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公開番号2024081273
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-18
出願番号2022194778
出願日2022-12-06
発明の名称残留オーステナイト測定用基準片の製造方法
出願人新東工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C21D 9/00 20060101AFI20240611BHJP(鉄冶金)
要約【課題】バルク体であって測定のばらつきが生じにくい残留オーステナイト測定用基準片を製造できる技術を提供する。
【解決手段】残留オーステナイト測定用基準片の製造方法は、金属部材の表面の少なくとも一部にナノ結晶化を行った後、焼入れ及び焼戻しをする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
金属部材の表面の少なくとも一部にナノ結晶化を行った後、焼入れ及び焼戻しをする、残留オーステナイト測定用基準片の製造方法。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記ナノ結晶化はショットピーニングにより行われる、請求項1に記載の残留オーステナイト測定用基準片の製造方法。
【請求項3】
前記ショットピーニングにより前記金属部材の配向性をキャンセルする、請求項2に記載の残留オーステナイト測定用基準片の製造方法。
【請求項4】
前記ショットピーニングにより、X線による残留応力の測定に耐えられるだけの結晶粒を前記金属部材に残存させる、請求項2又は3に記載の残留オーステナイト測定用基準片の製造方法。
【請求項5】
前記金属部材は鉄を主成分とした合金で形成される、請求項2又は3に記載の残留オーステナイト測定用基準片の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、残留オーステナイト測定用基準片の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、X線を用いて応力を測定する装置の検定又は調整に用いられる基準片を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-041830号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、X線を用いて、測定対象物の残留オーステナイトを測定する場合がある。オーステナイトとは面心立方(FCC)構造を有した金属結晶である。鋼を焼入れする際に、つまりγ域温度の保持から急激に冷却した際、体心立方(BCC)構造マルテンサイトへの変態が行われず、金属内部にはオーステナイトが残留することがある。残留オーステナイトは、この一部未変態のオーステナイトとして残ったものをいう。残留オーステナイトは、硬さの低下、製品寸法の変化などの問題が生じる原因となる反面、靱性を向上させ、使用中の割れ又は焼き割れなどの現象を防ぐ効果がある。したがって、測定対象物の残留オーステナイトをより正確に計測することが要求される。
【0005】
しかしながら、残留オーステナイトは、衝撃が加わったり、あるいは時間が経過したりすることによって、マルテンサイトに変態するおそれがあるので、測定用の基準片を作成することが困難である。本開示は、測定のばらつきが生じにくい残留オーステナイト測定用基準片を製造する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面に係る残留オーステナイト測定用基準片の製造方法は、金属部材の表面の少なくとも一部にナノ結晶化を行った後、焼入れ及び焼戻しをする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、バルク体であって測定のばらつきが生じにくい残留オーステナイト測定用基準片を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施形態に係るX線残留オーステナイト測定用基準片の製造方法を示すフローチャートである。
図2は、金属部材の含有炭素量と焼入れ後の残留オーステナイト量との関係を示すグラフである。
図3は、熱処理工程における、時間と温度との関係を示すグラフである。
図4は、X線残留オーステナイト測定結果を示す概念図である。
図5は、測定回数と残留オーステナイトの体積率との関係を示すグラフである。
図6は、経過日数と残留オーステナイトの体積率との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の概要]
最初に、本開示の実施形態の概要を説明する。
【0010】
(条項1) 本開示の一側面に係る応力測定用基準片の製造方法は、金属部材の表面の少なくとも一部にナノ結晶化を行った後、焼入れ及び焼戻しをする。
(【0011】以降は省略されています)

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