TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024082782
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-20
出願番号2022196882
出願日2022-12-09
発明の名称開放型スプリンクラー設備及び履歴保持弁
出願人ホーチキ株式会社
代理人個人,個人
主分類A62C 37/50 20060101AFI20240613BHJP(人命救助;消防)
要約【課題】一斉開放弁が開動作するに至る起動弁の動作を履歴として保持して誤動作の原因究明を容易とする。
【解決手段】開放型スプリンクラー設備は、防護区域11に消火用水を散水する開放型スプリンクラーヘッド42と、一次側に消火用水の水源に接続される分岐管22が接続され、二次側に開放型スプリンクラーヘッド42に接続される消火配管30が接続され、開閉動作するための制御ポート2810に制御配管34が接続された一斉開放弁として減圧式一斉開放弁28と、制御配管34に設けられ、開動作することで減圧式一斉開放弁28を開動作させる起動弁として手動起動弁48と、を備え、手動起動弁48が開動作した場合に一次側と二次側に接続される制御配管間での圧力変化により開動作して、当該開動作した状態を履歴として保持する履歴保持弁50が手動起動弁48に対して直列となるように制御配管34に設けられる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
防護区域に設けられ、前記防護区域に消火用水を散水する開放型スプリンクラーヘッドと、
自身の一次側に前記消火用水の水源に接続される配管が接続され、自身の二次側に前記開放型スプリンクラーヘッドに接続される配管が接続され、自身が開閉動作するための制御ポートに制御配管が接続された一斉開放弁と、
前記制御配管に設けられ、自身が開動作することで前記一斉開放弁を開動作させる起動弁と、
を備えた開放型スプリンクラーヘッド設備であって、
前記起動弁が開動作した場合に自身の一次側と二次側に接続される制御配管間での圧力変化により開動作して、当該自身の開動作した状態を履歴として保持する履歴保持弁が前記起動弁に対して直列となるように前記制御配管に設けられたことを特徴とする開放型スプリンクラー設備。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1記載の開放型スプリンクラー設備において、
前記履歴保持弁は、
前記起動弁が開動作した場合に、自身の一次側と二次側に接続される制御配管間での圧力変化により開動作する弁開閉機構と、
前記弁開閉機構の開動作した状態を履歴として保持する保持部を備えた保持機構と、
を備えたことを特徴とする開放型スプリンクラー設備。
【請求項3】
請求項2記載の開放型スプリンクラー設備において、
前記履歴保持弁の保持機構は、更に前記保持部により保持された履歴を外部から視認可能とする履歴表示部を備えたことを特徴する開放型スプリンクラー設備。
【請求項4】
請求項1記載の開放型スプリンクラー設備において、
前記制御配管は、前記制御ポートから前記履歴保持弁、前記起動弁の順で各々を介して排水側に接続される配管経路を有し、
前記一斉開放弁は、前記制御ポートに接続された制御配管の加圧により閉動作し、前記制御ポートに接続された制御配管の減圧により開動作し、
前記履歴保持弁は、前記起動弁が開動作した場合に、自身の二次側に接続される制御配管の減圧により開動作して当該自身の開動作した状態を履歴として保持することを特徴とする開放型スプリンクラー設備。
【請求項5】
請求項4記載の開放型スプリンクラー設備において、
前記制御ポートと前記履歴保持弁との間の前記制御配管に、前記履歴保持弁側から前記制御ポート側への逆流を阻止する方向で逆止弁が設けられたことを特徴とする開放型スプリンクラー設備。
【請求項6】
請求項1記載の開放型スプリンクラー設備において、
前記制御配管は、前記制御ポートから排水側に接続される配管経路と、前記一斉開放弁の一次側の配管から分岐して前記起動弁、前記履歴保持弁の順で各々を介して前記制御ポートから排水側に接続される配管に分岐接続される配管経路とを有し、
前記一斉開放弁は、前記制御ポートに接続された制御配管の減圧により閉動作し、前記制御ポートに接続された制御配管の加圧により開動作し、
前記履歴保持弁は、前記起動弁が開動作した場合に、自身の一次側に接続される制御配管の加圧により開動作して当該自身の開動作した状態を履歴として保持することを特徴とする開放型スプリンクラー設備。
【請求項7】
請求項6記載の開放型スプリンクラー設備において、
前記制御ポートと前記履歴保持弁との間の前記制御配管に、前記制御ポート側から前記履歴保持弁側への逆流を阻止する方向で逆止弁が設けられたことを特徴とする開放型スプリンクラー設備。
【請求項8】
請求項1記載の開放型スプリンクラー設備において、
前記起動弁は前記制御配管に並列となるように複数設けられ、所定の起動弁に対して前記履歴保持弁が設けられたことを特徴とする開放型スプリンクラー設備。
【請求項9】
請求項1記載の開放型スプリンクラー設備において、
前記履歴保持弁は、前記防護区域内の所定の位置に設けられたことを特徴とする開放型スプリンクラー設備。
【請求項10】
請求項1記載の開放型スプリンクラー設備において、
前記履歴保持弁は、前記防護区域外の所定の位置に設けられたことを特徴とする開放型スプリンクラー設備。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、起動弁の開動作に応じて開放型スプリンクラーヘッドから消火用水を散水して消火する開放型スプリンクラー設備及び履歴保持弁に関する。
に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、劇場の舞台部等の急速に火災が拡大する場所には開放型スプリンクラー設備が設置されている。
【0003】
開放型スプリンクラー設備は、消火ポンプ設備からの給水配管が一斉開放弁の一次側に接続され、一斉開放弁の二次側からの消火配管を防護区域まで引き出して消火配管に開放型スプリンクラーヘッドを接続している。一斉開放弁の制御配管には防護区域まで引き出された箇所に手動起動弁が設けられると共に、防護区域に設置された火災感知器の作動により動作する自動起動弁が防護区域外に設けられている。開放型スプリンクラー設備の通常運用状態では、一斉開放弁の一次側の給水配管には消火用水が加圧状態で充水されており、開放型スプリンクラーヘッドを接続した一斉開放弁の二次側の消火配管は消火用水が充水されていない空配管となっている。
【0004】
火災が発生した場合には、火災感知器が作動して火災受信機からの信号により監視盤が自動起動弁を開動作させることで一斉開放弁が開動作して開放型スプリンクラーヘッドから消火用水が散水される。また、防護区域内に設けられた手動開放弁を起動操作(開操作)した場合にも、一斉開放弁が開動作して開放型スプリンクラーヘッドから消火用水が散水される。
【0005】
また、一斉開放弁には減圧式と加圧式がある。減圧式一斉開放弁は、減圧式一斉開放弁に接続された制御配管に加圧された消火用水を充水することで弁体を閉位置に保持しており、自動起動弁又は手動起動弁の開動作により当該制御配管に充水された消火用水を排水して減圧することで弁体が開位置に移動して一斉開放弁が開動作する。一方、加圧式一斉開放弁は、減圧式一斉開放弁に接続された制御配管から消火用水を排水して減圧することで弁体を閉位置に保持しており、自動起動弁又は手動起動弁の開動作により当該制御配管に消火用水を供給して加圧することで弁体が開位置に移動して一斉開放弁が開動作する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2012-179330号公報
特開2006-345883号公報
特開2012-095897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような従来の開放型スプリンクラー設備にあっては、何らかの原因により誤動作して開放型スプリンクラーヘッドから消火用水が散水されることで、防護区域となる舞台部等で人への被害や機材の水損等の問題が発生しており、その際に誤動作の原因を調査することになるが、原因を特定するための調査に時間を要する問題がある。
【0008】
また、誤動作の原因調査にあたり、自動起動弁や手動起動弁が開動作しているか調べることになるが、誤動作に対処するために放水停止動作を行った後には自動起動弁や手動起動弁は閉位置となっているため、事後に自動起動弁や手動起動弁が開動作したか否か判断できない事態に陥り、誤動作の原因究明が困難な状況に置かれることになる。
【0009】
本発明は、一斉開放弁が開動作するに至る起動弁の動作を履歴として保持して誤動作の原因究明を容易とする開放型スプリンクラー設備及び履歴保持弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(開放型スプリンクラー設備)
本発明は、防護区域に設けられ、防護区域に消火用水を散水する開放型スプリンクラーヘッドと、
自身の一次側に消火用水の水源に接続される配管が接続され、自身の二次側に開放型スプリンクラーヘッドに接続される配管が接続され、自身が開閉動作するための制御ポートに制御配管が接続された一斉開放弁と、
制御配管に設けられ、自身が開動作することで一斉開放弁を開動作させる起動弁と、
を備えた開放型スプリンクラーヘッド設備であって、
起動弁が開動作した場合に自身の一次側と二次側に接続される制御配管間での圧力変化により開動作して、当該自身の開動作した状態を履歴として保持する履歴保持弁が起動弁に対して直列となるように制御配管に設けられたことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許