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公開番号2024078016
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-10
出願番号2022190307
出願日2022-11-29
発明の名称作業支援システム、作業支援装置、および、作業支援方法
出願人日立GEニュークリア・エナジー株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類G10L 15/06 20130101AFI20240603BHJP(楽器;音響)
要約【課題】作業内容を示す重要単語を、適切に設定すること。
【解決手段】作業支援システム30は、要領書データ36から抽出した文構造から要領書データ36に含まれる重要単語を評価する評価モデル17に対して、過去要領書11に含まれる単語を、過去要領書11に含まれる重要単語として出力するように評価モデル17を学習する過去処理部10と、今回の要領書データ36から抽出した文構造を評価モデル17に入力することで、評価モデル17から出力される重要単語を、今回の要領書データ36に基づく点検作業で発話されたか否かを確認するキーワードとして重要単語辞書34に登録する今回処理部20とを有する。
【選択図】 図8
特許請求の範囲【請求項1】
要領書から抽出した文構造から要領書に含まれる重要単語を評価する評価モデルに対して、過去の要領書に含まれる単語を、前記過去の要領書に含まれる重要単語として出力するように前記評価モデルを学習する重要単語抽出装置と、
今回の要領書から抽出した文構造を前記評価モデルに入力することで、前記評価モデルから出力される重要単語を、前記今回の要領書に基づく作業で用いるキーワードとして重要単語辞書に登録する作業支援装置とを有することを特徴とする
作業支援システム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記評価モデルは、時系列の入力データを受け付けるモデルであり、
前記重要単語抽出装置および前記作業支援装置は、要領書から抽出した単語の並び関係を文構造として抽出し、その抽出した単語の並び関係を時系列の入力データとして前記評価モデルに入力することを特徴とする
請求項1に記載の作業支援システム。
【請求項3】
前記作業支援装置は、前記今回の要領書に基づく作業よりも前に実行される、前記今回の要領書に基づく演習時に複数の人物によって共通で発話された前記今回の要領書に含まれる単語を、前記評価モデルの入力データに追加することを特徴とする
請求項2に記載の作業支援システム。
【請求項4】
前記評価モデルは、単語間の係り受け関係を示す特徴量の入力データを受け付けるモデルであり、
前記重要単語抽出装置および前記作業支援装置は、要領書から抽出した作業の動作を示す作業用語に対する単語間の係り受け関係を示す特徴量を文構造として抽出し、その抽出した特徴量を入力データとして前記評価モデルに入力することを特徴とする
請求項1に記載の作業支援システム。
【請求項5】
前記作業支援装置は、前記重要単語辞書に登録した重要単語のうちの動詞を、次回の前記作業用語として登録することを特徴とする
請求項4に記載の作業支援システム。
【請求項6】
前記評価モデルは、単語間の係り受け関係を示す特徴量に加え、複数の人物によって共通で発話された単語についての統計情報を示す特徴量の入力データを受け付けるモデルであり、
前記作業支援装置は、前記今回の要領書に基づく作業よりも前に実行される、前記今回の要領書に基づく演習時に前記複数の人物によって共通で発話された単語についての統計情報を、前記評価モデルの入力データに追加することを特徴とする
請求項4に記載の作業支援システム。
【請求項7】
前記重要単語抽出装置は、過去の要領書に含まれる単語のうち、複数の人物によって共通で発話された過去の要領書に含まれる単語を、前記過去の要領書に含まれる重要単語として出力することを特徴とする
請求項1に記載の作業支援システム。
【請求項8】
前記複数の人物とは、1人の作業指示者が、1人以上の作業者に作業を指示するチームであり、
前記複数の人物によって共通で発話された単語とは、前記作業指示者が先に発話し、前記作業者がその発話に反応して復唱した単語であることを特徴とする
請求項7に記載の作業支援システム。
【請求項9】
前記作業支援装置は、前記今回の要領書に基づく作業で、前記重要単語辞書に登録された重要単語が発話されたか否かを確認し、発話されなかった重要単語を警告することを特徴とするを特徴とする
請求項1に記載の作業支援システム。
【請求項10】
要領書から抽出した文構造から要領書に含まれる重要単語を評価する評価モデルに対して、今回の要領書から抽出した文構造を前記評価モデルに入力することで、前記評価モデルから出力される重要単語を、前記今回の要領書に基づく作業で用いるキーワードとして重要単語辞書に登録する今回処理部を有することを特徴とする
作業支援装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、作業支援システム、作業支援装置、および、作業支援方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
音声認識システムは、文字データの入力手段として普及している。作業現場での作業員は、作業器具などで手がふさがっていることから、文字データの入力作業には音声入力を使用すると便利である。
例えば、特許文献1には、携帯端末に対して作業員によって入力された音声に基づく情報によって、物件の作業対象項目ごとの保守点検結果を集約する報告書作成システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-75792号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
作業現場での点検などの作業では、1名の指示者と1名以上の作業者との作業チームで行われることもある。作業チームの指示者と作業者とは、お互いにトランシーバなどの通信装置を介して音声会話を行う。以下、作業の一例である点検作業について、その概要手順の一例を示す。
(手順1)各点検項目の作業手順が記載された「要領書」を指示者が持つ。要領書は電子化されたデータを画面から参照する形式でもよい。
(手順2)指示者が作業者に要領書の点検項目を読み上げることで、点検指示を作業者に伝達する。
(手順3)作業者が伝達された点検項目を復唱することにより、点検指示が伝わっていることを指示者に返答する。そして、作業者は、点検指示に応じて点検作業を実行する。
(手順4)指示者は作業者が正しく点検をしたか否かを、復唱の内容から確認する。そして、復唱されなかった点検項目は作業ミスの恐れがあるので、再度、指示者から作業者に確認する。
【0005】
ここで、(手順4)における指示者の負担を軽減するために、音声認識システムを導入して指示者および作業者の発言から、復唱の内容が正しいか否かを機械的にチェックすることを検討する。なお、要領書の文章の内容を一字一句そのまま朗読していたのでは、意思伝達に時間がかかってしまい、指示者も作業者も負担が大きい。そのため、作業者は、要領書の文章から抜粋した各点検項目の内容を誤解しないようにするための重要な単語(以下、重要単語)を中心に伝達し、その他の重要ではない要領書の単語は省略する傾向にある。
よって、点検作業に導入する音声認識システムでは、重要単語が指示者と作業者とで正しく発話されていたか否かが、機械的にチェックするポイントとなる。
【0006】
音声認識システムの進化により、発話の音声データを文字データに変換する文字変換精度は向上し続けている。一方で、指示者から作業者への点検項目の作業内容が正しく伝達されているか否かという観点では、点検項目を特徴づける重要単語をどのように設定するかが、伝達チェック精度に大きく影響する。なお、伝達チェック精度とは、作業内容が正しく伝達されていることを確認するときの精度、つまり、重要単語により伝達をチェックするシステムの精度である。
【0007】
例えば、「定期点検、盤番号X1内の端子台番号Y1内のケーブル端子Z1からケーブルを引き抜く」という点検項目が要領書に記載されているとする。
指示者は「定期点検を開始。盤番号X1のケーブル端子Z1からケーブルを引き抜いて」と発話したとする。
作業者は「ケーブル端子Z1からケーブルを引き抜きます」と復唱したとする。
この場合、指示者と作業者とで、「ケーブル端子Z1からケーブルを引き抜く」という作業内容の認識は一致する。しかし、作業者は指示者が発話した「盤番号X1」を復唱しておらず、勘違いして「盤番号X2」の作業を行う恐れがある。さらに、作業者は「端子台番号Y1」を発話しておらず、作業者が勘違いして「端子台番号Y2」の作業を行う恐れがある。
一方、指示者の「定期点検を開始」という発言を作業者は復唱しなかったが、この不一致は作業内容の伝達には全く影響しない。
【0008】
このように、単純に、指示者の発話内容と作業者の発話内容とを照合して一致または不一致を検出するだけでは、要領書に記載されている点検項目が正しく指示者から作業者に伝達されているか否かを判断できない場合もある。なお、上記の例の場合、「盤番号X1」、「端子台番号Y1」、「ケーブル端子Z1」、「ケーブルを引き抜く」という4つの重要単語を設定することが望ましい。これにより、その4つの重要単語が指示者および作業者の発話内容でカバーされていれば、作業内容が正しく伝達されたとみなすことができる。また、「定期点検」という単語は、重要単語から除外してもよいなど、重要単語は多ければ多いほど良いわけでもない。
【0009】
しかし、従来の技術では、重要単語をどのように設定したら作業内容が正しく伝達されていることを確認できるか、という観点で重要単語の設定を支援する仕組みは提供されていない。例えば、特許文献1には、作業点検場所を示す予め定められたキーワードや、点検対象機器を示す予め定められたキーワードや、点検概要を示す予め定められたキーワードをもとに、点検者の発話内容を要約する旨が記載されている。しかし、「予め定められたキーワード」をどのように設定するかについては、記載されていない。
以上、点検を例示したが、上記の問題は作業一般において発生しうる。
【0010】
そこで、本発明では、作業内容を示す重要単語を、適切に設定することを主な課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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