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公開番号2024080423
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2022193599
出願日2022-12-02
発明の名称ポリマー被覆シリカゲル粒子充填剤
出願人東ソー株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類B01J 20/281 20060101AFI20240606BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】アルカリ緩衝液中でのシリカ溶出を抑制可能なポリマー被覆シリカゲル粒子充填剤、及び前記充填剤を用いて糖化たんぱく質を分離可能な液体クロマトグラフィーを提供する。
【解決手段】以下の[1]~[3]の工程を経て作製されるボロン酸固定化ポリマー被覆シリカゲル粒子充填剤、及び前記充填剤を用いた液体クロマトグラフィー。
[1] 多孔質シリカゲル粒子表面に、有機又は無機リンカー材料を介し重合開始点を導入する工程、
[2] [1]で導入された重合開始点を起点に多孔質シリカゲル粒子表面にポリマー層を付与する工程、
[3] [2]で付与されたポリマーの主鎖及び/又は側鎖末端にボロン酸誘導体を導入する工程。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
多孔質シリカゲル粒子表面に、有機又は無機リンカー材料を介してポリマー層が形成されており、このポリマー層の主鎖及び/又は側鎖末端にボロン酸誘導体が結合していることを特徴とする、液体クロマトグラフィー用充填剤。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
炭素数2~12の直鎖状及び/または環状を含むリンカーを介して、前記ボロン酸誘導体が結合していることを特徴とする、請求項1に記載の液体クロマトグラフィー用充填剤。
【請求項3】
アルカリ緩衝液(pH9)に対するシリカ溶出量が、15%未満であることを特徴とする、請求項1に記載の液体クロマトグラフィー用充填剤。
【請求項4】
細孔容量が0.10~0.65cm
3
/g_粒子であることを特徴とする、請求項1に記載の液体クロマトグラフィー用充填剤。
【請求項5】
ボロン酸固定化量が1.0~15.0μmol/m
2
であることを特徴とする、請求項1に記載の液体クロマトグラフィー用充填剤。
【請求項6】
前記ボロン酸誘導体が3-アミノフェニルボロン酸であり、前記ボロン酸誘導体がアミド結合を介して結合していることを特徴とする、請求項1に記載の液体クロマトグラフィー用充填剤。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の充填剤をカラムに充填してなる、液体クロマトグラフィー用カラム。
【請求項8】
請求項7に記載のカラムを用いた、糖化たんぱく質の測定方法。
【請求項9】
糖化たんぱく質が糖化ヘモグロビンである、請求項8に記載の測定方法。
【請求項10】
請求項1~6のいずれか1項に記載の液体クロマトグラフィー用充填剤の製造方法であって、
[1] 多孔質シリカゲル粒子表面に、有機又は無機リンカー材料を介し重合開始点を導入する工程、
[2] [1]で導入された重合開始点を起点に多孔質シリカゲル粒子表面にポリマー層を付与する工程、
[3] [2]で付与されたポリマーの主鎖及び/又は側鎖末端にボロン酸誘導体を導入する工程
を含む、方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体クロマトグラフィー用途ポリマー被覆シリカゲル粒子充填剤に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
ボロン酸アフィニティクロマトグラフィーは、分離担体上のボロン酸部位と糖化たんぱく質のcis-ジオール基間とで起こるボロン酸エステル形成・交換反応を利用した分離技術である。とくに、糖化されたヘモグロビンであるHbA1cを定量する糖尿病診断において、陽イオン交換クロマトグラフィー法が汎用されているが、糖尿病診断が困難な血色素異常症(異常ヘモグロビン症、サラセミア症)患者の場合には、異常ヘモグロビンなどの影響を受けることなくHbA1cが定量できるボロン酸アフィニティ法が利用される。このとき、HbA1cの分離に必要なボロン酸エステル形成・交換反応は、分離担体上のボロン酸部位にボロネートイオン(-B(OH)3
-
)を形成させる必要があることから、通常ボロン酸アフィニティ法では弱アルカリ緩衝液(pH8-9)が使用される(特許文献1)。
【0003】
ボロン酸アフィニティクロマトグラフィーの分離担体には、有機及び無機系担体が使用される。利用されている有機系担体は、天然物由来としてはアガロースやデキストランが、合成高分子由来としてはポリスチレン、エチレン-無水マレイン酸もしくはポリアクリルアミドなどである。一方、無機系担体としては多孔質シリカゲルが挙げられる。これら2種の分離担体はそれぞれ異なる性質を有しており、適切に使い分ける必要がある。具体的には、前者は化学的強度が強い一方で機械的強度が低く耐圧性に欠けることから、測定流速に制限がかかり高速分析が難しい場合がある。くわえて、疎水性の高いモノマーを使用しているポリスチレンやエチレン-無水マレイン酸等の合成高分子では、血中たんぱくをはじめとした生体関連物質の非特異吸着が懸念される。
【0004】
一方、後者の多孔質シリカゲルを用いた充填剤は、優れた耐圧性を有しているうえ、粒径・空孔制御が容易であることから高速・高分離性能評価が可能である。しかし、多孔質シリカゲルは化学的強度に乏しく、ボロン酸アフィニティ法で使用されるアルカリ環境下ではシリカ担体を構成するシリルエーテル結合の加水分解が進行するためカラムの寿命が短くなりやすいので、多孔質シリカゲルに耐アルカリ性を付与するために様々な表面修飾法が考案されてきた。
【0005】
たとえば、ジルコニア成分を担持させた系(特許文献2)や、シリコーン等の有機ケイ素成分を被覆させた系(特許文献3)が提案されてきたが、シリカに付与された耐アルカリ性能はいまだ不十分である。シリカ表面への担持量・被覆量をさらに増やすことで耐アルカリ性が向上することが期待できる一方で、シリカ表面のシラノール基量は減少してしまうため、分離担体の分離性能を損なうことなくこれを実施するのは必ずしも容易ではない。また、ボロン酸アフィニティ法において、分離担体表面の細孔径が糖化たんぱく質の認識に影響を与えることが報告されている(非特許文献1)。耐アルカリ性付与のためポリマー等の表面修飾量を増やすことは細孔径の狭小に起因するため、シリカ表面への修飾量を精密に制御できる手法の開発が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第3050951号公報
特許第2740810号公報
特開2003-75421号公報
【非特許文献】
【0007】
Y.Chen et al.,Nanoscale,6,9563-9567(2014)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、アルカリ緩衝液中でのシリカ溶出の抑制が可能なシリカゲル粒子充填剤、及び前記充填剤を用いた液体クロマトグラフィーで糖化たんぱく質を分離する手法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、多孔質シリカゲル粒子をポリマー層で被覆することにより、シリカ溶出が抑制され、なおかつ糖化たんぱく質の分離性能が損なわれないシリカゲル粒子充填剤が得られることを見い出し、本発明を完成するに到った。
【0010】
すなわち、本発明は下記の発明を包含する:
1.多孔質シリカゲル粒子表面に、有機又は無機リンカー材料を介してポリマー層が形成されており、このポリマー層の主鎖及び/又は側鎖末端にボロン酸誘導体が結合していることを特徴とする、液体クロマトグラフィー用充填剤。
2.炭素数2~12の直鎖状及び/又は環状を含むリンカーを介して、前記ボロン酸誘導体が結合していることを特徴とする、1.に記載の液体クロマトグラフィー用充填剤。
3.アルカリ緩衝液(pH9)に対するシリカ溶出量が、15%未満であることを特徴とする、1.又は2.に記載の液体クロマトグラフィー用充填剤。
4.細孔容量が0.10~0.65cm
3
/g_粒子であることを特徴とする、1.~3.のいずれかに記載の液体クロマトグラフィー用充填剤。
5.ボロン酸固定化量が1.0~15.0μmol/m
2
であることを特徴とする、1.~4.のいずれかに記載の液体クロマトグラフィー用充填剤。
6.前記ボロン酸誘導体が3-アミノフェニルボロン酸であり、前記ボロン酸誘導体がアミド結合を介して結合していることを特徴とする、1.~5.のいずれかに記載の液体クロマトグラフィー用充填剤。
7.1.~6.のいずれかに記載の充填剤をカラムに充填してなる、液体クロマトグラフィー用カラム。
8.7.に記載のカラムを用いた、糖化たんぱく質の測定方法。
9.糖化たんぱく質が糖化ヘモグロビンである、8.に記載の測定方法。
10.1.~6.のいずれかに記載の液体クロマトグラフィー用充填剤の製造方法であって、
[1] 多孔質シリカゲル粒子表面に、有機又は無機リンカー材料を介し重合開始点を導入する工程、
[2] [1]で導入された重合開始点を起点に多孔質シリカゲル粒子表面にポリマー層を付与する工程、
[3] [2]で付与されたポリマーの主鎖及び/又は側鎖末端にボロン酸誘導体を導入する工程
を含む、方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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