記溶融ガラスが通過可能な隙間部とを備え、
前記上羽根と前記下羽根との上下方向の間隔は、前記シャフトの半径方向内側に向かうに連れて大きくなることを特徴とする溶融ガラスの撹拌装置。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記上羽根の先端が、前記下羽根の先端と連結されている請求項1に記載の溶融ガラスの撹拌装置。
【請求項3】
前記上羽根は、前記上羽根の先端高さが前記上羽根の根元高さよりも低くなるように下方傾斜しており、
前記下羽根は、前記下羽根の先端高さが前記下羽根の根元高さよりも高くなるように上方傾斜している請求項1又は2に記載の溶融ガラスの撹拌装置。
【請求項4】
前記上羽根及び前記下羽根の先端形状が、円弧状である請求項1又は2に記載の溶融ガラスの撹拌装置。
【請求項5】
前記上羽根の先端幅が、前記上羽根の根元幅よりも大きく、
前記下羽根の先端幅が、前記下羽根の根元幅よりも大きい請求項1又は2に記載の溶融ガラスの撹拌装置。
【請求項6】
前記撹拌翼が、前記シャフトの周方向に沿って複数配置されている請求項1又は2に記載の溶融ガラスの撹拌装置。
【請求項7】
前記撹拌翼が、異なる高さ位置で、前記シャフトの周方向の位置を異ならせて複数配置されている請求項6に記載の溶融ガラスの撹拌装置。
【請求項8】
上下方向で隣り合う二つの前記撹拌翼のうち、上側の前記撹拌翼の一部が、上面視で、下側の前記撹拌翼と重なる重なり部を備え、
前記重なり部は、前記上側の撹拌翼の前記下羽根と前記下側の撹拌翼の前記上羽根との間に位置し、前記溶融ガラスが通過可能な第二の隙間部を有する請求項7に記載の溶融ガラスの撹拌装置。
【請求項9】
前記スターラーは、上側の前記撹拌翼と、下側の前記撹拌翼との間に架け渡される板状の接続羽根を備える請求項8に記載の溶融ガラスの撹拌装置。
【請求項10】
前記上羽根の先端における回転方向の前端が、前記上羽根の先端における回転方向の後端よりも低くなるように、前記上羽根が傾斜しており、
前記下羽根の先端における回転方向の前端が、前記下羽根の先端における回転方向の後端よりも低くなるように、前記下羽根が傾斜している請求項1又は2に記載の溶融ガラスの撹拌装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、溶融ガラスの撹拌装置、ガラス物品の製造装置、ガラス物品の製造方法及びスターラーに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
ガラス板の製造工程において、ガラス板の元となる溶融ガラスを円筒状に形成された撹拌槽内で撹拌して均質化させる撹拌工程が実行される。撹拌工程の実行には、シャフトと、このシャフトの回転に伴ってシャフト周りを旋回する撹拌翼とを備えたスターラーが使用される。このスターラーにより、溶融ガラスは撹拌槽内をシャフトの軸方向(上下方向)に沿って流れながら撹拌されていく。
【0003】
ここで、特許文献1及び2にはスターラーの一例が開示されている。特許文献1及び2に開示のスターラーは、シャフトの軸方向に間隔を置いて配置された複数の枠状の撹拌翼を備えている。複数の撹拌翼は、シャフト周りを旋回する際に複数の撹拌翼の間に連続して位相差が生じるように配置されている。さらに、特許文献2に開示のスターラーでは、シャフトの軸方向で隣り合う撹拌翼の先端部同士が棒状の連結部により連結されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-104211号公報
特開2018-104212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1及び2に開示のスターラーでは、溶融ガラスの撹拌性能が未だ十分でないという問題があった。このような問題が生じる主たる原因は、溶融ガラスに作用するせん断力(撹拌翼の旋回方向に沿って作用するせん断力であり、以下において「せん断力」とは同方向に沿って作用するせん断力を意味する)が小さいことが考えられる。
【0006】
本発明は、スターラーを改良して溶融ガラスの撹拌性能の向上し、溶融ガラスの均質化を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 上記の課題を解決するために創案された本発明に係る溶融ガラスの撹拌装置は、撹拌槽と、スターラーとを備え、スターラーは、上下方向に延びるシャフトと、シャフトに配置された撹拌翼とを備え、撹拌翼は、板状の上羽根と、板状の下羽根と、上羽根と下羽根との間に位置し、溶融ガラスが通過可能な隙間部とを備え、上羽根と下羽根との上下方向の間隔が、シャフトの半径方向内側に向かうに連れて大きくなることを特徴とする。
【0008】
このようにすれば、隙間部を通過する溶融ガラスは、板状の上羽根及び下羽根のせん断力により引き延ばされる。また、上羽根と下羽根との上下方向の間隔がシャフトの半径方向内側に向かうに連れて大きくなるため、隙間部を通過する溶融ガラスには、流路面積がより大きくなる半径方向内側に向かう力(つまり、撹拌槽の中心側に向かう力)が作用する。その結果、溶融ガラスの撹拌が促進される。
【0009】
(2) 上記(1)の構成において、上羽根の先端が、下羽根の先端と連結されていることが好ましい。
【0010】
このようにすれば、隙間部内の溶融ガラスに作用する攪拌槽の中心側に向かう力が、より顕著になり、溶融ガラスの撹拌がより促進される。
(【0011】以降は省略されています)

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