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公開番号2024080020
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2022192833
出願日2022-12-01
発明の名称電気柵装置
出願人未来のアグリ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A01M 29/30 20110101AFI20240606BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】防獣機能を有しつつ、分割裸電線の維持管理を軽減できる野生動物の電気柵装置を提供すること。
【解決手段】複数の支柱11を少なくとも含む柵体10と、柵体10を複数に分割した各分割区間10a,10b,・・・に対して個別に給電できるように配線する給電システム20とを具備し、給電システム20は単数の電源装置30と、電源装置30の出力線に接続し、全ての分割区間10a,10b,・・・に亘って連続して配線する絶縁被覆構造の本線21と、本線21から分枝した絶縁被覆構造を呈する複数の支線22と、該支線22の一部に介在した抵抗体23と、本線から分離独立して設けた分割裸電線24とを具備する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
間隔を隔てて立設した複数の支柱を少なくとも含む柵体と、該柵体を柵体の長手方向に沿って複数に分割した各分割区間に対して個別に給電できるように配線する給電システムとを具備する野生動物の電気柵装置であって、
前記給電システムは高電圧パルスを発生する単数の電源装置と、
前記電源装置の出力線に接続し、柵体の全ての分割区間に亘って連続して配線する絶縁被覆構造の本線と、
前記複数の分割区間に対して個別に対応し得るように、前記本線から分枝した絶縁被覆構造を呈する複数の支線と、
前記支線の一部に介在した抵抗体と、
前記複数の分割区間に対して個別に対応して給電し得るように前記各支線に接続した分割裸電線と、を少なくとも具備し、
前記本線を通じて複数の分割区間毎に分断して横架した各分割裸電線へ個別に給電可能に配線したことを特徴とする、
野生動物の電気柵装置。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記給電システムは各分割区間に設けた分割裸電線の電圧を計測する電圧センサと、該電圧センサの計測データを管理者へ送信する通信モジュールとを追加して具備し、複数の分割区間に設けた各分割裸電線の電圧の計測データを管理者へ送信可能に構成したことを特徴とする、請求項1に記載の野生動物の電気柵装置。
【請求項3】
前記分割区間毎に単数の抵抗体を設け、該単数の抵抗体を通じて前記各分割区間に並列に横架した複数の分割裸電線へ給電可能に配線したことを特徴とする、請求項1に記載の野生動物の電気柵装置。
【請求項4】
前記分割区間毎に複数の抵抗体を設け、該複数の抵抗体を通じて前記各分割区間に並列に横架した複数の分割裸電線へ給電可能に配線したことを特徴とする、請求項1に記載の野生動物の電気柵装置。
【請求項5】
前記分割区間が間隔を隔てて立設した一対の境界支柱で区画され、前記分割裸電線の両端部を前記一対の境界支柱に固定して横架したことを特徴とする、請求項1に記載の野生動物の電気柵装置。
【請求項6】
隣り合う分割区間に横架する分割裸電線の始端と終端とを共通の境界支柱に絶縁して固定したことを特徴とする、請求項5に記載の野生動物の電気柵装置。
【請求項7】
前記分割区間が一対の境界支柱の間に立設した中間支柱を有し、前記分割裸電線の両端部間を中間支柱で支持したことを特徴とする、請求項5に記載の野生動物の電気柵装置。
【請求項8】
前記柵体の同一の分割区間に前記複数の分割裸電線を多段的に配置したことを特徴とする、請求項1に記載の野生動物の電気柵装置。
【請求項9】
前記柵体が隣り合う支柱の間に横架した防獣ネットを具備し、該防獣ネットの上位または防獣ネットの側方に分割裸電線を複数の分割区間毎に横架したことを特徴とする、請求項1に記載の野生動物の電気柵装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は各種の野生動物に電気ショックを与える電気柵装置に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
家畜の放牧管理や野生動物の侵入防止を目的とした架線型の電気柵は古くから知られている。
従来の架線型の電気柵は、所定の間隔で立設した支柱と、隣り合う支柱の間に多段的に張り巡らした複数本の裸電線と、裸電線に給電する電源装置とを具備するタイプ(特許文献1)や、隣り合う支柱の間にネットを設け、ネットの上部に複数本の裸電線を張り巡らしたタイプ(特許文献2,3)等が知られている。
何れのタイプも野生動物が裸電線に触れた瞬間に電気ショックが与えられる構造になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-299433号公報(図7)
特開平06-225680号公報
特開平08-112055号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の架線型の電気柵はつぎの解決すべき問題点を内包している。
<1>裸電線は柵体の全周に亘って連続性を持たせて架線している。
そのため、裸電線の一部に漏電や短絡等の通電障害が発生すると、通電障害の影響が裸電線の全長に及び、電気柵としての機能が著しく低下するか、または機能喪失に陥る。
<2>特許文献2等のように、柵体の全周に亘って裸電線が連続性を有して配線されていて、裸電線の一部に通電障害が発生した場合には、通電障害の発生箇所を特定するために、管理者が柵体の全周を見回って確認する必要がある。
柵体の全長が数千メートルにも及ぶ場合もあり、通電障害の発生個所を特定するまでに多くの時間と労力を要する。
<3>電気柵の正常状態を維持するには、柵体の全周を定期的に見回りしたり、必要以上に草本類の切除作業を行ったりする必要があり、電気柵の維持管理に多くの労力と時間とコストを要する。
【0005】
本発明は既述した課題を解決できる電気柵装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、間隔を隔てて立設した複数の支柱を少なくとも含む柵体と、該柵体を柵体の長手方向に沿って複数に分割した各分割区間に対して個別に給電できるように配線する給電システムとを具備する野生動物の電気柵装置であって、前記給電システムは高電圧パルスを発生する単数の電源装置と、前記電源装置の出力線に接続し、柵体の全ての分割区間に亘って連続して配線する絶縁被覆構造の本線と、前記複数の分割区間に対して個別に対応し得るように、前記本線から分枝した絶縁被覆構造を呈する複数の支線と、前記支線の一部に介在した抵抗体と、前記複数の分割区間に対して個別に対応して給電し得るように前記各支線に接続した分割裸電線と、を少なくとも具備し、前記本線を通じて複数の分割区間毎に分断して横架した各分割裸電線へ個別に給電可能に配線して構成する。
本発明の他の形態において、前記給電システムは各分割区間に設けた分割裸電線の電圧を計測する電圧センサと、該電圧センサの計測データを管理者へ送信する通信モジュールとを追加して具備し、複数の分割区間に設けた各分割裸電線の電圧の計測データを管理者へ送信可能に構成してもよい。
本発明の他の形態において、前記分割区間毎に単数の抵抗体を設け、該単数の抵抗体を通じて前記各分割区間に並列に横架した複数の分割裸電線へ給電可能に配線してもよい。
本発明の他の形態において、前記分割区間毎に複数の抵抗体を設け、該複数の抵抗体を通じて前記各分割区間に並列に横架した複数の分割裸電線へ給電可能に配線してもよい。
本発明の他の形態において、前記分割区間が間隔を隔てて立設した一対の境界支柱で区画され、前記分割裸電線の両端部を前記一対の境界支柱に固定して横架する。
本発明の他の形態において、隣り合う分割区間に横架する分割裸電線の始端と終端とを共通の境界支柱に絶縁して固定するとよい。
本発明の他の形態において、前記分割区間が一対の境界支柱の間に立設した中間支柱を有し、前記分割裸電線の両端部間を中間支柱で支持するように構成してもよい。
本発明の他の形態において、前記柵体の同一の分割区間に前記複数の分割裸電線を多段的に配置した柵体でもよい。
本発明の他の形態において、前記柵体が隣り合う支柱の間に横架した防獣ネットを具備し、該防獣ネットの上位または防獣ネットの側方に分割裸電線を複数の分割区間毎に横架した構成でもよい。
【発明の効果】
【0007】
<1>本線を通じて複数の分割区間毎に分割裸電線を分断し、分断した各分割裸電線へ介装した抵抗体を通じて個別に給電可能に配線したことで、分割区間毎に固有の電圧を発生させることが可能となる。
そのため、防獣機能を有しつつ、分割裸電線の維持管理を軽減することができる。
<2>柵体の全区間にわたって配線した本線のケーブルが絶縁被覆構造であるため、本線を通じた漏電に起因した電圧低下を回避できる。
<3>特定の分割区間の電気柵線に漏電や短絡等の通電障害が発生しても、特定の分割区間の通電障害の影響を他の分割区間に及ぼすことがなくなる。
したがって、通電障害を発生した分割区間以外の分割区間は通常の電圧を維持できるので、電気柵としての機能を失わない。
<4>管理者は分割区間毎の電圧の変化によって、特定の分割区間における通電障害等を特定できるので、短時間のうちに通電障害等を発見して迅速に対応することができる。
<5>野生動物等が電気柵を乗り越える時に急激な電圧低下を招くよう電源装置のマイナス極を接続した金属製の防獣ネットを分割裸電線の直下に配置することで、各分割裸電線を動物侵入感知センサーとして機能させることができる。
<6>給電システムに電圧センサと通信モジュールとを追加配備すると、特定の区間から野生動物等が侵入したことをより正確に知ることができて、クマ等の危険な動物の市街地への侵入をいち早く知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施例1に係る電気柵装置のモデル図
分割区間の境界部における電気柵装置の拡大図
中間支柱を省略した電気柵装置のモデル図
特定の分割区間に各種の障害が生じたときの電気柵装置のモデル図
実施例2の説明図で、(a)は導電性の架線具と非導電性のセパレータを組み合わせて分割裸電線を分断する形態の説明図、(b)は分割区間毎に境界支柱を独立させて分割裸電線を分断する形態の説明図
複数の分割裸電線に対して個別に抵抗体を介装した実施例3の説明図
柵体に防獣ネットを追加した実施例4の説明図
防獣ネットの側方に分割裸電線を架設した実施例5の説明図で、(a)は電気柵装置のモデル図、(b)は(a)のb-bの断面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施例1]
<1>電気柵装置の概要
図1~3を参照して説明する。
本発明に係る電気柵装置は、防獣エリアに沿って立設した複数の支柱11を少なくとも含む柵体10と、柵体10を柵体10の長手方向に沿って複数の分割区間10a,10b,・・・に分割し、これら複数の分割区間10a,10b,・・・に対し、個別に給電できるように配線した給電システム20とを具備する。
【0010】
<2>柵体
柵体10は、所定の間隔を隔てて立設した複数の支柱11を具備する。
本例では、柵体10が、各分割区間10a,10b,・・・に立設した複数の支柱11間に複数の分割裸電線24を多段的に横架して構成する形態について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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