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公開番号2024080258
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2022193305
出願日2022-12-02
発明の名称メロン果汁入り飲料およびメロン果汁入り飲料の製造方法
出願人アサヒ飲料株式会社
代理人個人
主分類A23L 2/02 20060101AFI20240606BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】美味しさを保持しつつ瓜臭を抑制できるメロン果汁入り飲料およびメロン果汁入り飲料の瓜臭抑制に関する技術を提供する。
【解決手段】本発明のメロン果汁入り飲料は、メロン果汁と、イソ酪酸エチル、酪酸エチル、酢酸ヘキシル、および酢酸シス-3-ヘキセニルの中から選ばれる1種または2種以上の香気成分と、を含有し、以下の要件(a)~(d)のいずれかを満たす;(a)イソ酪酸エチル濃度が20ppb以上120ppm以下であり、(b)酪酸エチル濃度が1.0ppm以上80ppm以下であり、(c)酢酸ヘキシル濃度が20ppb以上100ppm以下であり、(d)酢酸シス-3-ヘキセニル濃度が20ppb以上80ppm以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
メロン果汁と、イソ酪酸エチル、酪酸エチル、酢酸ヘキシル、および酢酸シス-3-ヘキセニルの中から選ばれる1種または2種以上の香気成分と、を含有し、以下の要件(a)~(d)のいずれかを満たす、メロン果汁入り飲料;
(a)イソ酪酸エチル濃度が20ppb以上120ppm以下であり、
(b)酪酸エチル濃度が1.0ppm以上80ppm以下であり、
(c)酢酸ヘキシル濃度が20ppb以上100ppm以下であり、
(d)酢酸シス-3-ヘキセニル濃度が20ppb以上80ppm以下である。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
乳をさらに含有する、請求項1に記載の飲料。
【請求項3】
メロン果汁の含有量が0.5~30質量%である、請求項1または2に記載の飲料。
【請求項4】
メロン風味飲料である、請求項1または2に記載の飲料。
【請求項5】
無脂乳固形分量が0.1~5質量%以上である、請求項1または2に記載の飲料。
【請求項6】
クエン酸酸度が0.25~0.45g/100mlである、請求項1または2に記載の飲料。
【請求項7】
甘味料を含む、請求項1または2に記載の飲料。
【請求項8】
容器詰めされた、請求項1または2に記載の飲料。
【請求項9】
常温用またはコールド用である、請求項1または2に記載の飲料。
【請求項10】
メロン果汁と、イソ酪酸エチル、酪酸エチル、酢酸ヘキシル、および酢酸シス-3-ヘキセニルの中から選ばれる1種または2種以上の香気成分と、を含有するメロン果汁入り飲料の製造方法であって、
以下の要件(a)~(d)のいずれかを満たすように飲料を調製する工程を含む、飲料の製造方法;
(a)イソ酪酸エチル濃度が20ppb以上120ppm以下であり、
(b)酪酸エチル濃度が1.0ppm以上80ppm以下であり、
(c)酢酸ヘキシル濃度が20ppb以上100ppm以下であり、
(d)酢酸シス-3-ヘキセニル濃度が20ppb以上80ppm以下である。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、メロン果汁入り飲料およびメロン果汁入り飲料の製造方法に関する。より詳細には、メロン果汁入り飲料、メロン果汁入り飲料の製造方法、瓜臭抑制剤および瓜臭抑制方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、様々な果実や野菜類の果汁を含有する飲料が知られている。なかでも、生果のメロンは、収穫後追熟することで食べ頃になり、上品な甘さと芳醇でまろやかな風味を有するものとして広く親しまれている。しかし、メロン果汁を使用して飲料にする場合、その属性から瓜臭さや青臭さを感じられやすくなり、生果の場合とは異なり、好ましくない風味の印象を生じることが知られている。
そこで、特許文献1には、メロン果汁を含む飲料に、所定量の食塩を配合し、クエン酸酸度を調節することにより、メロン果汁特有の瓜臭さや青臭さを低減し、酸味と甘みのバランスがとれたメロン生果本来の良好な風味を有するメロン果汁入り飲料が開示されている。
【0003】
一方、イソ酪酸エチル、酪酸エチル、酢酸ヘキシル等の香気成分は、柑橘系飲料やリンゴ飲料等の風味を改善するために用いられることがある(例えば、特許文献2~4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-213469号公報
特開2020-174605号公報
特開2018-191601号公報
特開2020-92611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、メロン果汁飲料に特有の瓜臭さを抑制する点から検討を行ったところ、特許文献1に記載される技術は、食塩を用いることで課題を解決しようとするものであり、香気成分に着目したものではなかった。また、特許文献1記載の飲料は、メロン果汁入り飲料としての美味しさを保持しつつ瓜臭を抑制する点で改善の余地があるものであった。
そこで、本発明者は、さらに検討を重ねた結果、メロン果汁入り飲料にイソ酪酸エチル、酪酸エチル、酢酸ヘキシル、および酢酸シス-3-ヘキセニルといった特定の香気成分を特定量用いることが有効であることを見出し、本発明を完成させた。
なお、特許文献2~4に開示される技術は、イソ酪酸エチル、酪酸エチル、および酢酸ヘキシルといった香気成分を柑橘果汁等と組み合わせるものであり、メロン果汁と組み合わせることについて検討したものではなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明は、メロン果汁入り飲料に、イソ酪酸エチル、酪酸エチル、酢酸ヘキシル、および酢酸シス-3-ヘキセニルといった香気成分を特定量用いることで、美味しさを保持しつつ瓜臭を抑制できる技術を提供するものである。また、イソ酪酸エチル、酪酸エチル、酢酸ヘキシル、および酢酸シス-3-ヘキセニルの中から選ばれる1種または2種以上の香気成分を含む、メロン果汁入り飲料用の瓜臭抑制剤に関する技術を提供するものである。
本発明によれば、以下のメロン果汁入り飲料およびメロン果汁入り飲料の瓜臭抑制に技術が提供される。
【0007】
[1] メロン果汁と、イソ酪酸エチル、酪酸エチル、酢酸ヘキシル、および酢酸シス-3-ヘキセニルの中から選ばれる1種または2種以上の香気成分と、を含有し、以下の要件(a)~(d)のいずれかを満たす、メロン果汁入り飲料;
(a)イソ酪酸エチル濃度が20ppb以上120ppm以下であり、
(b)酪酸エチル濃度が1.0ppm以上80ppm以下であり、
(c)酢酸ヘキシル濃度が20ppb以上100ppm以下であり、
(d)酢酸シス-3-ヘキセニル濃度が20ppb以上80ppm以下である。
[2] 乳をさらに含有する、[1]に記載の飲料。
[3] メロン果汁の含有量が0.5~30質量%である、[1]または[2]に記載の飲料。
[4] メロン風味飲料である、[1]乃至[3]いずれか一つに記載の飲料。
[5] 無脂乳固形分量が0.1~5質量%以上である、[1]乃至[4]いずれか一つに記載の飲料。
[6] クエン酸酸度が0.25~0.45g/100mlである、[1]乃至[5]いずれか一つに記載の飲料。
[7] 甘味料を含む、[1]乃至[6]いずれか一つに記載の飲料。
[8] 容器詰めされた、[1]乃至[7]いずれか一つに記載の飲料。
[9] 常温用またはコールド用である、[1]乃至[8]いずれか一つに記載の飲料。
[10] メロン果汁と、イソ酪酸エチル、酪酸エチル、酢酸ヘキシル、および酢酸シス-3-ヘキセニルの中から選ばれる1種または2種以上の香気成分と、を含有するメロン果汁入り飲料の製造方法であって、
以下の要件(a)~(d)のいずれかを満たすように飲料を調製する工程を含む、飲料の製造方法;
(a)イソ酪酸エチル濃度が20ppb以上120ppm以下であり、
(b)酪酸エチル濃度が1.0ppm以上80ppm以下であり、
(c)酢酸ヘキシル濃度が20ppb以上100ppm以下であり、
(d)酢酸シス-3-ヘキセニル濃度が20ppb以上80ppm以下である。
[11] イソ酪酸エチル、酪酸エチル、酢酸ヘキシル、および酢酸シス-3-ヘキセニルの中から選ばれる1種または2種以上の香気成分を含み、メロン果汁入り飲料の瓜臭を抑制するための、瓜臭抑制剤。
[12] [11]の瓜臭抑制剤を、メロン果汁入り飲料に添加する工程を含む、瓜臭抑制方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、美味しさを保持しつつ瓜臭を抑制できるメロン果汁入り飲料、およびメロン果汁入り飲料の瓜臭抑制に関する技術を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。なお、本明細書中、数値範囲の説明における「a~b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下のことを表す。また、「ppm」は「mg/L」と同義であり、「ppb」は「μg/L」と同義である。
【0010】
<メロン果汁入り飲料>
本実施形態のメロン果汁入り飲料は、メロン果汁と、イソ酪酸エチル、酪酸エチル、酢酸ヘキシル、および酢酸シス-3-ヘキセニルの中から選ばれる1種または2種以上の香気成分と、を含有し、以下の要件(a)~(d)のいずれかを満たす。
(a)イソ酪酸エチル濃度が20ppb以上120ppm以下であり、
(b)酪酸エチル濃度が1.0ppm以上80ppm以下であり、
(c)酢酸ヘキシル濃度が20ppb以上100ppm以下であり、
(d)酢酸シス-3-ヘキセニル濃度が20ppb以上80ppm以下である。
これにより、美味しさを保持しつつ瓜臭を抑制できる。かかる理由の詳細は明らかではないが、次のように推測される。イソ酪酸エチル、酪酸エチル、酢酸ヘキシル、および酢酸シス-3-ヘキセニルは、いずれもエステル化合物であり、一般に、甘い芳香を呈する傾向が知られている。そこで、メロン果汁による瓜臭がイソ酪酸エチル、酪酸エチル、酢酸ヘキシル、および酢酸シス-3-ヘキセニルによってマスキングされるとともに、これらエステル化合物を適量に制御することで得られる甘い芳香がメロン果汁の風味と相まって、メロンらしい美味しさが保持されると考えられる。
(【0011】以降は省略されています)

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