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公開番号2024077889
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-10
出願番号2022190104
出願日2022-11-29
発明の名称ミシンの針糸繰り装置
出願人株式会社PEGASUS
代理人
主分類D05B 45/00 20060101AFI20240603BHJP(縫製;刺しゅう;タフティング)
要約【課題】
緩みのある柔らかい縫い目と緩みのない硬い縫い目を選択できてかつ、形状が従来のものと比べて過剰に複雑でなく、針糸を通す間違いが生じにくい針糸繰りを備えるミシンの針糸繰り装置を提供する。
【解決手段】
針糸繰り装置2は、糸調子器41,第1糸案内部21,給油装置20,糸押えバネ用糸案内22,第1糸案内部の補助案内24,第2糸案内部25,可動糸案内部材31,針糸繰り26を備える。針糸繰り26は、揺動先端側が上下対称に二股形状であって、二か所の揺動先端側のそれぞれに糸繰り孔を有する。緩みのある柔らかい縫い目を縫製するときには上側の糸繰り孔27にのみ針糸を通し、緩みのない硬い縫い目を縫製するときには下側の糸繰り孔28にのみ針糸を通す。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
糸調子器からの針糸が通される第1糸案内部と、前記第1糸案内部からの針糸が通される可動糸案内部材と、揺動基端側を支持する針糸繰りレバー軸まわりに上下揺動するよう設置された針糸繰りレバーと、前記可動糸案内部材からの針糸が通される糸繰り孔を揺動先端側に有し、前記針糸繰りレバーに配置され針糸繰りレバー軸まわりに上下揺動する針糸繰りとを、ミシン正面側に備えるミシンの針糸繰り装置において、前記針糸繰りは、
揺動先端側が上下対称に二股形状であって、二か所の揺動先端側のそれぞれに前記糸繰り孔を有することを特徴とする、ミシンの針糸繰り装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は縫い針に向かう針糸の繰り出しを促すためのミシンの針糸繰り装置に関する。本発明において、前後とは布送り方向における前後方向をいい、左右とはミシンを正面から見たときの左右方向をいう。また上下とはミシンの上下方向をいう。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来この種のミシンの針糸繰り装置として例えば、糸調子器からの針糸が通される第1糸案内部と、該第1糸案内部からの針糸が通される第2糸案内部と、該第2糸案内部からの針糸が通される可動糸案内部材と、該可動糸案内部材からの針糸が通される糸繰り孔を揺動先端側に有し、揺動基端側を支持する揺動軸まわりに上下揺動するよう設置された揺動天秤とを、ミシンアーム部の前面側に備えるように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
これによれば糸調子器を通した針糸は、第1糸案内部を通した後、第2糸案内部に通し、次いで可動糸案内部材に通し、更に揺動天秤に一体的に設けてある揺動先端側の糸繰り孔に通す。その後針糸天秤を通らずに、糸受けを経て他の糸案内部材を経て針に向かうというものである。この針糸天秤を通らないミシンの針糸繰り装置を用いれば、緩みのある柔らかい縫い目を得られることがよく知られている。
【0003】
また前述と別のミシンの針糸繰り装置として例えば、針糸が針糸天秤を通るように構成されたものがある(例えば、特許文献2参照)。これによれば糸調子器を通した針糸は、第1糸案内部を通した後、可動糸案内部材に通し、更に揺動天秤に一体的に設けてある揺動先端側の糸繰り孔に通し、その後針糸天秤を通して、他の糸案内部材を経て針に向かうというものである。
なお、この針糸天秤を通るミシンの針糸繰り装置は、前述の針糸天秤を通らないミシンの針糸繰り装置よりも旧来から良く知られているものである。この針糸天秤を通るミシンの針糸繰り装置を用いれば緩みのない硬い縫い目を得られることもよく知られている。旧来のミシンの針糸繰り装置を長年使用している縫製工場によっては、旧来どおりの装置で同じ縫い目を得られることが重視されており需要は継続して存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5953062号公報(段落番号0020、図10)
【0005】
特許第3729717号公報(段落番号0002、図11)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら上記のようなミシンの針糸繰り装置では、緩みのある柔らかい縫い目を得られるミシンと、旧来どおりの緩みのない硬い縫い目を得られるミシンとを別個に持たなければ、両方の縫い目が必要になっても一台のミシンでは対応することができないため経済性が悪い、という問題があった。
【0007】
また例えば揺動天秤に揺動先端側だけでなく揺動先端と揺動基端の間の位置に別個の糸繰り孔を設けて、緩みのある柔らかい縫い目を必要とするときには揺動先端側の糸繰り孔のみに針糸を通して針糸天秤を通らずに他の糸案内部材を経て針に向かう経路と、緩みのない硬い縫い目を必要とするときには揺動先端と揺動基端の間の位置の糸繰り孔のみに針糸を通して針糸天秤を通し他の糸案内部材を経て針に向かう経路とを、選択できるような構成としても、揺動天秤の形状が複雑化して製造コストが上昇し経済性が悪い、という問題があった。さらに揺動天秤の揺動先端側の糸繰り孔にのみ針糸を通す経路のみの旧来のミシンと比べて上記のミシンでは、旧来のミシンに慣れた縫製作業者は揺動先端側の糸繰り孔に針糸を通すことに慣れており、緩みのない硬い縫い目を必要とするときに、揺動先端と揺動基端の間の位置の糸繰り孔から揺動先端側の糸繰り孔に針糸を通して針糸天秤を通すといった間違いを生じやすい、という問題もあった。
【0008】
本発明はこのような問題を解決するためになされたものでありその目的とするところは、緩みのある柔らかい縫い目と緩みのない硬い縫い目を選択でき、形状が過剰に複雑でなく製造コストの上昇が少なく、針糸を通す間違いが生じにくい針糸繰り(揺動天秤)を備えるミシンの針糸繰り装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、糸調子器からの針糸が通される第1糸案内部と、前記第1糸案内部からの針糸が通される可動糸案内部材と、揺動基端側を支持する針糸繰りレバー軸まわりに上下揺動するよう設置された針糸繰りレバーと、前記可動糸案内部材からの針糸が通される糸繰り孔を揺動先端側に有し、前記針糸繰りレバーに配置され針糸繰りレバー軸まわりに上下揺動する針糸繰りとを、ミシン正面側に備えるミシンの針糸繰り装置において、前記針糸繰りは、揺動先端側が上下対称に二股形状であって、二か所の揺動先端側のそれぞれに前記糸繰り孔を有することを特徴とする、ミシンの針糸繰り装置である。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、針糸繰りは、揺動先端側が上下対称に二股形状であって、二か所の揺動先端側のそれぞれに前記糸繰り孔を有することで、緩みのある柔らかい縫い目を縫製するときには上側の糸繰り孔にのみ針糸を通し、緩みのない硬い縫い目を縫製するときには下側の糸繰り孔にのみ針糸を通すことで、縫い目を選択することができる。また揺動先端側が上下対称に二股形状であり、形状が旧来のものが揺動先端側が一枝であることと比べて過剰に複雑でない。さらに対称の形状であり非対称の複雑な形状と比べても製造コストで有利である。また揺動先端と揺動基端の間の位置の糸繰り孔から揺動先端側の糸繰り孔に針糸を通すといった間違いも生じない。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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