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公開番号2024076636
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-06
出願番号2022188297
出願日2022-11-25
発明の名称情報処理方法、情報処理装置及びプログラム
出願人東京瓦斯株式会社
代理人個人,個人
主分類F23G 5/50 20060101AFI20240530BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】調整目標の達成に必要な燃料ガスの投入量を提示する。
【解決手段】コンピュータが、燃料と廃棄物の少なくとも1つが燃焼される炉の状態変数の測定値と現在の燃料の投入量とを取得し、取得された測定値と投入量とに対応する目的変数を調整目標に調整するための推奨投入量を決定し、決定された推奨投入量を操作画面に提示する、情報処理方法を提供する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
コンピュータが、
燃料と廃棄物の少なくとも1つが燃焼される炉の状態変数の測定値と現在の燃料の投入量とを取得し、
取得された前記測定値と前記投入量とに対応する目的変数を調整目標に調整するための推奨投入量を決定し、
決定された前記推奨投入量を操作画面に提示する、
情報処理方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記推奨投入量の決定に使用した前記測定値を前記操作画面に提示する処理を更に有する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記操作画面に、提示した前記推奨投入量による調整後の前記目的変数の予測値を提示する処理を更に有する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記廃棄物は、廃液、廃油、被焼却物、プロセス排ガスのうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記状態変数は、廃液の流量、廃油の流量、プロセス排ガスの流量、被焼却物の量、炉内の酸素濃度、炉内の温度、炉壁の温度のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記目的変数は、COの濃度、CO

の濃度、NO

の濃度、SO

の濃度、煤塵の濃度、ダイオキシンの濃度、未燃焼の燃料ガスの濃度、温室効果ガスの濃度、火炎輻射量、被加熱効物の表面温度の少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項7】
決定された前記推奨投入量に基づいて、前記燃料に対応するバルブの開度を制御する処理を更に有する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記投入量と前記測定値を入力とし、当該投入量と当該測定値に対応する目的変数の予測値を出力とする関係を学習した第1学習モデルに対して当該投入量と当該測定値を入力して当該目的変数の予測値を予測し、
予測された前記目的変数の予測値と前記状態変数の測定値を入力とし、当該目的変数の予測値を前記調整目標に調整するための前記推奨投入量を出力とする関係を学習した第2学習モデルに対して当該予測値と当該測定値を入力して当該推奨投入量を決定する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記炉に投入される前記燃料と前記廃棄物の組み合わせの変化を検知した場合、変化後の組み合わせについて学習された前記第1学習モデルを前記目的変数の予測値の予測に使用する、
請求項8に記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記予測値の予測に使用する前記第1学習モデルを、前記廃棄物の投入に使用するノズルの数と当該廃棄物の投入に使用したノズルの位置の違いのうち少なくとも一方に応じて切り替える、
請求項9に記載の情報処理方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、情報処理装置及びプログラムに関する。
続きを表示(約 5,600 文字)【背景技術】
【0002】
産業用の燃焼炉の運転や管理は、長年、現場の作業員が担っている。しかし、作業員による属人的な調整は、精度のばらつきに加え、技能の継承に問題がある。また、作業員による調整は基本的に主観による。このため、現在の調整が最適解かも分からない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-020066号公報
特開2008-249214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
産業用の燃焼炉の状態は時々刻々と変化する。例えば炉内に投入される廃棄物の量や種類(以下「状態変数」という。)が排出源の都合で変動することがある。また、燃料として投入される燃料ガスや空気(以下「制御変数」という。)と状態変数の関係は複雑であり、燃焼の結果として燃焼炉から排出されるガス(以下「排出ガス」という。)の濃度、火炎輻射量、被加熱物の表面温度等(以下「目的変数」という。)を正確に予測することは難しい。その結果、調整目標の達成に必要な燃料ガスの投入量を決定すること自体が難しくなっている。
【0005】
本発明の目的は、調整目標の達成に必要な燃料ガスの投入量を提示することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、コンピュータが、燃料と廃棄物の少なくとも1つが燃焼される炉の状態変数の測定値と現在の燃料の投入量とを取得し、取得された前記測定値と前記投入量とに対応する目的変数を調整目標に調整するための推奨投入量を決定し、決定された前記推奨投入量を操作画面に提示する、情報処理方法である。
請求項2に記載の発明は、前記推奨投入量の決定に使用した前記測定値を前記操作画面に提示する処理を更に有する、請求項1に記載の情報処理方法である。
請求項3に記載の発明は、前記操作画面に、提示した前記推奨投入量による調整後の前記目的変数の予測値を提示する処理を更に有する、請求項1に記載の情報処理方法である。
請求項4に記載の発明は、前記廃棄物は、廃液、廃油、被焼却物、プロセス排ガスのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の情報処理方法である。
請求項5に記載の発明は、前記状態変数は、廃液の流量、廃油の流量、プロセス排ガスの流量、被焼却物の量、炉内の酸素濃度、炉内の温度、炉壁の温度のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の情報処理方法である。
請求項6に記載の発明は、前記目的変数は、COの濃度、CO

の濃度、NO

の濃度、SOxの濃度、煤塵の濃度、ダイオキシンの濃度、未燃焼の燃料ガスの濃度、温室効果ガスの濃度、火炎輻射量、被加熱効物の表面温度の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の情報処理方法である。
請求項7に記載の発明は、決定された前記推奨投入量に基づいて、前記燃料に対応するバルブの開度を制御する処理を更に有する、請求項1に記載の情報処理方法である。
請求項8に記載の発明は、前記投入量と前記測定値を入力とし、当該投入量と当該測定値に対応する目的変数の予測値を出力とする関係を学習した第1学習モデルに対して当該投入量と当該測定値を入力して当該目的変数の予測値を予測し、予測された前記目的変数の予測値と前記状態変数の測定値を入力とし、当該目的変数の予測値を前記調整目標に調整するための前記推奨投入量を出力とする関係を学習した第2学習モデルに対して当該予測値と当該測定値を入力して当該推奨投入量を決定する、請求項1に記載の情報処理方法である。
請求項9に記載の発明は、前記炉に投入される前記燃料と前記廃棄物の組み合わせの変化を検知した場合、変化後の組み合わせについて学習された前記第1学習モデルを前記目的変数の予測値の予測に使用する、請求項8に記載の情報処理方法である。
請求項10に記載の発明は、前記予測値の予測に使用する前記第1学習モデルを、前記廃棄物の投入に使用するノズルの数と当該廃棄物の投入に使用したノズルの位置の違いのうち少なくとも一方に応じて切り替える、請求項9に記載の情報処理方法である。
請求項11に記載の発明は、前記燃料の投入量と前記状態変数の測定値とで与えられる検索キーに使用して、当該投入量と、当該測定値と、前記目的変数の測定値の組み合わせを含む前記炉の運転データを検索し、前記目的変数の測定値を前記調整目標に調整する検索結果に基づいて前記燃料の推奨投入量を決定する、請求項1に記載の情報処理方法である。
請求項12に記載の発明は、前記検索キーに該当する検索結果が存在しない場合、前記検索キーとの類似度が高い複数の検索結果を使用して、前記調整目標に調整するための前記推奨投入量を算出する、請求項11に記載の情報処理方法である。
請求項13に記載の発明は、前記調整目標が複数の変数による関数として記述される場合、前記複数の変数の測定値に対応する予測値を入力とし、当該予測値を前記調整目標に調整するための前記推奨投入量を出力とする関係を学習した第3学習モデルに対して当該予想値を入力して当該推奨投入量を決定する、請求項1に記載の情報処理方法である。
請求項14に記載の発明は、燃料と廃棄物の少なくとも1つが燃焼される炉の状態変数の測定値と現在の燃料の投入量とを取得する取得部と、取得された前記測定値と前記投入量とに対応する目的変数を調整目標に調整するための推奨投入量を決定する決定部と、決定された前記推奨投入量を操作画面に提示する提示部と、を有する情報処理装置である。
請求項15に記載の発明は、コンピュータに、燃料と廃棄物の少なくとも1つが燃焼される炉の状態変数の測定値と現在の燃料の投入量とを取得する機能と、取得された前記測定値と前記投入量とに対応する目的変数を調整目標に調整するための推奨投入量を決定する機能と、決定された前記推奨投入量を操作画面に提示する機能と、を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1記載の発明によれば、調整目標の達成に必要な燃料ガスの推奨投入量を提示できる。
請求項2記載の発明によれば、調整目標の達成に必要な燃料ガスの推奨投入量に加え、現在の炉の状態の確認を可能にできる。
請求項3記載の発明によれば、調整結果の事前の確認を可能にできる。
請求項4記載の発明によれば、調整目標の達成に必要な燃料ガスの推奨投入量の決定精度を高めることができる。
請求項5記載の発明によれば、調整目標の達成に必要な燃料ガスの推奨投入量の決定精度を高めることができる。
請求項6記載の発明によれば、調整目標の達成に必要な燃料ガスの推奨投入量の決定精度を高めることができる。
請求項7記載の発明によれば、調整目標の達成に必要な燃料ガスの投入を自動的に制御できる。
請求項8記載の発明によれば、調整目標の達成に必要な燃料ガスの推奨投入量の決定精度を高めることができる。
請求項9記載の発明によれば、調整目標の達成に必要な燃料ガスの推奨投入量の決定精度を高めることができる。
請求項10記載の発明によれば、調整目標の達成に必要な燃料ガスの推奨投入量の決定精度を高めることができる。
請求項11記載の発明によれば、学習モデルを用意しなくても調整目標の達成に必要な燃料ガスの推奨投入量の決定精度を高めることができる。
請求項12記載の発明によれば、検索キーに対応する運転データが存在しなくても調整目標の達成に必要な燃料ガスの推奨投入量を決定できる。
請求項13記載の発明によれば、調整目標が複数の目的変数の関数として記述される場合でも調整目標の達成に必要な燃料ガスの推奨投入量を決定できる。
請求項14記載の発明によれば、調整目標の達成に必要な燃料ガスの推奨投入量を提示できる。
請求項15記載の発明によれば、調整目標の達成に必要な燃料ガスの推奨投入量を提示できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施の形態1で想定する燃焼炉システムの概念構成を説明する図である。
実施の形態1で使用する情報提示装置の構成例を説明する図である。
実施の形態1で使用する情報提示装置の機能構成例を説明する図である。
実施の形態1で使用する投入量決定部の処理内容を説明する図である。
排出ガスの濃度を予測値とする学習モデルの生成手順を説明するフローチャートである。
勾配ブースティング決定木による学習モデルの修正方法を説明する図である。
学習モデルの生成手順を説明するフローチャートである。
補間演算により生成した教師データを用いた学習モデルの修正方法を説明するフローチャートである。
教師データの生成方法を説明する図である。(A)は線形補間を用いて教師データのサンプル数を増加させる方法を示し、(B)は多項式又は回帰モデルを用いて教師データのサンプル数を増加させる方法を示す。
調整目標を実現する燃料ガスの推奨値の提示動作例を説明するフローチャートである。
調整目標を実現する燃料ガスの推奨値の他の提示動作例を説明するフローチャートである。
調整目標がCO濃度の最小化である場合の燃料ガスの推奨投入量を提示する画面例である。
調整目標が炉内温度の調整である場合の燃料ガスの推奨投入量を提示する画面例である。
調整目標が燃焼炉に投入する燃料ガスの最小化である場合の燃料ガスの推奨投入量を提示する画面例である。
調整目標が被加熱効率の最大化である場合の燃料ガスの推奨投入量を提示する画面例である。
調整目標が火炎輻射の改善である場合の燃料ガスの推奨投入量を提示する画面例である。
学習モデルの生成に使用する変数の一例を説明する図である。
学習モデルの生成に使用する変数の他の例を説明する図である。
1つの燃焼炉において想定される燃焼パターンを説明する図表である。
実施の形態3における学習モデルの生成処理を説明するフローチャートである。
教師データの分類機能を説明する図である。
分類後の教師データを用いて各パターンに対応する専用の学習モデルの学習機能を説明する図である。
実施の形態3における学習モデルの切り替え処理を説明するフローチャートである。
燃焼炉の天井部分に被燃焼物毎に1つのノズルが設けられる場合を説明する図である。
燃焼炉の天井部分に被燃焼物毎に2つのノズルが設けられる場合を説明する図である。
燃焼炉の天井部分と壁面部分に分散して被燃焼物毎に合計2つのノズルが設けられる場合の他の例を説明する図である。
廃棄物の投入に使用されるノズルの数と取付位置が燃焼中に変化する場合における学習モデルの切り替え処理を説明するフローチャートである。
廃棄物の投入に使用されるノズルの数と取付位置が燃焼中に変化しない場合における学習モデルの設定処理を説明するフローチャートである。
制御上のタイムラグを考慮した学習モデルの設定処理を説明するフローチャートである。
基準時刻(現在時刻)に投入された被燃焼物の投入量等の測定値と基準時刻から一定時間後の排出ガスの濃度の測定値を教師データとする例を説明する図表である。
基準時刻(現在時刻)における排出ガスの濃度の測定値と基準時刻から一定時間前に投入された被燃焼物の投入量等の測定値を教師データとする例を説明する図表である。
実施の形態6で使用する情報提示装置の構成例を説明する図である。
運転データの例を説明する図である。
実施の形態6で使用する情報提示装置の機能構成例を説明する図である。
投入量決定部による投入量の決定処理を説明するフローチャートである。
実施の形態8で使用する投入量決定部の処理内容を説明する図である。
実施の形態8で想定する燃焼炉システムの概念構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
<実施の形態1>
<システム構成>
本実施の形態では、廃棄物を燃焼する燃焼炉について説明する。特に、排出源の都合で廃棄物の投入量や投入される廃棄物の種類の組み合わせや比率が時々刻々と変化する燃焼炉について説明する。
【0010】
この種の燃焼炉は、炉内の状態が時々刻々と変化する。このため、燃焼炉から排出される排出ガス等の予測が、廃棄物の投入量などが一定に制御される燃焼炉に比して格段に難しい。もちろん、燃焼炉から排出される排出ガスの濃度等は測定により確かめることはできるが、測定値に基づく調整は後追いの調整となる上に、調整の結果を事前に予測できない。このため、調整は試行錯誤的にならざるを得ない。しかも、炉内の状態は時々刻々と変化するので、過去の調整の結果を参考に次の調整の内容を確定的に決定することも難しい。
(【0011】以降は省略されています)

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