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公開番号2024077238
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-07
出願番号2022189200
出願日2022-11-28
発明の名称積層型コイル部品
出願人株式会社村田製作所
代理人弁理士法人WisePlus
主分類H01F 27/29 20060101AFI20240531BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】外部電極の接合強度を高めることが可能な積層型コイル部品を提供する。
【解決手段】積層型コイル部品1は、複数の絶縁層31が積層され内部にコイル30が設けられた積層体10と、積層体の表面に設けられてコイルに接続された外部電極とを有し、積層体は長さ方向に相対する第1端面11及び第2端面12と、長さ方向に直交する高さ方向に相対する第1主面13及び第2主面14と、長さ、高さ方向に直交する幅方向に相対する第1側面及び第2側面と、を有し、外部電極は第1端面の少なくとも一部から第1主面の一部に延在する第1外部電極21と、第2端面の少なくとも一部から第1主面の一部に延在する第2外部電極22と、を有する。各外部電極は、少なくともAg及びガラスを含む下地電極を有し、外部電極及び積層体の間の界面から積層体へガラスが拡散した距離は、2.44μm以上、6.90μm以下である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
複数の絶縁層が積層方向に積層されてなり内部にコイルが設けられた積層体と、前記積層体の表面に設けられて前記コイルに電気的に接続された外部電極とを有し、
前記積層体は、長さ方向に相対する第1端面及び第2端面と、前記長さ方向に直交する高さ方向に相対する第1主面及び第2主面と、前記長さ方向及び前記高さ方向に直交する幅方向に相対する第1側面及び第2側面と、を有し、
前記外部電極は、前記積層体の前記第1端面の少なくとも一部から前記第1主面の一部にわたって延在する第1外部電極と、前記積層体の前記第2端面の少なくとも一部から前記第1主面の一部にわたって延在する第2外部電極とを有し、
前記外部電極は、少なくともAg及びガラスを含む下地電極を有し、
前記外部電極及び前記積層体の間の界面から前記積層体へ前記ガラスが拡散した距離は、2.44μm以上、6.90μm以下である、積層型コイル部品。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記積層体の積層方向及び前記コイルのコイル軸が前記第1主面に平行である、請求項1に記載の積層型コイル部品。
【請求項3】
前記ガラスは、少なくともBiを含み、
前記ガラスが拡散した距離は、Biが拡散した距離である、請求項1又は2に記載の積層型コイル部品。
【請求項4】
前記積層型コイル部品のサイズは、0603サイズ、0402サイズ又は1005サイズである請求項1又は2に記載の積層型コイル部品。
【請求項5】
前記絶縁層は、少なくともFe、Ni、Zn及びCuを含む磁性相と、少なくともSiを含む非磁性相とを有する、請求項1又は2に記載の積層型コイル部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層型コイル部品に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、グリーンシートに凹溝を加工して該凹溝に複数個分の導電性ペーストを縦横に印刷し、複数枚のグリーンシートを積層して内部に複数のコイルを形成し、切断、焼成し、両端部に端子電極を設けることにより製造される積層型電子部品であって、前記導電性ペーストにより構成されるコイル導体は、焼成後の断面形状において、前記凹溝の両側にコイル導体の一部が重なり、かつ、前記コイル導体の断面の厚みtと幅wとのアスペクト比t/wが0.7以上であることを特徴とする積層型電子部品が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-207608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された積層型コイル部品では、外部電極に相当する端子電極の接合強度が不充分となるおそれがある。
【0005】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、外部電極の接合強度を高めることが可能な積層型コイル部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の積層型コイル部品は、複数の絶縁層が積層方向に積層されてなり内部にコイルが設けられた積層体と、上記積層体の表面に設けられて上記コイルに電気的に接続された外部電極とを有し、上記積層体は、長さ方向に相対する第1端面及び第2端面と、上記長さ方向に直交する高さ方向に相対する第1主面及び第2主面と、上記長さ方向及び上記高さ方向に直交する幅方向に相対する第1側面及び第2側面と、を有し、上記外部電極は、上記積層体の上記第1端面の少なくとも一部から上記第1主面の一部にわたって延在する第1外部電極と、上記積層体の上記第2端面の少なくとも一部から上記第1主面の一部にわたって延在する第2外部電極とを有し、上記外部電極は、少なくともAg及びガラスを含む下地電極を有し、上記外部電極及び上記積層体の間の界面から上記積層体へ上記ガラスが拡散した距離は、2.44μm以上、6.90μm以下である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、外部電極の接合強度を高めることが可能な積層型コイル部品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本発明の積層型コイル部品の一例を模式的に示す斜視図である。
図2は、本発明の積層型コイル部品の一例を模式的に示す断面図である。
図3は、図2に示す積層型コイル部品を構成する絶縁層の様子を模式的に示す分解斜視模式図である。
図4は、図2に示す積層型コイル部品を構成する絶縁層の様子を模式的に示す分解平面模式図である。
図5は、ガラス(Bi)の拡散距離の測定方法を説明するための模式図である。
図6は、実施例1~6、及び、比較例1~3の積層型コイル部品のガラス(Bi)の拡散距離と破壊確率が1%となる固着力をプロットした散布図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の積層型コイル部品について説明する。
しかしながら、本発明は、以下の構成及び態様に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい構成及び態様を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
【0010】
図1は、本発明の積層型コイル部品の一例を模式的に示す斜視図である。
図1に示す積層型コイル部品1は、積層体(素体)10と第1外部電極21と第2外部電極22とを備えている。積層体10は、6面を有する略直方体形状である。積層体10の構成については後述するが、複数の絶縁層が積層方向に積層されてなり、内部にコイルが設けられている。第1外部電極21及び第2外部電極22は、それぞれ、コイルに電気的に接続されている。
(【0011】以降は省略されています)

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