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公開番号2024076050
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-05
出願番号2022187410
出願日2022-11-24
発明の名称電池監視装置
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人サトー
主分類G01R 19/00 20060101AFI20240529BHJP(測定;試験)
要約【課題】消費電流および回路規模の増大を招くことなく電圧の検出精度を高める。
【解決手段】電池監視装置1は、電池モジュール2において最も高電位側に配置された電池セルCbAの高電位側端子の電圧に応じた入力電圧を入力するための検出経路を介して流れるリーク電流と、電池モジュール2において最も低電位側に配置された電池セルCbEの低電位側端子の電圧に応じた入力電圧を入力するための検出経路を介して流れるリーク電流と、を低減するリークキャンセル回路9A、10Eを備える。リークキャンセル回路9A、10Eは、ダミー容量Cd1、Cd2、Cd11、Cd12および充放電回路15、16を備え、充放電回路15、16の動作を制御することにより、検出経路に影響を及ぼすことなく与えられるキャンセル用電圧を用いてダミー容量を充電し、その充電後のダミー容量を放電する際に生じる電流によりリーク電流を低減する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数の電池セル(Cb)が直列接続された構成の電池モジュール(2)を監視する電池監視装置であって、
前記複数の電池セルのそれぞれに対応して設けられるとともに対応する前記電池セルの電圧に応じた入力電圧を入力するものであり、前記入力電圧が与えられる2つの入力ノード間の差電圧を検出する差動構成のスイッチトキャパシタ回路(7)を含む複数のA/D変換器(5)と、
前記複数のA/D変換器の動作を制御するとともに、前記複数のA/D変換器の出力信号に基づいて前記電池セルの電圧を検出する検出制御部(6)と、
前記電池モジュールにおいて最も高電位側に配置された前記電池セルの高電位側端子の電圧に応じた前記入力電圧を入力するための検出経路を介して流れるリーク電流と、前記電池モジュールにおいて最も低電位側に配置された前記電池セルの低電位側端子の電圧に応じた前記入力電圧を入力するための検出経路を介して流れるリーク電流と、を低減するリークキャンセル回路(9A、10E、21A、24E、31E)と、
を備え、
前記リークキャンセル回路は、
ダミー容量(Cd1、Cd2、Cd11、Cd12)と、前記ダミー容量の充電および放電を行う充放電回路(15、16、22、25)と、を備え、
前記充放電回路の動作を制御することにより、前記検出経路に影響を及ぼすことなく与えられるキャンセル用電圧を用いて前記ダミー容量を充電し、その充電後の前記ダミー容量を放電する際に生じる電流により前記リーク電流を低減する電池監視装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記充放電回路は、
前記ダミー容量の一方の端子と基準電位が与えられる第1ノード(N1、N11)との間を開閉する第1スイッチ(Sd1、Sd5、Sd11、Sd15)と、
前記ダミー容量の他方の端子と前記キャンセル用電圧が与えられる第2ノード(N2、N12、N31)との間を開閉する第2スイッチ(Sd2、Sd6、Sd12、Sd16)と、
前記ダミー容量の一方の端子と前記検出経路に接続される第3ノード(N3、N13)との間を開閉する第3スイッチ(Sd3、Sd7、Sd13、Sd17)と、
前記ダミー容量の他方の端子と前記第1ノードとの間を開閉する第4スイッチ(Sd4、Sd8、Sd14、Sd18)と、
を備え、
前記第1スイッチおよび前記第2スイッチをオンするとともに前記第3スイッチおよび前記第4をオフすることにより前記ダミー容量を充電し、
前記第1スイッチおよび前記第2スイッチをオフするとともに前記第3スイッチおよび前記第4スイッチをオンすることにより前記ダミー容量を放電する請求項1に記載の電池監視装置。
【請求項3】
前記充放電回路(22、25、32)は、前記検出経路の電圧を入力するアンプ(23、26、35)を備え、
前記アンプの出力電圧が前記キャンセル用電圧として用いられる請求項1または2に記載の電池監視装置。
【請求項4】
前記第1スイッチ、前記第2スイッチ、前記第3スイッチおよび前記第4スイッチのうち少なくとも1つを駆動するための駆動電圧は、前記スイッチトキャパシタ回路を構成するスイッチ(S1~S4)を駆動するための駆動電圧を生成するチャージポンプ回路(17、18)を用いて生成される請求項2に記載の電池監視装置。
【請求項5】
前記スイッチトキャパシタ回路は、前記入力電圧をサンプリングするためのサンプリング容量(Cs1、Cs2)を備え、
前記ダミー容量の容量値は、前記サンプリング容量の容量値と同じ値になっている請求項1または2に記載の電池監視装置。
【請求項6】
さらに、前記複数の電池セルのそれぞれに対応して設けられるとともに対応する前記電池セルを放電するための均等化スイッチ(SB)を備え、
前記均等化スイッチは、前記検出経路とは異なる均等化経路を介して対応する前記電池セルを放電するようになっており、
前記均等化経路の電圧が前記キャンセル用電圧として用いられる請求項1または2に記載の電池監視装置。
【請求項7】
隣接する2つの前記電池セルのそれぞれに対応して設けられた2つの前記A/D変換器は、2つの前記電池セルのうち一方の低電位側端子の電圧に応じた前記入力電圧を入力するための経路と2つの前記電池セルのうち他方の高電位側端子の電圧に応じた前記入力電圧を入力するための経路とを共有する構成になっている請求項1または2に記載の電池監視装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電池セルが直列接続された構成の電池モジュールを監視する電池監視装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
電池監視装置においては、電池セルの電圧を検出するためのA/D変換器に含まれるキャパシタへの充放電が比較的短い周期で繰り返されることに起因して電池セルから持ち出されるリーク電流が生じ、そのリーク電流がノイズ除去用のローパスフィルタの抵抗を流れることで生じる電圧降下が原因となって電池セルの電圧の検出結果に誤差が生じるという問題がある。なお、本明細書では、A/D変換器のことをADCと省略することがある。
【0003】
特許文献1には、このようなリーク電流をキャンセルするためのリークキャンセル回路として、D/A変換器を含む電圧生成回路を用いて前回サンプリング分のA/D変換値基準でリークキャンセル用の容量に電荷を溜めて、次のフェーズでチップ内で電荷をキャンセルするといった構成が開示されている。以下、特許文献1に開示されるリークキャンセル回路のことを従来のリークキャンセル回路と称することがある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
特開2021-092532号公報
特許第6823932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2には、各電池セルのそれぞれについて個別にA/D変換器を設け、それらA/D変換器により各電池セルの電圧を検出する構成の電池監視装置が開示されている。このような構成の電池監視装置におけるリーク電流への対策として、全ての電池セル毎に従来のリークキャンセル回路を設けるということが考えられる。しかし、このような構成では、回路規模が比較的大きくなり得る電圧生成回路を電池セルの数だけ設ける必要があることから、電池監視装置の消費電流および回路規模が増大するという問題が生じる。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、消費電流および回路規模の増大を招くことなく電圧の検出精度を高めることができる電池監視装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の電池監視装置は、複数の電池セル(Cb)が直列接続された構成の電池モジュールを監視する電池監視装置であって、前記複数の電池セルのそれぞれに対応して設けられるとともに対応する前記電池セルの電圧に応じた入力電圧を入力するものであり、前記入力電圧が与えられる2つの入力ノード間の差電圧を検出する差動構成のスイッチトキャパシタ回路(7)を含む複数のA/D変換器(5)と、前記複数のA/D変換器の動作を制御するとともに、前記複数のA/D変換器の出力信号に基づいて前記電池セルの電圧を検出する検出制御部(6)と、前記電池モジュールにおいて最も高電位側に配置された前記電池セルの高電位側端子の電圧に応じた前記入力電圧を入力するための検出経路を介して流れるリーク電流と、前記電池モジュールにおいて最も低電位側に配置された前記電池セルの低電位側端子の電圧に応じた前記入力電圧を入力するための検出経路を介して流れるリーク電流と、を低減するリークキャンセル回路(9A、10E、21A、24E、31E)と、を備える。
【0008】
前記リークキャンセル回路は、ダミー容量(Cd1、Cd2、Cd11、Cd12)と、前記ダミー容量の充電および放電を行う充放電回路(15、16、22、25)と、を備える。前記リークキャンセル回路は、前記充放電回路の動作を制御することにより、前記検出経路に影響を及ぼすことなく与えられるキャンセル用電圧を用いて前記ダミー容量を充電し、その充電後の前記ダミー容量を放電する際に生じる電流により前記リーク電流を低減する。上記構成におけるリークキャンセル回路は、従来のリークキャンセル回路のように回路規模が比較的大きくなり得る電圧生成回路を必要としない構成となっている。したがって、上記構成によれば、消費電流および回路規模の増大を招くことなく電圧の検出精度を高めることができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1実施形態に係る電池監視装置の構成を模式的に示す図
第1実施形態に係るスイッチトキャパシタ回路の具体的な第1構成例を示す図
第1実施形態に係るスイッチトキャパシタ回路の具体的な第2構成例を示す図
第1実施形態に係るリークキャンセル回路の具体的な構成例を示す図
変形例に係る電池監視装置の構成を模式的に示す図
第2実施形態に係るリークキャンセル回路の具体的な構成例を示す図
第3実施形態に係るリークキャンセル回路の具体的な構成例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、複数の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について図1~図5を参照して説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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