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公開番号
2024082972
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-06-20
出願番号
2022197213
出願日
2022-12-09
発明の名称
DLC層付着ABS樹脂の製造方法
出願人
学校法人関東学院
代理人
個人
主分類
C08J
7/00 20060101AFI20240613BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本件発明は、ABS樹脂に対するDLC層の摩擦抵抗、耐摩耗性、密着性を向上させるDLC層付きABS樹脂の製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】DLC層をABS樹脂表面に生成するために、UV照射によりABS樹脂表面を改質する工程と、真空雰囲気においてArによるイオンボンバード処理により針状の突起物を形成させる工程と、プラズマ法によりDLC層を生成する工程とを含むことを特徴とする製造方法を採用する。
【選択図】図9
特許請求の範囲
【請求項1】
表面にDLC層を備えたDLC層付きABS樹脂の製造方法であって、以下の工程1から工程3を含むことを特徴とするDLC層付きABS樹脂の製造方法。
工程1:ABS樹脂表面に低圧水銀銅を用いて大気圧でのUV照射を行なう。
工程2:UV照射後のABS樹脂を30Pa以下の真空雰囲気において、イオンボンバード処理を行なう。
工程3:プラズマ法で、DLC層形成を行なう。
続きを表示(約 510 文字)
【請求項2】
前記工程1に記載のUV照射は、UV照度を波長184.9nmの場合、5.0mW/cm
2
以上8.0mW/cm
2
以下、波長253.7nmの場合、50.0mW/cm
2
以上60.0mW/cm
2
以下、照射時間を30秒以上120秒以下である請求項1に記載のDLC層付きABS樹脂の製造方法。
【請求項3】
前記工程2に記載のイオンボンバード処理は、加速電圧を3.5V以上4.5V以下、Arガスフロー量を130mL/min以上150mL/min以下、真空度を15Pa以上25Pa以下、RF出力を80W以上120W以下である請求項1に記載のDLC層付きABS樹脂の製造方法。
【請求項4】
前記工程3に記載のDLC層形成時のプラズマ発生条件は、C2H2ガスフロー量を5mL/min以上10mL/min以下、真空度を25Pa以上30Pa以下、パルス電圧を3.5kV以上4.5kV以下、RF出力を30W以上50W以下、周波数を13.56kHzである請求項1に記載のDLC層付着ABS樹脂の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本件発明は、ABS樹脂表面にDLC層を備えたDLC層付着ABS樹脂の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、ダイヤモンドライクカーボン(Diamond-like Carbon:以上および以下において、単に「DLC」と称する。)膜は、ダイヤモンドとグラファイトの中間的な結晶構造を持ち、高硬度で摩擦係数が低く、耐摩耗性や化学的安定性等に優れることから、ハードディスク、磁気ヘッドなどの電子機器部品、工具、金型といった機械加工部品、プラスチック容器のガスバリア膜など幅広い分野で利用されている。
【0003】
DLC膜の成膜方法として、一般にプラズマCVD法、イオン化蒸着法、陰極アーク法などの様々な方法があるが、いずれもイオン化した炭化水素ガスや固体カーボンなどのDLC原料を電圧で加速させ、基材表面に衝突させることでDLCを析出させるため、基材温度が上昇し、耐熱性に優れている金属素材の基材に対してDLC膜を成膜することが多い。そのため、耐熱性に乏しいプラスチック素材の機械部品や摺動部品への実用化はほとんど見られない。
【0004】
また、非特許文献1に開示されているように、アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン(Acrylonitrile、Butadiene、Styrene:ABS以上および以下において、単に「ABS」と称する。)、ポリスチレン、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレンの5種類のプレスチック素材を用いて、同一条件でDLC膜を生成し、各プラスチック素材による密着性の違いを検証し、ABSとポリスチレンの密着性は、DLC膜の大部分で剥離が発生するほど、他のプラスチック素材と比較して低いことが問題視されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
浅野 誠、金子 聡志、原田 陽一 「機能強化DLC膜による機械部品の高度化研究 無潤滑下におけるDLC膜同士の摩擦摩耗特性」奈良県工業技術センター研究報告=Report of Nara Prefectural Institute of Industrial Technology / 奈良県工業技術センター 編 (36)2010、23-26
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、地球環境保全への意識の高まりの中で自動車をはじめとする輸送機会の低燃費化、家電製品や各種装置の携帯性向上を図るための軽量化の取り組みにおいて、構成部品の金属材料から樹脂材料への置き換えが必要とされている。そのため、高硬度かつ低摩擦係数の特性を利用したDLC層付き樹脂部品が求められるようになった。
【0007】
本件発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、DLC膜の密着性を向上させたDLC層付きABS樹脂を製造できる製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題を解決するために、鋭意研究の結果、以下の発明に想到した。
【0009】
表面にDLC層を備えたDLC層付きABS樹脂の製造方法であって、以下の工程1から工程3を含むことを特徴とする。
工程1:ABS樹脂表面に低圧水銀銅を用いて大気圧でのUV照射を行なう。
工程2:UV照射後のABS樹脂を30Pa以下の真空雰囲気において、イオンボンバード処理を行なう。
工程3:プラズマ法で、DLC層形成を行なう。
【0010】
そして、前記工程1では、UV照度を波長184.9nmでは、5.0mW/cm
2
以上8.0mW/cm
2
以下、波長253.7nmでは、50.0mW/cm
2
以上60.0mW/cm
2
以下、照射時間を30秒以上120秒以下であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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