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公開番号2024082962
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-20
出願番号2022197202
出願日2022-12-09
発明の名称レーザー加工装置
出願人株式会社ディスコ
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類B23K 26/16 20060101AFI20240613BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】被加工物を正確に観察することが可能であり、なおかつ、加工屑による加工不良を引き起こす恐れを低減するレーザー加工装置を提供すること。
【解決手段】レーザー加工装置1は、保持テーブルと、レーザービーム照射ユニット20と、加工屑排出ユニット30と、斜光照明ユニット70と、撮像ユニットとを備える。斜光照明ユニット70は、レーザービーム照射ユニットの集光器23の下方に配設され、レーザービーム28の照射によって被加工物から生じる加工屑を吸引して排出する加工屑排出ユニット30の加工屑捕獲チャンバ31の内部、且つ、加工屑捕獲チャンバ31の上壁41の下方に、レーザービーム28の通過を許容する上側開口44に対応する円形空間75を残して配置され、リング状の光出射面77を有する。撮像ユニットは、斜光照明ユニット70により照明された保持テーブル上の被加工物を撮像する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
レーザー加工装置であって、
被加工物を保持する保持テーブルと、
該保持テーブルに保持された被加工物に対してレーザービームを集光照射する集光器を備えたレーザービーム照射ユニットと、
該集光器の下方に配設され、該レーザービームの照射によって被加工物から生じる加工屑を吸引して排出する加工屑排出ユニットと、を備え、
該加工屑排出ユニットは、
該集光器で集光されたレーザービームの通過を許容する上側開口が形成された上壁と、
該上壁から垂下した側壁と、
該側壁に形成された流体流入口と、
該流体流入口が形成された側壁と対面する側壁に形成され吸引源に接続された吸引口と、
該上壁と対向し、該レーザービームの通過を許容するとともに加工屑を捕獲する下側開口が形成された下壁と、
を含む加工屑捕獲チャンバを有し、
該加工屑捕獲チャンバの内部、且つ、該上壁の下方に、レーザービームの通過を許容する該上側開口に対応する円形空間を残して配置され、リング状の光出射面を有する斜光照明ユニットと、
該斜光照明ユニットにより照明された保持テーブル上の被加工物を撮像する撮像ユニットと、
をさらに備えることを特徴とする、レーザー加工装置。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
該レーザービームを出射するレーザー発振器と、該集光器と、の間に配設され、該レーザービームを透過して集光器へと導くとともに該レーザービームの波長以外の波長の光を反射するミラーと、
該ミラーにより反射され該集光器へと導かれる経路に照明光を照射する光源と、
を更に備え、
該撮像ユニットは、該光源から該集光器を介して該被加工物に照射され、該被加工物で反射した光を受光することで該保持テーブル上の被加工物を撮像することを特徴とする、請求項1に記載のレーザー加工装置。
【請求項3】
該加工屑捕獲チャンバの内部、且つ、該斜光照明ユニットより該下壁側に配置され、該斜光照明ユニットから出射された光を反射して該光の進行方向を変更する逆円錐台形状に形成された斜光照明反射部材をさらに有することを特徴とする、請求項1または2に記載のレーザー加工装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザー加工装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
半導体ウエーハ等の板状の被加工物を分割予定ラインに沿って分割するために、ウエーハに対して吸収性を有する波長のレーザービームを照射することでレーザー加工溝を形成するレーザー加工装置が用いられる(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-028030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のレーザー加工装置では、被加工物にレーザービームが照射されるタイミングに合わせてストロボ光を照射し撮像手段で撮像する。撮像手段は、加工用のレーザービーム(加工用レーザー)と同軸に配置されているため、レーザービームの照射により発生するプラズマの位置とあらかじめ設定された加工位置との位置関係をリアルタイムで計測することが可能となり、これにより、レーザー加工溝の異常をいち早く検出して品質の低下を抑制できる。
【0005】
ところで、こうしたレーザー加工装置は、上記の撮像手段とは別にアライメント用のカメラが設けられている。これは、上記の撮像手段では同軸落斜照明のみで被加工物を撮像しているのに対し、通常のアライメントでは、被加工物をより正確に観察するために同軸落斜照明と側斜(斜光)照明を用いることが要求される為である。しかしながら、アライメント用のカメラを別途設置するのはコストの増大に直結するだけでなく、アブレーションにより発生した加工屑(デブリ)がカメラに付着してしまうという問題も存在しており、付着した加工屑が落下して被加工物に付着することで加工不良を招く恐れがあった。
【0006】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、被加工物を正確に観察することが可能であり、なおかつ、加工屑による加工不良を引き起こす恐れを低減するレーザー加工装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のレーザー加工装置は、レーザー加工装置であって、被加工物を保持する保持テーブルと、該保持テーブルに保持された被加工物に対してレーザービームを集光照射する集光器を備えたレーザービーム照射ユニットと、該集光器の下方に配設され、該レーザービームの照射によって被加工物から生じる加工屑を吸引して排出する加工屑排出ユニットと、を備え、該加工屑排出ユニットは、該集光器で集光されたレーザービームの通過を許容する上側開口が形成された上壁と、該上壁から垂下した側壁と、該側壁に形成された流体流入口と、該流体流入口が形成された側壁と対面する側壁に形成され吸引源に接続された吸引口と、該上壁と対向し、該レーザービームの通過を許容するとともに加工屑を捕獲する下側開口が形成された下壁と、を含む加工屑捕獲チャンバを有し、該加工屑捕獲チャンバの内部、且つ、該上壁の下方に、レーザービームの通過を許容する該上側開口に対応する円形空間を残して配置され、リング状の光出射面を有する斜光照明ユニットと、該斜光照明ユニットにより照明された保持テーブル上の被加工物を撮像する撮像ユニットと、をさらに備えることを特徴とする。
【0008】
該レーザービームを出射するレーザー発振器と、該集光器と、の間に配設され、該レーザービームを透過して集光器へと導くとともに該レーザービームの波長以外の波長の光を反射するミラーと、該ミラーにより反射され該集光器へと導かれる経路に照明光を照射する光源と、を更に備え、該撮像ユニットは、該光源から該集光器を介して該被加工物に照射され、該被加工物で反射した光を受光することで該保持テーブル上の被加工物を撮像してもよい。
【0009】
該加工屑捕獲チャンバの内部、且つ、該斜光照明ユニットより該下壁側に配置され、該斜光照明ユニットから出射された光を反射して該光の進行方向を変更する逆円錐台形状に形成された斜光照明反射部材をさらに有してもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、加工屑排出ユニットの加工屑捕獲チャンバの内部に、リング状の光出射面を有する斜光照明ユニットを組み込むことで、加工屑排出ユニットにより、レーザービームの照射によって被加工物から生じる加工屑を捕獲、吸引して排出できるとともに、斜光照明ユニットにより、被加工物に対して斜めから光を照射して照明できる。このため、被加工物を正確に観察することが可能であり、なおかつ、加工屑による加工不良を引き起こす恐れを低減できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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