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公開番号2024079015
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-11
出願番号2022191700
出願日2022-11-30
発明の名称車両用駆動装置
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人R&C
主分類H02K 11/30 20160101AFI20240604BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】車両用駆動装置を中核として車両における熱マネジメントシステムを適切に構成すると共に、車両用駆動装置を小型に構成する。
【解決手段】インバータ回路PMと冷却ユニット38とを備えたインバータモジュールINVは、回転電機MGより上側Z1であって、上下方向視で回転電機MGと重複する位置に配置される。車載エアコンディショナ用の冷媒を循環させる冷媒回路を構成する冷媒回路モジュール2は、インバータモジュールINVに対して上側Z1であってインバータモジュールINVと上下方向視で重複する位置に配置されていると共に、ケース9に一体的に固定されている。冷媒回路モジュール2とインバータモジュールINVとの上下方向Zの間に、冷媒回路モジュール2とインバータモジュールINVと間で熱を伝達する伝熱材8が配置されている。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
ロータを備えた回転電機と、
車輪に駆動連結される出力部材と、
前記回転電機と前記出力部材との間で駆動力を伝達する動力伝達機構と、
前記回転電機を駆動制御するためのインバータモジュールと、
車載エアコンディショナ用の冷媒を循環させる冷媒回路を構成する冷媒回路モジュールと、
前記インバータモジュールを収容する第1収容室と、前記回転電機及び前記動力伝達機構を収容する第2収容室と、を備えたケースと、を備え、
前記インバータモジュールは、インバータ回路を構成するスイッチング素子と、前記スイッチング素子を冷却する冷却ユニットと、を備え、
車載姿勢における上下方向を基準として、前記インバータモジュールは、前記回転電機より上側であって、前記上下方向に沿う上下方向視で前記回転電機と重複する位置に配置され、
前記冷媒回路モジュールは、前記インバータモジュールに対して前記上下方向の上側であって前記インバータモジュールと前記上下方向視で重複する位置に配置されていると共に、前記ケースに一体的に固定され、
前記冷媒回路モジュールと前記インバータモジュールとの前記上下方向の間に、前記冷媒回路モジュールと前記インバータモジュールと間で熱を伝達する伝熱材が配置されている、車両用駆動装置。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記伝熱材は、少なくとも前記スイッチング素子と前記冷媒回路モジュールとの間で熱を伝達するように配置されている、請求項1に記載の車両用駆動装置。
【請求項3】
前記インバータモジュールは、前記インバータ回路を制御するインバータ制御基板を備え、
前記インバータ制御基板は、前記スイッチング素子と前記冷媒回路モジュールとの前記上下方向の間に配置され、
前記伝熱材は、前記インバータ制御基板と前記冷媒回路モジュールとの間でも熱を伝達するように配置されている、請求項2に記載の車両用駆動装置。
【請求項4】
前記冷却ユニットと車載ラジエータとを通る経路で冷却水を循環させる冷却水回路を構成する冷却水回路モジュールをさらに備え、
前記冷媒回路モジュールは、前記冷媒回路における前記冷媒の流路を構成する冷媒路構成部材を備え、
前記冷媒路構成部材には、前記冷媒と前記冷却水との熱交換により前記冷媒を冷却するための冷媒用熱交換器と、前記冷媒用熱交換器と車載エバポレータとの間に配置される制御弁とが取り付けられ、
前記冷媒回路には、
前記制御弁から前記車載エバポレータまでの前記冷媒の流路である第1流路領域と、
車載コンプレッサから前記冷媒用熱交換器までの前記冷媒の流路である第2流路領域と、
前記車載エバポレータから前記車載コンプレッサまでの前記冷媒の流路である第3流路領域と、が含まれ、
前記インバータモジュールと前記第1流路領域とが、前記上下方向視で重複するように配置され、
前記インバータモジュールと前記第1流路領域との前記上下方向の間に、前記伝熱材が配置されている、請求項1から3の何れか一項に記載の車両用駆動装置。
【請求項5】
前記冷媒回路は、前記第1流路領域と前記第2流路領域との間に前記第3流路領域が配置されるように、前記冷媒路構成部材に構成されている、請求項4に記載の車両用駆動装置。
【請求項6】
車載バッテリに電気的に接続され、前記車載バッテリの電圧変換を行う電圧変換回路及び外部電源から前記車載バッテリへの充電を行うための充電回路を備えた電源モジュールをさらに備え、
前記電源モジュールは、前記第1収容室に収容され、
前記ロータの回転軸心に沿う方向を軸方向とし、前記動力伝達機構は、前記ロータに対して前記軸方向の一方側である軸方向第1側に配置され、
前記電源モジュールは、前記インバータモジュールに対して前記軸方向第1側に隣接して配置され、
前記第2流路領域は、前記第1流路領域に対して前記軸方向第1側に配置されている、請求項5に記載の車両用駆動装置。
【請求項7】
前記電源モジュールは、前記電圧変換回路及び前記充電回路を制御する電源制御基板を備え、
前記電圧変換回路及び前記充電回路と、前記第2流路領域とが前記上下方向視で重複するように配置され、
前記電源制御基板と、前記第3流路領域とが前記上下方向視で重複するように配置されている、請求項6に記載の車両用駆動装置。
【請求項8】
ロータを備えた回転電機と、
車輪に駆動連結される出力部材と、
前記回転電機と前記出力部材との間で駆動力を伝達する動力伝達機構と、
前記回転電機を駆動制御するためのインバータモジュールと、
車載バッテリに電気的に接続され、前記車載バッテリの電圧変換を行う電圧変換回路及び外部電源から前記車載バッテリへの充電を行うための充電回路を備えた電源モジュールと、
車載エアコンディショナ用の冷媒を循環させる冷媒回路を構成する冷媒回路モジュールと、
前記インバータモジュール及び前記電源モジュールを収容する第1収容室と、前記回転電機及び前記動力伝達機構を収容する第2収容室と、を備えたケースと、を備え、
前記インバータモジュールは、インバータ回路を構成するスイッチング素子と、前記スイッチング素子を冷却する冷却ユニットと、を備え、
車載姿勢における上下方向を基準として、前記冷媒回路モジュールは、前記電源モジュールに対して前記上下方向の上側であって前記電源モジュールと前記上下方向に沿う上下方向視で重複する位置に配置されていると共に、前記ケースに一体的に固定され、
前記冷媒回路モジュールと前記電源モジュールとの前記上下方向の間に、前記冷媒回路モジュールと前記電源モジュールと間で熱を伝達する伝熱材が配置されている、車両用駆動装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用駆動装置に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
特開2019-170077号公報には、車輪(803,804)の駆動力源となる回転電機(ロータ(20)、ステータ(30))と、この回転電機を駆動制御する駆動制御装置(131)と、駆動制御装置(131)を介して回転電機に接続されるバッテリ(805)を外部電源(900)から供給される電力によって充電する充電器(136)と、回転電機、駆動制御装置(131)、充電器(136)を収容するケース(10)とを備えた車両用駆動装置(1)が開示されている(背景技術において括弧内の符号は参照する文献のもの。)。ケース(10)には、車両用駆動装置(1)が車両に搭載された車載姿勢での上下方向(Z)における下側に回転電機が収容される第1の収容室が形成され、上側に駆動制御装置(131)及び充電器(136)が収容される第2の収容室が形成されている。第1の収容室は、ケース(10)における円筒状の周壁部(10b)の内側に形成されている。第2の収容室は、周壁部(10b)の径方向外側において、周壁部(10b)の上下方向(Z)の上側に隣接した角筒状の角筒部(10e)の内側に、矩形箱状の空間として形成されている。周壁部(10b)には、さらに、周壁部(10b)に沿って冷媒が流れる冷却流路が形成された冷却部(60)が形成されている。
【0003】
周壁部(10b)に沿って形成された冷却流路は、角筒部(10e)の側に、冷媒が流入する流入口(16)と、冷媒が流出する流出口(17)とを有している。冷媒の流路において流入口(16)に近い側、即ち冷媒の流路の上流側には、駆動制御装置(131)が配置され、冷媒の流路において流出口(17)に近い側、即ち冷媒の流路の下流側には、充電器(136)が配置されている。これにより、回転電機を駆動する際に発熱する駆動制御装置(131)を冷たい冷媒によって効率的に冷やすことができる。外部電源(900)によるバッテリ(805)の充電は車両が停車中に行われるため、駆動制御装置(131)との熱交換によって冷媒の温度が上がりにくく、充電器(136)は冷媒の流路の下流側に配置されていても適切に冷却される。その他、電力系の力率の改善や電圧の安定化のために用いられるリアクトル(140)や平滑コンデンサ(141)も、冷媒の流路に沿って配置され、冷媒によって適切に冷却される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-170077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の通り、上記の文献に開示された車両用駆動装置は、複数の冷却対象を効率的に冷却することができる冷却構造を備えている。しかし、車両には、エアコンディショナなど、熱管理の対象となる装置が他にも存在する。車両の重量が軽いほど車両のエネルギー効率を高くし易く、また適切な熱利用及び廃熱管理も車両におけるエネルギー効率の向上に寄与する。従って、車載装置の中で重量の占める割合が比較的大きい車両用駆動装置を小型に構成すると共に、車両用駆動装置を利用してより総合的に車載装置の熱マネジメントが実施されることが好ましい。
【0006】
上記背景に鑑みて、車両用駆動装置を中核として車両における熱マネジメントシステムを適切に構成すると共に、車両用駆動装置を小型に構成する技術の提供が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記に鑑みた車両用駆動装置は、ロータを備えた回転電機と、車輪に駆動連結される出力部材と、前記回転電機と前記出力部材との間で駆動力を伝達する動力伝達機構と、前記回転電機を駆動制御するためのインバータモジュールと、車載エアコンディショナ用の冷媒を循環させる冷媒回路を構成する冷媒回路モジュールと、前記インバータモジュールを収容する第1収容室と、前記回転電機及び前記動力伝達機構を収容する第2収容室と、を備えたケースと、を備え、前記インバータモジュールは、インバータ回路を構成するスイッチング素子と、前記スイッチング素子を冷却する冷却ユニットと、を備え、車載姿勢における上下方向を基準として、前記インバータモジュールは、前記回転電機より上側であって、前記上下方向に沿う上下方向視で前記回転電機と重複する位置に配置され、前記冷媒回路モジュールは、前記インバータモジュールに対して前記上下方向の上側であって前記インバータモジュールと前記上下方向視で重複する位置に配置されていると共に、前記ケースに一体的に固定され、前記冷媒回路モジュールと前記インバータモジュールとの前記上下方向の間に、前記冷媒回路モジュールと前記インバータモジュールと間で熱を伝達する伝熱材が配置されている。
【0008】
本構成によれば、車両用駆動装置は、回転電機及び動力伝達機構を含む駆動ユニットに、回転電機を駆動制御するためのインバータモジュールを一体的に備えるだけでなく、さらに、車載エアコンディショナのための冷媒回路モジュールを一体的に備える。インバータモジュールなどの冷却対象を冷却する手段として、冷却ユニットだけでなく、エアコンディショナ用の冷媒も利用することができ、冷却効率を高め易い。また、駆動ユニット及びインバータモジュールと、冷媒回路モジュールとを接続する配管等を少なく抑えることができると共に、これらを収容するケースを一体化することで多くの機能を備えた車両用駆動装置の全体の小型化を図り易い。また、冷媒回路モジュールとインバータモジュールとの上下方向の間に、冷媒回路モジュールとインバータモジュールと間で熱を伝達する伝熱材が配置されていることにより、低い熱抵抗で、インバータモジュールで発生した熱を冷媒回路モジュールに伝達し、冷媒を介して放熱させることができる。このように、本構成によれば、車両用駆動装置を中核として車両における熱マネジメントシステムを適切に構成すると共に、車両用駆動装置を小型に構成することができる。
【0009】
また、上記に鑑みた車両用駆動装置は、別の構成として、ロータを備えた回転電機と、車輪に駆動連結される出力部材と、前記回転電機と前記出力部材との間で駆動力を伝達する動力伝達機構と、前記回転電機を駆動制御するためのインバータモジュールと、車載バッテリに電気的に接続され、前記車載バッテリの電圧変換を行う電圧変換回路及び外部電源から前記車載バッテリへの充電を行うための充電回路を備えた電源モジュールと、車載エアコンディショナ用の冷媒を循環させる冷媒回路を構成する冷媒回路モジュールと、前記インバータモジュール及び前記電源モジュールを収容する第1収容室と、前記回転電機及び前記動力伝達機構を収容する第2収容室と、を備えたケースと、を備え、前記インバータモジュールは、インバータ回路を構成するスイッチング素子と、前記スイッチング素子を冷却する冷却ユニットと、を備え、車載姿勢における上下方向を基準として、前記冷媒回路モジュールは、前記電源モジュールに対して前記上下方向の上側であって前記電源モジュールと前記上下方向に沿う上下方向視で重複する位置に配置されていると共に、前記ケースに一体的に固定され、前記冷媒回路モジュールと前記電源モジュールとの前記上下方向の間に、前記冷媒回路モジュールと前記電源モジュールと間で熱を伝達する伝熱材が配置されている。
【0010】
本構成によれば、車両用駆動装置は、回転電機及び動力伝達機構を含む駆動ユニットに、回転電機を駆動制御するためのインバータモジュールを一体的に備えるだけでなく、さらに、電源モジュールと、車載エアコンディショナのための冷媒回路モジュールを一体的に備える。インバータモジュールや電源モジュールなどの冷却対象を冷却する手段として、冷却ユニットだけでなく、エアコンディショナ用の冷媒も利用することができ、冷却効率を高め易い。また、駆動ユニット及びインバータモジュールと、電源モジュール及び冷媒回路モジュールとを接続する配線や配管等を少なく抑えることができると共に、これらを収容するケースを一体化することで多くの機能を備えた車両用駆動装置の全体の小型化を図り易い。また、冷媒回路モジュールと電源モジュールとの上下方向の間に、冷媒回路モジュールと電源モジュールと間で熱を伝達する伝熱材が配置されていることにより、低い熱抵抗で、電源モジュールで発生した熱を冷媒回路モジュールに伝達し、冷媒を介して放熱させることができる。このように、本構成によれば、車両用駆動装置を中核として車両における熱マネジメントシステムを適切に構成すると共に、車両用駆動装置を小型に構成することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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