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公開番号
2024079857
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-06-12
出願番号
2021029823
出願日
2021-02-26
発明の名称
縮合複素環化合物含有組成物および有機材料含有組成物
出願人
日本ゼオン株式会社
代理人
弁理士法人とこしえ特許事務所
主分類
C07D
277/78 20060101AFI20240605BHJP(有機化学)
要約
【課題】有機材料に対し高い分散性を示し、有機材料に対して優れた老化防止作用を示す縮合複素環化合物含有組成物を提供する。
【解決手段】下記一般式(A)で表される化合物と、特定の縮合複素環化合物、特定の芳香族ジアミン化合物、および特定の芳香族ジスルフィド化合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物と、を含有する縮合複素環化合物含有組成物。
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【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記一般式(A)で表される化合物と、
下記一般式(B)~(E)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物と、を含有する縮合複素環化合物含有組成物。
TIFF
2024079857000019.tif
26
169
(上記一般式(A)中、R
a
およびR
b
はそれぞれ独立して、置換基を有していてもよい炭素数1~30の有機基を表す。
Z
a
およびZ
b
はそれぞれ独立して、化学的な単結合または-SO
2
-を表す。
X
1
およびX
2
はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1~10のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、-OR
1
、-O-C(=O)-R
1
、-C(=O)-OR
1
、-O-C(=O)-OR
1
、-NR
2
(R
3
)、-NR
2
-C(=O)-R
1
、-C(=O)-NR
2
(R
3
)、または、-O-C(=O)-NR
2
(R
3
)を表す。ここで、R
1
、R
2
およびR
3
はそれぞれ独立して、水素原子、または置換基を有していてもよい炭素数1~20の有機基を表す。
nおよびmはそれぞれ独立して、0~2の整数を表し、nおよびmのいずれか一方は0でない。
また、nおよび/またはmが2のとき、2個のR
a
同士および2個のR
b
同士は、互いに同一であっても、異なっていてもよい。)
TIFF
2024079857000020.tif
27
169
(上記一般式(B)中、Y
1
は、-S-、または、―S(=O)-を表し、R
a
、R
b
、Z
a
、Z
b
、X
1
、X
2
、nおよびmは、上記一般式(A)と同義である。)
TIFF
2024079857000021.tif
23
169
(上記一般式(C)中、X
3
およびX
4
はそれぞれ独立して、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1~10のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、-OR
1
、-O-C(=O)-R
1
、-C(=O)-OR
1
、-O-C(=O)-OR
1
、-NR
2
(R
3
)、-NR
2
-C(=O)-R
続きを表示(約 560 文字)
【請求項2】
フェノチアジン系化合物を原料として合成された、前記一般式(A)で表される化合物を含む反応液に、
前記一般式(B)~(E)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物を添加して得られたものである請求項1に記載の縮合複素環化合物含有組成物。
【請求項3】
前記一般式(A)で表される化合物と、前記一般式(B)~(E)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物とを、これらを含む溶液から共析出させることにより得られた共析出物である請求項1または2に記載の縮合複素環化合物含有組成物。
【請求項4】
前記一般式(A)で表される化合物1モルに対する、前記一般式(B)~(E)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物の含有量が1モル以下である請求項1~3のいずれかに記載の縮合複素環化合物含有組成物。
【請求項5】
前記一般式(A)で表される化合物と、前記一般式(B)で表される化合物と、を含有する請求項1~4のいずれかに記載の縮合複素環化合物含有組成物。
【請求項6】
(a)有機材料と、(b)請求項1~5のいずれかに記載の縮合複素環化合物含有組成物とを含有する有機材料含有組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機材料に対し高い分散性を示し、有機材料に対して優れた老化防止作用を示す縮合複素環化合物含有組成物、および、このような縮合複素環化合物含有組成物と、有機材料とを含有する有機材料含有組成物に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリマー等の有機材料はそのままでは熱等により酸化劣化を受けやすいため、耐熱性を向上させるために、種々の老化防止剤を添加することで目的に応じた耐熱性を付与している。
【0003】
また、近年においては、ポリマー等の有機材料は、より過酷な高温下で使用されることが増えてきている。たとえば、自動車のエンジン周りに用いられるゴム材料は、自動車エンジンの高出力化や低公害エンジンの開発等により、エンジンルーム内の温度は上昇する傾向にある。そのため、その周辺で使用されるゴム材料には、より優れた耐熱性が求められている。その目的を達成する一つの方策として、より高い耐熱性を付与できる老化防止剤として、特許文献1に記載されたフェノチアジン骨格を有する老化防止剤が開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5682575号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方で、特許文献1に記載の老化防止剤は、高い耐熱性を付与できるものの、ポリマー等の有機材料に対する分散性が必ずしも十分でなく、そのため、老化防止剤としての機能を十分に発揮できないという課題があった。
【0006】
本発明は、上記実状に鑑みてなされ、有機材料に対し高い分散性を示し、有機材料に対して優れた老化防止作用を示す縮合複素環化合物含有組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、上記目的を達成すべく検討を行ったところ、老化防止剤として優れた効果を奏する特定の縮合複素環化合物に対し、これとは異なる構造を有する特定の縮合複素環化合物、特定の芳香族ジアミン化合物、および特定の芳香族ジスルフィド化合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物を配合することで、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち、本発明によれば、下記一般式(A)で表される化合物と、下記一般式(B)~(E)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物と、を含有する縮合複素環化合物含有組成物が提供される。
TIFF
2024079857000001.tif
26
169
(上記一般式(A)中、R
a
およびR
b
はそれぞれ独立して、置換基を有していてもよい炭素数1~30の有機基を表す。
Z
a
およびZ
b
はそれぞれ独立して、化学的な単結合または-SO
2
-を表す。
X
1
およびX
2
はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1~10のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、-OR
1
、-O-C(=O)-R
1
、-C(=O)-OR
1
、-O-C(=O)-OR
1
、-NR
2
(R
3
)、-NR
2
-C(=O)-R
1
、-C(=O)-NR
2
(R
3
)、または、-O-C(=O)-NR
2
(R
3
)を表す。ここで、R
1
、R
2
およびR
3
はそれぞれ独立して、水素原子、または置換基を有していてもよい炭素数1~20の有機基を表す。
nおよびmはそれぞれ独立して、0~2の整数を表し、nおよびmのいずれか一方は0でない。
また、nおよび/またはmが2のとき、2個のR
a
同士および2個のR
b
同士は、互いに同一であっても、異なっていてもよい。)
TIFF
2024079857000002.tif
27
169
(上記一般式(B)中、Y
1
は、-S-、または、―S(=O)-を表し、R
a
、R
b
、Z
a
、Z
b
、X
1
、X
2
、nおよびmは、上記一般式(A)と同義である。)
TIFF
2024079857000003.tif
23
169
(上記一般式(C)中、X
3
およびX
4
はそれぞれ独立して、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1~10のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、-OR
1
、-O-C(=O)-R
1
、-C(=O)-OR
1
、-O-C(=O)-OR
1
、-NR
2
(R
3
)、-NR
2
-C(=O)-R
1
、-C(=O)-NR
【0009】
本発明の縮合複素環化合物含有組成物は、フェノチアジン系化合物を原料として合成された、前記一般式(A)で表される化合物を含む反応液に、前記一般式(B)~(E)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物を添加して得られたものであることが好ましい。
本発明の縮合複素環化合物含有組成物は、前記一般式(A)で表される化合物と、前記一般式(B)~(E)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物とを、これらを含む溶液から共析出させることにより得られた共析出物であることが好ましい。
本発明の縮合複素環化合物含有組成物において、前記一般式(A)で表される化合物1モルに対する、前記一般式(B)~(E)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物の含有量が1モル以下であることが好ましい。
本発明の縮合複素環化合物含有組成物は、前記一般式(A)で表される化合物と、前記一般式(B)で表される化合物と、を含有するものであることが好ましい。
【0010】
また、本発明によれば、(a)有機材料と、(b)上記の縮合複素環化合物含有組成物とを含有する有機材料含有組成物が提供される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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